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元店長カタギリのホール非攻略~パチンコパチスロ情報バラエティ~
2019.03.08
カタギリのホール非攻略『遠隔について』
元・店長カタギリ 元店長カタギリのホール非攻略~パチンコパチスロ情報バラエティ~
▲今回は『遠隔操作』について解説。
以前、常連の中年女性達から「アンタ、そろそろ押しなさいよ!」と詰め寄られた私は、「え? 乳首を?」と、最悪の下ネタで返答した経験があります。今ならネット大炎上、毎度おなじみのカタギリでございます。
そんな訳で今回のテーマは、パチンコ業界の都市伝説とも言うべき「ホールの遠隔」について。
冒頭のご婦人たちのように、店長がボタンひとつで大当りをコントロール出来ると信じている人々、ホールはコンピューターでシマの出玉率調整を行っていると訳知り顔で吹聴する怪しい方々など、ホールが遠隔操作またはそれに準ずる行為を、さも当然のように行っていると信じて疑わない人達もいらっしゃるはずです。 果たして遠隔は存在するのか否か、ホールの真実に迫ります。ちょっとだけ。
★この記事に書いてあること。
★『遠隔』の定義とは?
昔であれば、大当りのタイミングは全て店長のスイッチひとつ。現在なら、1日の差玉や大当り回数は全てホールコンピューターによる制御。これが『遠隔』に対する漠然としたイメージでしょうかね。
……すごいですね、日々の調整や月々の営業ノルマに頭を悩ませているホール関係者から見たら、それらはまるで夢のような機能です。ストレスで激太りした店長さん、薄毛になってしまったマネージャーさん達のいらっしゃるホールには、導入していないのでしょうか、遠隔機能。
……どのような現象を遠隔と呼ぶかは人それぞれなのかも知れませんが結論から言うと、遠隔の存在は完全否定できませんが、99.9%以上のホールには存在しません。
今も昔も遠隔操作なんて出来れば苦労はありませんし、お客さんも減らないですよ。そうなればホールだってここまで潰れませんよね。負け続きの常連さんをたまには大勝ちさせて、連勝続きのスロプロ連中には高設定台で大ハマリをお見舞い。勝ち過ぎるプロも、負け過ぎる年配客もいないパチンコ店。還元の配分を機械が全てバランス良く行ってくれる平等なホール。そんな店など無いことを、そしてパチンコが極めて不平等な場所であることを皆さんは既にご存知ですよね?
勝ち続けている人も、負け続けている人もいる。そしてホールは減る一方。この現実こそが、遠隔操作の存在を否定していると私は思うのです。
★『不正』を巡る今昔物語。
そもそもホールの遠隔を信じている人、昔と比べると随分と減りましたね。最近は遠隔というよりも「遠隔(笑)」といった感じで、ほとんどネタとしてしか用いられなくなったように感じます。おそらくは、ホールの営業に関して正しい知識を持ったユーザーが増えたのでしょう。とても良いことです。
では何故、昔は遠隔だと騒ぐお客さんが多かったのでしょう? その理由は間違いなく、パチンコ業界やホールに対する不信感や不安感が原因であったと同時に、正しい知識を知る術が今よりも少なかったからだと思っています。
怪しい風貌の店員たちがホール内で堂々とタバコを吸っていたり、景品交換時も無表情だったり。接客意識のカケラもないホール店員の態度は、そのままホールへの不満につながります。そんな店で大ハマリを食らった日には、店側が何らかのインチキをして「自分にだけ出してくれなかった」と感じても不思議ではありません。店側の不誠実な接客対応があらぬ誤解を招き、それが遠隔という思い込みへと繋がったのが理由のひとつではないでしょうか。
もう一点の、正しい知識を得る術。これは正に今、読者の皆様が目にしている光景です。パソコンやスマホで簡単に知識が得られる時代。検索すれば情報が溢れ出すインターネットの無かった頃には、不審な出来事の正体を知る術が乏しかったのです。「こんなにハマる訳がない!」という憤りや「このリーチがハズれるのはおかしい!」といった疑問も、今なら機種紹介ページを閲覧すればスグに誤解だと判断し、納得できるのですから、ね。
★淘汰された不正ホール。
それでも「誤解じゃねぇよ、俺は遠隔の証拠を見たことがある!」と断言される方もいるでしょう。
事実、大当りの不正操作が摘発されて廃業に至ったホールが10年以上前に大きく報道され、私もその映像を見て少なからず衝撃を受けました。ノートパソコンを使って特定の台を即座に大当りさせる、まるで手品のような動画。あの映像を見たパチンコファンであれば遠隔操作が技術的に可能であり、現在であればその手口もさらに巧妙化されているだろうと考えるのは当然だと思います。
とはいえ、不正な遠隔操作を行うホールが全国にまだ数多く存在すると考えるのはあまりにも早計です。確かに昔は不正を行うホールも実在したようですし、今現在でも、やろうと思えばやれてしまうことは間違いありません。でも、リスクが高すぎますよね。
前述の通り、今は情報化された社会です。「あの店はおかしい!」という噂はスグに広まり、ユーザーが所轄の生活安全課や健全化センターに通報すれば、即座に然るべき対応が行われます。またパチンコ業界には『一般社団法人 健全化推進機構』という団体が存在しておりまして、抜き打ちでのホール立ち入り検査も行っております。不正がバレたら営業停止、法人単位で全店が処分。規模の大小を問わず、即座に廃業確実ですから……。
この健全化推進機構の抜き打ち検査、かなりビビります。
ある日いきなりスーツ姿の男性たちがゾロゾロとやって来て、「台を開けなさい」と命じてくるのですよ。ちょっと上から目線で。ムカつくな、と思いながらも言われた通りに台を開けると、基板や配線をジロジロとチェック。周りのお客さんからの犯罪現場を目撃したかのような視線が痛いです。ウチの店、何も悪いことしていないのに。
何も見つからなかったら「あ、その台は扉が開いたままだから閉めといてよ」と、これまた上から目線で指示して退場。言われなくても閉めるわ。そんな彼らの仕事は他にもジェットカウンターに玉を流して計数が正しく行われているか、などに及びます。またごく稀にですが、実際に試打を行ってベース(通常時における払い出し玉数)をチェックするといった、ユーザーが怪しいと思っている部分の実態を調査。少し腹は立つものの、こういった立ち入り検査もホールの不正防止に役立っているのです。
ちなみに健全化推進機構の目的はホームページにも掲載されている通り「営業時間の内外を問わず随時、無通知による」立ち入り検査をメインとする、遊技機および周辺機器に関する不正の根絶。サイトにはホール名や所在地、不正発見日時、機種名や台番号等を入力する項目の設けられた、不正情報投稿フォームもあります。遠隔疑惑の拭えないホールがあれば、メールを送信してみましょう。
★遠隔は思い込みの産物。
「店員はマイクで何か喋っているし、台にリモコンで信号を送っているだろ」 遠隔操作を信じている人の中には、そうおっしゃる方もいます。しかしながらハッキリ言うと、これらも全て誤解。マイクでの会話は台を当てたり、当たらなくしたりという事務所とのやり取りではなく、ホールを円滑に回すためのスタッフへの指示や、仕事中のスタッフ同士の連携を取るために使用されるだけ。
またホールスタッフのリモコン操作も、トラブル処理やメダル補給時に行った扉の開閉エラーを解除するため、あるいは遊技台に物が長時間に渡って置きっぱなしになっている際、データランプにリモコンで信号を送って非稼働時間をチェックするために行っているだけ。ホールでのアルバイト勤務経験があれば誰でも知っている「ごく普通の作業」も、わからない人から見れば「不審な行動を行っている店員」と受け止められてしまうのです。
正しい知識を知る機会が無かったか、あるいは目を背けていたか、はたまた受け入れようとしなかったのか。何だか人間関係に似ていますね。誤解は、会話を交わさないことや、変な思い込みから生じるのです。
ま、ここまで書いても「ホールの人は仕事だから本当の事は言えないよね」と言われて終わりなのかもしれませんが、私は現在、単なる元・パチンコ業界関係者に過ぎません。もしも遠隔操作が存在するのであれば複数の法人で調整担当を行ってきた私や、巷に溢れている元・パチンコ店の責任者がもっと暴露ネタを披露していると思いますよ。
★遠隔疑惑の矛先。
遠隔を信じて疑わないのに、何故それでもホールに通うのか。実は、遠隔操作を盲信している人の共通点は「遠隔が心の支えになっている」ことが多いのです。
これだけハマっているんだから、そろそろ当ててくれよ。俺はこの店の常連だぞ、俺にだけ当てろよ。そう心の中で願い、叫びながらホールに通い続けていたのです。 そして負け続けたお客さんは、ホールそのものを恨むのです。この店は何十万、何百万と負けている俺に遠隔をしてくれない、二度と来るか、こんな店と。ま、それでも次の日に来ることもあるのでしょうが……。
こういう発想の人は、信じられない大ハマリが起きても間違いなくホールのせいにするんですよ。そういう人達を見て「なんでホールのせいばかりにするのだろう、どちらかといえばメーカーが怪しいだろ」と思っていたのですよ、かつての私は。 ところが最近ではホールよりもメーカーが怪しくないか、というユーザーの発想の変化を実感するようになりました。「スペック詐欺」という言葉は、まさにその象徴。ホールの不正ではなく、遊技台の仕様そのものが疑われる時代へと変化してきたのです。
これもまた、正しい認識が浸透してきたことによる変化のひとつだと私は考えています。
★カタギリ物語。
ある日、いつものように雑居ビルの壁面に取り付けられたポストのフタを開けてみると、中には薄っぺらな茶封筒が一通。表にヘタクソな字で『パチンコ・パチスロ新世界(仮称) 店長様へ』と書かれた封筒の中に入っていた紙キレには、
という激アツの赤文字タイトルが踊っていたのである……。
「キ.キムラ君! ちょ…… ちょっと、この手紙を見てみ……」 笑いを必死に堪えつつ、共にパチスロの調整を担当しているキムラ君に紙キレを手渡す私。 「え、何スかコレ。……ブッ、ブハハハハハッッ! く、くだらねえっ!!」 事務所の中で大爆笑する中堅社員2名。
そう、ホールで日々の調整に携わるようになれば、遠隔など存在しないことなど身に染みて理解できてしまうのだ。カネだけ受け取ってバックレるつもりなのか。はたまた、インチキ臭い契約書にサインさせて後からカネを脅し取る算段か。いずれにせよ高額な商材を安っぽい茶封筒に入れて送りつけてくる時点で怪しさ大爆発の笑い話でしかない。
「何だこりゃ、こんなものより新台を買った方がよっぽど稼働が上がるだろ……」 私の上司、サガワ課長も紙キレを見ながら呆れ顔。正しい知識を持ってさえいれば騙されることは無い、そんなお話でした。
★『遠隔操作』のまとめ。
「遠隔」という言葉を鼻で笑うユーザーが増えた背景には正しい知識を持った人が増えただけでなく、同時に間違った知識を植え付けられた人々がホールに来なくなったとも言えるはずです。つまり、ユーザーのレベルが高くなったことと同時に、正しい知識を持っていないユーザーが大幅に淘汰されてしまったのです。
昨今のギャンブル依存症問題を鑑みるとユーザーがパチンコ・パチスロ、そしてホールに関して正しい知識を持つことは重要であり、そのために正しい情報を提供するのがメディア正しい役割だと考えています。
とはいえ、ホールの利益を下支えしてきたのは勝ち方にあまり熱心でない初心者やライトユーザーです。そして遠隔の存在を信じて疑わないにも関わらず、これまでホールに足を運んで負け続けてきた年配層を中心としたオカルトユーザーであったのも、また事実。
正しい知識を武器に立ち回るヘビーユーザー達ばかりが来店する、昔と比べて利益が取りにくくなった遊技機だらけのホール。更には、そんなヘビーユーザーさえも敬遠しがちな射幸性の低い台がメインとなっても、変わらない遊技機の価格。 パチンコ業界が自浄努力を行い、ホールが健全化すればするほどユーザーも店舗数が減ってしまう。
そんなジレンマに悩まされつつも、それが正しい姿へと形を変えていくための然るべき過程であるならば、やはり弱者が淘汰されるのも必然なのでしょうね。
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- 元・店長カタギリ
- 代表作:しくじり店長
シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。
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そうですね、私が実際に遠隔を行っていたホールで勤務していたら違ったネタを提供できたのでしょうけど……ね。
ご期待に添える内容ではなく、申し訳ないです。
おっしゃる通り。
調整を行うのが人間である以上、遠隔は無くとも違った形で不正は行われる可能性がある、ということですね。
何をもってして「ゼロである」と断言するか、それが結局はそちらから出してくる資料、ないしそれ風な話でしか無いわけで。双方が完全にスッキリする事はないでしょう。まぁ御承知の上での99.9%なんでしょうけど。
別に自身が遠隔の有無に対してどーこーはありませんが、ぶっちゃけた話、白であるとも思っていません。
別段に「白黒つけるぜ!」的な話でもありませんし、仰られるように草が生える程度の話ですよ。ホールサイドからのコラムとしては避けては通れないネタなんでしょうけど、もっとハズレたネタの方が僕は読みたいですね。