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若年性パチンコ研究脳
2022.05.27
研究#16-17:最後のCR機は何? CR時代のグランドフィナーレ! そしてP機へ:CR機歴史一覧付き~CR機の足跡を辿る連続企画2019年編~
どうもこんにちは。GWの調整を嘆く以前に一度も打ちに行けなかったraraです。というか、いまさらGWの話題なんかするもんじゃないですね。時間が経つ速度に驚きを隠せません。
さて、時間が経つのが早いといえば……一部の地域を除いてCR機が完全に撤去された2022年1月末から、もう4ヶ月も経ってしまっています。 CR機の完全撤去に合わせて開始して、1年ずつじっくりとCR機の変遷を辿って来た当企画も今回が最終回。
1992年から連なる長いCR機の歴史を看取った2019年のCR機を振り返りましょう。 まず、2019年時点でCR機が置かれていた状況についてです。
★長生きできない宿命~2019年時点でのCR機事情~
2018年8月より始まったP機基準は、行き過ぎた射幸性を抑圧することを目的として作られた基準です。といっても、今後出る台だけ抑圧してても意味がありませんから、射幸性の高い古い基準機……CR機は撤去させる必要があります。
P機発足当初に定められていたCR機撤去までの猶予は約3年。すべてのCR機を2021年11月末までに撤去させるという取り決めでした。
後の2020年に、新型コロナウイルスの流行により設置期限の延長が発表。複数回行われた延期により、最終的には2022年の1月末までの設置になりましたが……どちらにせよ2019年の時点では、たった3年で撤去しなければならない儚い存在だったのがCR機の新台です。
今どきの新台で3年も稼働が持つことなんてほとんどないという、これまた儚い現実はありますが……どんなにたまにしか動かなかったとしても、ベニヤよりは存在価値があるというものです。ということで3年間で撤去確定という時点で新台の価値は落ちてしまいます。中古で手放すのも難しくなりますしね。
ましてや、既存のCR機を撤去しなければならない現実が近づいているのですから、来るべき時代へのソフトランディングを目指すためにはP機を積極的に導入しなければならないのです。将来的なことを考えると、この時期のCR機へ予算を割くことができるのは相当余裕を持った店舗のみだったのではないでしょうか。
そんな末期のCR機に残されていた最後のメリットが『スペック』でした。発足当時のP機は、設定の概念が認可されたことを除けば、最大出玉が減少しただけの基準だったのです。(詳しくは前回参照)
P機における上限である1500発を上回る大当りを搭載できる。というだけでも、十分すぎるほどにCR機の存在意義は残っていたのです。
……ですが、このタイミングでP機の情勢に大きな変化が起こりました。2019年3月より始まった、継続率規制(上限65%)の撤廃です。
継続率の規制は、出玉に直接的な影響を及ぼしません。継続率を上げたならラウンド数など別の部分が削られるだけで、トータルの出玉性能が変わる訳では無いのです。ですが……ゲーム性の面においてはとてつもない影響を及ぼします。
パチンコという遊技が、最終的な結果だけではなく、道中の過程を楽しむものである側面を持っている以上、ゲーム性の幅は広いにこしたことはありません。しかも、3年に及ぶ継続率規制の時代を経ての緩和ですから……新しく登場する高継続率台が盛り上がるのは当然の結果でした。逆にいうと、継続率65%以内で登場する末期のCR機にとっては厳しい状況です。
さらに追い打ちとして、5月にはP機のベースとヘソ賞球に関する規制が緩和されてしまいます。通常時に払い出される賞球であるベースを辛くできるということは、大当り時の出玉性能を高められることに直結します。
結果、P機では高継続率なうえに出玉もしっかりついてくる台が実現できるようになってしまいました。本格的にCR機の梯子が外された状態ですね。
高射幸性が問題視されているCR機をスムーズに撤去させる為、代替であるP機の射幸性を高める……本当にそれでいいのか疑問ではありますが、これら緩和の施行後から急激にCR機の新台リリースは減っていくことに。これは現金機からCR機に以降する際に、CR機のみに確変搭載が許された、という流れと酷似しています。
結果、2019年に発売されたCR機は僅か29機種という数字に収まっています。そしてそのほとんどがP機緩和前の3月までにリリース。そんな2019年に発売されたパチンコのリストがコチラです。(別リンクにて公開中) P機も含めて概ねリリース順に並べているので、どんどんCR機が出なくなっていることが伝わるかと思います。
ということである意味精鋭ともいえる2019年のCR機を見てみましょう。数が少ないので、確率帯とスペックをまとめて紹介します。
★”CR機にしかできないこと”を求めた末期のCR機
大当り確率 カテゴリ |
リリース機種数 |
甘 (1/60~1/139) |
9機種 |
ライトミドル (1/140~1/239) |
4機種 |
ミドル (1/240~1/339) |
11機種 |
特殊 |
2機種 |
ジャンル |
リリース機種数 |
確変機 |
9機種 |
V-確変機 |
3機種 |
ST機 |
4機種 (通常あり3機種) |
V-ST機 |
3機種 |
リミット機 |
1機種 (通常あり1機種) |
V-リミット機 |
2機種 |
一種二種混合機 |
2機種 |
役物機 |
3機種 |
(小当りラッシュ5台)
2000発を実現できる最後のチャンスということで、無理のない自然なスペックで2000発を搭載できるミドルのリリースが比較的多めになっています。
▲この2台が最後に導入したCR機だった店舗も多いんじゃないでしょうか
『CRルパン三世~LAST GOLD~』や『CR CYBORG009 CALL OF JUSTICE』は大型版権の新作かつP機緩和前の登場で2000発搭載機ということで、発売時点で寿命3年のハンデをものともせず相当な設置数を誇りました。延長含めての最後まで使い続けていたホールもそこそこありましたね。
そして意外に多く登場しているのが甘デジ。無理のある凄まじいスペックによる1500発以上の出玉を持つ機種がいくつか登場しています。
▲その中でも特に凄まじいスペックの2台。とにかく2連が遠いし初回の出玉は少ない。
高ベース機の甘デジで大量出玉を搭載してしまうと、それ以外の全てが厳しいスペックになってしまうのですが……そこから逃げるのであれば、それこそP機で出せばいいですから、無理してしまうのもしょうがないことではあります。
そんな中、大量出玉を搭載しない甘デジも登場。モンスターハウスシリーズ以外の台を出すのは5年ぶりだった竹屋の『CRaにっぽんど真ん中祭りNA2』には、大量出玉の大当りは搭載されていません。ですが、この機種にもCR機特有の性能が潜んでいます。
▲竹屋は2008年から枠を替えていないので、最近のデカい枠に混ざると清涼剤のような佇まいでした
この台に搭載されているCR機独自の仕様とは、出玉なし大当りです。CR機末期にはめっきり影が薄くなり、出玉なしを搭載している台は相当珍しかったため、そこまで騒がれなかったのですが、P機では出玉なし大当りという存在が完全に規制されてました。ということで、今後規則が変わらない限り、最後の出玉なし大当り搭載機の称号はこの”ど祭り”(公式略称)です。出玉なし大当りは04規準以降のCR機において一時代を築いたシステムだったんですが、あまりにも地味なラストでした。
個人的には、当たっているのに出玉がもらえない、というのはイマイチ苦手なシステムだったので、このまま出玉なし大当りの規制緩和されないで欲しいです。ど祭りの名が最後の1台として永遠に刻まれることを祈っています。
さて、システム面に目を向けると一種二種混合機が少ないことに気付かされます。65%の壁を越えられるのが一種二種のウリですが、高継続率と2000発を両立させるのは不可能です。結局出玉を減らすしか無いのですが……だったら寿命の長いP機で出しますよね。
そうこう言ってる間にP機の継続率規制が緩和。CR機のリリースは凄まじい勢いで減っていくことになります。
★歴史に名を刻んだ最後のCR機
3月発売の『Pヱヴァンゲリヲン~超覚醒~』を皮切りに継続率規制から解き放たれたP機が盛り上がる中、CR機のリリースは6月発売の『CRフィーバーマクロスフロンティア3bR』と『CR猪木6H1BZ2FA』という既存機のスペック違いを最後にピタリと止まってしまいます。
▲マクロスはまだ見ましたが、猪木は国宝レベルの設置数でした。
ただでさえ短い寿命が刻一刻と迫っているのに加えて、CR機の型式試験持ち込みが18年1月末までであったこともあり、最後のCR機は猪木になると思っていたのですが……
なんと猪木から5ヶ月も後の11月になって七匠から『CRマッハGoGoGo7000XVTS』が登場。ここに来てまさかの完全新作です。
▲衝撃のドラム。18年8月の通過から1年以上寝かされていました。
初回含めすべての大当りの出玉が2000発越えという、まさにP機にはできないスペックを持っていたのですが……さすがに発売時点で残り約2年というのは短すぎたのか、結構なレア台で終わってしまいました。これ以降CR機のリリースは無く、長いCR機の歴史を締めたのは七匠の台ということになりました。まさかの新興メーカー。ちなみにこの台以降、七匠は1台もパチンコを出していません。
ということで、めちゃくちゃ地味な台が最後になってしまいましたが、これにてCR機の歴史は終了です!
一部地域では撤去期限が違ったりしたものの、この記事が公開される2022年5月時点では、すべての地域からCR機は撤去されています。
★CR機の歴史を振り返ってのあとがき
年代 |
トピックス | 出来事 |
1992年 | CR機登場 |
・現金機問題の解決策としてCR機登場
・確変(確率変動)の搭載を認められる |
1993年 | CR人気の加熱 |
・2回ループ機の登場(CR花満開、CR大工の源さん)
・確変確率上限は50% ・CR機導入の加速 |
1996年 | 5回リミット規制 |
・5連到達で確変強制終了
・大当たり確率下限が1/360に ・加熱したCR熱が一気に下る |
1999年 | 5回リミット規制緩和 |
・リミット方式が事実上の撤廃
・大当り確率下限が1/320に ・ヘソ賞球下限が6個→5個に ・演出面の進化(バイブ機能、チャンスボタンなど) |
2002年 | 時短の搭載 |
・最大100回転の時短搭載可能
・大当り確率下限1/360に ・ヘソ賞球下限が5個→4個に ・演出スキップ機能搭載可能→即座に規制 |
2004年 | 史上最大の緩和 『04(ゼロヨン)基準』登場 |
・確変確率の制限撤廃
・大当り確率下限1/499に ・ジャンル区分撤廃(一種二種混合機が可能に) ・ヘソ賞球下限が4個→3個に ・出玉なし大当りの台頭 |
2005年 | 歴代最高のCR機リリース数 |
・みなし機の撤去
・甘デジの台頭 ・大当り確率下限1/399に ・出玉なし大当り搭載機が急増 ・一種二種混合機が初登場 |
2006年 | 『甘デジ』急増 |
・ST機の脈動
・突破型ハネモノの登場 ・特図別のラウンド振り分け登場 |
2007年 | 『ミドル確変機』が王道に |
・必殺仕事人Ⅲ、アクエリオンなど大ヒット
・MAXタイプST機『パトラッシュ』登場 ・約8割の機種が出玉なし大当りを搭載 ・セグチェックという文化が生まれる ・『雀球』の登場 |
2008年 | 『一種二種混合:初代牙狼』の天下 |
・一種二種混合機の革命『初代牙狼』登場
・旧基準CR機関全撤去 ・甘デジがリリース数1位に ・バトルスペックが人気に |
2009年 | 一種二種混合機に規制 |
・一種二種混合機の継続率が上限65%に
・特図2偏重の流れ |
2010年 | 出玉なし大当りに規制 |
・出玉なし大当りを確率計算から除外
・通常ありST機がブームに ・時短冷遇時代 |
2011年 | V-STの登場 |
・初のV-ST機『ウィッチブレイド』登場
・羽根モノの衰退 |
2012年 | V-STの完成形登場 |
・V-ST『牙狼 鋼』が大ヒット
・一種二種混合機の規制緩和 ・ヘソ賞球下限3個→1個に |
2013年 | ST機時代到来 |
・V-STの隆盛から、ST機がリリース数1位に
・それにともなって荒波時代の到来 ・ひっそりと音量規制が入る |
2014年 | V-確変機の登場 |
・『CR魔神英雄伝ワタル』が豊丸から登場
・まわるんパチンコの登場 ・大当り確率1/260までに限り、ヘソ賞球の下限撤廃 |
2015年 | MAX機規制 |
・大当り確率下限が1/319に
・出玉なし大当りの禁止 ・それに伴って、MAX機が駆け込み登場 |
2016年 | 悲劇の『継続率&ベース』規制 |
・継続率上限が65%に制限
・ベース値を下限を30に(一般入賞口の見直し) ・大単発時代の到来 ・駆け込んだ『初代北斗無双』がロングヒット ・『ちょいパチ』が立ち上がる |
2017年 | 『小当りラッシュ』と 『一種二種混合機』の台頭 |
・小当りラッシュ『初代GANTZ』が大ヒット
・一種二種混合機『初代シンフォギア』が大ヒット ・ノーマルデジパチ『ちょいパチエヴァ』登場 |
2018年 | P機時代のスタート |
・CR機の新規持ち込み終了
・P機の登場 ・P機大当り出玉上限1,500発、設定機能復活、遊タイム搭載 ・『ちょいパチ』消滅? |
2019年 | CR時代の終焉 |
・最後のCR機『CRマッハGoGoGo7000XVTS』登場
・CR機は2022年に完全撤去 ・P機:継続率規制の撤廃 ・P機:ベースとヘソ賞球規制の緩和 |
04規準から始まったスペックの自由化によって、CR機のゲーム性は飛躍的に向上しました。すべての大当りに出玉がある”普通の確変機”があたりまえで、ST機が”変態スペック”扱いされていた時代からすると、思えば遠くに来たものです。
出玉なし大当り、潜伏確変、一種二種混合機、V確変システム……その他にも、長い歴史の中で様々なシステムが生まれました。中には規制されたものや、定着せずに消えていったものもあります。このシリーズは、撤去されるCR機が積み重ねてきた歴史の中で、何が流行り、廃れてきたのかを記録したいという目的で始めました。
例えば、今や絶滅危惧種となってしまった”潜伏”という概念がどれだけ浸透したものであったかを、データとして残しておきたかったのです。潜伏全盛期だった2009年には7割もの台が潜伏搭載機だったなんて、今のホール状況からすると信じられないような流行り具合です。
じっくりと検証したためやたらと時間がかかってしまいましたが、意義のある取り組みだったと思っています。
そしてCR機が積み重ねてきた歴史は、今のP機にそのまま受け継がれています。現代のスペックは一種二種混合機の一強状態ですが、この隆盛も継続率が規制されていた時代のCR機なくしてはありえないものだったでしょう。規制をかいくぐるために開発されたアイディアが姿を替え、時代を越えて受け継がれているのです。
今のホールを見ていると、CR機からP機への移行はかなり穏便に終わったように見えます。P機発足当初は悲観的な意見が多くありましたが……複数回の規制緩和と、飽くなき新スペック開発へのこだわりが上手く重なり、65%規制時代のCR機より遥かに盛り上がっているのではないでしょうか。
正直、ここまで荒いスペックだらけになるのなら、CR機を撤去した意味が無いじゃないか、古い台をそのまま置いていい時代を続けても良かったんじゃないか……と、古い台を探して全国を遠征する趣味をもっていた僕なんかは思ってしまうのですが、もう撤去されちゃったんだからしょうがありません。
過去を振り返るのはここまでにしておいて、これからはCR機の血脈を受け継ぐP機と向き合って行こうと思います。
最後に、おまけとして毎回単年で公開していたお手製のスペックリスト完全版を公開します。(別リンクにて公開中) 勢い余ってCR機撤去以降の分も作ってしまったので、2004年~2022年5月までの超巨大資料となっております。シリーズ開始前に軽い気持ちで作りはじめたのですが、とてつもない時間がかかってしまいました。
画像も何もない殺風景なリストですが、トレンドの移り変わりがなんとなく把握できるので、時間がある人は是非眺めて見てください。案外いろんな思い出が蘇ったりするかもしれませんよ。
P機時代になったここ3年ぐらいのリストを見ると、今が完全に一種二種混合機時代であることもわかっていただけるかと思います。ここまで偏っているとは思いませんでした。
CR機の新規リリース終了後に始まった”遊タイム”や”C時短”との相性が抜群に良いのも一種二種混合機を後押ししているのでしょう。
……ということで、過去を振り返るシリーズはこれにて終了となります。次回からは久々に新しいシステムのご紹介。”C時短”によって生まれた新時代のパチンコをご紹介します。それではまた次回!
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- rara
- 代表作:若年性パチンコ研究脳
北海道に蠢く24歳のスロパチ好き。珍古店を探して全国を駆け巡ったり、大きいホールに一台だけ置いてあるマイナー台を打って、悦に浸ったりするタイプの人。最近のマイブームはパチスロミルキィホームズ。
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