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路地裏(続シェイクが教えてくれたこと)
路地裏(続シェイクが教えてくれたこと)
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ダストさん
- 投稿日:2026/02/23 13:13
前回自由帳に投稿した「シェイクが教えてくれたこと」を読んで頂いた方々にお詫びがあります。コラム内で「ランニングはダイエットに効果あり」と書いたのですが、それは間違いでした。厳密に言うと「ランニングは45歳以下のダイエットに効果がある」でした。
ここ数ヶ月、何となくズボンのウエストがきついかもしれない、とは思っていました。ですが、あんなに走っている俺が太るわけがないし、何より体重が増えていたら最近ハマった二郎系ラーメンに行きづらくなってしまう、と頑なに体重計に乗ることから逃げていました。
そんな私についに審判が下りました。先日行われた会社の健康診断で「メタボリックシンドロームに該当している」と判定されてしまったのです。
その日、通常の健康診断を終えた私は受付に向かおうとしました。すると、行き先を示すタブレット端末から「最後に管理栄養士の待つ部屋に向かえ」的な指示がありました。
何事だろうか、と恐る恐るその部屋に入室すると、阿佐ヶ谷姉妹のお姉さんの方に瓜二つの女性が私を待ち受けていました。そして、愛想笑いを浮かべながら言いました。
「今回こちらに来て頂いたのは、あなたがメタボリックシンドロームに該当しているからです」
何を言っているのか理解できませんでした。この俺がメタボ?そんなわけないだろう。
リアルでお会いした方々の私の第一印象は恐らく頭が悪そう、IQが低そう、オチンチンがすごそう、などであったはずです。「こいつメタボリックだなあ」とは思わなかったでしょう。
不思議そうな顔をしている私に阿佐ヶ谷さんはさらに言葉を続けます。
「腹囲が85センチ以上の方を対象に、血圧などの数値が基準値を超えた場合、メタボリックシンドロームと診断されるのです」
確かにその日、血圧が上は140、下が90と通常時よりも高めでした。しかし、それには理由があります。かつて、胃カメラを鼻から挿入した際、今まで経験したことがないほどの痛みに襲われました。この健康診断は胃カメラ付きのコースであり、その時の恐怖が蘇り緊張状態になったので血圧が上がったと思われるのです。そのことを伝えた上で、さらに私は言いました。
「大谷翔平選手もきっとウエスト85センチありますよね?背が高かったり筋肉があればそれに比例してウエストも増えるはずです。私もまあまあ背が高いじゃないですか。なので、そのウエストの基準値はちょっとおかしいのではないですか」
すると阿佐ヶ谷さんは「うわあ、患者ガチャはずれたわー。とんだサイコ野郎が来ちゃったわん」という表情を一瞬浮かべましたがそこはプロ、とりあえず着席するように指示されました。そして、質問責めが始まります。
「本日お聞きしたいのは、食生活のことです。お酒は飲みますか?」
「嗜む程度には飲みます」
「何を飲みますか」
「主に焼酎であります」
「飲み方は?」
「ロックであります」
「休肝日はありますか」
「基本的には皆勤賞であります」
ここまで話したところで阿佐ヶ谷さんのメガネがキラリと光りました。恐らく原因が酒にあると思ったのでしょう。そこからは飲酒に関する追求が始まりました。
「量はシングルですか?ダブルですか?」
「だ、ダブルです(そういう言い方をするのならば本当はフィフスです)」
「何杯くらい飲んでますか」
「ご、5杯くらいです(貴様は今までに食べたパンの枚数を覚えているのか?)」
質問に答えるたびに険しくなる阿佐ヶ谷さんの顔を見ていると、とても本当のことなど言えない、そんな気持ちになりました。もし正直に答えてしまうとお酒を禁じられてしまうかもしれません。それだけは避けたいのです。
幸い血液検査で肝臓の働きを示すγGTPは35と通常の値でした。それに、焼酎は太りにくい酒であるときいたことがあります。しかし、阿佐ヶ谷さんはキッパリと言いました。
「原因は、お酒ですね。飲みすぎです」
青天の霹靂です。じゃあ焼酎は太りにくいっていうのは嘘ということですか、と口答えをする私に対して再び阿佐ヶ谷さんはキッパリと言いました。
「はい、嘘です。アルコールが高ければ高いほど、太りやすいのです」
じゃあビールを飲めばよかった。恐らくそういう問題ではないのですが、そう思いました。そして、ふと、ものすごく控えめに飲酒量を申告したというのに飲みすぎと言われたからには、本当の量を伝えたら阿佐ヶ谷さんはどんな顔をするのだろうという感情が芽生えました。私には昔から怒っている相手にさらに燃料を追加してしまうような、命知らずなところがあるのです。
「すいません、嘘ついてました。本当は週に2升飲んでます」
「に…しょう!」
ペンを持つ阿佐ヶ谷さんの手が止まりました。どうやらサプライズは成功のようです。少し嬉しくなりました。しかし、悪ノリが過ぎたのか、そこから阿佐ヶ谷さんの表情はとても冷たくなりました。
「とりあえずお酒を減らしましょう。そうすれば間違いなく痩せます。今後、血圧と腹囲と体重を定期的に測ってください。その数値を1ヶ月に1度、私宛にメールで送ってください」
友達の少ない私は「メル友増えた!やったあ」と若干思いました。しかし、健康診断センターを出てしばらく街を歩くうちに、だんだんめんどくさくなってきました。
そもそもこれだけ飲んでいるというのに腹囲、血圧、脂質がほんの少し基準値を超えているだけなのです。胃カメラが控えていなければ血圧も正常値でいわゆる「別室」に連行されることもなかったでしょう。
ですが、親身にアドバイスをくれた阿佐ヶ谷姉さんを失望させたくはありません。酒を減らすのは無理だとしてもなんとか数値を改善したい気持ちはあります。
運動は最低でも月に100キロ、多い時は150キロのランニングをしています。これ以上走るとなると、不可能ではないですが少々きつい。
となると食事を変えるしかありません。そこまで考えたところで、私の脳裏にかつてみたテレビ番組が蘇りました。
東北のどこかの県にある酒造の従業員たちが、毎日仕事でお酒を飲んでいるのに健康であり、その原因がまかないで食べるうどんのつけ汁がサバ缶と納豆で、サバに含まれる脂が良質であるため、というような内容でした。
そこで決意しました。毎日サバ缶を食べてみよう。
独身時代、パチンコに負けたあと、よくサバ缶をアテに飲んでいました。私のような敗北者に安いサバ缶は強い味方でした。あの頃のようにサバ缶に助けを求めようと思ったのです。
しかし、さっそく買い出しに出かけたスーパーで驚愕しました。お気に入りだったサバ缶が、ものすごく値上がりしているではありませんか。私の記憶では100円ちょっとで買えたはずなのに今や200円オーバー、毎日食べるとなるとそこそこお金がかかります。そこで、お求めやすい150円のサバ缶を試してみることにしました。
帰宅しさっそくサバ缶で乾杯です。おもむろに蓋を開け汁を口に含むと、エキサイティングな香りが口中に広がりました。サバの持つ悪いところが全部出ている、そんな味です。
しかし、サバ缶でサバの持つ良質な脂を摂取するには汁ごといかなければならないようで、これを毎日となるとちょっとした修行になります。
そこで、考えた挙句、例の酒造を真似て納豆を投入すると「臭いもの×臭いものは激臭」となりましたが不思議と許せる臭さで、攻略の糸口が見えてきました。そして、そこにキムチを加えたところ、サバ缶を頂点にした黄金のピラミッドが完成しました。

温泉玉子を入れるとよりおいしく頂けます。
金曜日の夜更けに都会の路地裏の地面に落ちていそうなルックスから、私はこの料理に「路地裏」と名付けました。そして、1ヶ月間毎日路地裏を食べ続けました。
その結果、体重はマイナス4キロ、腹囲はマイナス1センチ、血圧は平均120の80と、飲酒量は変わらないのに健康な身体を手に入れてしまいました。
私の体質にあっただけかたまたまなのかわかりませんが、サバ缶は本当に身体にいいようです。
そろそろ阿佐ヶ谷さんにメールをする時期です。この結果を送ればきっと喜んでくれるでしょうが、私としてはメル友が1人減ってしまうので、それだけが心残りであります。
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ダストさんの
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