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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2016.08.02
5号機初期のAT&ART
7月24日は、ユニバーサルカーニバル・サミーフェスティバル2016へ遊びに行ってきました。ユニバカでいえば3回目。毎回楽しみにしているのが、歴代機種の試打コーナーです。
とはいっても、懐かしの名機はほとんど触りません。お目当ては、未発表機種です。世に出ていないのですから中古市場にも出回らず、スロゲーセンで打てることもありません。この日を逃すと二度とお目にかかれないかもしれない。1台を長々と占拠するわけにもいかないので、超短時間でヒキと相談しながら、調べてニタニタしています。
今年、気になったのは『泡盛娘』。アクロスブランドで、このデザイン。何年に制作されたのかは書かれていませんでしたが、『沖ドキ』シリーズの前に作られたのではないかと思います。ええ、カナちゃんとハナちゃんはお顔が見えないのに、こちらはバッチリ。
ちなみに、ノーマルタイプの先告知機でした。ボーナスは、主にリプレイと同時当選。ボーナス成立後はリプレイ確率がアップするので、リプレイが続くほどチャンスとなり、最初のボーナスを揃えられるゲームになると、フリーズとともにハイビスカスで告知が発生しました。
キャリアのある方には、小役優先制御&ボーナス中の簡単な技術介入要素ありの『アクアビーナス』といったらわかりやすいですかね。というか、発表されていたら、私はガッツリ打っていたと思います。
そんな感じで、どうしてもボーナス主体を打ってしまいますね。好みもありますが、短時間で調べやすいのもその理由。ヒキに左右されすぎるAT・ART機は、完全に初見だとわからないことが多すぎますし、1機種も完全に把握しないで帰るわけにもいかないからです。ほんと、いろいろ調べる知識があってもムリ。……と、この企画の趣旨を台無しにしそうなことを書いてしまいました。今回は5号機のAT・ART編です(笑)
5号機初期のAT・ART
5号機初期のATの特徴 |
・AT小役の獲得に目押しが必要 |
・AT自体ではコインが増えない |
・サブ基板管理なので開始と終了は自由 |
RTといえばリプレイタイム。ATはアシストタイム。これを合わせてARTとなっていますね。RT機だけでなく、AT機も5号機初期から模索されていました。2006年3月には、『ゴルゴ13 THE PROFESSIONAL』(平和)。その翌年には『リオパラダイス』(ネット)などが登場。しかし、この時点ではATが主流になるとは考えにくかったです。
というのも、まだ押し順小役の概念がなく。「赤7/青7/BAR・ベル・ベル」といった3択小役の目押しが必須となっていました。まずは、面倒。さらに、このような小役は、シミュレート試験では全役取得するという扱いになってしまうので、「ボーナス+フルAT」で長期出玉率の120%未満にしなくてはなりません。出玉設計上、増えるATを作りにくかったのです。
AT単体もRT単体も出玉要素としては弱いので、4号機時代ではあまりなかったARTが主流になっていきます。そこで登場したのが、2006年11月の『ジャックと豆の木』(ヤーマ)。1Gあたりの純増は約1.5枚となっていましたが、これもAT小役は目押し必須。1枚役を獲得するとRTがパンクする“リプパン方式”を採用していました。
この“リプパン方式”。ユーザーはパンクさせないように打ちますが、型式試験のシミュレート試験では全役を獲得することを利用しています。試験ではRTに入ってもすぐパンクさせしまうので、その分だけ出玉率を上昇させられたのです。まあ、お上は怒ります(笑)。なので、今はリプパンを利用して出玉を作る機種は作りにくいですね。
ちょいと脱線しますが。小役ナビが出たらART機というククリにするのが一般的なんでしょうけど。RTパンク回避示唆演出があったら、ART機種だと私は思います。5.9号機でRTを組み合わせるにしても、パンク回避ができるのは有利区間だけかと思います。
初期ART機は、リプパン方式を応用したものが一般的だった
そのあたりは、最初から駆け引きがあったのでしょうか。液晶で堂々とパンク回避のナビを出すわけにもいかず。キャラによってどの絵柄を押してパンクを回避するのか……など、予習せずに打つと大損するような機種も多くありました。
というか、ほんと困る。ユニバカで打った『フリッパーAQUA REVOLUTION』。その頃の機種だと思うんですが、知らないうちにパンクしていたか権利を失っていたか。まったくART部分のゲーム性がわからないまま途方に暮れましたとも(笑)。
特定出目出現時のリプレイ確率変動
リプパン方式以外のARTを模索していくことになります。その際、大いに活用されたのが、特定出目出現時のリプレイ確率変動と、押し順小役の概念です。
5号機では、リプレイ確率を変動させるためには、なんらかの契機が必要なことを前々回に書きましたね。お忘れの方は復習してくださると。いや、ほんとこれ大事なことなので。特に「4)特定出目出現時のRT」の部分が絡んできます。
5号機の華、リプレイタイム
https://pachiseven.jp/articles/detail/1666#contents
この特定出目をいくつか用意し、その特定出目を液晶などでナビすれば、リプレイ確率を調整できる。ここに着目したのが、凄いところ。最初にこのRTの特性を使ったのは、『伝説の巫女』(タイヨーエレック)だったかと思います。これはナビではなく、自力要素アリアリでチャンスゾーンに入れるものでしたけど。これにナビを組み合わせれば……。
と、システムの広がりが見えかけたところで、続きは次回。いや、これに繋げると凄いことになりそうなんで(汗)。
最近もの凄い文字量だったので、ちょっとまったり気味と思われるかもしれませんが。RT機がリプパンで発展し、ART機が出てくるまで3年くらいかかっているんです。調べる側も1つ1つ理解し終わってから次のが出てくる感じだったんですよ。
というか、私も一度に今のAT機まで進化したら、理解するのが困難ですよ。まあ、RTの部分の復習をしっかりしておいてくださいまし。ほんと、これは5.9号機でもまんま使えることなので。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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