『パチスロ頭文字D』を3倍楽しむ基礎知識。

佐々木真パチスロ攻略ライターの思考ルーチン

前々回に書いた「A×AT」のシステム妄想ですが、この機種を念頭に置いたものでした。年明けにタイヨーエレックから導入される予定の『パチスロ頭文字(イニシャル)D』です。予想の的中率は50％程度といったところでしょうか。ちょっと複雑に考えすぎました。あくまでも私が作るならという妄想記事なのでお許しください（笑）。

ちょっと触らせていただきました。短時間実戦なので演出の流れやパターン、当たり方を豊富にみたわけではありません。なので、面白いともつまらないとも言い難いんですが、少なくともこれだけは言えます。5年後とかに6号機初期の名機と言われる可能性があるってことです。佐々木的にシステム評価は激高です。スペックとか知らんですけど。

ということで、今回もスペックや期待ができる区間や演出は機種ページをご参照ください。導入まで2週間以上あるので、徐々に情報が増えていくかと思います。で、私はそういうところで触れられないことを担当します。

▲2021年1月導入予定『パチスロ頭文字D』

システムは、A×AT。リアルボーナスとATが融合したものとなっています。注目ポイントは、AT中はリアルボーナスの出現率も上がること。通常ゲームで1/261.0のものがAT中は1/215.2（いずれも設定1の数値）となります。抽選確率ではなく、あくまでも出現確率ですけどね。あ、ATがどれくらい続くのかとか、そういう話は機種ページをお願いします（笑）。

★通常ゲームの解説。

純粋な通常時はリアルボーナスを抽選します。というか、抽選しなければなりません。しかし、その確率は1/261.0（設定1）ではありません。通常ゲームには、リアルボーナスを抽選しない区間もあるからです。

純粋な通常時：リアルボーナスを抽選
抽選しない区間

この滞在率を考慮すると、出現確率が1/261.0（設定1）となるのです。では、それをどうやって作っているのか。答えはメダルの増えないひっそりしたボーナスです。

通常のリアルボーナスを抽選してくれる純粋な通常時を打っていると、このようなカットインが発生することがあります。全リールにD絵柄を目押しして、見事に揃えばリアルボーナス濃厚。揃わない場合の停止型は２パターンを確認できました。1つはリプレイが揃うもの。単なる煽りですね。

もう1つはこの形で停止します。メーカー公式では“ドリフト目”と名付けられています。これです。これが“ひっそりしたボーナスの入賞型”です。順ハサミ打ちをすると違う停止型になると思いますけど。

ここで明後日の方向を押すと、ひっそりしたボーナス入賞とはなりません。入賞させるまで準備中となります。揃えないとゲームが進行していかないのです。そんなものはボーナス以外にありえません。

ドリフト目（ひっそりしたボーナス）が入賞すると、当然のことながらボーナス消化中に移行します。これが1種BB（BIG扱い）か2種BBか確認するのを忘れてしまいましたが（てへっ）、システム推測には影響ないので話を先に進めます。

1種BBにしても2種BBにしても。いずれにせよ消化中はリアルボーナスを抽選できません。規定払い出し枚数（正確な役構成が見られなかったので不明）に到達するまで、それは続きます。

リアルボーナスを抽選しない残念な区間。そう思われてしまうかもしれませんが、実はココがチャンス。AT抽選が優遇されている区間でもあるのです。A×ATですよ。リアルボーナスだけで勝つことは難しいです。ATを絡ませる必要があります。そのために大事な区間なのです。リアルボーナスは抽選しないけど、ATのチャンスゾーン。そんなイメージです。

そうなると、どちらのゾーンのほうがお得なのか？ということも気になりますが、期待値は概ね同じになるようです。抜かりないですね。

★AT中の解説。

AT中も基本は通常ゲームと同じ。ドリフト目以降のひっそりしたボーナス中はリアルボーナスを抽選しませんが、それ以外は抽選してくれます。

そのひっそりしたボーナスの消化が大きく変わります。AT中ということは、押し順ナビが出てくれるので、早いゲーム数で規定払い出し枚数に到達します。ひっそりしたボーナスの滞在比率が下がり、リアルボーナスを抽選する割合が上がるのです。よって、出現率は1/215.2（設定1）へと上昇します。

いかん。このシステムに唸ってばかりで、AT中をほとんど回していませんでした。詳しくは機種ページをお願いします（笑）。

★分かると、より面白い！

結局のところ。リアルボーナスを抽選する状態か否か。通常ゲーム中かAT中か。この「2×2」のどこかでゲームは進行していくことになります。ドリフト目とこれだけ理解していれば、期待するもの気合を入れるものが分かりやすくなろうかと思います。

ドリフト目が出たら、リアルボーナスではなくAT抽選で有利になる小役に期待。それ以外は一発抽選のリアルボーナスに期待。スッキリ楽しむことができるでしょう。この分かりやすさ、私は嫌いではありません。

このような増えないボーナスをどうするかは、ずっとサミー系が模索してきたことでした。意図したときのみ揃えて欲しい。そんなユーザーのリテラシーに頼ることもありました。分かりやすいかといえば分かりにくいゲーム性だったことは否めません。しかし、今回は成立したら揃えなければ先に進まないようになっています。私は良い歩み寄りと感じました。いや、良いっすよコレ。

三戦突破の高純増ATと5号機よりも減ることとなってしまったボーナス枚数でのノーマルタイプ。順応できる方もいれば、不満に思う方も確実にいます。その中で、A×ATという第三極は絶対に必要と思っています。

目押しが苦にならずというか、これから上手くなりたいと思う方は前回の『ひぐらしのなく頃に祭2』（いや、原作好きで目押しは……という方も楽しめますよ）。そして、この『頭文字D』は、難しい技術介入は必要ありません。ボーナスやドリフト目を揃える目押しくらいかな。こうやってバリエーションが増えてくれることが嬉しくて嬉しくて。

リアルボーナスとATの抽選区間がキッチリ分かれている（通常からいきなりATもあるようですが）機種も。AT中はリアルボーナスの出現率が上がる機種も。どちらも初めてかと思います。ね、6号機初期の名機と言われる可能性あるでしょ？

機種情報はこちら

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佐々木真: 代表作：パチスロ攻略ライターの思考ルーチン

裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。