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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2020.04.07
5号機初期の名機『スカイラブ』は、こうして暴いた!
今日にも「緊急事態宣言」がなされるように、新型コロナウイルスの影響が日に日に大きくなってきています。東京都ではパチンコホールの営業自粛を強く要請されるという一部報道もあります。既にダイナムは、緊急事態宣言が出される地域の店舗を無期限で店休とすることを発表しています。
このようなご時世。次週導入予定機種のことを扱う予定でしたが、「ホールに行って楽しもう!」というテンションにはなれず。今回も、打ちたくなったところでもう打てない機種の話を書かせていただきます。雷神様、ごめんなさい。はい、明るく楽しいパチンコサイトですから暗い話はここまで。
今回取り上げるのは『スカイラブ』。SNKプレイモアから2007年に登場した5号機初期の傑作です。なぜ、この機種を書きたくなったかというと、岡井モノさんが書いた、SNKプレイモアの全機種レビューを読んだから。SNK担当ライターかというくらい東京営業所に通い詰めまして。中でも想い出深いのが『スカイラブ』なのです。
RTのループが特徴の名機。
13年も前の機種なので、軽く機種概要から。ボーナスは4種類で、純増約270枚のBIGと純増MAX111枚のMBが2種類ずつ。ボーナス終了後は、本RTのチャンスゾーン(以下、CZ)から開始されます。ベルが入賞すると33GのRT(1Gあたり約0.2枚純増で完走型)に突入。RT終了後は、再びCZから開始されるのでループ性がウリとなっていました。
このCZ。ベルより先にチェリーが入賞すると99Gの通常ゲーム(リプレイ確率が高くないRT:以下、ダメRT)へ。また、リプレイが入賞すると5GのダメRTに移行するのが特徴でした。ベル後の本RTだけでなく、リプレイ後やチェリー後のダメRT中にベルやチェリーが揃っても、通常時の特定出目契機のゲーム数固定RT中は書き換え不可ということで無効です。ベルとチェリーの比率は1:1。本RTのループ率は50%ということになります。以上です。
と、今の機種からすれば簡単なシステムと思われるかもしれませんが、ノーヒントで打たされたらどうでしょう? まだ5号機が浸透していない状況でもシステムを暴いていくことを求められるのが攻略ライターなのです。ええ、最初に実戦から暴いたのは私ですよ(軽く自慢)。
なぜ、暴けたのか。SNKプレイモアに意地悪さと優しさ(?)が同居していたことに気付けたからです。私のSNKプレイモア評は、各媒体の攻略ライターと勝負してくれる遊び心あふれるメーカーでした。初期は。
後期は仕方ないですね。サブ基板全盛でライターの腕の見せ所がなくなってしまったので。広報さんには「ラブがこんなこと(AT)になってスミマセン。ノーマル系は社内の稟議が通りません」とよく言われたものです。
前身機『超お父さん』の取材から始まっていた。
『スカイラブ』のシステムを暴くには、時を戻さねばなりません。SNKプレイモア初の5号機となった2006年の『超お父さん』です。登場したのは4号機と5号機の併設時代。 当然、4号機のほうがホールの利益の中心となっていましたが、初めて4号機並みの粗利となってホールからも高く評価されました。中押しも面白く、早くから5号機縛りをしていたので、私も大変お世話になりました。こちらも名機です。って、いかん。脱線しましたな。
『超お父さん』もループ型RTを搭載。ボーナス後のCZでベルが成立すれば30GのRTへ。チェリーが成立すれば600Gの通常ゲームへ。ベルとチェリーの比率は2:1。RTループは強めの代わりに陥落すると、ほぼボーナス成立までCZは望めない。そんな仕様でした。ベルを先に引けるか。それともチェリーか。CZがシンプルだったこともあり、『スカイラブ』ではリプレイの存在に惑わされましたが、それはちょっと先の話。
もちろん、この機種も取材にお邪魔させていただきました。こういった機種で気になるのは設定変更後の挙動です。CZは純粋な通常時扱い。そこから始まるのであれば、設定変更後は対策をしなければCZから始まるはず。
設定変更をする場合には、ドアキーと設定変更キーが必要です。通常のメーカー取材では、普通に置いてあるものです。しかしこのときは、社員さんにお願いすると、やってきて設定変更をしてくれる。クソ面倒くさかったのです。この記憶、大事でした。
その後、IGTジャパンからもCZを経由してRTに突入させる『リンダの狙いうち』が登場。こちらはループ率が弱い代わりに、CZが周期的にやってくるのが特徴でした。ベルを引いたら64G後にCZ。特殊12枚役なら128G後にCZ。
こちらも事業撤退したメーカーなので書いちゃってもいいか。通常ゲーム陥落が64Gなのは自力で見つけたんです。広報さんに「あれ64Gですよね?」と聞いたら、128Gもあると教えてくれまして。こうやって周期CZの経験値を積み重ねておりました。
取材ルームに置かれたドアキーと設定キー。
時は流れて、ついに『スカイラブ』が発表。この日を待っていました。いや、中身はまったく知らなかったですが。2006年の『餓狼伝説』の発表会で『スカイラブ』の実機が展示されていまして(あと『チャムチャム』と何かがあった)。直感的に、この機種打ちたいと思っておりました。
発表会でちょっと触って、ベルから本RTでチェリーはダメRT。『超お父さん』と同じかと思ったのが大間違い。初取材でいきなりパニックに陥ります。「ベルから本RTに入らないことがある!」答えを知っていると「リプレイね」となりますが、まったくのノーヒントです。
5号機のRTには必ず法則性があることは理解している。しかし、この機種で採用している法則の“細かい部分”が分からない。出した結論は、全ゲームの履歴をメモすることでした。しかし、ボーナスを引かなければCZのスタートが分からないのでサンプルが増えません。設定変更できればCZスタートとなってくれるはずなのに……。
って、ドアキーと設定変更キーが無造作に置かれてるやないかっ!
早速、設定変更。しかし、直後に引いたベルからも本RTに突入しません。絶対にそんなわけない。なにかがおかしい。そう思えた私の勝ち。というか『超お父さん』では厳重に管理されていた鍵が無造作にあるのが信じられない。これは罠の可能性が高い。そうも思えた私の勝ち。
純粋な設定変更ができなければ社員の方たちのテストプレイにも支障が出るはず。なにか方法があるだろう。探ってみると、サブ基板の設定も動かさないとRT状態が引き継がれることが判明。もちろん、ホールの実機は設定変更だけでOKですが、これはショールーム基板ですからね。
遊技機規則を理解していないと「絶対におかしい」と思えないですし、家スロとかやっていて実機の中身を触るのに慣れていないと「壊しちゃうかも」と躊躇します。鍵を放置してトラップを用意するとか、本当に意地悪なんです(笑)
取材時間を目一杯使って、膨大なCZ関連のサンプルを集めることに成功。あっという間に、リプレイで5GのダメRTに入ることを特定。しかし、チェリー後は96G〜101Gまでしか絞り込めず。再度、取材を申し込むことに。そこであっさり99Gチェリーからの100Gベルで本RTと特定できちゃったんですけどね。これは私のパチスロ人生でも屈指の“神のヒキ”だったと思います。
SNKプレイモアからの粋なプレゼント。
それから各媒体で『スカイラブ』の記事は出てきましたが、完全に特定できたところは皆無。SNKプレイモア社内では「メディアwww」みたいな空気だったとか。そんなところで、このページがアップされたわけです。
【PCサイト】
https://777pachiseven.jp/pachislot/point/skylove/070205013578
【スマホサイト】
https://777pachiseven.jp/pachislot/skylove
当時は下に見られていたネット媒体からいきなり正解が出て、社内が湧いたとか。このページがアップされて、取材依頼の電話が鳴りまくったとか。お世辞でも嬉しゅうございます。
もう一つ嬉しいのは、このページ今は亡き777@niftyというサイトに私が作ったもの。効果が抜群すぎて続編では封じられた逆押し手順とかもありまっせ。このページ、可愛い子供のようなものなんです。その777@niftyをパチ7が買い取ってくれてこうして生きている。しかも、私が自分のコラムでリンクを張れるというのも不思議な縁ですね。
そうそう。『スカイラブ』のシステムを暴いたことで、SNKプレイモアからご褒美をいただきました。
『スカイラブ』のショールーム基板です。販売促進の名目で3年間お借りするという書面でしたが、3年経っても何も言われず。SNKプレイモアはパチスロから撤退してしまったので、もう時効でしょう(笑) 一緒にデータを取った777@niftyの当時の編集長“とも。”さんの家と、我が家と。元社員の方が持っていなければ世の中に2台ですかね。簡単にプロポーズ演出、見られますよ。
ということで、打ちたくなってももう打てない機種の話でした。ふう、大事なエピソード使っちゃった。早く新機種を語れることを願ってやみません。
この後日談のリンクは、こちら。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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