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元・ホール店長カタギリのしくじり店長

元・ホール店長カタギリのしくじり店長

2018.01.24

しくじり店長・第62話『潜む慢心』

元・店長カタギリ 元・店長カタギリ   元・ホール店長カタギリのしくじり店長


「あ、コイツは要注意人物だな。ひょっとしてゴト師かな?」

 遊技目的以外での入店であることは、既に彼の雰囲気から察知している。迷彩柄のジャンパーと、ダボついた白いスラックス。視線の先は遊技台ではなく、出入り口や天井。つまり、逃走経路や防犯カメラの場所をチェックしているのだ。お客さんの少ない店内で、そのルックスはあまりにも目立ち過ぎていた。

 店内をグルリと一周した迷彩男は『パチスロ北斗の拳 世紀末救世主伝説』へと着席した。防犯意識が薄くなりがちな低レートのシマで不正行為の練習をしてから本番に挑むケースが増えているという話を耳にしていた私は、スロットコーナーでボンヤリと立っているベテランアルバイトのマサ君に近寄り、声をかけた。


「あの男の目線の先と、手の動きを良く見ていて。特に台枠を触っていたら要注意だから。気付いたことはインカムで即、報告ね。」


 スロ北斗のゴトは、台枠上部の隙間から異物を挿入するパターンらしい。簡単な説明を聞かされたマサ君の顔には、明らかな緊張が走っていた。わかりました、任せて下さいと言わんばかりに大きく首を縦に振り、カッと目を見開いた古株スタッフの予想外のヤル気モードに戸惑いながらも、肩をポンと叩いて励ました。後になって思えば、これが良くなかった。君の手柄に期待しているよ、そう言わんばかりのアクションだ。

 この日、迷彩男は台に着席しただけで遊技をしないまま退店。その直後にアフロヘアーの大男が来店、この店の交換率や営業形態、営業時間を私に細かく質問してきた。なるほど、関西弁のこの男がキャッチ(店員の足止め役)だろうな。ウチのスロットは低貸し専門で交換率も低いですよ、と彼の濁った瞳の奥にある思惑を見据えながら回答すると、アフロ男は肯定でも否定でも無いような曖昧な笑みを浮かべて、迷彩男の後を追うように裏口へと姿を消した。あまりにも目立ち過ぎる二人組、彼らがゴト師だったらコントみたいだな。腹の中で笑いを堪えつつ、その背中を見送っていた。

 果たして翌日の昼下がり、迷彩男は再びやって来た。ウソだろ、ホントに来るのかよと心の中で叫びながら、いらっしゃいませと大声で叫びながら彼の横を通り過ぎる。もちろんこの挨拶に、歓迎の意味は込められてはいない。アンタのことを私は警戒していますからね、という威嚇行為だ。

 状況に気付いたマサ君は、明らかに狼狽していた。落ち着いて、昨日と同じように、良く見ていれば大丈夫だから。インカムで指示を飛ばしながら、私は店内を巡回していた。同時刻に別の場所でゴト行為が行われる可能性もあるからだ。不正は、一件しか起こらないとは限らない。

 スロ北斗のゴトはART中の大幅な上乗せだが、まずは初当りを自力で引かなければならないらしい。迷彩男は昨日の下見で目をつけていた台に腰を下ろして、淡々と打ち続けている。当たるまではアクションは起こさないだろう、そう判断した私は事務所に戻り、モニターとホールコンピューターを監視することにした。当りの履歴が発生したら、そこからが勝負だ。そう思った私の耳に直後、予想外の報告が飛び込んできたのである。


「店長、ゴト師を捕まえました! スグに来てください!!」


 事務所のスピーカーを振るわせた、マサ君の興奮した怒鳴り声。慌ててホールへ飛び出すと、そこにはゴト師の右手首をガッチリと掴んだマサ君と、握りしめた右手を何としても開くまいと堪える迷彩男の攻防が繰り広げられていたのである。

 マサ君、危ないから手を離して! インカムで彼に呼びかけようとした次の瞬間、私の腕は何者かの強い力によって掴まれた。驚きと痛みで振り返ると、そこには怒りの表情を浮かべたアフロヘアーの大男が立っていた。

「なんやアレ! どないなっとるんや! 店員が客に暴力を振るったらアカンやろ!」

 私に加勢させまいと必死のキャッチ役。悪いけど、アンタに関わっている暇は無い。何よりも優先すべきはスタッフの安全、私は無言で大男の腕を振り払い、マサ君の元へと走った。

 だが、ほんの少しだけ遅かった。必死に抵抗する迷彩男のヒジ撃ちが、マサ君のアゴを直撃。それでも掴んだ腕を離そうとはしないマサ君の肩を昨日よりも優しく叩いて、もういいから腕を離しなさいと説得。せっかく捕まえたのに納得できませんよという表情をハッキリと浮かべた勇敢な若者を目で制すると、彼は渋々ながら強く握った腕を離した。

 迷彩男は何かを隠し持った右手を握り締めたまま、電話の着信に応答する演技をしながら店を出て行った。アフロの大男の姿も、いつの間にか店内からは消えていた。残されたのは冷めやらぬ興奮を抑えきれずに肩で息をしていたマサ君、自責の念に苛まれて肩を落とす私、そしてスロ北斗の下皿に残された、少量のメダルだけだった。

 身の安全が最優先事項である以上、ゴト師の身柄確保など論外である。被害を未然に、もしくは最小限に食い止めるだけで良いのだ。その共通認識をスタッフに落とし込めていなかったのは、責任者である私の過失だ。その後、スタッフが暴行を加えられたため当然ながら警察に連絡しての被害報告。物理的な被害は筐体に刻まれた小さな傷跡のみだが、スタッフの心に刻まれた精神的なショックは、アゴの痛みよりも大きかったはずだ。そして何より、店長はなぜ自分が捕まえたゴト師を逃がしてしまったのか、自分の身の安全を考えてくれているのなら、どうしてそれを先に説明してくれなかったのだろうという釈然としない気持ちが残ったに違いない。

 情けないことに、その思いに気付いたのは彼と会話を交わせなくなってからの話だ。その日、警察官との対応や本社への連絡、来店した部長への報告、始末書の作成等に追われていた私はマサ君への精神的なケアを怠り、それから一度だけ出勤した日に労いの言葉をかけた私の顔を憮然とした表情を浮かべながら無言で見つめた彼は、その数日後に無断で仕事を休み、そのまま連絡がつかなくなってしまったのである。


 ゴト師の犯行前に不正部品に気付き、いち早く取り押さえようとした若手スタッフの退職。この件で私が学んだのは、慢心は何よりの大敵であるということだ。自分にとっては何度も経験していることでも、他者にとっては未経験なことは多々ある。自分が出来ることは誰でも知っていて、出来て当たり前、などということは決して無いのだ。

 私はますます責任者としての自信を失っていった。私は店のトップにふさわしくない。誰の救いにもなれず、何の役にも立てない存在なのだと自分を責めてばかりいたのだ。肉体と精神を自ら泥沼の中へと沈め込むような、暗澹たる負の感情ばかりが内側で蠢いて、作り笑顔ひとつ浮かべることさえ難しい日々に突入してしまったのである。
 

 

カタギリ・今週の1枚

意外と高設定に座れている、そんな理由で最近よく打っているのがこちらのまどマギAです。

先日は456確定(プチボ中に杏子→さやか出現)を終日稼動しましたが、プチボの確率は設定6を大幅に上回るも、ビッグ確率は設定1以下で収支はマイナス22本…。

ユニバ系ノーマルのREG先行挙動は良くある話ですが、毎度ながら胃が痛くなりますなぁ。
 

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元・店長カタギリ
代表作:しくじり店長

シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。

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