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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2019.10.15

パチスロ動画の波~退路断絶~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

まぶたを開けると、古びた木目の天井があった。前のマンションより機密性が低いのか、鳥のさえずりがよく聞こえる。壁掛け時計に目をやると、7時を少し回ったところだった。アラームが鳴る30分前。まるで遠足当日の子どもみたいだと、自分のことながら呆れるように笑った。

まぶたをこすりながら洗面台に向かう。時間は十分すぎるほどあるが、自然と体が先へと進む。

選びもせず適当に服を着て、左手の薬指にリングをはめる。そして、まだタオルケットにくるまったままの家内を横目に家を出た。結婚をしても、引っ越しをしても、この朝の光景は変わらない。きっとこの先もこんな調子なのだろう。余所からすれば少し寂しげに見えるかもしれないが、俺にとってはこれが心地いい。

各駅停車に10分ほど揺られると、目的の駅に着いた。ロータリー側に出てホールをチラリと確認すると、案の定、先客はいなかった。俺は少し照れくささを感じつつ、人の波と逆行する形でホールへと向かった。
 

ジグマの執念。

「ヤ〇ザの店」に通い始めて2ヵ月が過ぎた。虎さんと都合が合わない日も1人で通い続け、すっかり常連を通り越し立派なジグマへと成長。そこまで「新世紀エヴァンゲリオン~まごころを、君に~(以下、エヴァまご)」の状況が良いのかと言えば、全くそうではない。例のお祭り状態は導入から3週間ほどで終わりを迎えたが、エヴァまごに使われていた高設定が他機種へと流れ始めたのである。その他にも通うべき理由があった。

①イベントの信頼度が高い
②ライバルが少ない
③クセらしきモノが見え始めた

イベントは3日に1度のハイペースで開催されるため、中にはガセと言いたくなる内容もあった。それでもしっかり精査すれば、高設定投入率の高いイベントだけを狙い打てる。それでいてライバルは少なく、朝の並びはイベント日ですら15人程度。並び順入場のため、開店の30分くらい前に並べば十分だった。

そして、当初は全く見えなかったホールのクセ。それが少しばかり見えるようになった。出す気があるイベント日は、角もしくは内角に高設定を使いやすい。そしてイベントが2日連続すると、高設定をそのまま据え置くケースも多い。ただし「必ず」ではないため、狙いがハズれることもしばしば。しかし、負けても「今日はそっちだったか!」と納得できる入れかたをしてくるため、その駆け引きが面白く、俺はどんどんヤ〇ザの店にハマっていった。

この日は連続イベントの2日目。前日は青ドンの設定Hらしき台をピンポイントでツモり、閉店まで粘って3800枚ほど流した。普通で考えれば設定を下げてくる。しかし、ここの店長のことだ。据え置いてくる可能性は十分ある!


いざ開店――。
入場1番の俺は、迷わず前日打った青ドンの角台を確保。青ドンのシマへ入ってくるライバルは1人もいない。相変わらず1番人気はエヴァまごらしい。そう、これがこの店の良いところ。メイン機種さえ避けてしまえば、狙い台がカブるライバルはまずいない。

確証こそないものの、設定H据え置きの可能性は高い。俺は他のシマを見に行く時間も惜しくて、脇目も振らず回し始めた。
 

暗雲。

午後3時――。
1度だけ900G超の特大ハマリを喰らったものの、設定推測の値はどれも設定Hを大きく上回っている。そして出玉はおよそ2箱。

俺はすっかりぬるくなったコーラを少しだけ口に含んだ。閉店まで打ち切るためにカロリーは必要だが、トイレの回数は多くとも2回にとどめたい。

この店の傾向から考えても、まず設定Hの据え置きと判断していい。あとはどれだけブッコ抜けるかだ!! ――が、フルウエイトでプレイしているとフトモモにイヤな振動を感じた。どうやらケータイが震えているらしい。

普段は滅多に鳴らない電話が、よりによってこんな日に。仕事相手でないなら無視も…。

左手でプレイを続けながら、右手でケータイを取り出す。そして液晶の文字を確認すると、ピタリと手が止まった。

攻略誌4誌を束ねるボス、部長・M氏の名前が浮かんでいた。

M氏から連絡が来ることなど普段なら有り得ない。4誌それぞれに編集長がいて、そのさらに上の人物なのだ。末端の新人ライターになど用はないハズ。また、編集部の固定電話ではなく、M氏のケータイからの着信であることも不気味だった。緊急性が高いのだろうか――!? これはさすがに無視などできない。通話ボタンに親指を添えたまま席を立ち、早足で出口へと向かった。

――「はい、五十嵐です」
M氏「おう、出てくれねーかと思ったよ」

――「お待たせしてスミマセン!」
M氏「いま大丈夫?」

――「はぁ…まあ大丈夫です」

「明日改めてください」などとは口が裂けても言えない。

M氏「ああ、すぐ済む。〇日なんだけど、編集部に来られない?」
――「え…少々お待ちを」

急いでスケジュール帳を開いてみると、2週間ほど特に何も書かれておらず、あまりの白さに目が眩んだ。

――「空いてますけど…ご用件は?」
M氏「いや、ちょっと話があるんだ。詳しくは会って話したい」

見当もつかないが、良い内容ではナイということだけは読み取れた。

――「分かりました。伺います」
M氏「じゃあ14時に〇階に来て」

――「了解です。では失礼します」
M氏「おう、お疲れ~」

本当なら一刻も早く席へ戻るべきだが、そんな気持ちはすっかり失せていた。何か良くないことが起こる。そんな予感が脳内を支配していた。

この日は閉店まで粘り切り4000枚ほど流した。葉月&親方ビッグで三連ドン花火を2度確認できたため、やはり設定はHだったのだろう。それでも気分が晴れることはなく、そこから数日間を不安なまま過ごした。
 

通告。

編集部に着いたのは14時の少し前。編集部内で挨拶回りをし、休憩所で一服してから待ち合わせの〇階へと行くつもりだった。が――。

X先輩「おうラッシー、久しぶり!」
――「あ、ご無沙汰してます!」

Y先輩「おう、お前も呼ばれたか」
――「お疲れ様です。Yさんも?」

なぜかライターが勢ぞろい! 聞けば皆同じようにM氏から呼び出されたらしい。自分1人でないことに少しだけほっとした。

その後、先輩たちとともに〇階へと向かうと、会議室にはすでにM氏と各誌の編集長がいた。促されるままライター陣が席に着くと、M氏だけが立ち上がり切り出した。

M氏「本日は御足労頂きありがとうございます」

M氏といえば我が編集部のNo.2だ。ライター陣は一様に恐縮した様子。ここであることに気が付いた。ライターが「全員」ではないのである。我が編集部が誇るカリスマライターや、人気急上昇中のA先輩・U先輩が見当たらない。本誌のアイドル的な存在である女性ライターMさんの姿もない。

そこで気が付いた。ここにいるライター陣には共通点がある。全員が「機種モノ攻略ライター」なのだ。
 

機種モノ攻略ライターとは?
記名原稿ではなく、主に機種ページをはじめとする無記名原稿を執筆するライターのこと。動画や企画記事に露出する機会は比較的少ない。実戦から攻略ネタを探し、それを記事にすることを生業としている。


CS番組や地上波で活躍している先輩方の姿はない。機種モノ攻略ライターだけが集められたということか。となると、原稿料についての話だろうか。緊張が高まった。

M氏「えー、本日ここにお集まり頂いた皆様は、いつ辞めて頂いても構いません!
――「…は!?」
 

これからのライター。

M氏の衝撃的な発言を受けてもザワつくことはなく、会議室は静寂に包まれていた。

M氏「皆さんが普段頑張られていることは、当然知っております。それを知ったうえでお願いがあります」

そっと周りを見回した。先輩方は一様に、覚悟なのか、諦めなのか、複雑な表情を浮かべている。

M氏「ご存じの通り、本格的に5号機時代が到来しました。今さら説明するまでもなく、雑誌が売れなくなってきていることは分かりますね」

ライター陣は声を出さず、それぞれ小さく頷いている。

M氏「4号機時代は機種のチカラで本(攻略誌)が売れていました。ですが、これまで通りの誌面を作っていては、これから先はありません」

M氏の言っていることが痛いほど分かる。4号機時代は解析の情報量が多く、パチスロで勝とうとするなら攻略誌を読まないという選択肢はなかった。少々乱暴な書き方をするならば、吉宗や北斗をはじめとする人気機種さえ取り扱えば本が売れた。その流れは4号機末期まで続き、秘宝伝や俺の空の特集も好評だった。

しかし、5号機の場合そうはいかない。スパイダーやリンかけ・エヴァまごなどの登場で少しばかり活気は出て来たものの、4号機ほど解析が重要ではない時代が訪れた。メイン基板の解析数値さえ出揃えば、それだけで立ち回るには十分だからである。サブ基板の解析まで細かく必要とされた4号機時代とはまるで違う。

もちろん5号機でもサブ基板解析が重要となるが、それはまだ少し先の話だ。

M氏「そこで皆様にお願いがあります。どうか『読者を引っ張って来られるライター』になってください」

耳が痛い。手のひらにはじっとりと汗が滲んだ。

M氏「これからの時代、外から読者を引っ張って来られないライターは必要ありません。要するに、皆様のお力で新規の読者を連れて来てくださいということです」

話は分かった。つまり――

M氏「方法は各々にお任せします。どうか魅力的なライターになってください。話は以上です。本日はありがとうございました」
 

断たれた退路。

ものの5分だがコレは効いた。俺はすぐにイスから立ち上がれず、ただ茫然と立ち去るM氏たちを見ていた。先輩方もぞろぞろとエレベーターへ向かったが、足どりの軽い者は1人もいなかった。

「方法はお任せします」

頭の整理が追いつかない。 当時の俺は新人ながら、攻略ライターとして少し自信を持ちつつあった。この時期は初代「青ドン」で真・高設定狙いを発表した少しあと(※ワイルドサイド第2話参照)。その働きは編集部に認められた実感があったし、PSメディアの業界で少しは名前を知ってもらえたという感触もあった。

出演した動画は大失敗。でも、攻略ネタ探しと文章でなら勝負できる! 俺はそれだけをやっていけばいい。動画に出演し、人気者になる必要なんてない。攻略ライターとして、地道に文章だけで喰っていけばそれでいい。そう思い始めていたが…。

編集部はそんな人材を望んでいなかった。いや、編集部がというよりも、時代がそれを望んでいなかった。

つまり、ただの裏方として無記名原稿を書き続けたとしても、編集部からは必要とされない。たとえ良質な攻略ネタや文章であってもだ。

知名度・人気がマスト

これからの時代、それを獲得するには動画しか有り得ない。CS番組のADをやっていたんだ、そんなこと分かっていたハズだ! それでも俺は得意じゃないからと、その現実から目を背け、文章に逃げていた。

動画に出るしかない。
先輩方と同じように。
もう退路はないのだから。

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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