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新型コロナウイルス関連記事まとめ
2020.04.19
【緊急事態宣言】新型コロナ影響下で休業パチンコホールは今何してる?
あしの 新型コロナウイルス関連記事まとめ ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
本邦においては1月15日に初めての感染者が確認されたことにより口火を切ったコロナ禍。
2月には大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」内で集団感染が発生しメディアでの扱いはコロナ一色になったものだが、当時はこの災厄も生活と切り離されたどこか遠くで起きていることに過ぎなかった感がある。
その後、北海道での集団感染と緊急事態宣言。全国に向けた臨時休校要請を経て、ついには国民的コメディアンである志村けんさんが旅立たれるにあたり、急転直下、いよいよ我々市民もただの傍観者ではなくなってしまった。
3月25日には東京都・小池都知事による「週末の不要不急の外出自粛要請」、4月7日にはついに国から特別措置法に基づく初の「緊急事態宣言」、10日には再度小池知事により都内の6業態・施設に向けて「休業(協力)要請」が出されるに至り、この原稿を執筆している時点で全人類の共通の敵は、戦争でもテロでも温暖化でもなく、間違いなく「新型コロナウイルス」になっていると言えるだろう。
既に日本中の誰もが疫病と無関係ではないし、全ての活動は他人との距離を考え、防疫を念頭に置きながら営むべしというのが、当たり前の大前提になっている。
もちろん、我々の趣味、あるいは生活に密接に関わる「ぱちんこ業界」への影響も計り知れない。
このエントリーは、実際にホール運営に携わる現役店長に「ホールの今」について伺った内容を纏めたものである。
インタビュアーはパチ7編集長。お相手は今やパチ7の中の人と言っても決して過言ではない程のあの人。BBステーション日暮里店現役店長・ぴぃ氏である。
※お話をうかがったのは2020年4月13日。
休業までの流れとそれまでの対策。
4月13日。スカイプのグループ通話ルームにアクセスすると、すでにパチ7編集長の姿があった。背後ではお子さんの声、そして奥様の声が聞こえる。
当然である。なんせテレワーク期間中なのだから。しばし互いの近況について話していると、ぴぃ氏登場。そして録音と編集を担当するりんたろーくんが入室した。昼下がり。ヒアリング開始である。ちなみにこれを書いてる担当ライターはあしのです。
「ぴぃさんどうですか、実際。生きとる?」
編集長の問いに対するぴぃ氏の返答はこうだ。生きとるよ。店は死んどるけどね。冗談めかして言う氏の言葉に、編集長が笑いながら「元気そうで良かったです」と返した。
「休業っていつからいつまでなんですか?」
「4月10日から。一応終わりは今の所5月6日までにしてるんですけども、それもどうなるか分からない。再開にするにしても、世の中の流れを見定めつつになるんで、ヨーイドンでスタートにはならないかも知れない」
ヨーイドン。とはつまり政府が出した「緊急事態宣言」のスケジュールを指す。4月7日に出された宣言はその一ヶ月後の5月6日までを目処としているものの、実際にどうなるかは氏の言うように世の中の流れ──つまりは新たな陽性反応患者数の推移を見守りながら判断がなされる事になるだろう。
一概に「いつまでです」と決めて、その通りになるものじゃないだろう。
「正直な所、休業は初めての事なので良くわからないことが多い……。震災の時はまだ終わりが見えてたし物理的にも距離があったんで──。もちろん当時はバッシングは痛かったですけど、今回のは別格。終わりが見えないというのは本当にキツいです。なんせ中小はお店を閉め続ける体力はないんで」
「しかもぴぃさんの店は微妙な立ち位置だから特に再開の時期は難しいですよね。規模の割には目立ってるし(笑)」
「そう。下手に目立っちゃってますからね」
氏の言う「目立つ」というのはぴぃ氏自身のSNS上での発信などを含めた話だろう。BBステーション日暮里店というお店の特徴として、ぴぃ氏自身のキャラというのは絶対にある。実際に休業に入って、ぴぃ氏のSNSでの活動には変化はあったのだろうか。それについて氏の答えはこうだった。
今はもう発信自体がリスキーなので、リプは返すが能動的なつぶやきはしない。……つまり、お店も休業中だし、ぴぃ氏の露出も今は休業中なのである。
「新型コロナの影響はいつ頃出始めました? 集客とか稼働っすね」
「3月16日の週にはすでに『ん?』と思うことがありました。特に日中に商売をされている、海物語なんかを好む方々が全然見えなくなりましたね」
「高年齢層の稼働が最初に落ちたって話は、全国共通みたいですよね。低貸とか。となると、パチスロの影響は?」
「ありました。ただ4月に入って間引き営業をやってからはそんなに変わらなかったです」
間引き営業というのは、3密を防ぐ為に一部の台を止めて営業する事だ。3月後半から都内ではそこそこ見られた対策。基本的には隣り合う台のうち一方を止め、一台おきに動かすというもの。つまり純粋に稼働台数が半分になる。間引きを行ってから変わらなかったということは、やはりユーザーもそれで安心したということだろうか。
そもそも、ぴぃ氏自身はその状況で来店するお客さんに対して、どう思っていたのだろう。
「ありがたかったです。まずはありがたい。店を開けている以上は人が来ないと困る。そりゃあ勿論、社会的な『なにやってんだ感』みたいなのはあると思いますけど、僕自身はそれは感じませんでした。その分、お店の中で出来る対策はやる。なのでお客様に対して『何で来るんだよ』みたいなのは、当たり前ですけど全然思わなかったです。ただただ有り難かった」
「今『お店で出来る対策』という言葉ありましたけど、具体的にはどんな事をしてましたか?」
「3月半ばくらいに警察庁から指導が来てすぐにハイターや塩素系消毒薬を使ってお客様が触れる所を全て徹底的に消毒するようにしました。あとはさっきいった間引き営業ですね。ただそれをやっても結局はお客様ひとりひとりの意識に任せざるを得ない部分があって。例えば体調が悪い人が来て、トイレの後に手を洗わずに遊技して。それで『うちが発生源になって』コロナが広がった、みたいな事になるともう致命的なので。これはもう、うちに限らずホールに携わる人間は全員祈るような気持ちだったと思います。ホントに祈りながら『みんな頼むから手ェ洗おうぜ』って」
利用客から陽性反応が出たとして、立ち入り先に店舗名が挙げられるリスクは計り知れない。これはぱちんこホールに限った話ではない。例えば陽性反応が出た客が「コロナをばらまいてくる」と宣言して夜の店へ赴き、スタッフに感染させたのが全国ニュースになった例もある。
そしてぱちんこホールは元から叩かれやすい業種であるゆえ、これはお店としても、そして法人としても致命打になり得るのである。
「この状態では『続ける』のもリスキーだし、一方で法人として『休む』というのも大変な決断だったと思います。ほんとに終わりが見えないですし。うちの会社はよく決断したなぁと思いますよ」
「『休業』というのが現実味を帯びてきたのはいつ頃でしたか?」
「4月6日あたりです。いよいよ緊急事態宣言が出るらしい。まず間違いなくパチンコ屋にも自粛要請が出るだろうと言う所で、ああもうこれは……と思いました。これが無かったらもしかしたら行ける所まで行ってた(営業を続けてた)かもしれない」
「ぴぃさん的には営業は続けたかった感じですか?」
「はい。怒られるかもしれませんけど、僕としては行ける所まで行きたかった。その分対策をして──」
「BBステーションさんの場合、休業するというのは、どういう流れで、誰が決めたんですか」
「休んだ方が良い派とギリギリまでやった方が良い派がいたんですけども、基本的にはその合議制ですね。そこから最終判断を社長が下す。ホントに休むって決まったのが休業の2、3日前ですね。猶予みたいなのはあんまり無かったです。休むと決めたら一刻も早く……」
「いや、ほんと即応にならざるを得ないっすね。ちなみに、スタッフさんはどうでした? 反応というか」
「うちの店舗で言うと生活に保証がある人というのが基本的に居ないんで。例えば親元で暮らしてたりとか。めちゃくちゃ貯金があったりとかね。だから周りがドンドン休業してる中でうちが開けてる時に『どう思う?』って聞いた時も『仕事があるだけ良かったです』って。特に嫌な顔はされませんでした。で、休業に入った今はもう完全に出勤停止してもらってます」
「雇用調整助成金とかって出るんですか?」
「出ます。それがホントに良かった。休業中のお給料が9割保証なんですよ。(従業員の休業手当支給分の90%最大8330円までが助成金で返ってくる)彼らにも生活があるので、今の時期に辞めるっていう選択ができるスタッフなんか居ないですよ。とは言え休業中にお給料をずっと払い続けるというのは中小としては非常に辛い。店長をやってると、ある程度会社のお金って見えてくるじゃないですか。うちの店で入ってくるお金と出ていくお金。これを何倍したら大体会社全体の──とか。そういう意味では休業の影響の大きさも凄くよく分かってるんですが、その中で雇用調整助成金はというのはかなり助かると思います」
「おお……。9割はデカいなぁ……。あと休業協力金でしたっけ? これもありますよね。東京都からの」
「ありますね。一店舗50万。うちはフルで出ます」
「それもデカいですか?」
「デカくはないけど、無いより絶対いいんで有り難いです」
「まぁ賃料にも足りないレベルでしょうね……。まぁそれすらパチンコ屋には出すなって言ってる人もいますけどね」
「……勘弁してよ。ちゃんと納税してるんだから(笑) 大手さんもそうでしょうけど、中小なんてほんと大変なんですよ……」
「ああ、大手と言えば、ダイナムさん(※全国No.1の店舗数を誇る企業)が休業を決めたのがめちゃくちゃ早かったじゃないですか。あれについてどう思いました?」
「やっぱ、リーディングカンパニーはすげェなぁって」
「(笑) 実際、ありがたい? 迷惑? どっちですか」
「半々です(笑) とりあえずこれで休んでないところも休み始めるだろうなぁと」
【参考:ダイナムさんとBBステーション日暮里さん対応表】
2/29 ダイナム、新型コロナウィルス対応方針19項目を発表
3/8 ダイナム、北海道各店の時間短縮営業をアナウンス
3/16 ダイナム、新台導入・リニューアル等施策の自粛表明
3/16 BBステーション日暮里店さん、お客様減少開始。消毒開始。
4/3 ダイナム、都内全店の週末休業・平日短縮営業のアナウンス
4/6 ダイナム、7都道府県の営業休止をアナウンス
4/10 BBステーション日暮里店さん、休業開始
4/13 ダイナム、さらに4府県の営業短縮をアナウンス
休業ホール。営業続行ホール。その違いは?
休業を決めたホール。未だ営業を続けるホール。現状で都から出されているのがあくまでも「休業(協力)要請」である以上、最終的な判断は各法人に委ねられている。その中でぴぃ氏が運営するBBステーション日暮里店は「休業を決めたホール」なのだが、では営業を続けるホールとの判断の差はどこにあったのだろう。
「ぶっちゃけ、所轄とかから何か言われました? 休業しろよみたいな」
「それはないです。都遊協とか全日遊連からも要請の文書だけです。なので何処から言われたからとかじゃなく、あくまで法人判断ですね」
「お客さんからも何も無かったですか。何でこんな状況で店を開けてんだみたいな」
「それもないです。だからそこが東日本大震災と違う所なんですよね。当時は大変な時になにやってんだみたいな声があったのかも知れないけども、今は距離や地域に関係なくみんなが影響を受けてる。それで逆に他所に突っ込む気力が無いんだと思います」
「うーん。そうかぁ。……今まだ実際、開けてるホールがあるじゃないですか(※4月13日現在)それについてなんか言いたい事はありますか?」
「頑張れ! って思ってます」
「(笑)」
「個人的にはですね。その決断をするのも大変な事だと凄く分かるんで。だって地獄の決断ですよ。体力がある所だってしんどいんだから、無い所なんて休んだらもう営業再開できないかもしれない。そういうところだって『休みません』って突き進んだら当然批判はでる。今の時代は簡単に色んな情報が手に入るし発信もできるんで、叩かれ方もたぶん尋常じゃないんですけども、それでも覚悟して『続ける』という決断をして、そして実際に営業されてるというのは、これはもう中小のホールの人間としては同情心があります。気持ちは分かりますし、頑張って欲しい」
「今ほら、例えば茨城のホールとかは普通に開いてたりするじゃないですか。そこに東京のお客さんがこぞって集まってるぞみたいな。そういうのがニュースになったり。あれどう思いますか?」
「僕は自分でも打つんですけども、その立場で言うと近所の店が開いてれば……くらいの感じなんですよね。なのであそこまでして行かなくてもいいかなぁ……って思います。そこまでして打つゥ? みたいな」
「テレビもいかにもな人を選んで放送してますよねあれ。結構な数をインタビューして、よさそうなコメントを選んでってところかな。他県ナンバーの車なんて、それなりに平常時にもありますよね。そこの比較もないし。まぁ越県して行っている人もいるんでしょうが」
「ま、あれは言わされてるのかもしれませんけどねェ。めちゃくちゃいい画が撮れちゃってますよねアレは」
休業の中のお仕事について。あの新台はどうなるの? 業界の動きは?
「ところで、ぴぃさん今日は出勤されてるんですか?」
「してますよ。実はパチンコの玉って動かさないと駄目になっちゃうんです。樋(とい)って言ってむき出しになってるんで、ホコリとか汚れが付着しちゃう。それがトラブルの元になったりするんで。今日は上司と2人で来てそれをやってますね。あとはまあ、細々とした作業をやってます」
「へぇ! そんな業務が……。他の社員さんは何をやってるんですか?」
「自宅待機! ですね。まぁでも社員にはテレワークで、簡単な業務をお願いしています。例えば入れ替えの書類ってクラウド上でも作れるんでそういうのとか。あとは栃木の店舗はまだ開いてるんで、そこの事務仕事のサポートしてもらったり。まあそれでも暇でしょうね……」
「入替といえばこっから先の話題機種はどうなってます? 『サラリーマン番長2』とか『シンフォギア2』とか」
「サラ番2はまあまだ系列店に動かせたので大丈夫なんですが、キツイのはシンフォギア2ですね。もう納品されちゃうんで。これどうしようかなぁと思ってます。配信でもやろうかなぁ……」
「高射幸機の入替ってどうするんですか??」
「今は中古業者が止まっちゃってるんで店舗間移動も難しいんですよね。確かに高射幸機を減らしていかないといけないタイミングなんですけども、どうにも。だから営業再開した時にもしかしたら最悪止めるしかない機種が出てくるかも知れないですね」
「んー。キツイですよねぇ。『ジャグラー』の6号機も延びたんですっけ?」
「延びましたねぇ。もうねぇ。どうしたもんですかねぇ(笑)」
「もう笑っちゃってるじゃん……(笑)」
「もう笑いがでちゃいますね。考えてもしょうがないですもん。笑うしか無い。禁煙に関してもブースの効果が全然測定できてないですし。ほんとは地下にもうひとつ作る予定だったんですけども、いま止めてますもんね。言ってもしょうがない事ですけども、これもどうするんだろう……みたいな」
パチンコ・パチスロの高射幸機撤去が進行中のところに手探りで取り組むの禁煙化の波。法的な規制と自主規制がタッグを組んだ難しい状況だった所に、今回のコロナである。
こういう場合にホールの声を代弁するのはまさしく「組合」や「業界団体」なのだが、果たして現状その動きはどうなのだろう。それに対してはぴぃ氏はこう答えた。
「……それらも結局個々の法人の集まりですし、それプラス動くお金が大きいんでなかなか取りまとめできないと思います。ホントは今後の営業再開の事を考えても、団体の方でみんなの足並みを揃えさせていかないといけないと思うんですが──」
「こういう対策を全ホールに徹底させますんで再開させてください! みたいな」
「そうですよね。ただどうしても抜け駆けするところはでてきちゃう。やっぱり各々の法人のリテラシーが違いますからね。そこは罰則を設けないとおそらく厳しいと思います。変な話、嫌だったら組合抜ければいいんだもん、みたいに思ってる企業も多いでしょうし。罰則もペナルティもない組合の意味ってあるの? って。ホントおっしゃるように今こそ組合の力って大切ですけどもね。これでもしかしたら会社がバタバタ倒れて、大手ばっかりになれば、リテラシーの高い所だけ残るのかも知れませんけど」
「ンー。なるほど。今回のコロナの影響で、業界自体って変化すると思いますか?」
「すると思います。しかもポジティブな変化じゃないでしょうね。ただまあどう変化するにせよ、『よし、終息したからパチンコ打っていいよ』ってなった時に、しっかり楽しさを提供するのが自分たちの役割で。どう変わろうとそこは見失わないようにしたいと思います」
「ポジティブじゃない変化っていうと、例えばどんなのですか?」
「まあさらなるイメージダウンは避けられないでしょうね。非常事態になると娯楽って真っ先に叩かれるんで仕方がないですが」
「パチンコは特に叩かれ王ですもんね。キング・オブ・叩かれ王」
「あ、そうだ。いっこポジティブな変化もあると思います。思いつきました」
「なんですか?」
「依存症は減ると思います」
「そりゃ、店が開いてませんからね……(笑) でもまぁ、物理的に打てなくなって、依存問題解決したってなると、それはそれで怖いっすね。ほら、強制的に距離取れば解決するじゃんって」
「あー、それも怖いすね」
休業の影響。再開後の運営と常連さんへのメッセージ。
「ぴぃさん。正直な所、休業ってどれくらい耐えられると思います?」
「正直な所ですか? 耐えるだけなら全然耐えられますよ。ただ、再開後にちゃんと健全な営業をするんだったら、1ヶ月が限度だと思います。それを越えたらしばらくボッタクリ営業しないといけないかも知れない。僕らはそれを望んでいないし、したくないんですよね。折角これまで積み上げてきたものもありますし、裏切りたくない。ちゃんと遊んで楽しんで欲しい。娯楽を提供するってそういう事なので。なので、1ヶ月が限界かなと」
「あぁ、なるほど……。再開時に体力があるかが大切だ、と。そうなると、体力がある大手がより有利になりますよね。うわぁ、中小さんヤバいっすね……」
「分かってますよ!(笑) ただまあ、中小ホールはみんな同じ事を思ってる筈なんですよね。根っこの部分は同じ。うん。同じであって欲しいです。耐えるべき所は耐えて。それからまた常連の皆さんとホールでお会いする。出来れば笑顔で会いたいですよね」
「ああ、いいこと言うなぁ……。俺もまた行ってやっから……」
「なんで上から目線なの(笑)」
「まあ、実際僕ら(パチ7)も、ホールのために何か出来ることはないかなぁと思っているんですよ。でも、ホント難しくて……」
「こういう時に何をするかって大事ですよね。みんな家に居るんだから、逆にコンテンツを作ってる人にとってはチャンスでもあるのかな。家スロとかで配信してる人とかも頑張ってるじゃないですか。ああいうの好きだし。あとサミーさんとかもサミタを無料開放したらいいんですよね。絶対会員数増える──」
「ぴぃさんも動画配信とかやればいいんじゃないですか? 休業ホールはこんな事してます、みたいな」
「玉動かしたり……あと今日は生まれて初めて大型プリンタで何か印刷する、というのをやりましたが、それを配信……。オッサンがデカいプリンタ動かして喜んでるところとか誰か見たいんですかね……?」
「常連さんは喜ぶかも知れませんよ。あ、そうだ。常連さんにひとこと何かありますか?」
「……ええと。浮気しないでね」
「ありがとうございます(笑) あと、常連さん以外で、これを読んでる方に伝えたい事はありますか?」
「終息後に、近所のホールで営業を再開したところがあったら是非行ってあげてください。知らないホールの気持ちを代弁するのも変ですけど、やっぱりホールも今はお客さんに会いたがってるんですよ」
「誰も居ないホールっていうのは、やっぱりすごい寂しいでしょうし。何か身につまされる……。じゃあ、休業中のホールでこれをやりたい! みたいなアイデアとかありますか?」
「みんなで1万円ずつ出してCM作るってどうですかね。例えば5,000店舗が賛同してくれればそれでもう5,000万ですよ。それで『ホールはこういう対策してます』『完全分煙化されました』っていうのをACの広告みたいにテレビで流して。それの取りまとめをゲンダイさんがやればいいですよ」
「あー、そういう活動を今後やるのもいいですねぇ……! ん? ウチで?(笑) いや、それこそ業界団体さんがやれればいいっすよね。あとは……そうだな、パチンコ業界以外で影響受けてる業種ってあるじゃないですか。ゲームセンターとか。カラオケとか。何か思うことってありますか?」
「特にないですね。ただまぁパチンコ業界の取り組みってやっぱ凄いじゃんって。それは思いました」
「ありがとうございます。 うん。じゃあぴぃさん、お互いこの難局を乗り切って。生き残ったら是非また会いましょうね。今日は有難うございました……!」
「その前にオンラインで飲みましょう!(笑)」
ぴぃ氏に訊いた「休業ホールは今なにしてる?」まとめ。
以上がBBステーション日暮里店、店長ぴぃ氏へのインタビュー内容だ。内容が内容だけにどうしても暗い話題が多いけれど、実際氏の声色はカラッとしており、我々が知る普段通りのぴぃ氏であった。その辺は同席したりんたろーくんが作成してくれた動画版をご覧頂くと確認できると思う。
当たり前過ぎるので敢えて書いてないけども、別に今の状況で大変なのはぱちんこ業界だけじゃない。個人事業主が多い飲食やタクシーなんかある意味ではぱちんこ以上に悲惨な状況だろうし、夜のお店なんかも大変なのは間違いない。ぱちんこだけがキツいんじゃない。なんせ疫病である。皆キツいのだ。
文中で編集長が言った言葉に「叩かれ王」というのがある。いわずもがな、ぱちんこ業界は叩かれやすい。なんかある度に、ボロカスに言われ、一挙手一投足、あらゆる施策にたいして不謹慎のレッテルを貼られる。
一方、その業界を愛するファンがいて、そのファンの声に答えるために砂を噛んでるスタッフさんだって居るのである。 今、業界は危機的状況に直面している。この状況を「ザマァ」と喜ぶのも別に自由だしヤメれ! とは言えないけども、ただ、そうして手を叩くのは門外漢だけで良い。
少なくともパチンコ・パチスロが大好きな我々は、その営業再開を願い、静かに応援するばかりである。 早くコロナ禍が終息し、そうして活気あふれるホールの日常が、戻ってきますように。
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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パチスロ
休んでる苦しいパチ屋さんが皆んな復活できるといいですね・・