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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2019.04.30

『望外』~俺の空~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

「ちょ…おま…正気か!?」

俺は左手のカードをギュッと握り、声を出さずコクコクと頷いた。足元には無数の空き缶と吸殻。駐輪場はいかにもアウトローといった風体の男たちで溢れていた。ここは日本でありながら、日本ではない。万が一にもカードを盗られぬよう、左手は強く、強く握っていた。


声の主は虎さんだ。編集部を辞めたあとスロプロ生活を続けている。予想通りと言うべきか生活は順調なようで、収入は編集部員時代よりも上がったらしい。久々に合った虎さんは、以前にも増して明るく見えた。

虎さんとはしばらく合っていなかったが、俺が校了明けで暇になったため久々に連れスロへと誘ったのだった。場所は2人でよく行った某店。客の7割が異邦人で、残る3割がジャパニーズ・アウトローといった店である。


 

 

★虎のスロプロ論。

入場抽選を受ける前、いつものカフェで待ち合わせた。そこでの話が印象的だった。


虎さん「スロプロなんて山ほどいるけど、ほとんどのヤツが話にならない」
――「ヘタクソってことですか?」

虎さん「いや、みんな立ち回りはウメーよ」
――「はぁ…」

虎さん「アイツら先のこと考えてねーんだ。保険証を持ってないヤツもいる」
――「え? そんな人が現代に?」

虎さん「保険も年金も払ってねえヤツいっぱいいるよ」
――「そうなんですか?」

虎さん「そんなのプロじゃねーだろ」
――「普通の生活じゃないっすもんね」

虎さん「そう。税金・保険・年金なんて払って当たり前。義務だからな。俺はほかに生命保険もいっぱい入ってるし、実家のローンも払ってるし」
――「ほえ~、スロプロが生命保険すか」

虎さん「当たり前よ。いずれパチスロで喰えない時代が来るんだから、それに備えてこそプロだろ」
――「は~。なんつーか、虎さんらしいっすね」

虎さん「まあ、俺もずっと続ける気はないけどよ。次が決まるまでは蓄えながら楽しくやるさ」
――「………」

スロプロになってもなお、きちんとした生活を続ける虎さん。スロプロにもこんな堅実な人がいるとは。天然キャラでありながら、お金に関しては人一倍しっかりしている。そのギャップがいかにも虎さんらしい。


 

 

★強運のムダ遣い。

その日は某店の月一イベントだった。派手なイベントが多かった当時でも、とりわけ過激なのがこのイベント。各機種に朝イチから札が刺さり、特定の札台に座れば約1/2で設定6にありつける。 抽選人数は150人程度だった。

そして俺が引いた番号は…


「1」


札台は間違いなく確保できる。あとはどの機種を狙うかだ。言わずもがな出玉率の高い機種を狙うのが定石だが、リスク回避を重視するなら設定6が分かりやすい機種を攻めるのもイイ。まだ初代・北斗の拳や吉宗も現役だ。本命はソコ。しかし……



虎さん「おう何番だった? 俺は76だからヒデキでも…」

俺は最小限のアクションでチラリと入場整理券を見せた。

虎さん「ちょっ!? マジ1番か!!」
――「虎さん、声がデカい」

虎さん「なに行くんだ? 選びたい放題じゃねーか」
――「そうっすね…」

北斗か吉宗か…。しかし、これらの設定6は過去に何度も打っているし、設定6を狙えるイベントは無数にある。となると、今日しか設定6を狙えないような機種がいい。そうだ! つい導入されたばかりの新台があるじゃないか。俺が編集を担当しているアレが!


――「俺の空に行きます」
虎さん「ちょ…おま…正気か!?」

声を出さずコクコクと頷いた。勝つためなら武力行使も厭わない。そんなヤツラが集うホールだ。1番入場の整理券を持っていると知られたくない。

虎さん「いやいや、そりゃねーって!」
――「ちょうど今担当編集なんで」

虎さん「仕事熱心もたいがいにしろよ!」
――「まだショールームでしか打ててないんで」

虎さん「6の出玉率111%くらいだろ?」
――「ですね」

虎さん「もったいねーよ! 絶対後悔するぞ」
――「いや、こんな日じゃないと設定狙いづらいんで」

虎さん「そりゃそうだけど」

虎さんの反応は正しい。「俺の空」は出玉性能が抑えられた4.7号機にあたる。

 

▲4号機「俺の空(ロデオ)」

2006年の早春にロデオから登場したA-400タイプのストック機。主なボーナス放出契機は①リプレイ4連、②チャンス目成立時の抽選、③規定ゲーム数消化(主に連チャンモード中のみ)の3つで、そのほかベル回数天井到達(平均1287G)もある。最大の特徴は現代で言うところのチャンスゾーンにあたる「俺タイム」だ。



通常時のリプレイ3連時・チャンス目A成立時は俺タイム抽選が行われる。俺タイムの継続ゲーム数は15or128Gで、ほとんどは15G継続だ。消化中はリプレイ確率が1/2.64~1/2.56に跳ね上がるため、リプレイ4連によるボーナス放出を期待できる。なお、1度の俺タイム中に累計で7回リプレイが揃った場合もボーナス確定となるほか、チャンス目成立時も約54%でボーナスを放出。15G継続のボーナス期待度は35%前後、128G継続なら事実上ボーナス確定だ。


また、通常時には低確・高確・連チャンA・連チャンBと4つのモードが存在。モード移行タイミングはボーナス終了時で、連チャンAorBに移行すれば144G以内のボーナス放出が約束される。連チャンA・Bにはループ性があり、Aなら概ね50~58%程度、Bなら基本的には約83~87%でループする。


ちなみにリプレイ4連時点でボーナス確定だが、5連すれば連チャンBへの移行も期待できる。


リプレイ5連からのボーナス後
連チャンB移行率
設定1 87.6%
設定2 83.9%
設定3 85.6%
設定4 83.0%
設定5 83.0%
設定6 67.2%


なお、連チャンBでボーナスを引いた際も上記の値でループする。つまり連チャンBのループ率は設定6のみ67.2%と低く、設定5以下であれば83%以上でループするわけだ。どことなく昨今の6号機AT機に似ているだろう。


設定6は俺タイム当選率が優遇されているため、ボーナス初当たりが軽め。その代償として大きな連チャンは望めないのだ。



虎さんの制止には耳を貸さず、開店したら新台コーナーへと一直線。シマの角にあった札台を確保した。台の上にメモ帳を用意していると、早い番号を引いた猛者たちが店内を駆けて行った。もちろん当時も開店ダッシュはマナー違反だが、そんな常識が通じる店ではナイ。みな通りがけに俺を見るや、一様にクスクスと嗤っていた。


それはそうだろう。設定6の出玉率が119%の機種も多い中、1番入場のヤツが嬉々として4.7号機に座っているのだ。


だが、これでいい。これこそがパチスロ雑誌編集部員の仕事。北斗や吉宗の6ならば、ほかのイベントで狙えばいい。今日は新台の設定6を打ち、その体験を記事に活かすんだ!


 

 

★敗者。

解析は進んでおらず、内部仕様はほとんど分かっていない。この段階で分かっていたのは設定6のみ連チャンBでもあまりループしないということだけ。ちなみに先に挙げた具体的な数値も、この段階では分かっていなかった。


とにかく設定6はリプレイが5連してもダメ。いかに俺タイムを引き、解除できるかの勝負だ! 嗤ったヤツラに見せつけてやろう。4.7号機でも勝てるんだってことを!!



が、後悔はわずか投資2000円で訪れた。俺タイム中ではなく、通常時にリプレイが5連したのである! 通常時のリプレイ確率は設定不問で1/7.3。まさかこんなに早くリプレイ5連を引くとは!! 


重要なのは連チャンの伸び具合。大連チャンはもちろん嬉しいが、設定6の連チャンBループ率は67.2%だ。連チャンが伸びると、そこで設定6の望みが絶たれることになる。連チャンしてほしいような、ほしくないような…。 いや、今日の目的は設定6を打つことだ。連チャンしては困るんだ!


するなよ…
連チャンするなよ!
絶対するなよ!!







結果、144G以内に怒涛の9連チャン!!


はい、終わりました。まさか開店から1時間強で設定6を否定するとは! 大きく肩を落としボーナスを消化していると、ちょうど虎さんが通りがかった。


虎さん「は? スゲー出てんな!!」
――「…リプ5連からの一撃です」

虎さん「えっ…6否定じゃん」
――「言わないでください」

虎さん「6はループしないって雑誌で見たぞ」
――「言わないでください!!」

期待した俺がバカでしたよ。導入後1発目の月一イベントだから入れてくるだろうと予想したが甘かった。


――「連チャン抜けたらヤメますわ」
虎さん「おう。俺も人多くてお手上げだし、どっか遊びに行こうぜ」

――「そうしましょう」

せっかく月一イベントで1番入場を引いたのに、なぜ俺は調子に乗って「俺の空」なんて選んじまったんだ! いい加減学べよ。仕事打ちなら別日でいいだろうよ! …いや、むしろ投資2000円で1800枚ほど出ている現状を喜ぶべきか。勝ったうえに早い段階で設定6じゃないと見切れたんだ。感謝すべきだろう。


ありがとう俺の空。
そしてサヨナラ俺の空――。


 

 

★望外。

【6時間後】

虎さん「なあ…まだなの?」
――「いや、ほんと…すみません」

虎さん「は? また俺タイム入ったの?」
――「はぁ…すみません」


神に誓って嘘ではない。朝イチの連チャンを抜けたらスグにヤメるつもりだった。しかし、ヤメ時の144Gまで回す間に必ずボーナスか俺タイムが当たるのである! ヤメるタイミングは一切ナシ! 通常時は常にザワザワしており、ずっと何かの前兆中にいるような状況だった。朝イチの大連チャンで設定6は否定されたハズだが…。


――「少し回すと俺タイムかボーナスが当たるんすよ」
虎さん「なんな? その挙動」

――「俺タイムは高設定ほど入りやすいようですが」
虎さん「…まさか今日は5入れてんのか」

――「ですかね」


2人揃って首をかしげていたそのときだった。ふらっとやってきた店長が俺の台に設定6確定札をブスリ!!  固まる俺。 目を丸くする虎さん。


虎さん「お…おい…ウソだろ?」
――「だってリプ5連から9連っすよ?」


そう、設定は6だったのだ!

俺は自分でも知らないうちに67.2%を9連チャンという離れ業をブチかましていたのである! 結局この日は閉店近くまで粘り倒し7000枚を獲得。無論、俺の空に座った後悔など一欠けらもなくなった。虎さんに焼肉を奢ったのは言うまでもない。



パチスロを打っていると、ついマイナスの記憶が残りがちだ。やれ89%継続が単発で終わっただの、平均ストック8個が2個で終わっただの。だからこそ、たまに訪れる「嬉しい偏り」は格別。


俺の空は面白い機種だし、担当編集ということもあり打ち込んだマシンだ。しかし名機かと問われると…。それでもこの望外の結果をもたらした初打ちのことは、生涯忘れないだろう。



右に転ぶか左に転ぶか分からない。予想は裏切られることのほうが多い。でも、たまに予想の斜め上をゆく結果を生むからパチスロは面白い。

 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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