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若年性パチンコ研究脳
2022.02.04
研究#16-10:V確変システムが『牙狼 鋼』へ究極進化! 超高速変動機も! 急激に現代パチンコへ近づく2012年のパチンコ~CR機の足跡を辿る連続企画2012年編~
どうもこんにちは。CR機&5号機(エリアによって撤去時期は異なります)が完全撤去されるということで、最後にクラセレを9000G回してマイナス50枚だったraraです。パチンコの連載を持っておきながらパチスロで幕を閉じてしまいました。
通っているお店が早くから対策をするタイプのお店で、5号機やCR機があまり残っていなかっただったこともあり、最後の最後まで撤去されるのだという実感が湧いていなかったのですが……いざベニヤ多めになった店舗を見るとなんだか寂しくなってしまいました。
とはいえ、冷静に考えるとあのお店は今までに何十台も6号機やP機を撤去してきています。それらを敢えて残してこなかったのですから、本当の意味での弾切れではありません。攻めのベニヤと思って今後も元気に営業してくれることを祈っています。
さて、CR機撤去に便乗して始めたCR機の歴史シリーズもいよいよ現代に近づいてまいりました。今回のテーマは2012年のパチンコについてです。
前回取り上げた2011年では、今も続く出玉なしの大当りへの規制が発動。潜伏による出玉性能向上が難しくなる中、歴史を揺るがす大発明『V確変システム(V-ST)』が登場。ヘソと電チューで確変突入率に差をつけることが可能になり、スペックの幅が急激に広がりました。
とはいえ、V確変システムはあまりにも画期的過ぎました。物理的にVへ入賞させることが大前提となっているため、そう簡単に他社が模倣できるものでもなかったのです。既存のアタッカーを使いまわしにくい以上、このシステムから大ヒット機でも生まれない限りは追従しにくいというもの。それだったら出玉ありから潜伏する台でも作っていた方がお手頃というものです。
さあ、果たしてV確変システムを使った台から大ヒット機は生まれるのでしょうか……!? そんな2012年のトピックスがこちら。
★2011年パチンコ界ピックアップ
〇V-ST機の改良が進み完全体に進化
〇変わり種のV確変機が早くも登場
〇一種二種混合機の規制が一部緩和
◯電チュー賞球の内規が変更され自由に
2012年にリリースされた機種数は275機種(rara調べ)。前年から微増ですが、横ばいといっていい数字ですね。まだまだ元気です。
そして2012年に発売された機種のスペックをまとめたのがコチラです。(別リンクにて公開中)
一覧を見ると、そのほとんどがタイアップかオリジナルのシリーズものであると気付かされます。その傾向はこの年に始まったことじゃあ無いんですが、いよいよ表面化してきた印象。数少ないオリジナル新作のほとんどは7セグかドットで、ノータイアップの完全新作液晶機は豊丸のドキドキガールズスポットぐらいでしょうか。
2012年時点で既にマイノリティだったのに、令和の今でも新作オリジナルの液晶機を創り続ける豊丸は本当にすごいと思います。
▲豊丸のドキドキガールズスポット。役物の”揺れ”が最大のウリ。
それでは、2012年のパチンコを確率帯のデータから見てまいりましょう!
★まだまだ続くライトミドルブーム!半端な確率が消えゆく時代に突入
大当り確率 カテゴリ |
リリース機種数 |
ミニマム (1/1~1/59) |
5機種 |
甘 (1/60~1/139) |
92機種 |
ライトミドル (1/140~1/239) |
56機種 |
ミドル (1/240~1/339) |
69機種 |
ハイミドル (1/340~1/369) |
8機種 |
MAX (1/370~1/399) |
45機種 |
例によって甘デジが圧倒的な数字を誇る中、去年から引き続きライトミドルが増加傾向にあります。『CR銭形平次』が大ヒットした影響が色濃く、2000発搭載を合言葉にかつてのハイミドル級に荒れるスペックをもったライトミドルが多く発売されました。
▲微調整ぐらいしか差がないスペックの台たち。ゼロデザイズの型式は”AKV”と堂々の模倣宣言。
初当りは1/199、ST突入率は100%、特図2(電チュー)での大当りは約50%で2000発……という銭形のスペックを微調整したような台が数多く登場。2022年の今に見ると1/199で100%ST突入というだけで良心的に見える銭形スペックですが、帳尻を合わせる為に初当り時の出玉を減らしており、継続率が65%前後と控えめな数字になっています。STの継続率65%は、転落時に出玉が貰える確変機とは全く事情が違います。終了時全部突通の確変機と同じに考えなくてはいけません。
そのうえ、時短での継続率底上げもありませんから、純粋に35%は初回の少ない出玉で放り出されてしまうことになります。そして頑張って継続させても50%は微妙な出玉の大当りですから、まともな出玉にありつける確率でいうと相当低いものになってしまいます。もちろん、継続して50%の振り分けに勝ち続ければその破壊力はかなりのものになります。少なくとも、初当りと確変転落時の両方に出玉が保証されていたかつてのミドルよりも荒れるスペックと言って間違い有りません。
そんな新世代ライトミドル人気の煽りを食らったと思われるのがハイミドル(1/340~1/369)帯。突然、絶滅危惧種になってしまいました。初当りが軽い上に夢を見れるライトミドルに対抗するのであれば、中途半端な確率にはせずMAXにしてしまおう……となるのは自然な流れではないでしょうか。この年を境にハイミドルは海専用の確率帯みたいな扱いをされていくことになります。
そして20機種も出ていた年もあった”特殊”カテゴリの台に至っては『ゼロ』を記録。出玉なし大当りなしには作りにくいジャンルですから仕方のないことなのですが、ごく一部の好事家にとっては寂しい時代になってしまいました。
さて、続いてはジャンルについてです。2011年に誕生したV-STは普及するのでしょうか……?
★V-STが究極進化! それを普及させる大ヒット機は生まれるのか!?
ジャンル |
リリース機種数 |
確変機 |
133機種 |
ST機 |
95機種 (通常あり22機種) |
V-ST機 |
8機種 |
リミット機 |
3機種 |
V-リミット機 |
1機種 |
転落機 |
7機種 (通常あり2機種) |
V-転落機 |
1機種 |
一種二種混合機 |
2機種 |
羽根物 |
2機種 |
差は年々縮まっているものの、2012年においても確変機が首位をキープする形になりました。
注目のV-ST機に関しては、わずか9機種という控えめなリリース数にとどまっています。その先陣を切ったのが、V-STの元祖である豊丸からリリースされた『CRバーストエンジェルインフィニティ』です。
▲SHOW-YAの名曲が原作では一切使われてないと知った時の驚き
ヘソと電チューでST突入率に差がある。というシステムはそのまま継承。新機能としてST抽選に漏れた場合に発動する時短を搭載しています。V確変システムにおける時短の重要性は、従来機のそれとは大きく異なります。従来の確変機にも特図2(電チュー保留)の大当りは、出玉量が優遇されていたものがありましたが……V確変システムに関しては、確変の突入率も大きく違いますから、その恩恵は絶大なものになります。
特図2の確変突入率が100%になっているバーストエンジェルの場合、当然ですが『時短引き戻し=ST突入確定』と強力! 従来の確変機にあった時短中のガッカリ通常引き戻しが存在しないバーストエンジェルの時短は、パチスロでいうCZのような、今までのパチンコにはなかった激アツのゾーンと言っていいでしょう。時短での引き戻しはST非突入の絶望から一転、地獄から天国へ跳ね上がる至福の瞬間です。
かくして、斬新なV確変システムをより高みへ引き上げたバーストエンジェルですが……大ヒットといえる程の反響には至りませんでした。 革新的な仕組みを持ちながら、今ひとつ世間に受け入れられなかったV確変システムに転機が訪れたのが、豊丸以外からは初のV-ST採用となった『CR牙狼 魔戒戦記 鋼』です。
▲みなし機撤去令が出るまで各地に残っていたロングラン名機
初代が圧倒的な人気を誇った牙狼シリーズ。一種二種混合機の規制により初代のスペックを再現できなくなったことから、潜伏をふんだんに用いた特殊なスペックを乱発していました。そんな中、V確変システムを使うことで(ほぼ)オールフル出玉かつ潜伏一切なしという初代のウリの再現に成功したのがこの『牙狼鋼』です。 STになったことで初代にはあった転落時の出玉が無くなってしまっているものの、初回の振り分けに負けた場合でも時短がつくことで、実質的な突入率の底上げと出玉の増加に成功。トータルのスペックは初代牙狼と勝るとも劣らないものになっています。
この牙狼鋼が大成功を収めたことにより、一躍脚光を浴びたV確変システムは翌年2013年以降、一気に増加していくことになります。
そして、まだまだリリースが少なかったこの年の時点でV確変を用いた特殊なスペックも登場しています。ジェイビーの『CRウイルスブレイカー』はV確変システムにおいて形骸化しがちな役物を活用しており、初回の確変抽選はベロに玉が拾われるかどうかのガチ勝負となっています。
▲X-FILEに続くドット”風”液晶シリーズ
特筆すべきはベロの開放時間にランダム性があることで、大当り時に表示されるキャラクターがその長さを示唆しています。従来の確変機では大当り時にどんな演出があろうと、内部での結果は決定していましたが、ウイルスブレイカーはこれから行う抽選の期待度を示唆してくれるのです。パチンコの歴史の中でも特異な演出と言えるのではないでしょうか。
また、こっそりと一種二種混合機への規制が緩和されたのもこの年です。初当り確率の下限は残り、MAX機を作ることが出来ないのは変わっていません。それゆえ初代牙狼の再来とはならないのですが、継続率や出玉に関する部分がかなり緩和されました。
規制緩和後の第一弾として登場した『CR AKB48』は、ライトミドルでありながら高い継続率と2000発50%の出玉感を搭載することで大ヒットを飛ばしました。
▲RTC人気ののろしでもあります。今じゃすっかりRTCって廃れちゃいましたね。
今思ってみると、芸能人タイアップ機で最後の大ヒット機と言えるのがAKBかもしれませんね。さて、続いては出玉なし大当りに関するデータです。
★徐々に排除されていく潜伏
出玉なし大当りの 有無 |
リリース機種数 |
出玉無し搭載 | 183機種 (うち出玉無し通常あり23機種) |
出玉無し非搭載 | 91機種 |
なんだかんだ言ってもまだまだ出玉なし大当りを搭載した機械が多いものの、比率は確実に減少してきました。規制があったのも影響してはいるのでしょうが、なんと言っても、雨後の筍が如くリリースされた『銭形系ライトミドルST』に搭載されていないことが大きいです。
これまでのST機には当然のように出玉なし大当りが搭載されていたものの、最終的な大当りが保証されている確変機のそれとは大きく異なります。全出玉ありの安心感が受け入れられやすかったのではないでしょうか。
潜伏の有無 |
リリース機種数 |
あり | 168機種 |
なし | 101機種 |
潜伏に関しても似たような状況です。まだまだ搭載機が出ているものの、その比率は着実に減少しており、出玉なし搭載機以上の速度で減っています。出玉なし大当りの規制があったことから、シンプルな潜伏機が特に少なくなっており、特定の電サポ回数内で大当りを引けなければ潜伏というタイプが多く登場しています。
100%突入のST機でありながら電サポ抜けの潜伏がある『CRカメレオン』など、従来の潜伏にあった”潜伏しているかどうか”を煽る要素を完全に切り捨てた台もいくつかあります。プレイヤーを退屈させないためのゲーム性という大義名分をかなぐり捨て、堂々と特図2へのハードルを高めて、出玉性能を上げるためのものとして潜伏が活用されるようになってきました。
……ですが、ハードルを高めるならV確変システムの方がスマートな方法だ、と世間に知れ渡ったのも同時期だったのは上に書いた通り。いよいよ潜伏時代の終わりが近づいてまいりました。
さて、最後は継続率に関するデータです。
確変継続率 |
リリース機種数 |
49%以下 |
33機種 |
50%~59% |
25機種 |
60%~69% |
69機種 |
70%~79% |
84機種 |
80%~89% |
20機種 |
90%以上 |
3機種 |
高継続率偏重の流れに待ったをかけた昨年2011年とほぼ同じ比率となりました。銭形の影響からか、ライトミドルに限らず出玉重視かつ潜伏無しのスペックが増えたことで、継続率が割を食っています。
また、現代と大きく異なるのが甘デジのスペックです。甘海などに代表される継続率40%前後のショートST+時短という構成の台がまだまだ主流の時代でした。今でもこのスタイルなのってそれこそ甘海ぐらいになっちゃいましたね。
もう1つ、初回ST中に大当りさせて、はじめて時短が付くタイプ……いわゆる突破型のスペックも、ST自体の継続率は低くなりますから時短を考慮していないこの表においては低継続率に分類されています。
この頃のST突破型が持っていたイメージといえばなんといっても”荒波”です。毎回そこそこの時短がつく甘海系統と比べると、良い方にも悪い方にも極端な結果が出やすいのが突破型です。
ただ……今考えるとST突破型なんてまだまだマイルドなジャンルでした。
かつてまったり遊べるジャンルだった甘デジが、V確変と一種二種により魔改造される時代がいよいよ目の前です。最近の甘デジは本当に荒すぎるので、ちょっとこの時代に戻ってくれても良いんだよ、と思いを馳せつつ以下次回です。今回はおまけもありますので是非に。
★おまけ~電チュー1個返しの始まり~
デジパチには、ヘソや電チューなど、大当り以外の入賞によって得られる賞球……いわゆるベース賞球の数を減らし続けてきた歴史があります。かつて7個が標準だったベース賞球は、時代を追うごとに1個ずつ下限が下がっていき、04基準では3個にまで緩和されました。
そこから8年ぶりに変化があったのがこの2012年です。電チュー賞球数の下限が1個へと変更になりました。(ヘソ賞球の下限は3個で据え置き) 電チューが1個返しになったことで大きく変わったのが、電サポ中の変動速度です。
3個返しでの高速変動には、どうしても限界があります。打ちっぱなしで増える台を作ることが出来ない、という決まりがあるためです。打ち出し3発ごとに1個拾うぐらいの電チュー性能が限界な以上、変動時間をそれより早くしても意味がありません。……というより、下手に限界ギリギリの速度にしてしまうと電チューの拾いが変動時間に追いつかず、保留が途切れまくりでストレスを感じる構成になってしまう可能性が高いです。
一方、1個返しにそのような心配は無用です。電チューにいくら入賞させようが行って来いで玉増えには一切繋がりませんから、3個返しではあり得なかったような打ち出した玉をほぼ全て拾う電チューを搭載することが可能になりました。
それに伴って変動時間も極限まで短縮した台が登場します 1個返しの電チュー搭載機として名を馳せたのが、大一の加速装置シリーズです。2012年の『CR餓狼伝説』にて初搭載され、当時としては圧倒的な出玉速度が話題になりました。
また、この年には大工の源さんシリーズも登場。最短5秒決着という勝負の速さをウリにしています。……なんか、つい最近も聞いた話ですね。
▲初期の超高速変動機ですが、時速はどちらも2万発程度。今基準だとそこまで早くない扱いになってしまうかもしれません。
そんな電チュー1個返しですが、緩和の報を受けた2012年当時の反応をネット掲示板過去ログで調べると、否定的な意見が多くありました。そのほとんどが、100%減ることに対する忌避感です。事実として、1個返しの台はどうあがこうが現状維持が精一杯で、増えることは決してありません。ほとんど回収する性能と言っても開けっ放しには出来ない以上、こぼす玉もありますから、現実的には100%減ると言ってしまってもいいでしょう。2012年時点では右ゲージに一般入賞口を置かないのが普通でしたから、逃げ道はありません。
当時の時代背景として、”右打ち搭載機は止め打ちや捻り打ちを駆使して玉を増やしてこそ”という価値観が浸透していたことも大きかったのでしょう。ネット掲示板で情報交換をするような層はどうしても1個返しは嫌だったと思います。
ですが、一般の打ちっぱなしユーザーからすればむしろ歓迎するべき変更なのが1個返しです。3個返しで打ちっぱなしにすると、洒落にならないぐらい減る機械が多かったですからね。ということでそのままメジャーになるかと思われた1個返しですが……2022年現在のように、ほぼ全ての機種が電チュー賞球1個という時代に至るまでは数々の変節がありました。それについてはまたいずれということで、次回もよろしくお願いします。
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- rara
- 代表作:若年性パチンコ研究脳
北海道に蠢く24歳のスロパチ好き。珍古店を探して全国を駆け巡ったり、大きいホールに一台だけ置いてあるマイナー台を打って、悦に浸ったりするタイプの人。最近のマイブームはパチスロミルキィホームズ。
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