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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2016.08.30
5号機版ART機の限界
くしゃみ一つでハクション大魔王が出てくれれば良かったのですが。なんと、ギックリ腰となってしまいました。しかも直りかけのところで再発。ただいま、どの体勢ならば腰に響かないでキーボードを打てるか模索しております。
ほんと、加齢って嫌ですね。いや、こういうオッサンらしい書き出しの回なのに、それほど古くないテーマで書かなくてはならないほうが残念なんですが(笑)。
5号機の押し順小役は、それぞれ別のフラグ。また、押し位置によって、1枚になったり……という解説をした後は、5号機のART機、そこから派生したAT機を触れる流れですね。はい、さっそくそのテーマに取りかかりましょう。
押し順ART機の時代に
前々回に5号機初期のART機を取り上げましたが、押し順小役という概念も加わって、一気に進化をとげることになります。4号機のAT機もそうであったように、技術的な敷居は低いほうが、より多くのプレイヤーから支持されやすいのは必然。ここから、一気に人気機種が登場していくことになります。
特に5号機は、リプレイ確率を変動できる契機も決まっています。メインとなるAT小役の取りこぼし目が、RT状態陥落目となっている機種も多いですね。これが指定された絵柄の目押しミスで出てしまうと、初心者には厳しすぎます。AT小役が、押し順ナビになってくれる“押し順ART機”の流行によって、グッと敷居が下がることとなりました。
押し順ART機は最初から優秀な機種が多く登場した。
この押し順ART機の初期は、ボーナス+ARTが主流。その最初の段階で『エウレカ』(サミー:2009年)や『新鬼武者』(ロデオ:2010年)という完成型ともいえる機種が登場しました。いずれもARTは、現行(2016年8月)現在の5.5号機でも作れると囁かれる純増1.5枚タイプ。
ボーナス分で出るコインを増やすと、ART1Gあたりの純増枚数が減る
以降は、この大前提の中で、バランス調整が模索されて行きます。ただ、1Gあたりの純増を削って、その分をボーナスに回すような機種は、割合的に少なかったですね。どうしたほうが面白い……というのは、個人差があるでしょうけど。各メーカーとも、ART1Gあたりの純増枚数を増やしたほうが、手っ取り早くアピールできるという流れになっていきました。
ボーナス非搭載タイプの流行
初代『北斗の拳』や『ミリオンゴッド』という大ヒット機種も出ましたが、まだまだ業界的には「ボーナスのない機種はヒットしにくい」というホール側(買い手)側の意識が働いたかと思います。
その流れを一変させたのが『パチスロ モンキーターン』(山佐:2011年)です。最初の導入ではかなりの苦戦を強いられましたが、圧倒的な稼働により増産。これが、その後の流れを決定付けたように思います。また、同じ年には、『押忍!番長2』(大都技研)も大ヒット。純粋なボーナスはプレミアムの超番長ボーナスのみ。ほぼARTに振り切ったツクリとなっていました。
これにより、業界全体があることに気が付きます。純粋なボーナスをなくしてしまうことによるメリットです。もっとも大きいのが、ART1Gあたりの純増枚数を高くできること。そして、もう1つは、連続演出や前兆演出を阻害されず、演出の流れもスムーズに見せられることです。
純粋なボーナスは、1発抽選となるので、どうしても演出の流れをぶったぎるところで成立してしまうこともあります。また、単にコインを増やすだけでは、消化させられるゲームのように感じてしまうので、何かしらART関連の抽選をすることになります。すると、どうしてもその他の王道パターンなどからのART突入率が減ってしまうんですね。当時のART機は、サブ基板管理。特に何を引かずとも、自力チャンスゾーンなどのARTに期待できる区間を作れるので、ボーナスを搭載しないデメリットもそれほどありません。
むしろ、ART中にボーナスを引かないと増えにくいと不満を持ちがちなプレイヤーから支持されました。ちなみに、私はこの考え方が好きではありません。ボーナスを多く引く“上ブレ”を含めて考えないとフェアではありません。また、通常時のボーナスは、ART抽選機会を増加させます。ART関連の抽選が弱くても、その分のコインで回せるんですし。チャンスゾーンで、レア小役を引けるかどうか。そんなゲーム性を同様に見ないとね……って、脱線しました(笑)。
ボーナスを搭載していないorボーナス分の出玉が弱いARTメイン機種が主流に。
押し順ART機の限界
ということで、疑似ではない純粋なボーナスを搭載しない“完全ART機”が増えていきます。しかし、これは一つのゴールでもあるのです。ART1Gあたりの純増枚数の限界点に到達してしまいました。
パチスロ機は、法律や内規に遵守しているか、出玉設計を含めて保通協という機関で検査され、その適合を受けて世に出てくるのは、何度も書いていますね。その出玉設計、特に長期出玉率(17500Gで120%未満)の全小役を奪取するシミュレート試験が問題となります。
この120%未満となるように、リプレイと15枚小役で抽選値を埋めると、その最大は1Gあたり約2.4枚の純増に。これが限界です。逆に言えば、これ以上を目指すならば、新たなアイデアが必要となってきます。
純増加速型ARTの登場
着目されたのが、第二種特別役物(2種BB・MB)。これを扱った5月のコラムで書いてしまったので、そちらをコピペ。
通常時やART中に2種BBが成立した場合、その成立時点のRTを引き継ぐことが可能となっています。これを利用したのが『バジリスクII』(メーシー:2012年)です。通常時に成立した場合、単に15枚の払い出しで終わってしまいますが、ART中に成立すると2種BB中なのに、リプレイ確率を高いままで保っているのです。この「リプレイ+2種BB作動」の時に、14枚役が揃うリール制御に変化。こうすることによって「14枚→15枚」のコンボを実現させています。
シミュレート試験では、このコンボができる場合も、最初の15枚獲得だけで終わらせてしまうので、その差額分だけ上乗せすることができます。まあ、盲点を突いた形ですね。この純増加速型ARTにすると、1Gあたり約2.8枚まで作ることが可能に。
純増加速型ART機は、2012年に多く登場。そのルーツといえるアイデアは、『ゼットゴールド』(ネット:2010年)の破格に連チャンするボーナス“Z-RUSH”で提示されていた。
厳密には、ボーナス込みで2.8枚なんじゃないの? という疑問は、そっと飲み込んであげるのが大人というものです(笑)。しかし、この方式は、封じられてしまったようです。『パチスロ宇宙戦艦ヤマト2』など、このタイプを多く作っていた山佐から、この方式を採用しても2.3枚未満という機種が複数出てきまして。出玉試験の検査方式が変更されたのかもしれませんね。
まあ、5.5号機以降は、純増の傾斜値(ボーナス込みの1Gあたりの純増)が、2.0枚未満となっているので、この方式を採用する意味はもうないでしょう。
次回は、いよいよ5号機版AT機。純増2.4枚を突破するための工夫は、まだまだ続きます。個人的には、AT機と呼べるものと呼べないものに分類したいんですけどね……。なんて意味がわかるように、その作り方を解説したいと思います!
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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