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ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
2017.11.07
はじめての5.9号機 〝有利区間〟って何??
きたる2017年11月、ついに5.9号機が登場します!
今回は5.9号機基準のART機第1号「戦国コレクション3(以下、戦コレ3)」を例に挙げながら、最も重要な「有利区間・通常区間」を解説していきます。これを読めば5.9号機の初打ちで戸惑うことはないハズ!
では、はじめに戦コレ3のゲーム性を紹介しましょう。
「戦国コレクション3」(KPE)
■ボーナス+ARTタイプ
■ARTの純増は+2.0枚/G(ボーナス込み)。
シナリオによる継続率管理で、セット数上乗せもアリ。
■ボーナスは赤同色・青同色・異色の3種類
ボーナスは擬似ではなく、どれも本物のボーナスフラグです。ちなみに天井はありません。次いでゲームフローを見てみましょう。
通常時・ボーナス・CZ・ART…と、既存のART機となんら変わりません。実際に試打させて頂きましたが、従来のART機との違いは全くと言っていいほど感じられませんでした。みなさんが打っても「これが5.9号機か!」という驚きは、たぶんナイと思います。
しかし、ご存じの通り5.9号機には「有利区間・通常区間」というものが存在します。いや、正確には「既存のゲームの流れを有利区間と通常区間に分けた」と言ったほうが正しいかもしれません。では、戦コレ3において有利区間と通常区間とは何か――。
通常区間は通常時の低確のみで、それ以外の全てが有利区間となります。高確だけでなく、CZ中やART中も全て有利区間。難しいことはありません。機種によって多少の違いはあれど、基本的には通常区間=通常時の低確、有利区間=それ以外の全てと思って構いません。では、有利区間・通常区間の特徴を、より詳しく見ていきましょう。
有利区間を知ろう
5.9号機のART機には「有利区間」と、それに対する「通常区間」があり、プレイ中は基本的にそのどちらかに滞在します。簡単に言えば…
有利区間…ART抽選が行われる区間やART中
通常区間…基本的にART抽選が行われない区間
通常区間でもART当選の可能性はありますが、有利区間(高確やCZ)ならよりART当選を期待できます。では、両区間の詳細な特徴を紹介しましょう。
有利区間の特徴
① ART抽選が行われる区間、またはART消化中
② 滞在は最長1500G(1500G消化で強制的に通常区間へ)
③ 滞在比率は70%未満
④ 高確・CZ中・ART中など、複数の内容であってもOK
⑤ 滞在は必ずプレイヤーに告知しなくてはならない
重要なのは②。
1度移行した有利区間は最長でも1500G。現在のART機は純増が1Gあたり最大2.0枚(ボーナス込み)なので、丸ごと全てがARTでも「2.0枚×1500G=約3000枚」となるわけです。これが俗に言う3000枚規制ですね。
次いで知っておきたいのが④。
有利区間の内容は複数あってOKだけど、全部まとめて1つの有利区間とみなされます。
たとえばスゴく極端な話…
高確が1450G継続→CZが20G継続してARTが当選しても、ARTは30Gしか消化できないことになります。まあ、こんな悲劇は起こり得ないと思われますが。
そしてもう1つ覚えておきたいのが⑤。
有利区間の滞在は必ずプレイヤーに告知されます。たとえば戦コレ3なら…
筐体上部の「UFOランプ」が点灯すれば有利区間へ移行した可能性が高く、逆に消灯すれば通常区間へ転落したと予想できます。ただしこの「UFOランプ」はあくまで演出で、中には法則崩れで…といったサプライズパターンも。「じゃあプレイヤーに告知してねーじゃねーか! 通報だ、通報!」という声も聞こえてきそうですが、安心してください。
ホンモノの有利区間告知ランプは「PAYOUT」7セグ下にある「.(ドット)」。ここが点灯している間が有利区間、消えていれば通常区間と分かります。他メーカーの機種でも、このドットによる有利区間告知が主流になると思われます。
通常区間の特徴
① 基本的にART抽選が行われない区間
② 毎ゲーム一定の確率で有利区間移行抽選が行われる
滞在中は有利区間への移行を目指します。ART当選の期待は薄いですが、完全にノーチャンスとは言い切れません。②にあるとおり常に一定の確率で有利区間への移行抽選が行われており、レア役やボーナスからCZやARTが直撃する可能性もあるからです。そのCZ・ART直撃も、もちろん「有利区間移行」に含まれます。
ちなみに戦コレ3の通常区間・有利区間の動きは以下の通り。
戦コレ3における通常時・内部区間の流れ
・通常区間中……高確A移行・CZ・ART抽選
・高確A中……… CZ・ART抽選
・高確B中……… CZ・ART抽選および高確Aへのダウン抽選
・CZ中………… ART抽選
CZ終了後は必ず高確Bへ。高確B滞在中は毎ゲームCZ抽選が行われるため、高確AよりCZ当選を期待できます。高確をAとBの2つに分けたのは、CZの連続性を実現するためと分かりますね。
では引き続き、有利区間移行抽選の仕組みを見ていきましょう。
有利区間への移行抽選
通常区間から有利区間への移行抽選にもルールが存在。
① 必ず成立役(フラグ)を契機に移行抽選
② あくまで抽選であること(当選率100%も可)
③ 移行抽選役の確率は1/17500以内
④ 移行抽選は全設定共通でなければならない
移行抽選は必ず「小役」や「ボーナス」といった成立役を契機に行わなくてはならない。たとえば「通常区間を100G消化すると必ず有利区間へ」といった規定ゲーム数消化による移行はできないことになりますね。
理論上はベルやリプレイでの移行抽選も可能ですが、レア役やボーナスでの移行が主流となるでしょう。また、移行率に設定差を設けてはいけません。つまり確率に設定差のある小役やボーナスによる移行抽選もアウト。全設定フラットなので、プレイヤーは数値を覚えるのがラクになりますな。
では、戦コレ3を例に見てみましょう。
通常区間→有利区間移行率 | ||
成立役 | ボーナス 非同時当選時 |
ボーナス 同時当選時 |
リプレイ | ― | (※) |
択一ベル | ― | ― |
共通ベル | ― | ― |
スイカ | 33.59% | 100% |
弱チェリー | 41.80% | 100% |
強チェリー | 100% | 100% |
弱チャンス目 | 50% | 100% |
強チャンス目 | 100% | 100% |
共通6枚役 | ― | 100% |
共通9枚役 | ― | 100% |
レジェンド役 | ― | 100% |
※リプレイ+ボーナス同時当選時は、ボーナスの種類により有利区間移行率が変化。
同色ボーナスは100%、異色ボーナスは33.87%(設定1)で有利区間へ。
これが通常区間で小役を引いた際の有利区間移行率。低確からいずれかの有利区間へ移行する割合です。移行先の有利区間が高確Aか直撃ARTかといった違いはあるものの、とりあえず有利区間へはこの割合で移行するということです。ボーナス同時当選なら、ほぼ有利区間へ。ただしリプレイ+異色ボーナスのみ、約2/3は通常区間のまま。なお、ボーナス非同時当選でも、強チェリーと強チャンス目は有利区間への移行が約束されます。
通常区間と有利区間の差
では具体的に両区間でCZ当選率にどれだけ差があるか、戦コレ3を例に見てみましょう。
通常区間中
ここはボーナス非同時当選として話を進めます。通常区間中にレア役を引くと、まずは有利区間移行抽選が行われ、有利区間に移行するとCZ抽選が行われます。たとえばスイカを例に挙げると…
スイカの場合…
33.59%で有利区間へ → 移行した場合の12.5%でCZ当選 → 実質的にはスイカの4.2%でCZ当選
ということになりますね。内部的には2段階抽選になりますが、実質的には通常区間でも直接CZ抽選を行っているのと一緒なので、難しく考える必要はありません。
ここで覚えておくべきは「有利区間への移行契機になった成立役でも、CZやARTが当選する可能性はある」ということ。レア役を引いたらドットをチェックするのが当たり前になりそうですね。
有利区間中
有利区間中CZ当選率 | |
スイカ | 6.25% |
弱チェリー | 7.81% |
強チェリー | 100% |
弱チャンス目 | 12.50% |
強チャンス目 | 37.50% |
有利区間中(戦コレ3においては高確A・B中)のCZ当選率は上記の通り。強チェリーなら100%、強チャンス目も1/3超でCZに繋がります。なお、CZ終了後に必ず移行する高確B中は、毎ゲームでCZ抽選が行われます。その当選率は一律6.25%。レア役が成立した際は、まずレア役によるCZ抽選が行われ、その後、高確BによるCZ抽選が行われる仕組みになっています。この戦コレ3に限っては、CZ終了直後に即ヤメしないほうが良さそうですね。
編注:気になるPOINT 既述の通り通常区間でレア役を引くと、まず有利区間への移行抽選が行われ、移行すればCZ抽選が行われる。しかしそのCZ当選率は、もともと有利区間に滞在していて成立したレア役とは異なる。 これは戦コレ3特有の振り分けかもしれないので、5.9号機の特徴としては覚えなくて構わないかもしれません。 |
改めて通常区間と有利区間のCZ当選率を並べてみましょう
CZ当選率 | ||
成立役 | 通常区間中 | 有利区間中 |
スイカ | 4.20% | 6.25% |
弱チェリー | 5.22% | 7.81% |
強チェリー | 50% | 100% |
弱チャンス目 | 8.40% | 12.50% |
強チャンス目 | 25% | 37.50% |
通常区間を低確、有利区間を高確と捉えるなら至極当然ですが、有利区間のほうがCZやART当選を期待できるというわけです。有利区間(高確A・B)の重要性、お分かり頂けたでしょうか?
両区間はボーナスにも影響
既述の通りボーナス成立時も有利区間への移行抽選が行えますが、確率に設定差のないボーナスに限ります。とはいえ、ここにも少し秘密が。これはすでに佐々木真さんが「思考のルーチン」で書かれていたので、引用させて頂きます。
たとえば赤BIGの確率が全設定バラバラだとします。しかし、その中に「赤BIG+スイカ」という全設定共通確率のフラグがあれば、その「赤BIG+スイカ」というフラグでのみ有利区間への移行抽選が行えます。
また、5.9号機でもボーナス消化中の7揃いやBAR揃いをきっかけにCZやARTが当選するシステムは可能です! ただし、全てのボーナスでとはいきません。まず前提として、ボーナス消化中にも通常区間と有利区間が存在することを頭に入れておきましょう。
ボーナス消化中が有利区間となるケース
■有利区間中にボーナスが成立した場合
■ボーナス成立時に有利区間へ移行した場合
ボーナス消化中が通常区間となるケース
■通常区間で成立し、ボーナス成立時の有利区間移行抽選に漏れた場合
■通常区間で有利区間抽選を行わないボーナスを引いた場合
なお、ボーナス消化中は通常区間⇔有利区間の移行抽選が原則的に行えません。単純に…
ボーナス開始時の区間がボーナス終了時まで続く
と思ってください。
例外はボーナス消化中に有利区間の最大である1500Gに到達した場合。この際はボーナスの途中で強制的に通常区間へ移行します。有利区間上限の1500Gは絶対なのです。もちろんボーナスは最後まで続き、ボーナスの出玉は全て獲得できますがね。
ボーナス消化中の7揃いやBAR揃いでCZやARTが当選するのは、有利区間となったボーナスのみ。つまりボーナス開始時にPAYOUT下の「.(ドット)」が非点灯なら、そのボーナスはCZ・ART当選の可能性ナシとなるわけです。
ちなみに戦コレ3では…
赤同色ボーナス
赤同色ボーナスは成立時点でART+上乗せ特化ボーナス確定。つまり有利区間移行確定です。
青同色ボーナス
青同色ボーナスも有利区間移行確定で、ART当選を期待できる。
異色ボーナス(青7・青7・赤7)
異色ボーナスは、レア役との同時当選であれば有利区間移行確定。リプレイ同時当選なら約1/3(設定1)で有利区間へ。
もちろん有利区間中に成立したボーナスなら、全てART当選を期待できます。
有利区間の終わりかた
有利区間には1つのルールが存在します。
ひとたび移行したら、最低でも1回は押し順ナビを発生させ、その機種の押し順に従って取れる最大枚数を獲得させねばならない
というもの。
これを「1回ナビ」とでも呼びましょうか。この条件さえ満たせば、終わりかたは自由です。5.9号機の全機種で共通なのは…
① 最長の1500Gに到達(強制リセット)
② 設定変更時
上記2点のみ。それ以外の終わらせかたはメーカー各社の自由。下記のような終わらせかたが考えられます。
③ ARTの継続抽選に漏れた
④ ARTのセット数ストックが切れた
⑤ CZ失敗
⑥ 転落抽選に当選した
⑦ ボーナスを引いた(MB・CB除く)
たとえばボーナス成立時に有利区間へ移行→ボーナス消化中に7揃いやBAR揃いナシで通常区間へ…という流れも可能。なお、1回ナビの発生前にボーナスを引いた場合は、そのボーナスで通常区間へ落としても構わないそうな。よって「1回も押し順ナビが発生していないのに、有利区間が終わっちゃった!」という事象も起こり得ます。
まあ、いずれにせよ難しく考える必要はありません。高確・CZ・ARTなどの有利区間は、従来のART機と大きくは変わらないと思って良いでしょう。
5.9号機の難点
一撃の出玉はどう足掻いても最大約3000枚。ただし枚数を参照しているわけでなく、あくまで「有利区間が最長1500G」というだけなので、小役のヒキが理論上より良かったり、有利区間上限の1500G直前でボーナスを引けば、3000枚を超えることはあります。大きく超えることはないと思いますが。
また、みなさん気になっていると思うのが「有利区間1500Gを完走するとどうなるのか」ということでしょう。それが高確中であれ、CZ中やART中であれ、バツンと切れて通常区間へ移行します。いくらARTのゲーム数やセット数ストックが残っていても、バツンと切られて通常区間へ。ARTのセット数ストックを次回の有利区間へ持ち越し…なんてことはできません。
演出面は各メーカーに委ねられるでしょう。ART中に上限の1500G完走を迎えることが確定したら、その数十ゲーム前からエンディングを流すような機種も出て来ると思います。逆に何もなく、急にバツンと終了させる機種もあるかもしれませんね。
もちろん通常区間へ落ちた1G目に有利区間移行抽選役を引けば、次ゲームから再び有利区間へ移行することも有り得ますが、前回の有利区間で貯めたARTゲーム数やセット数ストックは引き継がれません。1500Gを完走したからといって、何かが優遇されるような特典もありません。
上限の1500G目前で上乗せ特化ゾーンなんかに突入したら…。そういう悲劇も十分起こり得ます。当然ながら一撃が減ったぶんは、初当りやベースに還元されるでしょう。言いかたは悪いですが「どうせ続いても約3000枚」と思えば、夕方からでもART機を触りやすくなるかもしれません。初当りも軽くなるだろうし。
これだけ覚えておけばOK! 5.9号機まとめ
① 有利区間とは概ね高確・CZ・ARTの総称と思ってOK
② 有利区間移行契機は抽選役(レア役やボーナス)成立時
③ 通常区間からの直撃CZ・ARTも有り得る
④ レア役成立後にドットが光れば高確orCZorART
⑤ ボーナス開始時にドットが光っていればCZやART当選のチャンスあり → ドット非点灯のボーナスならノーチャンス
⑥ 有利区間は最長で1500G(完走時は強制的に通常区間へ)
とにかくレア役やボーナスを引いたらドットを見ましょう!
ヤメ時は?
従来のART機となんら変わりません。CZ・ART中にヤメる人はいないでしょう。あとは高確を捨てるかどうか。これまでは低確or高確を明確に見抜けず、演出や滞在ステージから予想するしかなかった。でも5.9号機はドットを見れば分かります。高確を逃したくないならドットが消えるまで打ちましょう。
ラッシーから見た5.9号機
出玉面は…さすがに落ちたと言わざる得ません。特に有利区間上限である1500G直前の上乗せや特化ゾーンがムダになるのは残念。でも一撃3000枚超のシチュエーションって、従来のART機でもそんなにあります? 俺は残念ながらそんなに剛腕ではナイので、1000枚程度の塊が頻繁に訪れるなら構わないかな。
ちなみに試打させて頂いた戦コレ3は、1000枚程度の塊なら頻繁に訪れそうな感触でした。昨今のART機は一撃性重視で、初当たりは重くて当たり前。そういう機種に限って通常時が苦痛だったりするので、個人的に初当たりが軽くなる点については嬉しいかな。ゲーム性・内部システムに関しては、通常区間・有利区間こそありますが、あまり意識する必要はナイと思います。従来のART機となんら変わらない感覚で楽しめるハズ。
最後に――
参考になる記事を書いてくださった佐々木真さん、
そして細部まで教えてくれた某開発者に最大級の感謝を。
(C)Konami Digital Entertainment,NAS/「戦国コレクション」製作委員会 (C)KPE
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- ラッシー
- 代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-
山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。
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