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パチ7自由帳・匠
2022.05.02
「6号機は考察で勝てる」パチ7 “ガチ勢” ライター・ツバサ氏インタビュー
天草ヤスヲ氏にパチ7編集長を紹介していただいた筆者。その機会に「パチ7にスロ小説を掲載させてもらえないか」とお願いしていたところ、「まずはライターへの第一歩として、パチ7所属ライター誰でもかまわないので、インタビュー記事を書いてみませんか?」という提案をいただいた。
そこで指名させてもらったのが、“ガチ勢”に名を並べ独自の考察で頭角を現しているツバサ氏。
5号機が姿を消し、6号機の時代になって勝ちにくくなった。正確には1台あたりのマイナスこそ減っているが、当り台を耕しているうちに投資がかさみ、たとえツモれても勝ちきれず負けることが多い……。そんな悩みを抱える筆者にはうってつけのツバサ氏。
その機種選びや高設定挙動を見抜く力、そして「どうやって高設定挙動の知識を得ているのか」を知りたくて、今回話をお聞きすることにした。
(取材日:2022年3月初頭)
ツバサ氏は顔出しNGのため、代わりに手を撮らせていただいた。そこから年齢や仕事を推しはかれるという説もあり、日々パチスロを打ち考察を書き記す手も確認してほしい。
目次読みたいところまで飛べます
まずはツバサ氏の今に至るまでの経歴たが、最初にお伝えすることがある。 それは最近、打ち手としての立場を変えられたとのことだ。
ツバサさんは兼業だとお伺いしていたのですが現在は?
パチ7の記事を書くことになったのをきっかけに会社の方は辞めて、フリーランスという形でやっています。とは言え、6~7年兼業としてやっていましたのでそこら辺の話はしっかりできると思います。ある意味、パチ7でお仕事をもらってパチスロも打ってますので今も兼業とは言えますが。
パチスロに出会ったきっかけをお聞かせください。
高校時代に悪い友達がいて(笑) 音楽を一緒にやっていたのですが、その時の友達にたまたまホールに連れて行ってもらいました。『新世紀エヴァンゲリオン~まごころを、君に~(エヴァまご)』や『SHAKE2』など400枚のノーマルの頃です。1000~2000円使ってBIG400枚出して即ヤメ、なんて遊び方をしていました。
積極的にスロットを打つようになったのは、バイトも始めて都内の音楽の専門学校に通いつつ通学途中のホールで打ってました。あの時代は札を刺して設定示唆をやっている店もあり「設定使っていると、こんなにちゃんと出るんだ」と軽く意識するようになったんです。それから『南国育ちR2』や『忍魂』など、好きな台に設定差のある挙動があることに気付いていきました。
本格的に設定を狙うようになったのは『バジリスク2(バジ2)』が流行っていた時期です。あるホールでいろいろデータを取っていたら、機種ごとに1週間の差枚数でマイナスのところに設定が入る、という法則を見つけたんですね。バジ2の設定6は挙動が別格だったので「こうやって設定って推測して6を確信するんだ」と、ホールが設定示唆する札に頼らず、自分で見つけていくことを意識しました。
データを見よう、とその時点で思えたんですね。
いつも行っている店で、同じ人がツモってるのに気付いたんです。それを見て「何か法則があるのだろうな」と。それでデータを取り、設定を意識しましたね。せっかくやるなら勝ちたいですから。
事前にお聞きした5号機で設定狙いをしていた頃に好きだった機種として『モンスターハンター 月下雷鳴』『エウレカセブンAO』『ギルティクラウン』『アナザーゴッドハーデス-奪われたZEUS ver. -』、稼働でお世話になった機種としてモンハン月下やハーデスに加え『魔法少女まどか☆マギカ2』『戦国乙女2~深淵に輝く気高き将星~』を挙げられています。 AT機やART機が中心ですが、ストイックに勝ちを目指すならばノーマルタイプを打つこともあると思うのですが。
例えばジャグラーですと、設定推測する上で確信を持てる瞬間が無いじゃないですか。ブドウの数値でも1日単位ではブレてしまいますし。たとえ設定6でもボーナスを引けなかったら6だと確信を持てないまま終わります。
ATやARTならば、段階的にいくつかの要素で推測や判別がしていけますから。 例えば、モンハン月下なら当選ゲーム数のゾーンや、特定設定の否定などもありましたし。エウレカAOは推測に関しては難しい部類でしたが、通っていたホールが『台番の奇数偶数・3~4台並び・列などに設定を入れる法則性のある環境』だったので、高設定を打てました。ゲーム性も好きでしたし。
乙女2は朝イチのポイント獲得ゲーム数で分かる設定変更や、200ゲームごとの高確移行、そして終了画面で全体像を把握しやすかったのがあります。 まど2に関しては、ボックスごとに前日当り台の両隣で差枚がよりマイナスの台に設定が入る、という法則のあるホールを見つけることができたためです。
『ギルティクラウン』を挙げているのにも驚きました。仕様や演出が面白く、台として評価される方は多いのですが、それで勝つとなると話は違うと思うのですが。
これも打てる環境を見つけたからですね。こういった機種を設定狙いする人は少なく、ライトユーザーが打つことが多いですし。島を見ていてRT3への突入やART直撃を確認し、消去法で島に1台は当たりがあることが分かり、設定を狙えました。機種としても実機を買うくらいに好きです。
▲SLOTギルティクラウン/エレコ
ツバサ氏が実機も持っているというエレコの『ギルティクラウン』。その魅力や詳細については、マコト氏による過去のインタビュー記事も読んで欲しい。
たしかに挙げられた機種を見ると、メイン系に限らないようですね。
『バジリスク~甲賀忍法帖~絆(バジ絆)』や『押忍!番長3』などは狙わなかったですね。競争率が高いのと、ホールが使い方を熟知していたので。設定2ベースで4などを混ぜられてしまうと、設定6だけを狙い打つというのは難しくなってしまいます。
そういう点ではマイナー機種、6~7台設置で全台系にもなりえて設定推測も効き、ライトユーザーも打つので設定6でも止めていく場合もある、という機種を狙っていましたね。メイン機種に行っても、誰でもできる立ち回りになってしまいますので。
現在の立ち回りへと話題は変わっていく。 一言で「打てる環境」と話されているが、それはどんな立ち回りによって掴み取っているのだろうか。
お話をお聞きすると、最近の専業さんともライトユーザーさんとも、どこか一味違う立ち回りをされているように見えます。ツバサさんは朝から台に座られますか?
今の若い専業の方は自分では打たず、高設定機種が見えるまで様子を見て、というのが多いですね。 自分は狙いに自信がある日をインファイトで攻めるので、朝一発目か二発目でツモるということが多いです。特にいま行っているホールだと、ほぼ一発です。
仲間と一緒に打つこともありますが、その場合は抽選が早い番号の人が狙いの2~3機種に座ります。狙いが取りきれなかったら、保険として推測の早い機種を取って潰していきます。当たりならすぐに確信を持てますし、ハズレでも消去法で全台系や並びの候補を絞り込んでいけるので。
狙い候補を打ちながら周りの状況を見て、狙いではない機種も5~7機種くらい同時に推測する感じです。今挙げた機種をどれも取れなかった人は打たずに状況を整理することもありますが、基本的には努力して一発でツモるようにしています。
では、ツモれなかった時は?
3~4つの毎日打てる系のホールがあるので、店を移動して状況を見るという形ですね。仲間と打っている場合は、1台は何とかツモって仲間に打ってもらい、自分はエナ稼働をしつつ状況整理をして、もう1台をツモるというスタンスです。
想像していたのより、かなりガチな立ち回りです。
兼業の時からこんな感じですね。基本的に推測が10~30分くらいで早く済む機種から攻めて、全台系や並び対象でなければすぐに退いて次の候補に行きます。 極端な例として、設定が入りそうな機種で『マクロスデルタ』と『政宗3』と『コードギアス 反逆のルルーシュ3』があったとします。この中では政宗3とギアス3は荒いので避けられがちですから、マクロスデルタの推測を先に終わらせて、違ったら他の2機種へ移動です。 こういった機種に設定を使うホールを選び、他の打ち手が狙わず後からでも打てるような機種を狙っています。
具体的な話になりますが、マクロスデルタは有利区間移行で極限CZからリベンジゾーンに行く場合もあります。それによって推測に時間がかかったりしませんか?
解析に出ている要素や、実際に打って知っている要素を用いれば10分くらいで全体像はつかめます。そういった面を意識して打っている人はほぼいなくて、最初のCZまで打ってしまい、負けがほぼ決まっている区間を消化してから勝負する、という人が多いですね。同じようにギアス3も全台系でしたら初動の30分でほぼ見極めができますし、打ち込んで得られる機種知識で有利に立ち回れます。政宗3も全台系ならば、通常時の出陣レベル2以上示唆などから早めに察知できる状況が多いです。
他にも『北斗の拳 宿命』では、導入初週にAT4連終了の多さに気付いていました。3台並びや全台56で設定を入れるホールで、そこに4連か単発という履歴があり空いている不発台にたどりつけたこともありました。
▲設定狙いで挙げられた機種たち。あなたはこれらの機種に対して、どれくらいの“高設定挙動”を知っているだろうか。
6号機に対する考察で、ツバサ氏の言葉は熱を帯びていく。 ただ、それは単なる研究ではなく高設定をツモってこそ成り立っている、ということに気付かされる。
そもそも高設定が打てなければツバサさんが記事で書かれているような「謎解き」もできないだろうと思っていましたが、実際にツモっているのですね。
はい、それはもうお店選びだと思います。
6号機で好きな機種として『PACHISLOT リングにかけろ1 ワールドチャンピオンカーニバル編』『パチスロ バイオハザード7 レジデント イービル』『パチスロANEMONE 交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION』『スナイパイ71』『SLOT劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』、稼働でお世話になった機種として上記のリンかけWCC編・バイオ7・叛逆を挙げられています。 この中で特にお聞きしたいのが『リンかけWCC編』です。
めちゃくちゃ設定6を打ちました。おそらく世界で一番設定6を打っていると思います(笑)。
▲リングにかけろ1 ワールドチャンピオンカーニバル編(スパイキー)
通常時はCZや直撃でATを目指すゲーム性で、アイコンを獲得することでCZの突破率が上昇する。AT中はバトル勝利でベース差枚数「ビクトリーラッシュ」を獲得する。現在の差枚数を消化すると「ビクトリーラッシュ」に突入し、抽選に漏れるまでそのベース差枚数を上乗せしていく。
この機種でそんなに高設定を打ったなんて人は、今まで聞いたことがありません。
扱いの良いホールが4~5店舗ほどあって、ライバルも皆無だったんです。それのおかげで、他のホールで全台系をやっている時も早目に気付けて入り込めたりしていました。
解析が出ている要素が軸ですが、この台は高設定だと通常時の夕方の河川敷ステージへの移行も強く、AT終了画面でデフォルトがほぼ出ないんです。それと、周りで打たれていた方とも同意見なのですが、設定6はCZ「ギリシアバトル」で違和感を覚えるほど河井が強いですね。勝率66%にしては明らかに強く、河井だけで全タテしてくれるということもありました。
ツバサ氏の当時稼働していた時の秘蔵写真。レインボー「完」画面はボケているが、むしろリアリティがある。
※プライバシー保護のため一部画像を加工しています。
『リンかけWCC編』高設定挙動ツバサ推測 |
■通常時夕方の河川敷ステージへの移行が強い ■AT終了画面でデフォルトがほぼ出ない ■設定6はCZ「ギリシアバトル」で違和感を覚えるほど『河井』が強い |
台知識があるゆえに勝っているということが実際にあるんですね。他にもバイオ7を挙げられていましたが。
バイオ7は、CZの1st突破率だけでなく総合力だと思っています。高設定では特定のゾーンでCZ当選が多く、基本的に弱ATが出てくることが多いです。 あと、気付いている人は少ないと思いますが、バイオポイントを貯めるMOLDEDS ATTACKの当選率は、設定1しか解析が出ていないんです。
これはあくまで体感ですが、高設定だとモードA天井でもMOLDEDS ATTACKに当選しやすくてアイテムを獲得しているから、結果としてCZを突破しやすいのでは、と思っています。 バイオ7に関しては、最近のホールは派手な使い方をすることが多く人気機種になってしまったので、朝から打って手放さない人も多くあまり打てていませんが。
『バイオ7』高設定挙動ツバサ推測 |
■ワイルドファイア出現なしの弱AT出現比率 ※弱ATとは700枚以下で終了しやすいAT(有利区間引継ぎに関連する)。特にワイルドファイアの出現が0~1回のパターン。 ■高設定ほど~500Gまでの振り分け優遇 ■AT終了時に高設定示唆強 ※ただしホール環境依存で、設定2ベースだと要素としては弱く、CB終了時イーサンはマイナス要素。 |
さきほど「解析では数値は設定1しか出ていない」などの話がありましたが、公開されている解析ではどこに注目していますか?
ユニバーサル系でしたら『アルドノア・ゼロ』と『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語』で気付いた人も多いと思いますが、設定6だと250ゲーム以内が優遇されやすいです。 さらに、ユニバーサルに関してはCZやボーナス中などに何かを引いてATに当選するという形ですね。
『アルドノア・ゼロ』の導入当初に逆押しで確認していたのですが、内部的な黒BARリプレイ揃い(※)の時に設定56だけ抽選が優遇されATに当たりやすいとは気付いていました。 サミー系では300ゲームですね。『七つの大罪』でも4周期以降のボーナス直撃が多いので、300ゲームを越えてるか4周期以降が優遇されていると思います。 最近ならば『ドリフターズ』が新しく解析が出たんですけど、モード移行で設定6だけ通常Aへの移行が少なく、漂流者ボーナスが直撃する350ゲーム天井のSPが選ばれやすい。
『アラジンAクラシック』に関しても100ゲームごとの高確移行があって、300ゲームまで高設定が優遇されているじゃないですか。なのでサミーは300ゲームに注目しています。
※『アルドノア・ゼロ』の内部的な黒BARリプレイ揃い
▲SLOTアルドノア・ゼロ(エレコ)
通常時はゲーム数消化やCZからAC「アセイラムチャンス」当選を目指し、AC中にBBへ昇格させることができればAT当選となる。CZからのBB当選や、ACを経由せずに直接BBに当選するケースもある。高設定ほどACが250ゲーム前後で当選しやすく、かつBBにつながりやすいのが特徴。
『アルドノア・ゼロ』高設定挙動ツバサ推測 |
■設定6だと250ゲーム以内が優遇されやすい ■AC中の内部的な黒BARリプレイ揃い時に設定56だけ抽選が優遇され、ATに当たりやすい |
「アセイラムチャンス(以下「AC」)」には内部的に「通常AC」と「強AC」が存在し、AC当選時にアセイラム図柄が斜めに揃うと強ACが確定する。
ただし、並行揃いでも内部的に強ACの可能性はあり、設定56は強ACの振り分けが優遇されている。 強ACには各小役のBB昇格率が高いという特徴があり、特に「内部アセイラム図柄揃い(黒BAR揃いと同じリプレイフラグ)」時に通常ACでは25%のところ100%BB昇格する。
この「内部アセイラム揃い」は逆押しで黒BARを狙うと揃うので、逆押し黒BAR揃いでBB昇格しなかった時点で強ACではないことを見抜くことができ、BB昇格すれば強ACの可能性が高まる。
以上は各所で発表されている最新の解析に基づく筆者の考察だが、ツバサ氏はその発表前から「ユニバーサルのCZやボーナス中は、何かしら引いたフラグによって設定差が作られている」と『アナターのオット!?はーです』などで感じていた。
そこで『アルドノア・ゼロ』の導入当初も考察していたところ、「設定56だと強ACでもない(確定していない)のに、内部的な黒BAR揃い(内部アセイラム揃い)でBB昇格することが多い」と結果的に最新の解析につながる正解の解釈をしていたことになる。
▲後日に筆者も打って確認したが、ACを完全告知で消化して逆押し黒BAR揃いでのBB非昇格を確認できた。
▲6号機時代になって高設定使用率、特に設定5・6使用率は高くなってきてますけどね。
この時点で、解析で公開されていない数々の高設定挙動に対する考察に驚きを禁じ得なかった。 だが、気づかう話しぶりの中にも「それくらい当然」という自信やプライドのようなものがツバサ氏から感じられる。 それは果たしてどこから生まれているのか、よりくわしく聞いていこう。
最近の設定狙いの打ち手を見ていると、台の細かい解析など気にせず状況ありきで立ち回っている人が多いようにも見えます。あの機種や並びが強いので座ろう、という感じで。
特に6号機になって深い推測をしない打ち手が多い気がします。6号機だとグラフで一目瞭然になる環境ができ上がってしまったので。5号機の時は自分で推測しなければならず、細かい部分も知っている打ち手が多かったと思うのですが。 例えば、末尾系のホールで本当は末尾の3分の2が当たりなのに、ハズレの末尾をツッパってる人もよく見ます。正直、過去で最も考えながら打つ人が少ない状況だと感じています。
それは裏を返すと、今の時代が狙い目だと。
そうですね。ホールに行けば何かしら高設定をツモれますし。
ホール選びはどうされてますか? 来店や取材系の公開されている情報以外にも独自に選ばれているホールはありますか?
いえ、最近は公約系のある店にしか行ってないですね。そういった店でも十分に立ち回れますし、最近のホールは専業が狙わない機種に積極的に設定を入れたりもしてくれるので。専業に簡単にツモらせないような機種選定をしているホールを探して行くようにしています。
自分でツモって挙動を確かめる以外での情報収集は?
最近はもうTwitterで完結しますね。いろんなホールの確定示唆が出た情報などを検索すれば「この人はこの台を打っているんだな」と分かるようにツイートしてる人も結構います。並び系の店でしたら、その両隣の台の挙動も確かめられますので。特に自分も興味があったり、自分が行っているホールの扱いが良い機種だったりすれば情報収集するようにしています。
高設定挙動の記事を書かれていて「この人はどれだけその挙動を知る機会を得ているんだ?」と、とても気になっていたんです。
自分でもツモって打っていますので。また、おかげさまで知り合いも多いので打った台の情報を教えてくれたりもします。
情報収集にコミュニケーション能力は大事ですよね。自分なんかは怖くてホールでは他の打ち手や店員さんと話すことはできません。
自分もホールでは基本的に話しませんよ。あまり目立たないようにしていますので。仲間と連絡を取るにしてもLINE上だけとか。
5号機から6号機にかけて、設定に関する解析が公開されない"ブラックボックス"的な状況に変わってきたと思うのですが。
おそらく6号機の解析情報で、実際の高設定挙動とかけ離れていた最初は『ボンバーパワフル3』だったと思います。くわしくは覚えていませんが、高設定だとCZはほとんど出来レースのように勝ち、ATが2連3連しかしない挙動だったはずです。あとは『カードバトルパチスロ ガンダム クロスオーバー(※)』ですね。あそこら辺から一般的にも気付かれたのではと思います。
※『カードバトルパチスロ ガンダム クロスオーバー』の設定6挙動
解析ではCZやAT初当たりの出現率しか公開されていないが、設定6はほぼ3周期までにAT当選し、AT中は最も強い敵が選ばれAT継続しにくくなっている。
有利区間についてはどのように思われていますか? 将来的には6.4号機以降は有利区間ランプ搭載義務はなくなりますが。
今のままでも構わないと思っています、ランプが消えてくれれば完璧ですが。有利区間ランプが無くなっても、ヒントが減るというくらいですね。そうなれば、より考えてヤメ時や挙動を知っている人の方が有利になると思いますので。
先ほど『七つの大罪』の話が挙がっていましたが、某有名解析サイトで「設定推測」の項目すら無かったりするんです。それも打たれていたようで驚きました。
でも割と早い段階から高設定挙動は気付かれていたと思うんですけどね。
『七つの大罪』は台として面白いですよね。AT中にどのリールがナビ1stで選ばれるかを取り入れた機種では一二を争う面白さかと。
それを言ったらリンかけですよ(笑)。
たしかに、「左を制する者は」でしたね。
でも『七つの大罪』も同じくらい面白いとは思います(笑)。その前身でもある『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』も自分は好きでした。
あのはなは、台としての評価はあまり芳しくはありませんでしたが……。
いや、それは高設定を打ってないからですよ。普通に高設定はちゃんと出ますので。
「上を打てば面白い」というのは理解できるのですが、普通の打ち手だとなかなか高設定を打つ機会がないんですよね。特にメイン機種以外は……。
たしかにそうですよね……結局、知識を持っていてもホールの状況を分かっていないとツモれないので。
お書きになった記事でも、その洞察力に舌を巻きました。例えば『交響詩篇エウレカセブン3 HI-EVOLUTION ZERO』のBB時ハズレの%上昇率に関する記事もありましたが、『タブー・タトゥー』や『鉄拳4デビルVer.』などメイン系機種以外を対象にしていることも多く驚きました。
メイン系機種ではないものは、メーカーさんがお試しで出されていることが多いという見方をしています。やはり王道機種はコケられないと思いますので。
それは開発者視点ですね。開発者になりたいとは思いませんか?
それは思いませんね。自分の作った台がボロクソ言われるのは嫌ですから(笑)。自分は打って探している方がいいかな、と思っています。
「6号機になっていろいろ状況がキツい中、どうやって打ち手は立ち向かっていくか」をお聞きしようと思っていましたが、ここまでの話をお聞きすると全然やっていけると。
むしろ、そう感じている方はまだ適応できていないのだと思います。ここ最近ですと、設定状況はかなり良いはずなんです。 今まで高設定として入れられるのが設定456だったのが、56になってきています。設定56でないと今の台は設定アピールにならないので、そのことに気付いているホールさんが増えてきています。
ホールに行けばメリハリで設定2か56という状況で打てる環境がありつつ、ホール側も派手に仕掛けてくれることが多いんです。 6号機は誤爆しにくいので、予算を決めているホール側も使いやすいのだろう、と感じる機会が増えました。
例えば、全台系ある想定だったとして「この機種が当たりだったら、あと2機種くらいやってくれているんだろうな」というホールの割調整が6号機だと見えやすくなっています。誤爆を恐れて高設定の数を減らしているホールが減ったイメージです。 「この日だったら+5万枚くらい出す」など、ホールによってその日のおおよその差枚数が決まっているじゃないですか。その中で割の低い2機種で全台系が見えていたら、他にもう1機種あるな、とか。「もうこんなに全台系が見えてしまっているからもう無い」と普通の人が思うところをさらに探しに行ったりします。
そういった時は慎重に立ち回りますか? 得てして二の矢を狙って痛い目を見ることが多いのですが。
攻める時は攻めますが、今の台は推測も早い台が多いですし、それほど酷いことにはなりません。
▲『鬼の城』みたいな、たくさん7が揃う機種が出て欲しい。とのこと。
時間も終盤にさしかかり、6号機時代の今後についてお聞きした。 すでにパチ7の取材で打たれている機種や、この時点ではまだ触っていない予想、さらにメーカーへと話は進む(取材日は2022年3月初頭)。
事前にお聞きした今後リリースされる台の中で注目しているものに『TIGER & BUNNY SP』『ゼーガペイン2』『デビル メイ クライ 5』を挙げられていましね。
タイバニSPは実際にショールームで打ちました。ゼーガペイン2はショールーム実戦の希望を出しているのですが、最近の山佐ネクストの台は出来がいいですし、タイバニSPも良かったのでゼーガペイン2には期待しています。元々、前作のゼーガペインが好きだったというのもありますが。
シズノ覚醒ゾーンの演出や音声、AT集中のゼーガシステムなど良かったですね。
それにセブンインパクト。今作でも復活しているそうです。
素晴らしい! では、『デビル メイ クライ 5』はいかがですか?
バイオ7を出されたアデリオンの機種なので、今後どのように評価されるのか気になっています。業界の方の前評判では面白いと言われているようです。
バイオ7の導入当初は、それほど評価が高くなかった覚えがあります。
『Re:ゼロから始める異世界生活』タイプのCZ突破型だったので、当初はそうでしたね。バイオ7は単純にCLIMAX BATTLE中が面白いです。2ndの7ゲーム間に当たりを引けばいい、というのも絶妙な確率です。
そう言えばサミーの機種にも注目されているというお話でしたが、それはやはり「ゼロボ(※)」周りでしょうか?
『頭文字D』がリリースされた時点でゼロボを使っているという話は出ていましたよね。当初は設定状況が良くなかったので全然打てなかったんですが、最近は打てるようになってきました。 ゼロボ中がCZ高確状態なので、ゼロボ(ドリフト目成立)突入時やゼロボ中のドリフトベルやレア役によるCZ抽選が、おそらく設定6だけ別格で優遇されています。その結果、ゼロボからCZがスルーしにくいという挙動になると思います。
ギアス3も設定56を多く打てましたが、ゼロボ(ゼロ図柄揃い)中のギアスポイント獲得や通常時の隠れギアスポイントに設定差があり、結果としてゼロボ中に差が出ると見ています。
※ゼロボーナス(ゼロボ)
詳細な仕組みを書くと大量の文章になるので、「開発メーカーが5号機時代に生み出した最大の発明」とでもお考えいただきたい。これが6号機にも組み込まれ、現在のAT機に至る。分かりやすい説明として、佐々木真氏によるパチ7内記事をお勧めする。
・パチスロ攻略ライターの思考ルーチン「5号機版AT機」
・パチスロ攻略ライターの思考ルーチン「『パチスロ頭文字D』を3倍楽しむ基礎知識。」
今でこそサミーの台はホールにおいて大多数ではありませんが、かつてのATやARTの面白さをゼロボで実現していますよね。
期待できると思います。アネモネやアラジンも面白いです。アネモネは適度に設定推測も難しいですし、ある程度は自力も必要でAT中も面白く、固定ファンを取れています。 ゼロボに関してもCZなどで自力感がありつつ、AT中はゼロボが事実上の特化ゾーンじゃないですか。そういったゼロボの使い方がどんどん進化していると思います。
今後6号機でどんな台が出てきそうか、など考えられたことはありますか?
正直、想像は付かないです。ただ、A+ATが最近は出てきていますよね。ユニバーサルも『えとたま』をA+ATで新たにリリースされるそうなので、おそらくまどかシリーズの試作機ではないでしょうか。AT中の特化ゾーン「猫鼠激突」もワルプルギスの夜を想像させますので。次に出すまどかシリーズのA+ATタイプを試そうとしているのでは、という見方をしています。
では「こんな台が出て欲しい」というのは?
『鬼の城』が好きだったので、ああいった7がたくさん揃う系の台が出て欲しいですね。『タブー・タトゥー』がそれに近いゲーム性で試されていたのかもしれませんが。あのAT中の黒BAR揃いをたくさんさせる感じで、『鬼の城』に近いような台を出してもらえないかな、とは思っています。
最後の質問に「専業になりたいと思いますか」とお聞きするつもりだったのですが、すでにお話しいただいた通りに実質的な専業だと思います。 なので、サラリーマンとの兼業からライター兼専業になられた契機や決意などをお聞かせください。
このままサラリーマンとしてずっと働き続けるのではなく、何か新しいことをしたいとは考えていました。また、会社にも恩がありましたが、このコロナ下ならば辞めてもそれほど迷惑にならないというのも。そして、勤めていた業界がいつでも戻れるタイプというのもありました。 そこにパチ7から機種の記事などを書かないか、とお話もいただいて、ではやってみようと踏ん切りをつけた感じです。
それはパチ7に投稿など以前からされていたのですか?
元々、天草ヤスヲさんとリアルで知り合いだったんです。そこで「動画とかやらないか」と誘われていたのですが、断り続けていました。その時は仕事の方を第一に考えていましたので。やりたい気持ちもあるけど、仕事もあるし、顔出しもしたくないし、しゃべりも得意ではないので。そこに先ほどお話ししたきっかけがあった、という感じです。
ライターの仕事もされつつホールでも打たれるというスタイルで、やっていけそうという手応えはありますか?
不安もなくはないですが、何とかなるだろうと。
質問を終えたところで、インタビューを見守っていたパチ7編集長が会話に参加してくれた。 ここまでツバサ氏には真面目に堅く語ってもらっていたが、ここからはパチ7編集長を交えた会話をお楽しみいただきたい。
ツバサくんと言えば、やっぱり考察・解明だと思うんだけど、昔から「なぜこういう風になっているのだろう」って解明するのは好きだった?
言われてみたらそうかもしれませんね。
オモチャを分解しちゃうような?
ああ、分解はしますよ。使わなくなったスマホとか分解しましたね(笑)
スマホとは思わなかったけど、やっぱりね。ちなみに設定推測が難しい機種って何? まあ、最強はジャグラーだと思うけど。ジャグラーとか打たないでしょ?
『アラジンAクラシック』や『押忍!番長ZERO』は難しいかもしれませんね。番長ZEROは今の状況だとホールも力を入れざるを得ず、設定4が混ざって高配分になりがちなので。 ジャグラーは末尾系で決まっている時は打ちますよ。ただし、並びとかはリスクを負いたくないので打ちません。たまたま2台並びで上ブレていることもあるので。基本的には確定している末尾だけで、朝から打つ時も狙いの末尾台が取れる時だけです。
パチスロで単純に勝つのも楽しいし、設定6をつかむのも楽しいし、解明するのも好きなんだよね。どれが一番だったりする?
それは設定6ツモって勝った時ですよね。
それも納得。ツバサくんはほとんどパチンコを打たないでしょ。安定して勝つならパチンコの方がいいんじゃないかなって。状況にもよるだろうけど。それって勝ちが至上ではないのかなと思って。
自分は釘をあまり読めませんが、それで期待値がプラスなものは必ず打てるというのは分かります。でもパチンコで安定するには人数が必要だと思いますよ、確率の分母が大きいので。パチンコのみで専業をやっているとても上手い人でも、月単位でマイナスとか普通にあるそうですし。
なるほどね。でね、設定6をツモって勝ちたいんだよね? だったら、設定6の見つけ方を公開しない方がいいんじゃない?
いや、それはいろんな人に設定6を打ってもらわないと、スロットからお客さんが離れてしまうんで。ホールに設定6を入れて欲しいじゃないですか。稼働があればホールも設定を入れられますし。
でもそれだと、自分が設定6をつかめる可能性が低くなってしまうんじゃない?
いや、それは全然大丈夫です。
何かむかつくなあ(笑)。「こうすれば設定6をつかめるんだ」という人が増えて、じゃあ打ちに行こうとなって稼働が上がると。そうすると、6使用率も増えたりして。でも彼らより自分の方が立ち回りは上手いから、問題ないということか……。
高設定の挙動を知っているのと、高設定をツモることは別ですから。 ホールのことが分かってないとツモれないですが、挙動を知っていればたまたま自分がツモった時に「これが設定6なんだ」と思ってもらえます。そのホールに設定6があると分かってもらえれば、次もその人は打ちに来るじゃないですか。なので、設定6の挙動はみなさんに知ってもらいたいです。
なるほどねぇ、やっぱ何か悔しいな(笑)。でも分かるよ。俺らの世代って高設定の挙動とかは雑誌を読んで勉強して。自分で考えて立ち回りを築き上げていく覚えたものだったけど、ツバサくんの世代では雑誌はもう読まなくなっていたんじゃない? そもそも今ほど機種が複雑じゃなかったしね。
読んでましたよ、専門学校生時代に。自分で考えて、ってのは、今の若い人は多分そんなことなくて。設定確定示唆だのみになっていますよ。確定演出の影響で深く考察しない層が多く、高いレベルで設定狙いをしている人が少ないんです。履歴を見て「これ全台系だ」と分かる場合でも全然空いているということもあるし、確定演出の出ていない島には見にも来ない、という人たちが結構います。
なるほどね。ちなみにだけど、来店や取材などの公約的なものがあると思うけど、ツバサくんはどういうのが好き?
バラエティも込みで3台並びですね、いろんな機種が打てますから。
全台系ではなく並び系が好きなんだ。
どこにでもチャンスがありますから。全台系を何カ所かやってしまうと、そこにだけ全力を注いで設定を組んでしまうホールが多いじゃないですか。でも3台並びを複数個所にすればどこにでもチャンスがあるし、今の6号機ならデータを見れば一目瞭然なので設定が入っていることも分かります。 3台並びということだけでも分かっていれば、ライトユーザーでも長い島で両角2台は外してツモ率も高められますし。
ああ、わかる。たしかにホールとしても多分やりやすいし、どこにでもチャンスがあるから面白いよね。並び系はまだしも全台系は個人的に怖いんだよなあ、ヘタに掴んじゃうと頑張って回さなきゃダメだし、張り付かれちゃう時もあるし。
メイン系機種に並びを数カ所入れるのを軸に、ホールの裁量で他に何カ所か入れてもらえれば。
ホールに「もっとこういう風にした方がいい」って思っていることってある?
設定4は使わずに、6にこだわらなくてもいいので56で設定を入れた方がいいですね。
番長ZEROの設定4とか割が高くない?
割は高いですけど、設定4は高設定挙動が出にくくて捨てられてしまうと思います。どうしてもホールが設定4を打たせたいなら、サミーの店長カスタム(※)のある機種に朝一で金トロフィー出させて、その両隣はカスタム無しで設定4だけ粘らせるという方法はあると思います。設定4を打たせるんだったら、もう終日打たせる覚悟で。
※店長カスタム 頭文字Dから実装されたと言われている、ホール側がサミートロフィーの出現率を設定できるという機能。通称「店長カスタム」と呼ばれている。
なるほどね。じゃあメーカーに伝えたいことは?
設定確定演出を無くしてほしいです。
おおっ、全部の!?
無くていいと思いますよ。設定否定系で絞り込めるくらいで充分かと。確定演出さえ無くせば、打ってる一般のお客さんの後ろを徘徊して画面だけ見ようとする人も減ると思うので。
たしかに徘徊している人が多いホールだと行くのも怖いもんね。規制でホールが設定発表できなくなったことからの苦肉の策だとも思うけど。 えっと、例えば『ハナビ』のBB中ハズレとかは? アレ、俺はとても好きなんだけど。
それはいいんじゃないですか。しかも『新ハナビ』は、データサイトでの枚数表示でも分からないじゃないですか。 打っている人だけが確信を持てて得をする、という環境が欲しいですよね。リスクを負わず打たないで美味しいところだけ取ろうとする人が多いので。大手チェーン店では徘徊を厳しく取り締まっているところもありますよね。
でも、一方で確定演出が出る喜びってのもあるんじゃない? そんな簡単に出なくてもいいけど。
そうですね、頻度を下げるか6000ゲームくらい回してから出やすくなるとか、出るなら答え合わせ的な出方をして欲しいですね。確定演出を無くす、というのは言い過ぎかもしれませんが、今ほど出やすくなくていいとは思います。
たしかに確定演出が出過ぎていることで、打ち手のレベルが下がっていることはあるんだろうね。
朝一に店長カスタムでトロフィーが出た時点で、台の挙動を見ずにあとはスマホで動画を見ながら打ち切るという子も多いですし。
ホールが設定発表できるのが本当は一番いいんだよね。その発表がホントかウソかも含めてさ。
そうですね、そこもホールとの付き合い方ですよね。自分が行っているホールも、全56だったり全45だったりもありますし。でも、ほぼ一発でツモれるんであまりリスクは無いです。
なんで一発でツモれるのよ!?
それは……流れがあるんですよ。
なんだよ、その流れって(笑)。
そのホールの店長の思考を読んでいるんで(笑)。
なるほどねぇ……。ちなみに、どんなホールが好きだとかある?
やはり設定4が無いホールですね、当たりが56という。お店の意図が読みやすいし、打ち手の方も気付くときは気付けると思いますし。
台数や抽選人数は気にする?
気にしないです、自分が高設定を打てさえすれば。まあ、抽選人数が少なくて狙いが効く方がいいですけど。
今度その店長とツバサを対談させてみたいわ(笑)。
割とツモっていることが多いので、店長には認知されているかもしれませんね(笑)。
どんなライターになりたいとかある? 目指す人とか、こういう情報を伝えていきたいとか、こういう影響を与えていきたいとか。
考えて打つスロットが楽しい、ということを伝えていきたいですね。本当に今はスマホで動画を見ながら打っている人が多いので。まあ、自分も時々やりますが(笑)。
あぁスマホ打ち。でも仕方ない部分もありよね。うちの息子もそうだけど、生まれてすぐにスマホやタブレットを触るようになるから。かくいう俺らもスマホをいじりながら飯を食うじゃない。
ある種、スマホ依存症ですね。
何かをしながらスマホをいじる、というのがもう普通なんだよね。俺らおじさんスロッターから見ると「スロットに集中しろ!」って言いたくなるけど、スロットを楽しみながらスマホをいじっているだけという気はするよね。楽しみ方の違い、というか。
ながら打ちをする人が多くなったから、深く考察する人が少ないな、って思うんですよ。全台系に座っていても、全6で周りを含めて設定6の挙動を5台くらいは見ることができるのに。
そう言えば、今度やってみたい企画があってさ、『誰が一番遠くの台の挙動をさり気なく把握できるか選手権』みたいなの。君たちガチ勢が「周りの挙動を見れば分かる。何台先の何々が云々……」と言うけど、俺たちはせいぜい隣が精一杯なわけよ。でも、そんなに他の台をジロジロ見ても駄目なわけでしょ。その技術力を見たいのよ。誰が一番さりげなく遠くまで見ているのか。どうやって見てるの?
音とデータカウンターですよね。自分の台のゲーム数を見て、そろそろ周りも当たる頃かな、とか。そんなにキョロキョロはしないですよ。
何台先くらいまで意識してるの?
両脇でそれぞれ2~3台くらいですかね。背面はデータカウンターの反射とかで。
は、反射? その選手権やってみたいなあ。
やるならば深夜のホールを間借りしていくつか仮公約を作り、そのうちどれかを実行するとか。何なら編集長が設定を入れる機種を決めてもいいんじゃないですか。
その時は仮定のお客さんとしてユーザーさんにも参加してもらって。動画にしたいなあ。 最近ね、メーカーのショールームにツバサくんと一緒に行ってるんですよ。もう俺の3倍くらいメモりながら、それでも打つのも早くて。挙句の果てには俺の分まで数値を数えていたりしますから。もう、全然モノが違うわって。 そう言えば、実戦のときもやっぱり細かくメモ取ってるの?
ツバサ:(スマホの画面を見せて)こんな感じです。これは3台並びを打った時のものですけど。自分と隣2台の分もですね。
後日ツバサ氏に提供してもらった、とある日の稼働履歴。自分の台以外の2台も当選履歴や終了画面示唆を記録している。
※プライバシー保護のため一部画像を加工しています。
えっ、これ自分の稼働の時の!? それってガチ勢には普通なの?
自分と一緒に打ってくれる仲間には、やってもらってますね。全台系で当たりを確信したら、あとは自分の台に集中していいよとは言っていますが。 あと、サミーのトロフィーの音を全部聞き分けられますよ。あれって色によって音が違うんです。キリンと虹はエグい音がします。
一同:(笑)。
インタビュー前は「AT・ART好きの洞察力が鋭い兼業スロッター」というイメージが先行していたのだが、ツバサ氏はその予想をはるかに超えた“ガチ勢”だったというのが話を聞き終えての感想だった。
後日もインタビュー内容の確認の際により詳細な説明をしてくれたり、ここでは語りつくせない稼働内容を教えてくれたりして、今もなお感嘆が絶えることはない。 今回の内容を読んで「そこまでしているのか!」という方もいれば、「それくらい分かってて当然」という方もいるだろう。 だが、「店を探し、状況を見抜いて高設定を打つ」ことと「常に考えながら打って台の挙動を考察する」、この2つを両輪にして立ち向かうことが6号機時代での勝利につながることに異論は無いだろう。
最後に今回の機会を与えてくれたパチ7編集長、そしてあますことなく持論を語ってくれたツバサ氏に心から感謝したい。
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- じく
- 代表作:パチスロ青春小説「マーベリック ─ホールの異端児たち─」、遊技林、ゆる調
元ゲームメーカー勤務、現在フリー。前職ではシナリオ・マニュアル・キャッチコピーなどのライターとして過ごし、パチスロを題材とした小説も執筆している。
e-sports系やMリーグ観戦が大好き、たまにTwitchで雀魂やウマ娘やフロムゲーを配信したりもするスロ系でもありゲーム系でもあるオジサンです。
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