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【長編パチ小説】 【第7話】 タイトル ---

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【長編パチ小説】 【第7話】 タイトル ---

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芥川パチ之助さん
初めまして!念願のパチンコを題材にした小説を投稿さえて頂きます。感想その他お待ちしています! ※中の人の詮索は絶対におやめ下しあ※
投稿日:2016/06/16 23:24




5line。俺が初めてそのバーを訪れたのは7年にも前になる。当時自分を可愛がってくれていた先輩が連れてきてくれたんだ。名前もよくわからない昔のスロットマシーンを一生懸命に説明してくれた。

酒の味も、カッコいい大人ってヤツも、全部ここで知って、全部ここで憧れた。そんな場所だ。




久しぶりに訪れる切っ掛けが【今回のような事】であることに、不思議な縁を覚える。重い、木製の扉を引いた。



カウンターに座り、手を伸ばし灰皿を近くに寄せる。タバコに火をつけるが、店の奥でダーツに興じるマスターは自分のところへは来ない。この店にいらっしゃいませなんて都市伝説の類と一緒だ。


タッチパネル式のゲーム機に100円玉を入れ、移動する玉の入ったカップを当てるゲームを始めた。俺はこのゲームのハイスコアでは負けたことがない。

カップの数が最高の8個になり、移動速度が最高に達して3回目で外した。マスターが声をかけてくれたからだ。










「久しぶりだなアツシ。何の用だ?」







ご無沙汰してます。と照れ臭くも頭を下げ、ビールを注文した。コロナを差し出された時にマスターの手にも同じ物があることに気付く。





「久しぶりだから奢れ。カンパイ。」




飲み口を乱暴にぶつけてカンパイをした。このカンパイのサインも、17歳で覚えたんだ。コロナは相変わらず、中途半端な冷たさだった。半分くらいを、一気に流し込んだ。




「で、何の用だ?スコア伸ばしに来たんじゃねーんだろう?」 要件をどう伝えるか迷ったから、結論を言った。





「人を探しています。ここが、ヒントになってて。」

マスターはとぼけた返答を飲み込んでくれた。厄介な事が本当に好きな男だなと。軽く事情を説明した。長い付き合いのある男が、辻褄の合わない消え方をしている最中だと。





「お前、ワタナベと重ねてんじゃねーだろうな。アイツの事は忘れろ。いいやつだったけどな。」




触れられたくないところ強引に、そして躊躇なく踏み込んでくる大人がいる。それが今は少し心地良い。最近は、色と金でこんなむず痒い感覚も忘れかけてた。でもやけに、咽が乾く。






「センパイは関係ねーっすよ。」 そういって、コロナを空にした。





少しとめどない話をした。あれからの俺と、今の俺。これから以外は大体喋った。マスターはたまに頷き、セブンスターを深く吐いては相槌をくれた。





「相談料でもう一本もらうぞ。」 二本目は互いに少し掲げる仕草で終わらせた。



 






「お前が探してる男な。多分来たぞ。ちょっと前に。でも、関わるな。」




心臓がまた少し音を打つ。



「ちょっと前な、クランキーをここに来て叩いてる一見がいてな、上手に打つから話しかけてやったのさ、誰の紹介だ?って。お前の名前は出さなかったけど、ここが似合わない、よく似た年頃の男だったよ。」



それで? 何か・・・と俺は言いかけた




「その男な、ユウとシュンと落ち合って、すぐ一緒に出てったよ。」



だから、関わるな。なのか。



「ユウとシュンと・・・マジっすか・・・。」



お前はアイツとウマあわねーだろ?ユウシュンだけにな。と言ってマスターは笑ったが、俺は笑えない。あの双子が絡むと、本当にロクなことが人生で起こった試しがない。



「ユウとシュンは今でもロクでもねー連中だぞ。スロッターが6のねぇヤツと絡んでどーする?」



6のねぇヤツか・・。でも俺は、まだスロッターなのか。マスターから見りゃスロッターか。そうか、そうだよな。



「引きの強さには、自信があるほうでして。」







シンのことと、センパイが脳の中で、少し被った。












第8話へ続く










※この物語はフィクションです

6

芥川パチ之助さんの

※本記事はユーザー投稿コンテンツです。

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