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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2023.04.18
パチスロライターに“なってしまって”episode.17(『スカイラブ』をなぜ暴けたか?)
▲『スカイラブ』(SNKプレイモア:2007年2月)
ということで『スカイラブ』です。前にもガッツリ書いていなかった(5号機初期の名機『スカイラブ』は、こうして暴いた!)? という声も聞こえますが、実はあれ、凄いセーブした内容だったんです。大筋は以前に書いたものを参照いただくとして、今回は規則おじさんの片鱗。実際に思っていたことを書いてみようかと思います。
★正解した雑誌はゼロ。
私は、何としても掘る価値のある機種といち早く感じたのと、その追加実戦で神がかり的なヒキを見せて、リプレイ後は5G。チェリー語は99GのダメRTに移行し、それだけCZつまり純粋な通常時がズレると発見できました。ただ、メーカーが上に見ていたはずの雑誌で正解したところはゼロでした。それどころか「その前に成立したスイカが影響したか」など、まだまだ手探りな、間違いだらけの誌面ばかりでした。
普通なら「俺様、凄い」とドヤ顔をして終わるのでしょうが、この時ばかりはもうちょっと先を行っていました。「彼らは何故、間違ってしまったのか」。これを紐解けば自分が同じような誤りをする可能性を減らせます。そういった思考でした。いや、その推理もパチスロを使ったゲームのように感じていたのかもしれません。いずれにせよ、性格の悪さが滲み出ています(笑)。
各雑誌ともボーナス後のCZ(純粋な通常時)をサンプルとしていました。本当にそうであれば問題ないです。ただここで「ベルを引いて本RTに行くこともあれば、行かないこともある」という誌面レポートに。
ボーナス後のCZ中であればそんなことは起こり得ません。そうです。何らかの形でCZを数増ししていたのです。それは推測するに設定変更後でした。
『超お父さん』もそうでしたが、当時の機種は「設定変更=RT状態もリセット」となっており、設定変更すればボーナス終了後と考えるのが自然だったのであす。サンプルは多いに越したことはありません。その雑誌を手に取ってくださる読者さんのためにも。設定変更をしまくって、サンプルを増やすのは当たり前のことのように思えます。そして普通は設定変更をできないので、サンプルはボーナス後としておけば良いとなるのも分かります。
しかし、ここに SNKプレイモアの罠がありました。ショールームの見本機は、電源BOXの設定キーを回すだけではなく、サブ基板もいじらないと設定変更されないようになっていたのです(導入された実機はそんなことありません)。おそらく、雑誌のスタッフは設定キーを回して設定変更したつもりが、実際はRTモードが引き継がれた状態になったかと思われます。
「何も引いていなくても本RTに入ることがあった」とも書かれていまして。察しの良い実戦人ならベルから本RTに入ることはなんとなく気付くんです。おそらく(本RT当選という)結果になるのが分かっていたから、そこで次のサンプルを得ようと設定変更してしまう。でもサブ基板を触っていないのでRTモードは残ったまま。で、設定変更したと思った直後から本RTが始まって驚いたのでしょう。
こうなって普通だと思うのです。私はいくつかのラッキーが重なりました。まず当時から家スロをやっていて実機に触るのに慣れていたこと。メーカーの取材ルームとか、何か間違って壊してしまわないかとかいろいろ考えてしまうものです。
次に、この時期にはもう遊技機規則が身についていたことですかね。あとちょっと頑固(?)な性格。私も最初は設定キーだけ回したんです。でもRTモードが変わっていないっぽい。設定変更直後のベル入賞でRTに入らないのは変だ。そう思って本RT中に設定変更をしてみると、やはり本RTを引き継いでいます。普通に設定変更したと思った作業だけじゃ、この筐体ではダメなのか(ホールに導入された基板は大丈夫でしたよ)。
▲『リンダの狙いうち』(IGTジャパン:2006年12月)
あと地味に大きかったのが、やはり(弱めですが)ループ式RTを採用していたIGTジャパンの『リンダの狙いうち』も担当して取材させていただいていたことでした。この時に「ダメRTは64Gっぽい」と検証しまくっていたんです。その経験も活きました。実際は64Gだけでなく128G潜る陥落役もありましたが。この時に設定変更の挙動も考え済みだったのです。
いずれにせよ、そういうものだ……と済ませるのではなく「これでは型式試験に適合しない! 何かあるはず」と探したんですよ。おそらく社員さんがデバッグしやすいように簡単な方法で設定変更できるのだろうと。そうでなければ面倒過ぎます。
当時、雑誌で担当されていた方々が悪いのではありません。持っている知識を活用して、サンプルを増やす努力もしています。これだけ考察できるほど、取ったデータを誌面に落とし込んでくれてもいます。ただ「この事象はおかしい。何か罠に嵌められている」と上役に進言するだけの自信が足りなかったか、そんなことを言えるほど風通しが良くなかったんでしょう(笑)。
★ムーブメントを起こせなかったのは私のせい!?
『スカイラブ』の話は尽きませんが。当時を知る方は「そこまでのヒット機種でもないし。各メディアの取り上げられ方も大きくはなかった」と感じるかもしれません。実際その通りだと思います。
まずは導入台数。当時SNKプレイモアはレンタルプランを採用しており、その契約ホールにしか最初は導入されなかったんですね。また、供給できる台数に対して受注のほうが多くなってしまい、導入開始時は1ホールにつき4台までという形になってしまいました。ということで、生産体制が追いついた時の状況が大事となるんですが……。
各雑誌とも、導入後の後追い記事はあまり大きくなかったような気がしています。私が逆の立場ならやはりそうしたことでしょう。他の媒体にすっぱ抜かれただけでなく、自分達がミスった台という嵐は、じっと過ぎ去るのを待つのが得策です。大間違いをした後に偉そうなことは書きにくいですもの。弱小雑誌出身なだけに、フェードアウトの理論とタイミングはよく分かります。
当時は下に見られていたWEBメディアが正解を出して、開発ルームが湧いたと書きましたが、実際のところもっとも手応えを感じていたのは当時の777@nifty編集長だったのかもしれませんね。777@niftyの機種図鑑では、導入開始日にその機種の詳細をアップする慣例となっていましたが、この時ばかりは導入開始日を間違えたフリをして、1週間早く公開していました(笑)。
その記事を見て、各雑誌が追加取材を申し込んだわけです。自分達で見つけたのではなく、他人から教えられる形です。そりゃフェードアウトしますよね。
だからこそ、私が率先してもうちょっとプッシュしたいところではありましたが、当時出演させていただいていたスカパー!の某局(こんな時だけ名前伏せるなよ・笑)は、当時SNKプレイモアと訴訟を抱えていまして。なので、SNKプレイモアの機種を打つのは禁止されていたんですね。結局、動画実戦では打てず終いでした。
ということで。『スカイラブ』から得た教訓は、多くの仲間と協力して盛り上げるのも大事ということでした。あと、これでは型式試験に適合しないと思ったら、その考えを貫くことですかねえ。それが適合した本仕様なら、自分の機種の見立てが間違っている可能性が高いということになりますし。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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