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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2019.08.06

『ボッタ店で117%』~5号機新時代~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

朝のカフェは混んでいた。都内有数のビジネス街、その駅前だから当然か。腕時計の針は午前9:50を指している。普通ならとっくに入場抽選を受け、再整列の列に並んでいるハズだが…。向かいに座る虎さんは呑気に少年漫画誌を読んでいる。

俺は苛立ちを抑えつつカラになったグラスを眺めていた。表面は水滴に覆われ、ときおり水滴と水滴がくっつきコースターへと落ちていく。4粒ほど見送ったところで、堪らず声を出した。

――「そろそろ開店5分前すよ?」
虎さん「んだよ、心配すんなって」

――「どこ行くかくらい聞かせてくださいよ」
虎さん「は? イラついてんの?」

――「いや、そんなわけでは」

誘いのメールが来たのは昨日だった。「明日ヒマ? 勝てる店があるんだ」。そんな内容にホイホイ付いて来たが、いつものごとく詳細は謎のままだ。何か勝ちネタを掴んでいるのは間違いないが。

虎さん「イラつくとまた血圧上がるぞ」
――「もう大丈夫ですから」

虎さん「あとワ〇ピ読み終わったら行くから」
――「ちょ~、早く読んで」

虎さん「お前が話かけるからだろ」

カフェの周りには数軒のホールがあり、どこも徒歩2分圏内だ。しかしながら、入場抽選を受けずして勝てるほど甘い店はナイ。2人で手分けして据え置き狙いでもしようというのか。

虎さん「さて、ボチボチ向かうか」

午前9時58分。やっと重い腰を上げ出口へ向かう虎さん。俺も返却台に食器を戻し、虎さんのあとを追って店を出た。駅前通りに出た虎さんは、躊躇うことなく左へ。そっちにはホールなど1軒しかない。しかもとびきり寂れた1軒だ。また虎さんの天然が炸裂してやがる。方向が分からなくなっているのだろう。

――「ふふ…虎さん、方向逆っすよね?」
虎さん「あ? いやコッチで合ってるよ」

――「は? いや、そっちはN店しか…」
虎さん「そう、だからソコだって」

N店――。何度か仕事の実戦で行ったことがあるものの、とても打てる状況ではない。4号機の主要な機種は撤去済みで、5号機の主力機種である「スパイダーマン2」もほぼ無稼働。そんな店に…!?
 

貸し切り。

店に着いたのは開店後だった。自動ドアをくぐり店内に入ると、さながら葬儀場のような静けさ。それがこのホールの現状を痛いほど示している。要するに「打つ価値のない店」ということだろう。しかし虎さんは迷うことなく階段を上り始めた。辛うじて4号機が残る2階をスルーし、主力になりつつある5号機がメインの3階も無視。辿り着いたのは4階。5号機のマイナー機がひしめくフロアだった。案の定、客は俺と虎さんの2人きり。いわゆる貸し切り状態である。

虎さん「さて、はじめっか」
――「ちょ待って虎さん。秘宝伝とかじゃないんすか?」

虎さん「あ? 秘宝伝なら都内まで出る必要ないだろ」
――「神奈川でも十分設定入りますかもんね」

虎さん「今日はアレだよ。打ったことあっか?」
――「えっ…アレ打つんすか!?」
 

5号機「仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編」(サミー)

2007年2月にリリースされた5号機のボーナス+RT機。ボーナスは3種類のBIGとREGの計4種類で、いずれも消化後はRT「ライダータイム」に突入。RT終了条件は①2000G消化、②ボーナス成立、③チェリー入賞の3つで、プレイヤーはチェリー入賞を避けロング継続を目指すこととなる。そこで重要となるのがチェリーナビだ。

RTパンク役のチェリーは左リールに3種類存在。ナビがあれば成立しているチェリーの種類が分かるため、入賞を回避しRTを延命できる。まずはボーナスの種類と設定に応じ初期のナビ回数抽選が行われ、RT中はチェリーを除く全役でナビ回数の上乗せ抽選が行われる。なお、具体的な残りナビ回数は外見から分からないが、液晶右端のライダーの点滅速度が残りナビ回数を示唆している。点滅が遅ければ多く、速ければ少ないといった具合だ。そしてライダーが消灯すれば残りナビ回数0となり、以降は自力3択でチェリーを回避することになる。



――「ウソでしょ?」
虎さん「どした? 嫌いか?」

――「嫌いっす!」
虎さん「直球だなオイ」

――「だってボーナスくそ重いじゃないっすか」
虎さん「たしかにそうだけどよ」

 

設定 BIG REG 合算
1 1/496 1/1214 1/352.3
2 1/465 1/1214 1/336.1
3 1/431 1/1092 1/309.1
4 1/395 1/1092 1/290.0
5 1/364 1/936 1/262.1
6 1/350 1/874 1/250.1



全てのボーナスにRTが付いてくる代償として、ボーナス確率は総じて重い。設定1に至っては1発引くのも一苦労だ。

――「初打ちで大ハマリ喰らいまくって、それ以来…」
虎さん「たしかにハマるけど、割は知ってんだろ?」

――「もちろん」

 

設定 出玉率
1 95.5%
2 97.6%
3 101.0%
4 104.5%
5 111.2%
6 117.4%



同じリプパンタイプの「スパイダーマン2」同様、設定5・6の出玉性能は極めて高い。当時はかろうじて4号機も残っていたが、出玉性能を抑えられた4.7号機がほとんど。「ライダーバイク編」や「スパイダーマン2」のスペックは、それらより遥かに魅力的だった。

――「でも、こんな店で高設定なんて」
虎さん「そう思うよな。データ表示器を見てみろよ」

――「データ表示器?」

のんびりとこんなやりとりをしていても、他の客が上がって来る気配は一向にない。俺は虎さんに促されるまま、シマのデータ表示器を端から順にチェックした。


昨日は――
右角 …約2000G
右角2 …約1800G
中央 …約8200G
左角2 …  約500G
左角 …約3800G

一昨日は――
右角  …約4200G
右角2 …約8100G
中央   …約 600G
左角2  …約2000G
左角  …約1500G


――「連日8000G回ってる台あるじゃないすか!」
虎さん「8000G回したのは、昨日も一昨日も俺だよ」

――「え? マジすか?」
虎さん「だって設定6なんだもん」

――「なっ…まさか!」
虎さん「ちなみに昨日の左角、一昨日の右角も設定6だと思うんだ」

――「んなバカな!」

この人は何を言っているのだろう。こんな寂れた店に出玉率117%の設定6が2台も入るというのか? ホール営業は慈善事業ではナイ。

虎さん「いやな、俺もたまたま覗いたんだよ」
――「はあ…」

虎さん「そしたらエラくマイクでライダーを煽るわけ」
――「この店よくガセマイクで煽りますからね」

虎さん「で、データチェックしたらガチで使ってそうだから打ってみたのよ。そしたらマジで6挙動だったってわけさ」
――「…こんな店で?」

虎さん「ちなみにメールでも『ライダーに6使ってます!!』って煽ってんだよね」
――「は? 俺ら以外全然客来ないじゃないっすか!」

虎さん「そうなんだよ。ガチで使ってそうなのに」
――「なるほどなぁ…」


N店は露骨なガセイベントをやりまくることで有名だった。長期に亘り悪名を轟かせてしまったがゆえ、本当に高設定を使っても客が信じてくれなくなったのだろう。典型的な「おおかみ少年」である。


虎さん「まだ通い始めたばっかだからドコに入るか読めないけど、まず連日1台は使われている角台からスタートすっか」
――「はぁ…」


正直、気は進まなかった。俺だって他の客と同じくN店を疑っている。そこで嫌いな台を打つのだ。テンションなど上がるわけがない。しかし虎さんの言うことが本当であれば、2人で2台の設定6、つまり117%×2台を独占できるかもしれない。

リール上には7絵柄が揃えてあるため、ガックンチェックは通用しない。俺は小さく溜め息をつき、虎さんとは逆の右角台に腰を下ろした。

 

拭えぬ疑念。

午後2時過ぎ――

サンドに紙幣を投入する俺の手は震えていた。


「ライダーバイク編」の設定推測は難しくはないものの、それなりに時間とリスクを要する。まずはRT開始時のナビ回数振り分け。高設定ほど多いナビ回数が選ばれやすい。そしてRT中のハズレや小役によるナビ上乗せ率。高設定ほど上乗せしやすい傾向がある。


しかし、それらはボーナスを引いてRTに入れないと確認できない。つまりボーナスを引かない限り設定推測が進まないのだ。もちろんボーナス確率や出玉率にも大きな設定差があるため、出玉そのものも設定推測に直結する。


俺は朝イチからそれらしい感触を一切掴めず3台目を推測中。1・2台目で少しずつ出玉を流したものの、総投資は4万円を超えていた。一方の虎さんは1台目の左角台でそれらしい挙動を確認し、すでに2500枚を積み上げている。まず虎さんはツモったと見て間違いない。その頃、俺の中で1つの疑念が大きく膨らみ始めていた。


そもそも2台も入るだろうか?


実際に虎さんは昨日・一昨日とツモったものの、もう1台は触っていない。あくまで「見た感じそれらしい挙動をしていた」という推測にすぎない。それら対抗台の稼働が少なかった理由は容易に予想できる。N店はオフィス街にあるため、客のほとんどは会社員だ。稼働率が上がるのは夕方過ぎ。朝から打った客は虎さんしかいないため、もう1台が掘り起こされたのは17時過ぎだったと予想できる。


もし設定6が2台入っているなら16時までにはツモる必要がある。そのあたりから稼働が上がるためだ。そしてココからが最も危険な時間帯になる。朝イチから1Gも回っていない台は、虎さんと俺の間の1台のみ。すでに回した2台は低設定然とした履歴なので、座られる可能性は低いだろう。つまり、次に来た人が打つのは未稼働の1台になりやすい。仕事帰りでフラッと来た人に座られる恐れがある。


この3台目が設定6なら話は早い。だが、もし違ったら…。とにかく早く設定推測を進める必要がある。しかし、こんな時に限ってボーナスが当たらない!  当たらないから低設定と見切るのも手だが、設定6でもボーナス合算は約1/250。あとで打たれて6挙動を見せつけられるのもツラい。やはりここはフルウエイトでブン回す以外に方法はナイ!

 

フラットな目線。

総投資は6万円を超えたが、未だ3台目で引けたのはREG1発のみ。REG後のRTは呆気なく終わり、再び長いハマリへ。時刻はすでに15時40分を回っていた。時間はもうない。


やはりそんなウマい話なんて…。


3台目の総ゲーム数は1000G弱。REG1回しか引けていないのだから捨てたっていい。だが、もし次に打った誰かがBIGを引いて高設定挙動を示したら…!? いや、ここは未稼働の4台目を優先したほうが…


虎さん「おい、もう時間ないぞ」
――「分かってますって」

虎さん「もう少しクレバーになれよ」
――「クレバー?」

虎さん「単純だよ。今この店に到着したとして、どの台を打ちたいかって話だ」
――「この状況で…」

虎さん「悔しいとか余計な感情を捨てて、フラットな気持ちで見るんだよ」
――「…はぁ」


なるほど。俺がこの状況のシマに入って来たら…


右角台(1台目)…少し当たっている
右角2  (2台目)…少し当たっている
中央  (3台目)…1000G弱でREG1回のみ
左角2      …朝イチ0G
左角      …稼働中


もし俺が3台目をヤメても、この台に座る人などまずいない。1・2台目のほうがまだマシと考えるだろう。つまりフラットな目線で見れば――。


左角2の下皿にケータイを投げ入れた。虎さんはコクコクと頷いている。これで3台目が「当たり」なら、運が悪かったと諦めればいい。今の最善策は左角2。心理的に次に来た人が座りやすい未稼働の左角2をツブすことだ。


総投資額は7万円に届こうかというところ。4千円目を投じたところで強烈な違和感を覚えた。通常画面では常に主人公とショッカー数人が対峙しているのだが、レバーを叩いた瞬間ライダーの回し蹴りが炸裂し、ショッカーが全滅したのである!


――「ん?」
虎さん「お、おい! それ当たりだぞ!」

――「え? こんな地味な演出で?」
虎さん「その地味さが堪んねーんだよ!」


ボーナス告知の王道パターンは連続演出だ。その失敗パターンを散々見せられ嫌気がさしていたが、こんなサプライズパターンもあったとは!

揃ったのは白7BIGで、その後肝心のRTがスタート。さて、残りナビ回数示唆は…。俺と虎さんに睨まれたライダーは、どこか恥ずかしそうにゆっくりと点滅を始めた!


虎さん「おおお! それ5回じゃん!!」
――「マジすか?」

虎さん「ナビ1・3回はもっと早いもん」
――「ナビ5回って…」
 

白7BIG成立時5回ナビ振り分け
設定 振り分け
1~4 1.99%
5 3.98%
6 5.98%


――「めちゃめちゃ設定差あるやつじゃないですか!」
虎さん「だな!」


そしてチェリーナビを3回ほど消費し、ライダーの点滅が早くなってきた頃のこと。リール停止ごとに爆発音が発生したが、リール上では何も揃っていない。次ゲームを回してみたが、ボーナスが当たった様子もなかった。俺が首を傾げていると…


虎さん「おい、点滅見てみろよ」
――「点滅? あっ!!」

早くなっていた点滅が、再び低速に戻っているではないか!

虎さん「ナビ回数を上乗せしたんだ」
――「マジすか!?」
 

ハズレ時ナビ回数上乗せ率
設定 上乗せ率
1~4 23.9%
5 31.9%
6 39.8%


おそらくこれまで打っていた台は全て設定1だったのだろう。RT中の面白さがまるで違う!  つまり、この台の設定は…そのときだった。レバーONで赤ナビが発生したため赤チェリーを避けたが、左リールにドスンと緑チェリーが停止!! もちろんチェリー入賞はRT終了を意味する。


虎さん「何やってんだよ!」
――「いや、赤ナビだったから赤チェを避けたんですが」

虎さん「は? それって…」


ミスであればRTは即終了。恐る恐る第3停止を止めてみると…RT終了せず!!


虎さん「ま、マジか!?」
――「つまりコレって…」


緑チェリー同時当選は赤7or白7BIG確定で、白7BIGの割合が高い。次ゲームで白7BIGを狙うと中段に揃ってBIGがスタート!


――「と、虎さん…」
虎さん「どうした?」

――「ヤベェ…これオモロいっす!」
虎さん「おま…さっきまでつまんなそうなツラしてたのに」

――「この台面白いっすわ!!」

 

ホールと機種の真価。

――「はい虎さん、カニみそが焼き上がりましたよ」
虎さん「お、おう」

いつもより豪勢な反省会。いや、祝勝会と言うべきか。

虎さん「しっかし、あの投資からよくマクったな」
――「そうっすね~。でも117%ですから」


俺の総投資額は69000円。獲得枚数は1・2台目の分も合わせて約3900枚。勝ち額は9000円と平凡だが、あの投資地獄からマクれただけで十分だ。一方、虎さんは総投資9000円で約6200枚獲得。収支は堂々の+11万円オーバーだった。


――「しかし、あんなに入れてるのに客少ないっすね」
虎さん「だから必死なんだろ」

――「そうですね」
虎さん「もうすぐ完全5号機時代が来るのに、打ち手はまだ4号機に夢中になってる」

――「5号機に客を付けたいんですね」
虎さん「そう。それにN店はこれまでの営業ですっかり客飛ばしちゃってるからね」

――「より必死になってるわけですね」
虎さん「だな。ライダーの6は撒き餌だよ。俺らはそれを美味しく頂けばいい」

――「そうすね。長くは続かなそうだけど」
虎さん「たぶんな。今のうちに連日ブッコ抜くしかない」

――「店舗からのメール見ました?」
虎さん「お、ラッシーも登録したか!」

――「もちろん。明日もヤルみたいですね」
虎さん「じゃあ、また開店前に集合な」

――「了解です!」
虎さん「しっかしラッシー楽しそうに打ってたなぁ。朝は『嫌いっす』なんて言ってたクセに」

――「す、すみません」
虎さん「な? 初打ちで負けたくらいじゃ判断できねーだろ?」

――「そうですね。やっぱり高設定打たないと面白さは分からないっすね」
虎さん「もう聞き飽きたわ、そのセリフ」


打つ価値がないと見限ったホールでも、方針が変わり優良店になることはある。そして機種だって同じ。初打ちで大敗を喰らうと悪い印象になりがちだが、設定6を打てば印象が大きく変わることもある。


こうして俺と虎さんは、しばらくN店に通い続けることとなった。


「ライダーバイク編」は「スパイダーマン2」や「リンかけ」と肩を並べるほどの機種ではナイ。それでも俺にとっては思い出に残る名機の1つだ。

 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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