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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2018.09.11
1998年頃の『スロプロ』模様
強い台風に大きな地震。西日本豪雨もありましたし、今年は特にいろいろ起こりますね。被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
悲しいニュースとなることが多くなってしまっていますが、こういったコラム形式でよくあるのが、季節など時流の話題の書き出しなんです。しかし、最近の気候だと使えなくなってしまったパターンが出てきました。
このコラムではいま1998年あたりのことを振り返っていますが、夏に書くとした場合、非常に使いたくなるのが高校野球という“季語”です。横浜高校の松坂大輔投手が伝説となった第80回記念大会です。さらに、今年は松坂投手が復活。なんてタイムリーな。そこをリアルタイムで見ている世代の方々が読者ターゲットなら、こんなことを書きそう。「あの夏、熱かった」と。ドラマチックすぎたから語り尽くせない。むしろ一言のほうが伝わるというね。
もちろん“熱い”と“暑い”はかかっています。夏といえば暑いもの。そういう概念はありますが、心のどこかで思ってしまうのです。20世紀の夏はそこまで暑くなかったって。
1998年の甲子園、見てたなあ。パチ屋のテレビで。まだホールが冷房をガンガンかけていた時代。冷房直撃の台が高設定ということを考えて、羽織るものを持っていってましたね。また、ホールでも膝掛け貸し出しのサービスがあったりも。冷やす気マンマン。冷をとるために寄ってもらおうという魂胆が筒抜けでした。
なので、この辺りの夏がどれだけ暑かったのかは、あまりわかっておりません。パチスロの収支は熱かったですけどね(笑)。
1998年頃は『クランキーコンドル』など技術介入の発展によって“プロ”というか“パチスロ生活者”が増えた時代でした。かくいう私もその一人。その頃のホールやライバルをどう見ていたか。ちょっと書いてみたいと思います。
そんな昔話に意味はないのかもしれません。ただ、これからのパチスロが向かうのは、この時代程度の射幸性です。少なくとも4号機のストック機や、5号機の爆裂AT機が席巻していた頃ではありません。ま、なにか参考になることが1つくらいはあると思います。きっと(笑)。
☆1998年当時のホールと、私が考えていたこと。
いま、勝つ可能性を高めるには“打たないという選択肢”が必要かと思います。極端な例を出すならばハイエナでしょう。もちろん、当時でも“見(けん)”を選択する瞬間もありました。ただ、圧倒的に稼働量を増やすのが大事だったのです。
当時は6枚交換や7枚交換が多く、ホールは交換ギャップで利益が取れていました。よく誤用されている用語でいいますと“機械割”。6枚交換なら12割分岐。7枚交換なら14割分岐となります。1万円分のメダル500枚を貸した場合、12割だから600枚をジェットに流されるとチャラライン。普通に考えたら勝てないと思いますよね。パチスロの長期出玉率の上限は120%未満。6号機以降は115%未満となります。ええ、1回交換なら勝つのが難しくなります。
しかし、持ちコイン遊技となった後は交換ギャップから解放されます。いかに早く食いつく機種かが大事。そして、持ちコインがある限り続行というのが基本線となります。
関東のスロッターは、これが染み付いていたのでしょうね。『ビーマックス』は設定1のBIG確率が重いため(設定1で1/399)導入当初は敬遠されていました。初当たりを引くまでに急用で呼び出されるかもしれないじゃないですか。当たっていれば勝ち逃げ。そうでなければ負け逃げ。そうなる瞬間を減らしたいというのは確かにありました。
それが変わっていくのは、等価交換の普及とともにです。低設定の出玉率に大差がないのであれば、高設定を掴んだときの大勝ちの分だけ収支は跳ね上がることになります。等価で高設定。ユーザーにとっては天国ですが、ホールにとっては交換ギャップがないので地獄です(笑)。
低交換率でも高設定が掴みやすい環境で打つか。設定1でも等価交換で打つか。
後者が成り立ったのは、設定1でも出玉率100%超えの機種があったからですが、そちらを選ぶ人も多かったですね。考えずに済みますから。それより上。等価で高設定を多く掴むには、他者を上回る情報量を持っていないとライバルが多くてやっていられません。インターネットもそれほど普及していませんからね。少しでも太い情報を持っていれば足しにはなったことでしょう。
しかし、いまは情報化社会。太い情報がどれなのか取捨選択する必要もありますし、出回るスピードの早さから、アップデートを繰り返す必要があるでしょう。いや、勝てる台が転がってるんだから稼働量を上げたいんですけど(笑)。
ということで、私は前者のほうを選びました。パソコン通信からやっていたクセに。スロマガ流設定判別をバージョンアップさせたりしたのは、そのホールの中で最上位クラスに居続けられれば勝てるからでした。あとは店員さん(&常連客)に嫌われない努力も必要ですけど。
ただね、低交換率でも高設定が掴みやすくなるとは限りません。まず、高設定がなくてはなりません。一休さんの虎の話ではありませんが、交換率も設定も低いホールがあったのも事実です(笑)。
設定が入っている。設定変更パターンが自分の読みに合っている。そんなホールは少ないわけです。ここでも選択肢は2つ。高設定があるホールでツモれるように努力しまくるのと、自分の読みに合ったホールを探すこと。良いホールが少なくなっている昨今、前者を選ぶ人が多いでしょう。当時は、普通に良いホールも多かったですからね。
全国的に進む非等価の流れ。そして厳しくなっていく広告規制。出玉を効率的に見せるため「誰かツモってよ」とわかりやすいパターンにしてくれるホールが増えるかもしれませんよ。それは希望的観測にせよ、誰にも教えたくないホールを持ったもの勝ちなのです。
出玉率上限が下がる&交換率が下がる→収支を出すには稼働量→安心して毎日のように打てるホールが大事
簡単に割り切れるものではありませんが、このような流れが出てきてもおかしくありません。ライターなりたての頃に書いてたな。“ジグマプロがいないホールは恥と思え”って。地元のシビアな目を持った人に勝てないと思われているということですから。ま、ジグマプロになったところで未来が拓けるわけでもないのでオススメはいたしませんが(笑)。
って、長かったね。この第二段落。
☆プロが変化していった時代。
1998年あたりから2000年にかけて。大量獲得機やCT機、そしてサブ基板の搭載とパチスロは大きく変わっていきました。そして、等価交換店の増加などホールの環境も変化。当然ですが、打ち手も変化していくことになります。“ジグマプロの存在は大事よ”と書きながら、ジグマプロが減っていく時期でもありました。
うーん。なんというかな、モラルの低下ですかね。地元の過疎店で連れスロしたら、そこから連日通われたり。どこが悪いの? といまでは思われることでしょう。そのホールのだいたいの売上や、そこから弾き出される設定配分とか。そういうのを考えているジグマにとっては死活問題なのです。人多すぎてウジャーというホールでは何も考えませんし、そもそも住み着くことはありません。ライバルが多すぎます。
そのね。私は構わんのですが、確実に常連客の誰かの収支が落ち込むことになるんです。細く長く勝ち続けたい人にとっては迷惑なんですね。その人がお構いなしに連日出し続けて、白い目で見られるのは私ですから(笑)。と、ジグマプロはそのホールの治安維持の役割も果たしていました。そんな時代でなくなり、放っておいても誰かが荒らすなら自分が……となったのでしょう。
私もガバガバなイベントとか、そのイベ日だけ通っていたので他人のことは言えませんけどね。「これでは常連客が増えるわけないし、潰れるのも時間の問題」というくらいアマすぎるイベントがあったのも事実です。毎週木曜日に3500枚出すと設定6打ち換え券をプレゼント。で、それを木曜日に行使できちゃったり。最初だけ大変ですが、ちょっと足りない程度であれば、コインサンドに1000円札を刺せば良いだけのこと。この辺は昔のDQN魂健在です(笑)。
私は基本給にブーストするだけでしたが、イベント狙いがチラホラ出てきたのもこの辺り。守る労力を面倒と感じて動き回るか、コミュニティの輪に入れて楽しいと感じて留まるのかは人それぞれの考え方でしょう。少なくともこれくらい上手くなれば勝てると常連客に思わせるくらいでないとプロではないと思っています。遊技マナーも然り。
でも、世の中にはいろいろなタイプの人がいるわけで。店員とグルになって高設定を入れさせるとか手段を選ばないことも。こうなってしまうと最悪でしてね。常連客同士も疑心暗鬼になっていきます。勝っていれば、なおさら疑いの目を向けられます。
いまはプロも減っていますし、ホールの企業化も進んでいるので少ないとは思いますが。むしろパチンコのほうが心配かな。設定が導入されますし、ここらが潮時と感じているプロもいるでしょうから。辞める気なら失うものはないわけです。ホールスタッフは失うものだらけなので、ご注意くださいませ。
あと、軍団もこの頃からかも。ある程度の人数がいれば、元のコミュニティは気にしなくていいわけで。でも、割と上手く競合してましたね。お互いに違うシマで高設定を探したり。数年後そのメンバーの一人と飲む機会あって「お前の渾名はテーピングだった」と教えられましたけど。突き指してテーピング状態でも打ってましたからね。ま、こっちも言えないような渾名を付けていたからお互い様だ(笑)。
このように考えると、いまの“プロ像”と近いのかもしれませんね。情報収集の仕方の違いなどは手段と方法は変化していますが。パチスロの変化というよりもジグマの終焉を感じて、メディアの仕事に就いたのはあります。ただ勝つかどうかだけってやりがいがなくてね。収支だってそう。右肩上がりのときは楽しいですが、どこかで頭打ちになります。そうなって虚しさを感じてみたり。
☆間違いなく言えること。
これからどのような“プロ像”となっていくのか。それはどのような機種をメーカーが作れるか、ホールの意識がどのように変わっていくか次第です。ただ、間違いなく言えるのは勝率重視時代がやってくるということ。
出玉率の上限が下がったことにより、1日の期待値は下がります。2400枚で終了する有利区間があるので(抜け道もありそうですが)、一発役は抑制されることに。一発逆転でその日の収支を戻すのではなく、少しでも負けを減らす考え方が大事になります。
出玉の魅力を伝えるのが難しくなるということは、それだけ設定も入るということ。等価交換が廃止される流れもあります。わりと安定した出玉となることでしょう。高設定を打てる機会を増やし、持ちコイン遊技で粘ることによって、勝率を上げるのが大事となります。私が得意としていた時代だ〜って、打ち切る体力はあるのかしら。ゴホゴホ。
どのホールのどの台を打つか。この初手が“立ち回り”で大きなウエイトを占めることとなります。もちろん、台移動もありますけどね。「交換ギャップが発生するけど、あの台はきっと高設定。で、その自信度は?」なんていう葛藤の面白さも出てくることでしょう。変わった部分を楽しまないと。
振り返りも含めて、私は機種のことを書きがちですが。正直、機種なんてなんでもいいんです。自分の勝負スタイルと合った環境で打てれば“勝負”をより楽しめることになります。パチスロはどの時期が熱かった? その答えは機種ではありません。楽しく勝負できたか、ホールの意識にかかっています。好みのスタイルが人それぞれでしょうが「今年の夏のパチスロは熱かったなあ」そう思われる6号機時代となることを願ってやみません。
なんか、以前にも書いたことを再構築するような感じになってしまいましたが、言っていることが変わったらオカシイので、そこはお許しくださいませ。
そうそう。アクロスAプロジェクトの『アレックス』を試打してきました。久々に「変則打ち特集」にも登場します。近々公開されると思うのでお楽しみに!
次回こそは、その『アレックス』の初代が登場した1999年に。ノストラダムスとは何だったのか。その夏はそんなことばかり考えていました(笑)。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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