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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2016.11.22
『スーパービンゴリゾート』に見るボーナスとARTの繋ぎ方
市場に導入されるのが5.5号機のみとなって、そろそろ1年が経ちます。『新鬼武者』や初代『エウレカ』くらいのスペックになるなら、むしろユーザーも望むところでは。そう当初は思っていましたが、大ヒット機種は生まれなかったな……というのが率直な印象です。
全国的に非等価の流れが進んでいったため、初当りまでの距離が重いと交換ギャップに悩まされることとなります。初当りを上げれば、一撃を下げざるを得ない。また、効果抜群の天井も搭載できるご時世ではありません。しかも、ボーナス込みの純増傾斜値は2.0枚に。確かに、機種を作る際の制約はいろいろと増えました。
各メーカーともに3.0枚AT機の亡霊と戦わざるを得ないのです。一応、旧基準機は今年の12月1日までに設置比率50%未満にしなさいとのことですが、その目標も達成されています(全体の数値しか知りませんが)。より、打ち手にもホールにも支持される機種を作らねば、導入すらされないので大変ですね。作るのが遅れると、また5.9号機に作り替えないといけないですし。
純増3.0枚近くでないと遅いから打ちたくないなど、好みはあることでしょう。私も、なかなかヒケないプレミアムに出玉を割かれている機種は苦手なので、他人のことは言えません(笑)。
ただ、ちょっとした視点を持つと、あまり打つことがないART機でも、メーカーの努力が見えてきたり、ちょっと興味が出たりするもの。出玉バランスを作る以前の根本システムです。ボーナス+ARTといってもいろいろあるんですよ。
メーカー発表値から、ゲーム性を逆算する
ボーナス+ART機を見る際に、まず注目して欲しいのがARTのみの1Gあたりの純増枚数です。ボーナス込みの傾斜値の上限は2.0枚。ほぼ、このギリギリを攻めてくるので、ここから推測することができます。
純増が1.7枚以上であれば、ボーナスで払い出されるコインは少ないということ。ボーナスの純増枚数が多ければ確率は低め。確率が高ければ、ボーナスで得られるコインは少なくなります。純増1.4枚なら普通(『新鬼武者』あたり)。1.0枚を切るのであれば、ボーナスメインの、ゲーム性としてARTがあるタイプということに。
つまり、純増が少ないほど、ボーナスのヒキに左右されることになります。純増が多いと、ART消化ゲーム内で安定しやすくなりますが、ボーナスの連打などで上ムラとなるケースは減ります。こういう重いボーナスの場合、成立するだけでソコソコのART抽選を受けられそうではありますけどね。
逆に、ART1Gあたりの純増がわからなかった場合も、ボーナスの純増とだいたいの確率がわかれば、同じように考えられます。まあ、ボーナス込み2.0枚以外の数字が一切出てこない機種は、得てして社内評価の低い機種でしょう。推して知るべし。ええ、個人の主観ですよ。
ボーナスでART準備中に戻る不満
「各メーカーともに3.0枚AT機の亡霊と戦わざるを得ない」そう冒頭に書きましたが、それはスペックだけの問題ではありません。私が思うAT機ならではの利点とはどこからでもすぐにATを開始できることでした。ART機の場合、リプレイ確率を上げるためにRT状態の段階を上げる必要が出てきます。それが要らないというのは、プレイヤーにとって実に快適なんです。
一部のAT機では、昇格抽選のように待たされたりもしましたが、あれは単なる演出です。偉いATは赤7でなく白7で始めさせたい。その白7が揃うリプレイが成立するまでだったり、フリーズなどをセットするまでの時間稼ぎでした。
多くの機種は、そのAT準備中にストックなど別の抽選をして、始まらないイライラを軽減させようとしてくれています。これも努力といえば努力。また、ゲーム数上乗せタイプが多いので、始まってしまえば気にならないところでもありましたね。しかし、それは純粋なボーナスを揃えることのないAT機だからできたこと。ART機の場合は、段階を上げないとリプレイ確率は高くなりませんし、せっかく上がったものをボーナスによってやり直されることもあるのです。
RBが成立したのはいいけど、それで増えたコインが準備中に壊滅したという経験をお持ちの方も多いことでしょう。
パチスロの出玉率検査は、短期・中期・長期の3段階があります。ボーナスでのコイン増加は、ARTとは比べものにならないくらい速いです。うっかりボーナスが連打するだけで短期出玉率(400Gで300%)を超してしまうことも。そのボーナスを繋ぐ間もARTに入っていたら……なおさらですよね。
準備中に戻すことで短期をクリアしようとしている。だから、こうやって当たる確率になっている。そう頭では理解できていても、閉店間際に増えもしないRBが当たったら、そりゃイラっとします(笑)。このイラっとする部分をどのように解消するのか。それも企業努力と言えるのではないでしょうか?
BIGからARTに繋げる方法
『北斗の拳』方式の新機種が来年早々にも登場!?
搭載されているボーナスがBIGだった場合、そこからARTに直結する方法は、パッと2つが思い浮かびます。
1つは『パチスロ北斗の拳 世紀末救世主伝説』のようなマニュアルJACイン方式。ボーナス中にJACインをハズすことによって、リプレイ確率をアップさせ、ボーナス終了後もそのままRT状態を保持。ARTに繋げる方法です。ボーナス中も、ART状態と同じように見えるのが特徴です。
この方式のデメリットは、ボーナスの消化自体が遅くなること。また、作り手側としては、ARTの権利を獲得できなかったボーナス終了後も、少しだけRT状態に滞在すること。それほど大きくはありませんが、これによって出玉設計が微妙に変わります。ボーナス確率が高すぎる仕様は、あまり向かないかもしれませんね。
ちなみに、来年早々にも導入される某機種も、このシステムを採用しています。
もう1つは、ボーナス中ではなく、ボーナス終了後のタイミングでRTに突入させる方法。プレイヤーからすると自然なんですが、わざわざJACインを回避させる機種が登場してくるあたり、型式試験に通りにくかったりスペックが落ちるんだなあと察してあげましょう(笑)。
2種BBからARTに繋げる方法
ボーナスが2種BB(第二種特別役物・MB・CB)だった場合は、JACインをハズさせるタイプにはできません。そこで出てくるのが貫通型2種BBです。
2種BBは、成立したRT状態のままボーナスを消化して、終了後も引き継ぐようにも作れます。ART状態で成立した場合は、そのままARTから開始。通常時に成立した場合は、通常状態から開始。うん、実にスマートですね。
貫通型2種BBを全面に出した新機種『スーパービンゴリゾート』
ベルコから12月に登場してくる『スーパービンゴリゾート』は、ボーナス+ARTで、ボーナスの出現率は、全設定共通で1/199とやや軽め。純増は66枚となっています。ART中に成立した場合、準備中に戻されたら微妙なラインですな(笑)。
しかし、ご安心あれ。このボーナスは2種BBで貫通型を採用しています。もちろん、ボーナス中は、ART関連を抽選していますよ(期待度約20%)。上の写真は、通常時に成立したボーナス中にARTの権利を獲得した後の画面。BIG終了後のところで書いた“ボーナス終了後RT”を使う方式も考えられましたが、それならばこの画面は出てこないでしょう。いや、出てこないことはないか。いずれにせよ、ここから通常時にいきなりARTが当たったのと同様にRTの階段を上がっていき赤7揃いでART発動とあいなりました。
なお、Hooah!!や、上乗せ特化演出などは、ご自分で出してお確かめください。基本はここ最近の『スーパービンゴ』シリーズでした。ただ、大きく変わったのは、通常時が周期抽選でなくなったことかな。前よりも初当りから設定を推測しやすくなるかも。ま、細かいことは当然まだわかりませんけど。
「へえ、初めて貫通型2種BBを触ることになるのかな?」なんて思っている方もいらっしゃるでしょうけど。密かに打っているかもしれませんよ。『北斗 修羅』のCBも貫通型。『バジリスクII』など純増加速型(ギャップCT)と言われたART機も全部そうです。ここまで枚数が取れるのは、久々ですけどね。『ナイトオブマハラジャ』も含めて。
コンセプトって大事!
誰でも打てそうな『スーパービンゴ』シリーズで、2種BBが……というのは、似合わない話だったかもしれません。しかし、私はこのシリーズだからこそ採用されたシステムだと思っています。
どちらかと言えば、ギャンブラー寄りの方がイケイケ感を好んで打っている機種でしょう。その勢いを削ぐような“準備中”を頻出させたくなかった。でも、ボーナス+ARTのほうが今は作りやすい。こういう葛藤から生まれてきたと予想します。その機種を好きな人たちのために、こうやってシステムで頭を悩ませてくれる。実にありがたいじゃないですか。
それにね、余計なことをしてないんですよ。この貫通型2種BBなら、ART中に成立したボーナスは……とか、ゴチャゴチャしたくなるものなんです。でも、資料などを見る限り、それもなさそう。Hooah!!が一番偉い。そのHooah!!の抽選機会はなるべく減らしたくない。こちらのコンセプトも守られているんですね。
まあ、出玉バランスやらホールの扱い方などは、入ってみないとわかりませんが。少なくとも、コンセプトは納得の1台でした。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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