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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2017.10.24
5号機の発展を名機で振り返る(2008年編)
11月中旬から12月にかけて登場する新機種の話がチラホラと出てきました。ノーマル系だけでなくART系も。そうついに有利区間とやらを体感できることになります。
有利区間とは、ART中も含めてナビを出して良い区間のこと。3000枚規制と俗にいわれる最大滞在1500G以外にもこと細かに決められております。有利区間への移行は、全設定共通確率の契機役を必要としなければならない。有利区間の終了やARTの発動は全設定共通の処理をしなければならない……などなど。
詳細は今年の2月に書いたものがあり、まだそれに肉付けできるほどの新発見があるわけでもないので割愛しますが。チョロっとだけは設定差を作れそうですね。発表されている機種の多くは、ART突入率が1/370〜1/400くらいとなっています。
“全設定共通の処理”というのがカギなんでしょうな。確かに、有利区間への移行と違って全設定共通確率のものでなくてはならないと書いてありません。特定役で陥落するとしましょう。その確率に設定差があれば、有利区間の滞在比率が変わります。こういうシンプルな作りの場合、低設定ほどその特定役を出現しやすくしておけばいいのです。
ただし“ART関連と限るとしたら”設定推測にはあまり使えないかと。有利区間中と通常区間中で抽選確率は変わりません。ずっとその特定役をチェックしていれば通常時からでも推測できちゃうんですよ。わからないですけどね。シンプルな作りでない可能性も否定できませんから。
ま、よほど設定差の大きな機種でも出てこない限り、この部分はあまり興味ないかな。それこそ、強スイカから何パーセント当たるといったサブ基板チックなものという第一印象だったりします。打って把握するには限界がありますね。
いずれにせよ、ボーナス+ARTが今後の主流。ボーナスに設定差を設けざるを得ないので、そちらのほうを気にするのが先でしょう。
いや、しかし。ART機全盛から10年も経たないうちに大きく様変わりしましたね。そんな10年前。2008年のパチスロシーンを振り返ってみたいと思います。
2008年の規制緩和
2008年も2007年以前と同様に、ボーナス後のRTのパンク回避をナビするのが主流となっていました。
そんな中、2008年3月3日に規制緩和がなされました。警察庁のホームページに掲載されたタイトルは「技術上の規格解釈基準の一部改正について」。簡単に言うと「法律→公の解釈基準→担当者の裁量」という流れがあります。
6号機へのパブリックコメントなどを見てもわかるように、法律を変更するのは国会の承認なども必要で大変です。そこで、現場の意見である程度変えられるけど軸としてブレないものを「公の解釈基準」としてワンクッションおき、最後に担当者の裁量でその機種を世に出して良いかを決定する仕組みとなっています。この時のは「解釈基準の改正」なので、そこそこ大きいことですね。
◯リール回転動作の遅れなど
◯フリーズ演出(発動率も任意に設定できる)
◯フラッシュなどの規制を緩和
◯マルチボーナス
◯小役優先制御
認められたのは、ざっとこんなところ。マルチボーナスは、ハナハナ系のボーナスを想像していただけると早いかと。内容が同じBIGは、どちらの絵柄を狙っても揃ってくれるものです。
ここで重要なのは、まず小役優先制御。それまでは「リプレイ>ボーナス>小役」というボーナス優先制御しか認められていませんでした。なので、前回触れた『2027』のようなボーナス成立後のRTを使う機種は、ボーナスを揃えないようにしながら小役を獲得する必要が。なかなかに敷居が高かったのです。
しかし、小役優先ならばハズレ確率が低ければ、うっかりボーナスが揃ってしまうことも少なくなります。ヘタすればボーナスを揃えさせないことも可能。ええ、この改正によって後に5号機版AT機が登場することになるのです。
そしてもう1つ重要なのは、フリーズ演出。中でもポイントとなるのが、発動率を任意に設定できるというところ。ボーナス単独成立の25%とかもありますが、後から考えれば先読みフリーズも許されたんですね。第1次フリーズ抽選に当選すると、5G後にフリーズ抽選ゲームに。その50%でフリーズが発生。こんなややこしいこともできてしまいます。
ART機能がサブ基板管理からメイン基板管理に変えられたのは、この発想が許されたから。フリーズ発生用に内部カウンタを持てたのが大きいです。
この規制緩和に至る過程でメーカーから要望書が出されていましたが「RTのゲーム数を抽選で決めさせて欲しい」などは却下されました。当時は、たったこれしか緩和されなかったと思っていましたが、後々考えるといまのシステムの軸となっているものは、これがきっかけで作られたものです。
これを突破口にするなんて、開発者の皆さんってやっぱり凄いですね。もはやRTのゲーム数なんてどうでもいいじゃないですか(笑)。ただ、これらの発想が大きな意味を持ってくるのはまだ先のこと。
システム的にジリ貧なのは同じでした。5号機初期が冬の時代だったという意見には真っ向否定しますが、2008年に関しては認めます(笑)。
ついに押し順小役が登場!
『押忍!!空手部』(2008年3月:イレブン)『アレックス7R』(4月:アルゼ)
押し順小役が登場したのも2008年です。規制緩和がなされたと書きましたが、まったく言及がなかった部分。しかも、これらの機種の登場は3月と4月となっているように改正から早い段階です。そんな早くに実装することは不可能です。ということで、そもそも押し順小役を禁止するような気はなかった。そう捉えることができます。
私が聞いたところですと。押し順小役は膨大な数のフラグが必要になります。そのすべてを検査する体勢が整うまで待ってくれ……となっていたとか。今時の機種の正確な役構成を見ていただくと、あまりの量に卒倒するかと思います。
外見上はベルが1つでも、押し順6択ならば最低でも6種類を用意しなければなりません。これはリプレイも同じです。押し順が正解ならば目押し不要で揃う。不正解の場合は、違う揃い方を優先して“押し位置も正解でなければ揃わない”そんな作り方をしています。
『押忍!!空手部』は不正解時の代用小役も同一枚数。これだとベースが高めになってしまうので、遊技するのはラクですがパワーはそれほど出せません。いまの高ベースART機に近いですかね。
それに対して『アレックス7R』は獲得枚数の少ない小役を優先させていました。ま、BIG中の小役なんですけど。私は、先にこちらを取材で打ってたまげましたね。なぜ、最大獲得枚数の小役を蹴るのか意味がわかりませんでした。いや、うん。厄介な時代がきたと思いましたよ(笑)。
しかし、まだ押し順小役は主流とはなりませんでした。まだ多くのメーカーも押し順機にシフトするには時間がかかったのもあるでしょう。さらに言うと、規制緩和を加えても、いまの形の押し順ARTとなるにはアイデアが1つ足りていなかったのです。
2008年のパチスロシーン
『新吉宗』(2008年2月:大都技研)
佐々木的名機は『新吉宗』。BIG中のJACインをRT突入契機とするアイデアを初めて見た機種です(正確には、ボーナス後の特リプからRT発動ですが)。
BIG中に成立したJACイン種別によって、ボーナス終了後のRTゲーム数が変化するのが最大の特徴でした。これにより、吉宗伝統のBIG中青7揃いがゲーム性に活かされることに。ベストJACインの後にベターJACインが成立してしまうと格下げになってしまうのは玉に瑕でしたが(笑)。
入賞させるorさせないはありますが、BIG中のJACインをRT突入契機とするアイデアは、後に『バジリスク』や『北斗の拳』などに採用されていきました。
『キン肉マン』(2008年4月)『バイオハザード』(7月:ともに山佐)
パチスロ業界が未曾有の危機となった2008年でしたが、気を吐いたのが山佐でした。前年の『戦国無双』で見せたSINをパンク役にする心配りかつ上を目指す出玉設計が花開いたのでしょう。
『キン肉マン』は、設定6のわかりやすさと出玉率の魅力。うん、なんか『バジリスク絆』みたいなコメントですね。朝イチの肉ボタンへの視線は実にアツいものがありました(笑)。
『桃太郎電鉄』(2008年7月:サミー)『新世紀エヴァンゲリオン約束の時』(9月:ビスティ)
私が打っていたのは、主にこちらの2機種。この夏までは相変わらず『スカイラブ』でした(笑)。
『桃太郎電鉄』は、ボーナス優先制御の傑作ですな。あと、ART機で好調だった山佐から『プレイボーイ Limited Edition』が出たり。『ハナビ』チックなリプレイハズシのある『エイリアン2』(アビリット)など、ノーマルはそこそこ悪くない年ではありました。うん『北斗・将』もこの年だ。
次回は2009年。ついにアイデアが出揃います。ここまで3年間の鬱憤を晴らすかのごとく、一気にシステムが加速していくのでお楽しみに!
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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