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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2020.01.21

北斗設定6祭~覇王は先生~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

人の波に揉まれながら、ゆっくりと改札階への階段を上る。今日が狙いのイベント日なら苛立ちを覚えるところだが、幸い急ぐ理由がなかった。改札を出るや右に曲がり、長いエスカレーターを幾つか乗り継いで地下街へ潜った。

初見なら迷子必至のダンジョンだが、俺にとっては通い慣れたコースだ。目的の出口から地上に出ると、スグにホールの裏口が見えた。路地には吸い殻や空き缶が散乱しており、隅には爺さんが横たわっている。それを横目に通りすぎ、裏口からパチスロフロアの2階へと向かった。

 

異様な光景。

4号機時代と変わらず、その店は朝から賑わっていた。話題のマーベルやマジハロはもちろん、ノーマルタイプの青ドンすら埋まっている。普段であれば踵を返し別の店へ移動するところだが、俺には確信があった。狙いの機種には絶対座れる。

こんなデカい街だ。物好きも2~3人はいるだろう。それでも満席になるとは考え難い。狭い通路を縫うように進むと、案の定「札」の列が見えた。フロアの一角だけ、全台に札が刺さっているのである。

やはり今日もやっている。

目的のシマに着き、中を覗くと、思わず笑いがこみ上げた。シマは向かい合わせに2ボックスあるが、客は1人もいない。他のシマは大盛況なのに、この2ボックスだけが「休憩所」と化していた。

その光景の滑稽さをさらに際立たせているのが、2ボックスの全台に漏れなく刺された札。

「設定6確定」

要するに2ボックス全台が設定6にもかかわらず、客が1人もいないのである。スラムのようなこの街では、このシマが最も平和かもしれない。どこに座ろうが設定は6。せっかくなのでシマのど真ん中の1台に腰かけた。

 

かつての王。

5号機「パチスロ北斗の拳 乱世覇王伝 天覇の章」(サミー)

2007年の夏にリリースされた、北斗シリーズの記念すべき5号機第1弾。型式名が「北斗の拳2G」だったため、導入後も「北斗2G」と呼ばれることが多かった。ボーナス+RT機で、ボーナス後は必ずRTに移行。そのRTで4号機のバトルボーナスを再現していた。

ボーナスはBIG3種類とMIDの計4種類。RTは継続率管理で、その継続率振り分けはボーナス当選時の状態やボーナスの種類によって変化する。無論、北斗揃いのBIGならロング継続を期待できた。


パチスロ界の覇者とも言える北斗シリーズが、まさかこんなことになろうとは。一体誰が想像しただろう。当時を知らないプレイヤーなら「全6なんてガセだろ」と思うだろうが、これが事実なのである。この店が「たまたま」でなく、当時は全6放置のホールが珍しくなかった。

もちろん導入初日から全6だったわけではない。理由はたくさん挙げられるが、最大の要因は出玉率だろう。
 

北斗2Gの出玉率
設定 出玉率
1 96.7%
2 96.9%
3 97.2%
4 99.3%
5 102.9%
6 106.8%

最高設定の6ですら107%に満たず、5もパチスロディスクアップの1に劣る。そして100%にすら届かない設定4…。つまり「高設定を探した時点で詰み」なのである。

それでも一撃性に特化していたり、飛び抜けて面白いゲーム性ならば稼働する可能性はゼロじゃない。しかし残念ながら、そのような魅力を備えているようには思えなかった。主人公が初めてケンシロウからラオウに代わり、今ではすっかりお馴染みとなった五車星も初登場。その目新しさはあったものの、やはりスペック面のウィークポイントを跳ね返せるほどではなかった。

販売台数は11万台超。どこのホールもこぞって大量導入したため、スグに手放すのは惜しい。買ったからには少しでも稼働してほしい。ホール側にはそんな気持ちもあったのだろう。そんなわけで、探さずに設定6が打てる「全6放置店」が続々と登場したのである。

しかし、その営業努力も虚しく北斗2Gは稼働しなかった。導入時期も悪かったのである。市場は2027やマーベル・マジハロといったART機が席巻している最中。さらにスパイダーマン2やリンかけといったハイスペックRT機も現役稼働中である。仮にスペックが優秀だったとしても、この時期はライバル機種が多すぎた。

 

スベる恐怖。

この日、俺が北斗2Gを打つのには理由があった。数日後の番組収録で北斗2Gを打つためである。内容は「演出バトル」。番組から演出にまつわるミッションが与えられ、それをクリアするとポイントを獲得。その合計ポイントをA先輩と競うというもの。

北斗2Gは何度か実戦していたが、演出を語れるほどではない。その収録の予習として、電車に揺られ全6店までやって来たというわけだ。

2ボックスのシマに1人。少し寂しさを覚えつつも実戦スタート。すると投資4千円で異色BIG(赤7・赤7・北斗揃い)がヒット! ボーナス揃い時のオーラの色はRT継続率を示唆しているが、残念ながら青だった。

RT1セットの継続ゲーム数は不定で、基本的には20~100G。セット終了の8G前から過去シリーズ同様のバトルに発展し、ラオウがケンシロウに負ければチャンスタイムへ。そこでチェリーが入賞すればRT終了となる。

案の定、30G過ぎから発展したバトルでラオウが倒れ、この日初めてのRTは呆気なく終了。しかし、下皿が無くなる寸前で赤7揃いのBIGが当たり、今度は緑オーラ。どの継続率の可能性もあるが、70%継続以上の可能性が高い。
 

RT継続率
50%・60%・70%・80%・90%・95%の6段階


大勝ちは期待していないが、低投資のまま繋がれば1000枚くらいは狙えるハズ! RT1セット目のバトルは難なくパス。そして2セット目のラオウステージ(RTの通常ステージ)を消化しはじめると、突如液晶にケンシロウが出現! 仮に継続ゲーム数が最も短い20Gでも、発展するにはまだ早い。つまりこれは…

ほどなくボーナス告知が発生し、異色BIGを揃えた。

く~、なんて惜しい機種なんだ! RTとボーナスを絡めて出玉を伸ばしていくゲーム性は悪くない。むしろ単純にARTだけで出玉を伸ばすより好みだ。加えてRT中にボーナスが成立すると、継続率がアップする可能性もある。これは初代北斗には無かった要素だ。自力で継続率を育てるという楽しみがある。

やはりゲーム性は悪くない! そしてボーナス中のBGMも、ロック調ながら少し哀愁を感じるようなメロディーでカッコイイ!

「ゲーム」としてのデキは悪くない。やはり、こんな事態になった元凶は…。

さきほどの異色BIGで継続率がアップしたかは定かでないが、このRTが危なげなく継続していく。1セットのゲーム数は20Gばかりだが、さっきの異色BIGから4連目を突破し、継続ゲーム数は100Gを超えた。が…

――「ん!?」

レバーを叩いてもリールが回らない! 故障かとレバーを上下左右に動かしてみたが、反応は一切ナシ。せっかくRTがノッてきたのに…

あっ!!

そりゃリールなんて回るハズがない。クレジットがカラになっていたのだ! そう、北斗2GのRTは現状維持ですらなく、徐々に出玉が減っていく。
 

RT中50枚あたりのコイン持ち
設定 平均ゲーム数
1 95.6G
2 95.6G
3 95.6G
4 96.4G
5 99.9G
6 103.6G

※1Gあたり約0.5枚減


いわゆる減るRT「ヘールティー」なのである。ボーナスの平均獲得枚数はBIGが230枚で、MIDが104枚。既述の通りRTは最大500G継続だが、そこまでハマるとBIG1発ぶんの出玉もノマれてしまう。出玉を増やすにはRT中にボーナスを引きまくるしかないのだ。これも不人気の大きな理由の1つだったと思う。北斗揃い(BIGの一種)を引けばRTは80%継続以上確定だが、500Gを完走しても出玉は残らない。

このRTは360Gほど続いたが、終了時に残った枚数は300枚未満。なるほど。やはりこの出玉感は…。だが、俺は遊びに来たわけではない! 収録に向け、知識を蓄える必要がある。たとえこの出玉がノマれたとしても、納得いくまで追ってやる。今日はこの北斗2Gと心中なんだ!!


そして21時すぎまで打ち続け、収支はたったの+6000円。打ち始めは開店後スグなので、午前9時15分頃。時給に換算すると500円強である。一時は北斗BIGからRT中にBIGを重ね800枚を獲得したが、19時すぎから中ハマリ→ショートRTを連続で喰らい出玉が崩壊。なるほど、たしかにこれは厳しい。

 

若輩者。

翌日の昼すぎ。俺は意を決し、番組の担当Dに電話を掛けた。

――「お疲れさまです、ラッシーです」
D「おう、どうした?」

――「余計なお世話かもしれませんが、次の収録、北斗2Gヤメません?」
D「は? なんで?」

――「北斗2Gの稼働状況は知ってますよね?」
D「もちろん知ってるよ。なかなかヒドいな」

――「いま北斗2Gを番組でやっても、視聴者にウケないと思うんです」
D「まあ、それはたしかにな…」

俺は視聴者の反応が恐かった。たとえ少々人気のない機種でも、ムリヤリ盛り上げることはできなくもない。だが、北斗2Gは自信がない。設定6でさえアレなのだ。収録ホールはおそらく全6じゃない。負けるのは覚悟できるが、撮れ高が全くないようでは話にならない。 きっとDも俺に賛同するハズ。今ならまだ実戦機種を変えることも可能だろう。

D「いや~、でもいいんじゃねーか? 北斗で」
――「は?」

D「別にさ、差枚数対決じゃないから出玉はどうでもいいんだよ」
――「はぁ…(自腹実戦なんだけど)」

D「演出を見せればいいし、そもそも撮りたいのは演出でもないし」
――「…は? どういうことですか?」

意味が分からなかった。演出バトルという企画なのだから、アツい演出やレアな演出が撮れなきゃ終わりだろう。

D「正直、機種なんてなんでもいいんだよ。1枚掛け『せみ』(※)でもいい」
――「え…でも…」

※5号機の1枚掛け専用機

D「この番組は、お前とAの掛け合いやリアクションを楽しむ番組であって、機種のPVじゃねーんだ」
――「リアクション…ですか」

D「番組を面白くするのは機種じゃねえ、お前とAなんだよ」
――「…なるほどですね」

口では「なるほど」と言いながらも、正直よく分からなかった。

D「打ちたくないのかもしれないけど」
――「いやいや、ゲーム性も演出も嫌いじゃないです。ただ出玉見て視聴者が引いちゃうんじゃないかって」

D「んな心配要らねーよ! Aとポイント取り合って面白くしてくれれば、出玉なんてどうだっていいんだ」

――「…はい」

つまり、番組が面白くなるかつまらなくなるかは演者次第。機械に頼るようではいけない。機械がなんであれ視聴者を楽しませる努力をしろと。まるで料理人みたいだ。素材がなんであれ、美味しい料理を作れ。そう言われているのだろう。

――「分かりました。お忙しいところスミマセン」
D「おう、じゃあ金曜な」

――「失礼します」

たしかに俺は勘違いをしていたのかもしれない。番組が盛り上がらなかったり、視聴者の反応が悪かったときは、心のどこかで機種のせいにしていたのではないだろうか。だが、それは機種のせいなんかじゃない。どんな機種であっても、それをどう見せるかは演者とD次第なのでは!?

いや、単純にカッコイイじゃないか。あの北斗2Gさえも面白そうに見せられたら! 収録は、ただの実戦じゃない。ある種のパフォーマンスなんだ!

 

覇王の面影。

最後尾でホールに入ると、案の定、北斗2Gには1人の客もいなかった。設定は分からないが、札どころか装飾の1つもない。A先輩と2人並びで台を確保すると、周囲から笑いが起こった。

なんであんな台を打つんだ。
自腹実戦じゃないからだろ。
※自腹です

そんな声が聞こえてきた。 周囲の目なんて気にしてはいられない。負けたら負けたなりのリアクションをすればいい。素直に喜びや悲しみを言葉と表情で表現すれば、きっとAさんが拾ってくれるハズ!

ツラい展開になるだろう。演者である我々2人もスタッフも、誰もがみなそう思っていた。負けるなら、せめて華のある負けかたを――!! そんな思いで必死にレバーを叩き続けた。


数時間後――

A先輩「ちょ、ラッシーやりすぎだって」
――「はい、またBIG頂きました! いや~、チョロいっすわ」

ボーナスとRTが絡みまくり、俺の出玉は2000枚を突破! 実戦開始から5時間ほど経過しているが、北斗2Gでこの出玉なのだ。ほぼ出っ放しと言っていい。

A先輩「今朝まで『2Gはマジで出ないって』言ってたのに?」
――「いやヤメて! サミーに怒られるから!」

A先輩「出玉が出るとスグこれだ。現金なヤツだよ」

結果、想像の遥か斜め上をいく大勝利で実戦終了! カメラの前ではキャッキャ笑っていましたが、内心はあまりに当たりすぎて恐怖すら覚えましたね。

ポイント争奪戦の結果は、もちろん書くまでもない。こうして収録前の懸念は杞憂に終わり、大変思い出深い一戦となりました。 機種を活かすも殺すも演者次第。番組のデキを機種に左右されるようでは、しょせん、その程度の番組なのでしょう。これは動画だけでなく、テキスト記事だって一緒。きっと一流のライターは、なにを打っても面白い記事やコラムを書くハズだ。


機種に頼るようじゃ一人前じゃない。北斗2Gは、まさにそう教えてくれた機種だった。

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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