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ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
2019.03.20
『ホールコンサルタント(コンサル)』って一体なんじゃ?
さて。今回の記事はパチ7をご覧の皆様も一度は聞いたことがあるはずの『ホールコンサルタント』というお仕事についてだ。
みなさんこれ……どんなお仕事か知ってますか? なんとなくホールをコンサルティングしてるんだろうな、というのは分かるんだけども、実際に何をやってるかを詳しくご存知の方はそんなに居ないと思う。
もう20年くらいホールに通ってる筆者もなんとなく「設定打つ人?」とかそういう程度の認識しかなかったので、筆者よりもっと若い世代で最近パチンコ・パチスロを始めた人にとっては、絶対に謎だと思う。 謎な職業。そう、何にも知らないのである。 でもそのくせ感じてしまう、ある種の『ネガティブなイメージ』。
こういう記事を書くにあたって印象論から入るのもどうかと思うけど、これは絶対に避けて通れない重要なテーマなので触れざるを得ない。 要するに「ホールコンサルタントってなんだかちょっと怪しくないか?」ということである。そしてこれはSNSなどが無い時代の──旧いパチンコ・パチスロファンのほうが、より強く持ってるイメージなんじゃないかなと思う。 もちろん、ホールコンサルタントの方々が具体的に何をしている人かを知らずに、勝手に想像してるだけのイメージなので、何ひとつ論拠らしいものもないのだけれども。
ただ、知らないからこそ、ドン・キホーテの風車よろしく、勝手に怪物視している部分も、決して無いとは言い切れないと思う。 じゃあ、この際だから調べてみよう。 ホールコンサルタントとは果たして、どんなお仕事なのだろうか。
▲ホール歴16年・コンサルタント歴13年の糸柳氏。
今回取材させて頂いたのは八丁堀にあるパチンコホール経営コンサルティングの専門会社『株式会社Attain(アテイン)』さんだ。 この日は代表の糸柳氏が直接対応して下さったので、日頃から疑問に思う内容を全部ぶつけてみたぞ。
糸柳(いとやん)さんのプロフィールはこちら。
★『ホールコンサルタント』ってどんなお仕事?
▲『コンサルが持っている武器によってやり方は変わりますよ』
「基本的には倒れかけた法人さんの依頼を受けて、アイデアや情報力、人脈や知識など色々使って、その経営を立て直す。それがコンサルタントの仕事なのですが、これはホールコンサルタントも全く同じです」
ホールコンサルタントの仕事に関して尋ねると、糸柳氏は開口一番こう言った。要は自社努力だけでは経営を立て直すのが困難な状況に陥ったホールが頼る、パチンコホール経営の専門家……といった所だろうか。
では、ホールを立て直すのに、具体的にどんな事をやっているのだろう。 確認した所、返答に少し意外な前置きが入った。
「実はコンサルって、資格が要らないので誰でもなれちゃうんですね。極端な話、今日から僕はコンサルですと名乗ればそれで成立してしまう。だから沢山のコンサルがいて、そしてそのコンサルごとにやり方が違うんです。これが正解というのはありません。なので──」
一般的には、と言葉を区切ってから、氏は続けた。
「──各々が持つ武器を使って、独自の手法でホールさんの経営を立て直します。武器というのは、例えば『設定』であったり『機械売買』であったり『広報・集客』であったり。ただ、今はその武器がほとんど使えなくなっていってる状態で、コンサルタントとして機能しなくなってきている人もいます。だから、数自体はどんどん減ってきているんですね」
営業するのに必要な武器。それは各々が得意とするスペシャルな知識であったり人脈やノウハウの事らしい。しかし、それが「使えなくなる」というのは一体どういうことだろう。もう少し突っ込んで訊いてみた。
「例えば昔は機械売買を武器にしているコンサルが沢山居ました。1台40万の機械をボックス(シマ)単位で導入するとなると結構な金額になります。コンサルに依頼するようなホールさんは基本的に資金繰りに困っている場合が多いので、簡単にはその費用を捻出できないんですね。
そういう時に、1ヶ月後に他所で25万で引き取ってもらう契約を先に結んでから機械を買うと、実質15万で1ヶ月動かせるわけじゃないですか。その15万円分だけ(粗利を)取っちゃえば何とか動かせるし、ホールも無理なく営業できる。
昔はそれが武器として成立してたんですが、今は機械がたったの1週間や2週間で半分以下の価格になったりします。それに機械単価も上がっていますし、寿命も短くなっているので、昔のやり方が通用しなくなっているんですね。なので機械売買が上手かったコンサルはまず真っ先にやられてしまいました」
なるほど。これはとても良くわかる。筆者はライターであると同時にパチンコ・パチスロを愛するユーザーでもあるが、最近の台は単純に高いし、稼働が落ちるのも早くなっている気がする。
あとは広告・イベントだ。昔はそれを得意としていたコンサルタントも多かったそうなのだけど、ご存知のように今はそういう時代じゃない。武器としては使えないだろう。釘なんかは言わずもがな。
要するに、時代の流れであるとか、規制であるとか、そういう「波」に攫われ消えていったコンサルタントも多いということらしい。 厳しい世界である。
「厳しいんです。コンサルタントという仕事は、失敗したらそこで終わりです。基本的には勝ち続けないと評価が落ちてしまうので、全戦全勝で勝ち続けていかないといけない。トーナメント方式なんですね。今まで勝ち続けて残っていたコンサルタントも、前述のように武器が剥がされていって勝ち続ける事ができなくなり、それで辞めてしまう場合が多いです」
負けたら即撤退。 お店は、我々庶民が考えるよりきっと桁が違うお金を投入して台を入れ替えたり、リニューアルしたり、あるいはオープンしたりしている筈である。失敗した時の損失の額が違う。迂闊な事は許されないだろう。なので、そのコンサルが過去に失敗した人であると分かったら、基本使われないのではないだろう。少なくとも筆者がオーナーだったとすれば、そういうコンサルを使うのには躊躇があるだろう。
では逆に、コンサルタントにとっての「勝ち」とはなんだろう。 やはり、利益を出すことだろうか。
「もちろん最低限今よりも利益が出るお店にするのが分かりやすい勝ちです。ただ、短期的に利益を出すのであれば提案は簡単で『リニューアル』と言っておけばいい。そうすれば短期間で結果が出るのでオーナーからの信頼もある程度得ることができます。実際にそれしか提案せず短期間で稼働を上げて『すごいでしょ。勝ちでしょ』って。そういうコンサルタントも居ます。
ただ、結局リニューアルの費用を誰が負担するかというと、お客様なんですね。リニューアル後の稼働を落とさないようにしながら少しずつ回収できれば良いのですけど、キャッシュフローが無いお店だとすぐに回収モードに入らざるを得ない。そうするとお店とお客様との信頼関係が築けないので、結局なんの解決にもなっていない。
そうするとどうなるかというと、また同じ状況に戻ってしまう。そうなるとオーナーは『騙された』と感じる。稼働が伴わない。売上が伴わない。結果お店を畳まざるを得ない。そういう経験をしたオーナーさんって、もうコンサルには頼まないんですよ。そういう状況は完全に『負け』なので、短期間で利益が出たからといって勝ちとは言い難いです」
なんだか少し見えてきた。冒頭で述べた疑問だ。 ホールコンサルタントに持つネガティブなイメージ。 もしかしたら、それは今の話が関係しているのではないだろうか。 メモを取りつつ続きに耳を傾ける。
★『店設定』を高めること。
▲『お店自体の設定を上げることが大切なんですよ』
「極論かもしれませんが、ホール経営で利益を出すというのは言い換えるなら設定1をどうやって打ってもらうかだと思います。1を打ってもらうには6も使わないといけないけど、ちょっと出た所で即ヤメされちゃったり、そもそも放置されたり。お客様が信じてくれなかったり。──それって実はお客様とホールとの信頼関係が出来てないんですね。信頼関係って数値化できるものではないので当然『見えない』んですけど、コンサルタントはそれをいろんなデータやノウハウを使って可視化して底上げしていく。わかりやすく言うと『店設定』を上げていくんですね」
店設定──!
これは分かりやすい。 つまり先程のリニューアルの話を対症療法とするのなら、店設定の底上げは病根治療のようなものだろう。病根が治っていなければ、対症療法を繰り返すことしか出来ない。そう。繰り返すのである。決して完治しない治療を。
「もちろん、ホールは立地が9割という部分もあります。でも残り1割で何とかできる部分もあります。設定の使い方を工夫して、出玉の『景色』の見せ方ひとつでも変わる事もあります。接客やクリンリネスも、最低限のバランスというのがあって、そこが出来てないお店も多いです。お辞儀の角度を気にしてお客様の呼び出しランプに気づかなかったら本末転倒ですし、意味がない。
そこまで考えているコンサルはあまりいませんが、例えば自分なんかはパチンコホールにいた時代にいろんなノウハウを学んできました。主任研修も出来る。知識だってライターに負けないくらいありましたし。いろんな武器がある。それらを全部使ってお客様に信頼して貰って店設定を底上げしていく。
店設定1を2にするのには3ヶ月とか半年とか平気で掛かりますし、絶対6にならないお店もあります。下手したら3までの店もあります。でも上げないと1を打ってもらえない。利益が出ない。店が死んでしまいます」
★ホールコンサルに騙された?
▲『オーナーさんとの約束事は大事ですよ』
ここまででホールコンサルタントの仕事の内容は朧げながら分かってきた。 次に冒頭の疑問──旧くからパチンコ・パチスロを打っているユーザーがそこはかとなく持っている、ネガティブなイメージ。 誤解を恐れず言うのならある種の「うさんくささ」は、一体どこから来ているのだろう。 失礼を承知で直接尋ねると、糸柳氏は苦笑しながら口を開いた。
「『コンサルタントに騙された』とか、そういう話をするオーナーさんもいらっしゃいます。コンサルって単語だけで悪魔とか、騙し屋みたいな感じで言われたり。だから最近は『アドバイザー』って名乗っているコンサルもいたりするのですが……実はそれ、騙してるんじゃなくて、オーナーさんがコンサルの言うことを信じてなかったり、あるいは約束事を守らなかったりで失敗した過去が多いんですね」
曰く、オーナーは基本勘違いをされているそうな。 それにはやや複雑な背景があるが、簡単に纏めると『オーナーが高齢化している』ことと、『機械(新台)を買えば儲かっていた時代が長かった事』。さらには誰でも名乗れてしまうが故に、コミュニケーション能力が低いコンサルが過去には多かった事などが挙げられる。
機械信者であるオーナーを年下のコンサルが理詰めで説得しようと思っても、確かになかなか難しいかもしれない。 結果、約束事を守らずに営業して『騙された』と感じ、コンサルに頼らず自力で営業を続ける。ただ、自力でどうにもならなくてコンサルを頼ったオーナーが再度自力でやろうとしても、よっぽどじゃないと上手くは行かないだろう。 コンサルが関わったのにも関わらず失敗してしまうケースは、概ねそんな場合が大半らしい。
大半……ということは、そうではない失敗もあるのだろうか。
「最終的にはオーナーであるとか決済権のある方のご機嫌さえ取っておけば契約は続きます。なので実はコンサルによっては、自分が抱えている機械屋であるとか広告代理店を使って、そっちからも利益を取れるように持っていくケースもある。高齢のオーナーの場合本当に何も分からない方が居て、危機感を持った現場の店長が状況に気付いても、オーナーに好かれてさえいれば『あの店長変えましょう』って働きかけて降格させたり……。今はそういう人たちは淘汰されてますが、残念ながら過去にはそういう例もありました」
ホールの事を考えて病根治療に取り組むちゃんとしたコンサルも居れば、自分の利益の為にそういう行動を取るコンサルも……。誰でも名乗れるからこそ、あるいはホールやコンサルの数が多かったからこそ、そこには無数の成功例や悲劇があったに違いない。
「オーナーを説得して、契約に至った場合。自分の場合は、オーナーには全部約束事を守ってもらうようにしてもらいます。自分の立てた計画だけを見てもらう。ここをこうすれば数字がこうなるってデータを用意しつつ、レイアウトから設定まで全部見ます。約束を守れなかったらすぐ契約終了です」
実は、この部分はちょっと意外だった。 どの業種でも「コンサルタント」という職業の人は、オーナーであるとか経営者に寄り添って、優しくアドバイスする方々……というイメージがあったからだ。言うことを守らないと契約終了。その言葉にはハッとする程の厳しさを感じた。
「データを見て、店を見て、その上で成功するのが分かっているからですね。絶対に上がる。外れない。だから言う通りにしてもらいます。例えば自分は完全歩合でやったこともありますよ。稼働が落ちきって粗利が取れなくなってしまったお店だからオーナーにもリスクがない。利益が出たら、その中から何割貰うとか……。
データを見てイケると思ったら全然やります。コンサルタントそのものに不安を持ってたり良いイメージがないオーナーさんも、完全歩合ならリスクがないから『じゃあ任せてみるか』と。どうせ利益が出てない店だし『だったらもう全部言う通りにしてみよう』と。
それで利益が出るようになって『糸柳さんの言う通りにして良かった』って言われた時は、やっぱり嬉しいですしやり甲斐を感じますね。あとは最初は死んだ目をしていた店長が、逆にこっちに提案して来るようになったり。結果がついてくると自信も出てくるから、目も輝いていって、どんどん成長していくのが分かるんですよね。そういうのも、凄く嬉しいです」
なるほど。更に見えてきた。
完全歩合で仕事を受けるというのは、よっぽど自信がないと出来る事ではない。撤退前提のダンピングとは違う。成功しないとタダ働きになってしまうのだから。強気の戦法である。 聞けば、氏は長年ホール店長として活躍してきた背景があるそうだ。 大型店舗の立ち上げから全てを任されながら土地売買を含めそれを成功させてきた実績もある。人事部に居た経験もある。およそホール運営・経営に纏わるあらゆる知識がある。
なので、問題を抱えた店舗がある時、どうすればその店舗が立ち直るか見えているのである。 故に「歯がゆい」のではないだろうか。
こうすれば上がるのになぜしないのか。 こうやれば問題は解決するのに、なぜしないのか。 言ったことは必ず守って貰う、という言葉の裏には、そんな気持ちが隠されているように感じた。
「でも、もう詰んでる店もあります。僕の力ではもうどうしようもない店。そういう依頼は流石に断ります。──残念ですけど、そういうお店もありますね」
★業界の今後。生き残れば有利になる?
▲『厳しい、とはいえ悲観はしていません』
「斜陽産業と言われてますけど、パチンコ・パチスロ業界は確かに今後良くはならない。聞き飽きた言葉かも知れませんが、設置シェア15%の高射幸性機(凱旋・ハーデス・まどマギ・絆など)が粗利シェアで酷い所だと60%くらいになってるんですね。それが無くなる訳ですから。だから年が明けても頑なに設置し続けるお店は絶対に出てくる筈だし、そこで指導を受けて、いよいよ閉めざるを得ないお店もでると思います。あるいは、売れるうちに台を資産に変えて早めに閉めちゃうか……。もしかしたら1,000軒減ってもおかしくない」
現在全国のパチンコホールの総数は約9300店ほど。 総数に対して10.7%のホールが閉店する事になる。 これが悲観的すぎる観測なのか、あるいはむしろ希望的観測なのかは分からない。どちらにせよ、その規模で大量閉店があった年などないのだから未曾有の事態だし、そしてそうなる可能性は充分にあるらしい。 改めて背筋が寒くなる。
「……という風に。一般的には悲観的な声が多いのですけど、実は僕の場合は違って。だってゼロにはなりませんよね。減る『だけ』と言えばそうなんです。8,000軒とか。最悪でも7,000軒は残ります。今の7割8割は残る。ユーザーも減るでしょうけど、じゃあそれが今の2割3割減るのかというと、それはない。だから残っちゃえば有利じゃない? というのが本音ですね。要は残りさえすれば、今と同じくらいの営業は出来るし。ライバル店は減るわけですから。もしかしたら今より有利な営業ができるかもしれない。だからあんまり悲観的には捉えていません。それより生き残る為に今やるべきことをしっかりやりましょうと。そういう風に考えています」
巷にあふれる悲観論。 プロのホールコンサルが下した裁定はまさかの「残っちゃえば今より有利じゃない?」だった。 確かに。ホールもユーザーもゼロになるのはありえない。要は比率の問題である。ホールが極端に減ればユーザー間の競争が激化するだけだし、ユーザーが極端に減るのなら、あとはホール間の店設定勝負になるだろう。同じ比率で減るのなら、今と状況は変わらない。 では一方で、ホールコンサルタントの今後はどうなるのだろう。
「難しくなると思います。現状でも昔に比べて色々な武器が必要になっています。例えばSNSなんかがいい例ですが、あらゆるスキルを身に付けないと成立しなくなっている。それに単価も下がってますし、責任もどんどん重くなっているので、胃がキリキリしますよ。マゾにおすすめです(笑)」
★糸柳氏のこの先。
▲『どうせイメージが悪いんだから、逆手にとってもいいんじゃないかと』
最後に、糸柳氏本人が今後やりたい事について聞いてみた。 ホールコンサルタントとして……というつもりの質問だったけど、氏の答えは「恩返しです」というものだった。即答である。 どういうことだろう。
「自分は人生の大半をホールと共に歩んで来た人間です。仕事もそうですけど、単純にパチンコ・パチスロが好きでやっている部分も大きいです。この業界があったからこそ自分がある。だから恩返しがしたいというのが大きいです。今はホールコンサルタントとして人脈も知識もアイデアもあります。それを使って何か出来ないか……」
色々考えた時、氏が思ったのは『パチンコ・パチスロ業界のイメージアップ』だったそうな。 ホールはもちろん、メーカーや販社。広告代理店やライターや掃除・設置・改装に関わる出入り業者。この業界に携わる人々の数はその枝葉まで含めるとめちゃくちゃ多い。信じられないくらい沢山の人々がそこでご飯を食べて子供を育てている。 なのにも関わらず、この業界の社会的なイメージは最悪に近い。蛇蝎のごとく嫌う人もいるし、それを声高に喧伝する人もいる。
そういう人だって、周りを見渡せば一人くらい、パチンコ・パチスロに関わりながら生活している知り合いが居る筈なのに、である。
「この業界にしか出来ない社会貢献が何かあるんじゃないかと考えた時に、例えば養護施設を出た後に身寄りがないような、そういう社会的に弱い立場に居る方々であったり、あるいは少年院・刑務所をちゃんと罪を償って出所したけども、住居や就職先が無くてまたアウトローな方向に行かざるを得ない人たちの、住居・就職支援の一つとしてパチンコ店はとても良いんじゃないかなと。そういう風に思います。もちろん、そこで彼ら彼女らの人間教育もしっかり責任を持ってやっていって、社会の揺りかごみたいに、人材として育てながら見守れれば最高です。あとは知的障害を持つ方や肉体障害者の方の住居・就職支援もですね。
もちろん業界に縛り付けるようなことはせず、3年であるとか5年であるとかしっかり勤め上げたら、退職金を渡して自由にしてもらっていいじゃないですか。にっちもさっちも行かないのなら、しばらくこの業界で働きながら夢を探してみませんかと。これはもうこの業界でしかできない事だと思います。どうせイメージ悪いんだから。気にする必要なんか無いじゃないですか。むしろ長年続けていければきっとプラスになる。何より慢性的な人手不足の特効薬になります。
夢みたいな話かもしれませんが、僕個人としては、こういう事がやりたい。パチンコ・パチスロってそんなに悪くないな。優しい世界だな……って思ってもらえるように、何か行動が出来たらいいですね」
▲『アドリブ兄(左)』も実は㈱アテインの社員さん
今回調べてみてわかったけども、ホールコンサルというのは『全然怪しく無かった』。むしろ、利益を取りすぎてユーザーから嫌われているホールの姿勢を正したり、あるいは優良店を探して彷徨うユーザーにそれを提供したり。言うなればホールとユーザーのより良い関係をつくる橋渡し役のように感じた。
彼らが居なければ「儲かるなら全部設定1でいいや」と考えるお店が大量発生したのち、ユーザーとの信頼関係を失って撤退していく悲劇が、もっと大きなスケールで起きるかも知れない。
今回はひとつの事例として『株式会社Attain(アテイン)』の糸柳氏に話を伺ったけど、氏がそもそも言うようにコンサルタントの手法は人それぞれであるらしい。コレが正解、というのは無い。 なのでこの記事にある内容が全てのコンサルタントに当てはまるわけではないものの、淘汰につぐ淘汰を潜り抜けた今の時代のコンサルタントは、少なくとも皆、同じ方向を見ていてる筈だと思いたい。 ホールの為。ユーザーの為。そしてパチスロ業界の為。
参考リンク:『株式会社Attain(アテイン)』
http://at-attain.com/
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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