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若年性パチンコ研究脳
2022.02.18
研究#16-11:新時代到来! 近年で最も出玉性能が高まり、V-STによる極限の荒さを実現した2013年のパチンコ~CR機の足跡を辿る連続企画2013年編~
どうもこんにちは。近所のお店がCR機・5号機撤去の後も前と同じぐらいのお客さんがついてて安心しつつあるraraです。……といっても、まだまだ気が早いですね。
実際問題、撤去された今になって初めて新しい台に手を出したという人もいるんじゃないでしょうか。特にパチスロのノーマルタイプしか打たない層に多い気がするので、それらの人たちが残ってくれるかが分水嶺だと思っています。
個人的には6号機ぐらいの射幸性でちょうど良いと本気で思ってますし、なんならパチンコも今のスペックはヤリ過ぎだと思っているのですが……どうしても荒ければ荒いほど人気は出ますからね。こればっかりは仕方ありません。
★2013年のトピックス
★2013年パチンコ界ピックアップ
〇激荒スペックの増加でMAX機がメインに返り咲き
〇一方、かつての王道スペックが完全に衰退
〇数年前のミドルよりも荒い甘デジが登場
◯スペックとは関係ない部分に規制がかかる
さて、今回取り上げる2013年はスロパチ共に射幸性が最大値になりつつあった年です。5号機市場が純増3枚付近のAT機ばかりになる一方、パチンコには大V-ST時代が到来しようとしていました。
V-STが持つ出玉力は、かつてのパチンコとは全く違う領域にあります。それこそ、パチスロで言うA+ART機とAT機の差ぐらいに。前回取り上げた初期のV-ST機である牙狼鋼は、初回確変時の平均獲得出玉が1万発近いという驚異の性能を実現しています。これは通常の確変機や100%突入ST機だと、ひたすらに潜伏ループする相当無茶なスペックにしなければ実現出来なかった数字です。ですが、V-STシステムの力を使えば無理の無い形で搭載できてしまいます。
実際のところ、初回でST非突入だといくら時短があると言っても相当厳しいですし、振り分けに勝ったのにSTを駆け抜けて、結局出玉をもらえないなんてことも平気で起こります。冷静に考えるとこちらも相当無茶なスペックなんですが……潜伏のように時間をかけてヘソで消化しなければならない時間もありませんし、とにかくシンプルに仕上がっているのがV-STの魅力です。
シンプルかつ圧倒的な出玉力というV-STが持つ特徴は、かつての初代牙狼が採用した一種二種混合機に近いものがあります。当時は初代牙狼のスペックが問題視されたことにより、混合機が一瞬で規制されてしまいましたが…… 今回のV確変システムには特に規制は無し。ということで当然のように後追いのスペックも登場します。
2013年に出たパチンコは241機種(rara調べ)。前年から40機種ほど減少しています。そしてスペックのリストがこちらです。(別リンクにて公開中) 以前のリストと見比べてみると、一目でスペックの多様化が伝わるのではないでしょうか。2013年ころからリストの作成やデータの集計にかかる時間が伸びに伸びてます。
さて、それでは2013年の確率帯から見てみましょう。
★激荒スペックの普及により特定の確率に供給が集中
大当り確率 カテゴリ |
リリース機種数 |
ミニマム (1/1~1/59) |
6機種 |
甘 (1/60~1/139) |
83機種 |
ライトミドル (1/140~1/239) |
41機種 |
ミドル (1/240~1/339) |
47機種 |
ハイミドル (1/340~1/369) |
1機種 |
MAX (1/370~1/399) |
47機種 |
特殊 |
10機種 |
例年通り甘デジが首位に立つ中、MAX機のリリース数が急増。2005年以来8年ぶりにミドルと並ぶ数字となりました。並ばれたミドルは前年から大幅な減少。
超荒波スペックである牙狼鋼の人気によってMAX機全体が盛り上がったことに加え、相変わらずライトミドルの人気が盛り上がっていることもMAX機偏重の流れを後押ししたものと思われます。ミドル(ハイミドル含む)+甘の2スペックがこれまで主流だったところに、ライトミドルという選択肢が増え、MAX+ライトミドル+甘という3スペック構成が増加しています。1/199付近のライトミドルは甘デジとは競合しない存在ですが、ミドルとはかなり競合しますので、数を減らしています。
そしてハイミドルがなんと1機種のみ。かつてはMAX機よりも多くリリースされていた年度もあったのですが、気がつくとミニマム以上にレアな存在になってしまいました。
04基準が始まってからの10年間、荒波スペックを実現するためのアイディアが増えすぎた結果、半端な確率の存在意義が薄くなってしまったのが原因でしょうか。2005年頃のハイミドルよりも、V-STを搭載したライトミドルの方が波が荒い結果になりますからね……
この年2013年唯一のハイミドル帯としてリリースされたのが、SANYOの『CRスーパー海物語IN沖縄3HME』です。
▲ウリンちゃんの出世作
次回までの確変機で、出玉あり大当りのラウンド振り分けなし、潜伏なし、全ての大当りに時短100回……というかつての王道スペックを継承している唯一の存在として君臨していました。
沖縄3はこの年の販売台数ランキングにおいて、2位以下に倍以上の差をつけて首位に立っています。王道スペックの発売が無くなったもう1つの理由には、なんだかんだ言っても海は最強であることは大きいかと。開発時に選択できるスペックの幅が広がった結果、絶対王者と競合しない道を選ぶメーカーが増えたというのもあるのかもしれませんね。
さて、続けてはジャンルに関するデータです。
★歴史的瞬間! パチンコの本流が切り替わる年
ジャンル |
リリース機種数 |
確変機 |
97機種 |
ST機 |
89機種 (通常あり14機種) |
V-ST機 |
25機種 |
リミット機 |
8機種 (通常あり2機種) |
転落機 |
7機種 (通常あり2機種) |
V-転落機 |
5機種 |
一種二種混合機 |
7機種 |
羽根物 |
8機種 |
V-STを別枠にしたのでちょっと分かりにくいのですが、遂にST機が首位へ立っています。CR機が持つ長い歴史の中で、確変機が首位から外れた初めての瞬間でした。
別の言い方をすると、次回の大当りが確定しない台が過半数を占める時代が来たということでもあります。まあ、確変機にも突通で終了する台はそこそこあるのですが……言ってしまえばST機は全部突通で終わる台と言ってもいいですからね。本格的に波が荒れる時代が始まったと言えます。
そんなST機をさらに荒い存在へ仕立て上げるV-ST機は、昨年から3倍以上の増加を見せて25機種! 新手の変態スペックという存在から一気にメジャー化しました。数が多くなると、特殊な存在も生まれます。SANKYOからリリースされた『CRスレイヤーズRevolution』は、V-ST機としては初めての常時8個保留機です。
▲保留変化芸の頂点的存在
今までの常時8個保留にも特図1と2でラウンド振り分けを変える台はありましたが、特図によってST突入率が変わるV-ST機となると話が違ってきます。要は通常時の1変動ごとに、確変突入率が変わるんです。特図2の変動で当たればST突入確定!
……その代償として、初当たり1/400でありながら特図1のST突入率はなんとわずか20%。そのうえ特図1からの大当りは出玉も600発で固定と、歴代常時8個保留の中でも最も振り分けによる落差がある台に仕上がっています。特図1大当りの絶望感と言ったらもう……また、常時8個保留機の宿命として変動は完全入賞順消化です。なので電サポに入っても、残っていた特図1の保留を必ず消化してしまいます。普通のV-STとは比べ物にならないぐらい特図1を冷遇しているのに、です。
そこでの不幸な当選を防ぐためか、ST中の大当り確率は驚愕の1/150。ST回数は圧巻の208回となっています。黎明期特有の無茶な仕様が素敵過ぎますね……
また、V-ST初の潜伏搭載機として高尾から『CR一騎当千2』が登場します。
▲潜伏中に堂々とST残り回数が出てきます
これまでの潜伏機には、建前として”潜伏しているかどうかわからない”ので、そこでドキドキしてください。という演出が搭載されていたのですが……V-STで確変に突入させるには、Vアタッカーに玉を入れる必要がありますので、誰の目にも潜伏したかどうかが明らかになってしまいます。
そのうえ潜伏中は特図1での消化になるため、1度STを掴み取っておきながら通常に叩き落される可能性も存在。当たらずに抜けるかもしれないST機の潜伏と、折角当てても通常かもしれない確変機の潜伏をかけ合わせたような存在がV-ST機の潜伏です。
そうなることは分かりきっていたし、そもそも潜伏を使わなくても高い出玉性能を実現出来ることこそV-STのウリだったのですが……敢えて放り込んできた辺りに潜伏の名家・高尾の意地を感じます。
……ということで、続いては潜伏などがどれだけ搭載されていたのかのデータを見てみましょう。
★スペックは荒くなっているのに健全化?
出玉なし大当りの 有無 |
リリース機種数 |
出玉無し搭載 | 140機種 (うち出玉無し通常あり36機種) |
出玉無し非搭載 | 92機種 |
おおよそ35%の台が出玉なし大当り非搭載という結果に。まだまだ出玉なし大当り搭載機の方が多いものの、90%以上の台に搭載されていた頃があったことを考えると隔世の感があります。
要因はやはりST機の増加です。システム上、出玉なしを搭載しにくいV-ST機が増えたことに加え、100%突入の純粋なST機の数も増加しています。出玉なし大当りは次回の大当りが確定しないST機とどうしても食い合わせが悪いですから、減っていくのも当然の流れと言えます。
まあ、上にも書いたように、結局ST機なんて全台突通で終わる実質出玉なし大当り搭載機なんですが……出玉が一切無いものを大当りと分類して、データカウンターも作動してしまうような状況と比べると、遊技者に対して誠実というか、健全な方向に進んでいると言えるのではないでしょうか。
潜伏の有無 |
リリース機種数 |
あり | 136機種 |
なし | 96機種 |
潜伏機の割合も出玉なしとほぼ同じという結果になりました。右を見ても左を見ても潜伏していた時代と比べると、随分と優しくなったのではないでしょうか。打ち切った場合の荒さという観念から見ると、一般的な潜伏機よりもV-STの方が遥かに上なので、危ない方向に突き進んでしまっているのは間違いないのですが……。
V-STは半ば強制的に追加投資させられたり、知識の無さから確変状態を捨ててしまったり……ということが無い分、荒くなった事を考慮した上でも、真っ当な方向に向かえていたと思います。一騎当千2のことは見逃してください。
個人的な意見なのですが、このころに断ち切ったよろしくない風潮が再燃しそうで、最近のC時短を活用したCZ付きの台が怖いです。遊タイムも怖い。いつやめようが損しない方が殺伐としなくて良いと思います。
確変継続率 |
リリース機種数 |
49%以下 |
21機種 |
50%~59% |
15機種 |
60%~69% |
31機種 |
70%~79% |
70機種 |
80%~89% |
31機種 |
90%以上 |
2機種 |
昨年までと比べて、50%以下の台が極端な減少傾向を見せています。今までのこの表では、”継続率40%前後のショートST+時短”という、甘海物語に代表されるスペックが低継続率機種の数を底上げしていました。しかし、この年のV-STブームに甘デジも参入。十年前のミドル並に荒い甘デジが登場し始めます。
最初期のV-ST甘デジである『風来のシレン』のスペックを見てみると、初回のST突入率は25%。漏れた場合についてくる時短はほぼ20回と、ST突入までに相当な関門が設けられています。
▲原作が大好きなので沢山打ったのですが、25%に20連敗ぐらいしたまま撤去されてしまいました。
その代わり、高いハードルの先に待つSTは継続率が75%もある事に加えて、1350発払い出しの16R割合が40%という大盤振る舞い。今までの甘デジと同列に扱うのはちょっと問題があるレベルの性能が積まれています。
シレンはちょっと極端な例ですが、この年からかつての甘デジからは逸脱した性能を持つ台が急増していきます。唯一の低継続率ジャンルだった甘デジが魔改造されたことにより、本格的に継続率の高い台ばかりが登場する時代が近づいてまいりました。
9年前の時点でこんな状況だったのに、今現在でもショートSTプラス時短というスペックを貫き続けている甘海の凄さを噛み締めつつ以下次回です。
★おまけ~霧のように消え去った音量規制~
パチンコにかかる規制は、スペックだけではありません。演出面にも規制がかかることがあるんです。
有名な例で言うと、京楽のP-VIBEという機能が規制によって封じられています。ハンドルが震えたら当選確定という、筐体のあらゆる部分が震える現代を圧倒的に先取りしていた機能なのですが、”玉の打ち出しに影響を与えてしまう”という至極真っ当な理由で規制されてしまいました。SANKYOのハンドル飛び出しはなんでセーフなんでしょう。
そしてこの年に起きた規制は、デバイスとは別の部分にも存在しました。音量規制です。厳密には日工組主導の内規ですから、いわゆる自主規制ですね。
皆様御存知の通り、パチンコの音量は外界からすると異常としか言いようがない領域にあります。遊技者や従業員の身体に与える影響も、冗談で済まされないレベル。今でこそ音量調整は遊技者の裁量次第ですが、この頃は音量調整という機能はメジャーではありませんでした。基本的には、わざわざ台を開けて調整してもらう必要があったのです。そこまでする人は滅多にいないんじゃないでしょうか。
そんな状況を改善したかったのか、当時のプレスリリースには“ファンにも従業員にもやさしい遊技環境づくりを目指す”という文言が踊っています。ですが、この内規に従った音量で登場した台は不幸にも評判を落とす結果になってしまいました。規制前の台と並べると、全然音が聞こえなくなってしまったんです。
特に影響が大きかったと言われているのが藤商事の『CR呪怨』です。
▲見た目は一番怖いと思います。俊雄が苦手。
パチンコにおいて”音”はかなり重要なファクターですが、ホラー系パチンコにおいてはまさに肝とも言える存在です。液晶で何が起こっていても、音が無いと全く怖く感じられないし、ビックリすることも出来ないんですよ。静まった家で映画を見ているならば静の恐怖も実感出来るのでしょうが、如何せん周りは爆音でキュインキュインですから、音が聞こえないと演出の意味がまるごと無くなるレベルです。
結局、この内規は”音量調整”を付けて、各々の好みに合わせてもらうという方向にて一件落着します。呪怨もMAXから遅れて出た甘デジ版だと普通に音が聞こえるようになりました。
これから数年後、藤商事は『CR仄暗い水の底から』で、役物落下時は音量調整に関係なく最大出力で爆音がかき鳴らされる、という演出を搭載したことで物議を醸します。もしかすると、真面目に規則へ従った呪怨の失敗がトラウマになっていたのかもしれません。
そう考えると、音量1だと全く聞こえないのに2にした瞬間に爆音というよくある仕様も納得でき……ないです。僕が行くような過疎店だと、音量2の時点で周りに迷惑がかかるレベルなことがあります。かと言って1の無音プレイはつまらない。
そろそろ業界全体で共通の線引を作っても良いと思うのですが……と思っていたところ、つい最近の昨年末に全日遊連がメーカー団体へ音量調整に関する要望書を提出していたそうです。全日遊連というのは、は平たく言うとパチンコ屋さんの組合ですね。
要望書を要約しますと、「音量の上限を健康被害に及ばない範囲で統一し、音量調整はそれ以下の範囲で行う」という仕組みを義務付けて欲しい……というもの。
ある程度自分で弄れる上、毎日一日中いるわけじゃないユーザーと違って、現場で働くスタッフサイドからすると、本当に深刻な問題だと思います。
それに対しメーカーサイドからも善処をするという反応があったようで、今後は最大音量が(今と比べれば)控えめな時代が来るのかもしれません。
個人的には、今だって最大音量なんか絶対に選びませんので、とにかく1と2の間を増やして欲しいという気持ちにつきます。
今回記事にて取り上げた「CR一騎当千2」を出していた頃の高尾の台は、まるでテレビのように音量が100段階調節出来ました。人それぞれベストの音量には差がありますから、細かく調整出来るに越したことは無いと思うのですが……今後もパチンコ台の音量に注目していきたいと思います。それではまた次回お会いしましょう。
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- rara
- 代表作:若年性パチンコ研究脳
北海道に蠢く24歳のスロパチ好き。珍古店を探して全国を駆け巡ったり、大きいホールに一台だけ置いてあるマイナー台を打って、悦に浸ったりするタイプの人。最近のマイブームはパチスロミルキィホームズ。
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