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元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~
2021.08.08
出玉率100%超は設計ミスなのか? サクラ大戦3~巴里は燃えているか~のしくじり物語。
元・店長カタギリ 元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~
ヌルンと来る6号機ハナビの遅れ。まるで脳を舌で舐められたような悶絶級のヌルリでドーパミンが一気に放出。これぞパチスロの醍醐味と言わんばかりのあの瞬間を味わいたくて最近は新ハナビばかり打っています。そんな私も今年でパチスロ歴31年目、どうもこんにちはカタギリでございます。ちなみに31年もパチスロ打っていますがバケの氷獲得回数は平均2回です……。
さて湿っぽい話はさておき、まずは前回の記事を読んでいないニューカマーの皆様に向けて本企画の内容を簡単にご説明しておきましょうね。ザックリ言うと「そういえば、あの台かなりヤラかしていたよな~」とか「え? この台ってそんな出来事があったの?」みたいなパチスロの『しくじりエピソード』を、元ホール店長であり現在はどこにでもいる普通のパチスロ大好きおじさんである私が血中アルコール濃度やや高めでお伝えする、という内容でございます。ご理解いただけましたか? ま、わからなくても人情の無いバス運転手のような気分で定刻通り出発しますけどね。
……はい、それではお時間です。さっそく第2回目となる『しくじり機種』をご紹介いたしましょう。あ、「アンタ、逆押し3連ドン狙いにした方がいいんじゃない?」という心温まるアドバイスありがとうございます。でも、それでは私の目指すパチスロ道に反することになってしまうのです(華道の家元のような目つきで断言)。
★サクラ大戦3~巴里は燃えているか~
今回の『しくじり機種』はコチラ!
▲パチスロサクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~(サミー/2011)
皆さんに「やらかしちゃったと思うパチスロ機をひとつ挙げよ」と質問したら、この機種が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
2011年1月のホールデビュー直後、その高過ぎる出玉率でボッタク……じゃなかった、ホールからの苦情が続出。その後、メーカーによる補償問題へと発展した『パチスロサクラ大戦3~巴里は燃えているか~』でございます。
ではいったい何がこの機種がしくじってしまう原因となったのでしょう? 今回も私が義理の母のような視点でいやらしく探ってみたいと思います。
しくじりポイント1:ハードルを上げ過ぎたメーカー、注目され過ぎた新台
大ヒットを記録したエウレカセブンの後継機。そして2011年の新年1発目となる大注目ビッグタイトル。これが導入を翌年の正月明けに控えたサクラ大戦3のホール向けのセールスポイントでした。まだまだホールが景気の良かった時代のお話ですから、年の初めの新装開店でどの機種を何台導入してやろうか、他店に負けないようにガツンと大量導入しなければ、などと意気込むオーナーさんや店長さん達は皆、初代エウレカ級の稼働&利益に期待して購買意欲をかきたてられたのです。フヒヒヒヒ、いやらしい話ですね~。
さらに新台は通常であればショールームの入り口に目立つように展示されるのですが、サクラ大戦3の場合、わざわざ展示スペースの奥にある別室に1台だけ用意してあるという芸の細かさ。「デモ機がじゅうぶんに用意できなかった」とメーカーの営業マンは弁明していましたが、今になって思えばそうやって最新台のプレミア感を演出していたのではないでしょうか? 何せ普段はチャラチャラした営業マンがこの時ばかりは神妙な面持ちで「〇〇さん(ウチの店の名前)だけに特別にコチラにご用意しましたから……」とか言いながらショールームの奥に案内してくれましたからね。何だかホストにチヤホヤされる大企業の役員の妻、みたいな気分になりましたもの。
ま、早い話が「メーカーが新台への期待感を煽り、ホールがまんまと乗せられた」のが年明けの騒動に発展する第一歩だったのです。余談ですがパチンコ・パチスロメーカーの営業マンは神経が図太くないと続けられませんからね。ビッグタイトル導入前にさんざん煽って、いざ導入したら大コケ。怒り心頭の営業部長に頭を下げた数分後に次回作リリースのセールストークを真顔で開始する光景を、私は何度もこの目で見てきましたから。フヒヒヒヒ、おそろしい話ですね~。
しくじりポイント2:設計ミス? 想定外の出玉率で全国のホール店長、大激怒
さて、2011年の幕開けとなる新台入替で満を持してホールに設置されたサクラ大戦3さんは、導入初週から出玉率100%超えの帝国華撃団ならぬ帝国『過激』団なサービスでパチスロファンの皆様を甘やかします。当然、ホールは儲からないので店長さんの顔は真っ青に。
時代は等価交換の全盛期。出玉率100%オーバー、すなわち稼働させればさせるほど店の赤字額が膨らむ訳ですからさあ大変。メーカーの営業マンの携帯電話はホールからの苦情で鳴りっ放し、時を同じくして「サクラ大戦3は激甘らしいぞ」とネット上でも大騒ぎ。慌てたメーカーからは導入から半月ほどの時を経て2機種の代替機を用意し、導入台数に応じて営業補償を行って引き取るという声明が発表されたのでした。もし私がメーカーの営業マンだったら、1月の第2週目ぐらいにロシアへ亡命していたと思います。
サクラ大戦3が想定の出玉率を上回った原因はBIG中のレア小役を意図的に取りこぼしてARTの抽選回数を増やすことが出来たとか、ARTの突入時に抽選される『STOCK by STOCK』(ARTストック個数が1個から10個に増える)の当選確率、もしくはレギュラーボーナス中に発生する革命チャンスや大革命チャンス(いずれもART連チャンの鍵となる)発生頻度に設計ミスがあったから、などと言われていますが、真偽は不明です。
ま、いずれにせよ何らかのプログラム上のミスがあり、それが発端となった騒動を沈静化させるためにはメーカーも回収に乗り出さざるを得なかった、ということなのでしょうかね。新ハナビもバケ中に氷を3回以上取りこぼした場合、最終ゲームで氷を揃えられたら30枚ぐらい払い出してくれても良いのにね。(※編注:パチスロの最大払い出し枚数は15枚です)
しくじりポイント3:ちょっとタイミングが、何より時代が悪過ぎた
前述の通り本機は「年明け1発目、つまり注目の集まるタイミングでのリリースであったこと」に加えて、何より「当時は等価交換の全盛期であった」点がマズかったのです。
近年ではフル攻略なら最低設定でも出玉率100%オーバーの機種などさほど珍しくもありませんし、実際にホールが最初から甘く使って営業を行う割合も増えたため、導入初週の出率が100%を超える機種があっても大した話題にはなりません。導入初期のデータだけ見ても「そのうち落ち着くだろう」と考えるホールが大半でしょうからね。
もちろん『サクラ大戦3』の出玉率が、リリース時に最低設定で100%オーバーというアナウンスがあった訳ではないので、例え話にはなりませんが、ホールの想定を上回る出玉率となった機種が2011年当時の『新台大量導入&即座に回収』という大半の営業スタンスに見合わなかっただけの話。
これが2021年現在の出来事であり、かつ注目度の低い少数導入機種であればホール関係者も「利益は取れないけど集客できるから無問題」と判断したり、時には定量制で営業してみたり、はたまた低貸しコーナーに移設して稼働重視で放置しておいたりと、ホール側の工夫で活用できる機種として何の騒動にも発展しなかったのではないでしょうかね?
そう考えると時代、より具体的に言えばホールが臨機応変に対応できなかったことが悪かったのかな、とも思えてしまうのです。ま、回収する気マンマンで導入したホールがそんな悠長な考えには至らないでしょうけどね、フヒヒヒヒ。
★私とサクラ大戦3の思い出。
私のサクラ大戦に関する思い出は5号機初期にも既にパチスロ化されていたこともあり「あれ、今回はエレコじゃなくてサミーからリリースされるのか」程度のものでした。また、コンテンツに関しても「へえ、ジャンプ放送局のちさタロー(横山智佐さん)が主人公の声優担当なのね……」程度の感想しかありませんでした。うん、この話に共感できる人は相当なオッさんだけですね。
で、結局のところウチの会社は部長の「甘過ぎて使えない気がする」というエスパー顔負けの予知能力が発揮されて『サクラ大戦3』の購入はたったの1台。しかも低交換率営業を行っていた系列店の5円スロットコーナーへの導入。おかげさまで、この騒動の影響もあって抜群の稼働となったのでした。
そう、全国のホールを騒がせた『しくじり機種』とはいえ、私が先に述べたように低交換&低貸し営業下においては、普通に人気機種として抜群の稼働率を誇り続けることになったのです。最近だと『いろはに愛姫』なんかもそうですけど、甘い機種でも1回交換や定量制にする等、ホール側が知恵を絞れば使い道はいくらでもあるのです。
サクラ大戦が導入された2011年あたりだとまだまだホールが強気だった時代なので、買った台を活用する努力もせずにメーカーにクレームを入れた店が多かったのでしょう。今の時代なら回収騒動どころか中古価格が高騰していたかも知れませんよ、抜群の稼働を誇る人気機種として……。
★まとめ~サクラ大戦3の不運~
導入から程なくして補償込みの撤去&代替機との入れ替え。これはまさに等価交換全盛期だったからこその顛末。近年には奇しくも同メーカーからリリースされた『ディスクアップ』が出玉率100%超えのマシンとして注目されましたが、その結果は初期稼働良好、中古価格も高騰、増台するホールも続出と良いことだらけ。
それもこれも全ては完全等価のホールが当時より減少したのはもちろん、何よりホール側の意識が「利益>稼働」から「稼働>利益」へと変化したことが大きな理由なのです。
サクラ大戦が、いや、このスペックの機種があと5年後にリリースされていたら。あるいは販売台数が少なかったら。ホールの現状を鑑みながらそう考えてみると、本機は時代を少しだけ先取りしてしまったために「外的要因でしくじってしまった機種」だったのではないでしょうか。
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- 元・店長カタギリ
- 代表作:しくじり店長
シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。
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最近だとアイマスが設定2が辛くて、お客に設定1否定演出を見せて抜く仕様。
ドリームセブン(高砂3-1)も設定2が一番キツい謎設計。
サクラ3も設定2が辛いことをホールに伝わる前に騒動になったのかもしれません。
攻略雑誌には解析掲載禁止が通達されたようです。
ジャンプ放送局ってコミックスでも販売されていましたよね。
今になって考えると凄いですよね、読者投稿コーナーが単行本化されているのですから。
よくよく考えると私が読者投稿に興味を持つきっかけになったコーナーかも知れません…
いや、懐かしい!
ジャンプ放送局を毎週楽しみにしていたあの頃、こんな大人になるなんて1ミリも思っていなかったなあ…とまじで泣きそうになりました…
当時、さんざん貧乳ネタでイジられていましたよね。
いや~、懐かしい(笑)。