新着記事
- パチセブントップ
- パチンコ&パチスロコンテンツ
- パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
- パチスロライターに“なってしまって”episode.27(ノーマル機冬の時代へ)
パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2023.09.19
パチスロライターに“なってしまって”episode.27(ノーマル機冬の時代へ)
密かなノーマル機天国だった2011年の上半期ですが、ここからアクロス系の立ち上げまでノーマルは冬の時代を迎えます。なぜ不遇となってしまったのか。私は2011年までのノーマル機には往々にして見失っていることがあったから。そう思っています。
いわゆる天井の救済機能です。5号機初期の『ホークIII』に搭載されて以降、5号機ならではの新機能として救済機能は普及していきました。メーカーもそれが支持されていると思い込んでいました。しかし。私のような昔ながらのノーマル打ちは不満でした。
ノーマルってそもそも、せっかくいつでも打てて、いつでも辞められるゲーム性なんですよ。救済機能があることによって、打ち始めたらお得な台ができてしまう。言い換えれば打ち始めるのはお得でない台が出てきてしまいます。「打ってはいけない理由」となってしまいかねません。
また救済機能がある機種は、そこに出玉率が幾分か割かれることとなります。なければその分をボーナスに回せます。なので、救済機能がある機種は、ない機種よりもボーナス確率が低くなってしまう傾向にあるのです。
ノーマル打ちは天井に行くことを良しとしていません。そんなところに割を割いて欲しくないというか。そもそも、天井に行くことは考えていないです。お座り一発ツモを目指す人種です。だから、それが実現しやすいボーナス確率の高い台を好むのです。
メーカーも分かっていないわけではありません。特に昔のノーマル打ちの気持ちが分かるユニバーサル系や山佐系などノーマルで一時代を築いたメーカーは実験もしていました。
▲青ドン〜花火の匠〜(エレコ:2009年11月)青ドン〜花火の極〜(エレコ:2009年10月)
2009年に登場した青ドン。『花火の匠』は天井救済機能なし。『花火の極』は天井救済機能あり(5号機初期の『青ドン』と同様)。
▲タイムレスキューS(山佐:2009年11月)タイムレスキュー777(山佐:2009年10月)
山佐から登場した『タイムレスキュー』。『〜S』は天井救済機能なし『〜777』は文字通り777Gで天井救済機能が発動しました。
ノーマル打ちからすると天井救済機能なしのほうが評価は高いんです。しかし、その新機種を買うホールにとっては天井救済機能ありのほうが良く見えるのでしょう。何か特筆すべきもの、謳い文句があるほうが、メールなどで書けることがあるほうが安心するのです。したがって、そちらのほうが導入台数は多い結果となりました。ノーマル好きのために買ったのに、その人たちとの好みが違うというミスマッチ。それもあってノーマルは冬の時代を迎えることとなります。
まあ、よくあるんですよ。パチスロ界の定説としてBIGボーナスのない機種は人気が出ないとか言い続けられていましたけど、初代『ミリオンゴッド』も初代『パチスロ北斗の拳』にもBIGはありません。それで『モンキーターン』も最初は売れなかったんですよ(笑)。
この天井問題にしても分かりそうなものじゃないですか。ジャグ系に天井あります? そういうことです。
★名機『モンキーターン』の登場
▲モンキーターン(山佐:2011年3月)
上でも名前を出してしまいましたが、東日本大震災の直前に『モンキーターン』が導入開始となります。後に本社のある岡山に取材させていただきましたが、かなり若い開発チームでして。最初は売れなかったもので、喫煙所などで小さくなっていたそうです(笑)。
歴史的な名機です。前述の通りこの機種にはBIGボーナスがありません。BIGボーナスがあれば一発抽選。ともすればARTの流れを無視して成立してしまいます。話をぶった切ってしまうのです。演出的にはないほうが良い。作りやすい。今ではAT機などBIGを搭載できない機種が当たり前となっていますが、それを受け入れられる土壌を作ったのが『モンキーターン』のロングヒットだったと思うのです。
それだけではありません。この機種はRTのセットが残り10Gとなるとフリーズがかかってプレイヤーの人気が新聞形式で表示されます。フリーズということはリールに関わるのでメイン基板管理です。ART開始から40G後にフリーズがかかるのが基本系として、レア小役成立などでフリーズするのが45G後となれば差額分を「+5G」などと表示。こうすることによって、大半をメイン基板で管理できているのです。
5.5号機以降の指示機能をメイン基板管理とする作り方に大きな影響を与えた。そして、その発想は今に至る。そう思っています。
★ボーナスを揃えさせない発想
▲ココナナ(ネット:2011年4月)
この2011年上半期。BIGボーナスのないゲーム性を浸透させた『モンキーターン』以外にも、後のAT機に必要不可欠なアイデアが提示されます。ネットの『ココナナ』です。
『ココナナ』はちょっと変わった機種で、ボーナスが成立してもそこでARTの権利を獲得できれば、ボーナスを入賞させる前にARTが開始されるゲーム性となっていました。逆に言えば、そのARTを獲得した時はボーナスを揃えないようにして消化するのが基本となります。
これがまたボーナスを揃えにくいのです。普通に3枚がけ順押しすると、確率が元々高い小役に邪魔をされます。有効ライン上にボーナス絵柄を止めず、揃う可能性のある小役を優先します。揃ってくれるとは限りません。でも、優先します。これによって、ボーナスが揃うことを拒否してくれます。
そうやってボーナスを揃えずにARTを消化した後、ボーナスを揃えることになります。その時は1枚がけとするのです。すると小役確率が下がって、ボーナスを揃えやすくなります。この3枚がけにするとボーナスの入賞を拒否する、必要な時に1枚がけする発想は、後のAT機に使用されていくことになります。
ノーマル機冬の時代は、各メーカーともAT機の開発の模索を進め始めたのも重なるかもしれませんね。
5
48
共有する
- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
本日の人気記事
パチ7の特集&漫画コンテンツ
パチ7 パチンコパチスロ新台機種情報
パチンコ定番機種
e ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G 破壊神覚醒
Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED LT-Light ver.
Pフィーバー 機動戦士ガンダムユニコーン 再来-白き一角獣と黒き獅子-
Pアズールレーン THE ANIMATION 異次元トリガー
パチスロ定番機種
Lダブルアタック2 withOZS-1000&RAPHAEL
スマスロバジリスク~甲賀忍法帖~絆2 天膳 BLACK EDITION
パチスロ交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO TYPE-ART
2025年1月6日導入予定
パチンコ
パチスロ
2025年1月20日導入予定
パチンコ
Pブラックラグーン4 EXTRA BULLET 129ver.
パチスロ
2025年2月3日導入予定
パチンコ
Pとある魔術の禁書目録2 Light PREMIUM 2000 ver.
eルパン三世 ONE COLLECTION 超ブチヌキLTver.
P冬のソナタ My Memory Sweet GORAKU Version
PAシン・エヴァンゲリオン 99 遊タイム付 ごらくver.
パチスロ