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俺の就職先がパチンコパチスロ雑誌のわけがない③
俺の就職先がパチンコパチスロ雑誌のわけがない③
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貯金爆弾さん
お久しぶりです。ドリクルは金欠で引退してます(涙) - 投稿日:2022/01/28 23:29
よもやの長編となってしまったこのコラム。
有り難いことに「続きキボンヌ」と言ってもらえたので、ダラダラ続きます。
その①はこちら
https://pachiseven.jp/columns/column_detail/18834#contents
その②はこちら
https://pachiseven.jp/columns/column_detail/18846#contents
1997年、3月下旬。
職が無いまま北海道の大学を卒業した自分は、上京して池袋の近くに住居を決め、同時に仕事探しをスタートさせた。なお、上京したその日に裏モノの『ドリームセブンJr』で10万負けたが、これは早く仕事を探せという、パチスロの神からの叱咤激励である。
さて、お目当ての仕事はもちろん、パチンコパチスロ雑誌だ。
去年の秋から「G誌」の誌面を注意深く観察していたが、相変わらずスタッフ募集のページが出るのはパチG誌だけ。どうやらスロG誌の編集部に空席は無いらしい。
こうなったら仕方ない、パチG誌に応募しよう。で、スロG誌の仕事も両立出来ないか、面接の時に聞けばいいや。
さっそく募集ページの内容に従い、履歴書と簡単な作文を作成。パチG誌編集部へ送付した。ちなみに履歴書は、自分のパチンコに対する熱意をありったけ注ぎ込み、もはや白い部分が見当たらないレベル。自分が面接官だったら、この履歴書を見ただけで合格を出すだろう。いや、出さざるを得ないほど、この真っ黒な履歴書には凄味があった。まあ、字が汚いのがアレだけど、こういうのは気持ちが大事なのだよ、うん。
ということで、迎えた面接日。
G誌の聖地と言える高田馬場駅から徒歩数分、B夜書房ビルの前にたどり着く。
とうとうここまで来たか。このビル、誌面で何度か見たことあるな・・・。
憧れの雑誌の中で見た建物。いざその目の前に立ってみると、現実ではないような、夢見心地な気分になる。ここが俺の職場になるのかなぁ。
ビルに入り、案内されたのはフロアのパーテーションで区切られた一角。そこで待つこと数分、面接官らしき男性2人が現れた。その1人は、超有名な「あのお方」である。
編集長「どうも、パチG誌編集長の○○です」
偉い人「さらに偉い人です」
※うろ覚えなので、会話は適当に再現してます。
ぬおお、編集長、誌面やテレビのまんまやんけ! てか、テレビよりも声が甲高ぇ!
こちとら高まるテンションを抑えるのに必死である。これは大事な面接なのだから、ミーハー精神は封印しないと・・・。
編集長「いま、アナタの履歴書を持って来させるから、ちょっと待ってくださいね。あ、とりあえず志望理由から教えてもらえる?」
いよいよ始まったG誌の面接。まずは定番である志望理由を聞かれたが、何て答えたかは覚えていない。たぶんここは、無難な回答をしたと思う。自分の趣味を仕事に活かしたく~とか、うんぬん。
そして志望理由を言い終えた辺りで、編集スタッフらしき男性が面接スペースに駆け寄ってきた。彼は何やら編集長に耳打ちし、編集長は小声で「あ、そう」と答える。何かあったのだろうか? そしてここで、衝撃的事実が告げられる。
編集長「あの、ごめんさい。アナタの履歴書ね、無くしちゃったみたいなんだよね。アハハ」
・・・な、なんだってー!? この編集部、誌面からもいい加減なイメージあったけど、履歴書を無くすって・・・。せっかく全身全霊を込めて書き上げたのに! てか、一緒に送った作文なんて、ハナから「無かったこと」にされてる気が・・・。まあ、アレは適当に書いたからどうでもいいけど。
編集長「そんなワケだから、すごく基本的なことから質問しますね。まずお名前は?」
自分「えっと、〇〇です」
・・・なんだこれ? まあ履歴書が無いのだから当たり前だけど、プロフィールに関する質問が延々と続く。「年齢は?」とか「実家はどこ?」とか。そして一通り質問を終えると
編集長「では、最初に待遇面の話をさせてもらいますね。実はうち、給料がすっっっごく安いんです。それはもう、常識では考えられないくらいに」
自分「はい、覚悟はしてます」
編集長「だから、実家から通ってもらうことは可能ですか? さっき実家は埼玉って言いましたよね?」
自分「・・・えっ、いや、もう池袋の近くに部屋を借りてるんで、そこから通いたいのですが。それに実家は埼玉とは言え、かなり北の方ですし」
編集長「実はね、独り暮らしの人を採用しても、家賃が払えずにみんな辞めちゃうんですよ。だから今は、実家から通える人しか採用してないんです」
自分「そうですか・・・。でも両親の方針として、社会人になったら家を出ろと言われていますし、私もそうしたいと思っています。だから実家から通うのは無理です」
編集長「でも、給料すっっっっごく安いよ?」
自分「・・・ちなみに、どれくらいですか?」
編集長「いや、それは言えないんだけど」
自分「あ、そうですか」
って、給料いくらなの!? つーか、これはもう、面接というよりも「交渉決裂」な雰囲気である。すでに試合終了のゴングが鳴ってる気もするが、せっかくだから最後に「あの質問」だけはしておこう。
自分「実は私、パチもスロも両方好きなのですが、パチンコ誌とパチスロ誌、両方を掛け持つことは可能ですか?」
編集長「う~ん、同時は無理ですね、完全に部署が別なので。しばらく片方の編集部で仕事を続けて、部署移動することなら出来ますが」
やはり思った通り、パチとスロの両立は無理だった。そして最後に「偉い人」からシメの言葉があり、面接は終了。てか、時間にして10分くらいで終わってしまい、パチンコの話なんて一切無かった。おそらく実家通勤の話が決裂した時点で、事実上終了していたのだろう。
これ、清々しいくらいに不採用だわ。
そもそも、もし仮に採用されたとしても、これはどうなんだろう?
・履歴書 → 無くす
・実家から通勤 → 無理
・パチとスロの両立 → 不可能
う~む、いくら憧れの雑誌とは言え、これはさすがに断るべきかなぁ。
数日後。
採用された時の心配なんて杞憂に終わり、編集長から電話で「不採用」を告げられた。うん、そりゃそうだよね。不思議と心にダメージは無かった気がする。ある意味、ホッとしたと言うか。
そして気分転換に『ドリームセブンJr』を打ちに行くと、またもパチスロの神から叱咤激励を受けるのであった(10万円)。
まだ蓄えはあるけど、そろそろ就職しないとなぁ。いっしょに卒業した同級生たちは、今ごろバリバリ仕事してるのかな・・・。そういや、Nューギンに就職した「K川」は元気だろうか。あいつにホール相手の営業が務まるのかねぇ。
・・・ん? K川と言えば・・・?
そうか。その手があったか。
G誌がダメなら、M誌があるじゃない。
つづく・・・?
※続かなかったらゴメンなさい。ちなみに、自由帳コラムは通勤電車内でポチポチ書くのが自分のスタイルなので、続くとしても次回は時間が開きます。
【お断り】
面接の内容、言葉遣いなどは適当に再現しています(所々でタメグチになってるけど、実際は敬語だったと思う)。あと、これは20年以上前の話なので、現在の状況は分かりません。なので話半分で、フィクションだと思ってくださいなm(_ _)m
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貯金爆弾さんの
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このコラムへのコメント(14 件)
違います。誌面には出ない人で、ザ・会社役員って人でしたよ。
2連続10万負けなんて、そう滅多に起きませんよね。なので叱咤激励だと理解しました。
それと同時に、東京の恐ろしさに震えましたけど(笑)
S井さんだったら良かったのですが、違います。
Nという方で、たぶん誌面には一切出ない人だと思います。面接後にスタッフクレジットをチェックしたら、S井さんの次くらいに名前が載ってました。
そうなったらネタにもなりますが、特に面白味も無い現実なのです・・・。
裏モノがあったのは嬉しいですが、全然出てないので「やはり東京は厳しい」という印象が強かったです。
全24回どころか、今回で「~完~」と書かなかったことを後悔してます・・・
ほんと、給料いくらなのか教えて欲しかったです。
まあ、家賃が払えないレベルみたいなので、相当キツいとは思います
ドリセブJrって、そうそう10万なんて負けないんでさよ。それが2連続でヤラれたのは、スロ神の叱咤激励としか思えなかったですw
しかも給料安いんですね、こわw
偉い人ってS井さんですかね?
だとしたら自分S井さんも大好きです、本も持ってますw
東京の安いは地方では高給取り。
とは言え相当に安いんでしょうね。