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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2021.02.16

スターの背中~勝ち負け以外のパチスロ~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

22時過ぎにもかかわらず、パチスロフロアはさながら夕方のような賑わいだった。腕時計を気にしながらフルウェイトでブン回すプレイヤー。それが1人2人ではない。十数人…いや、20人以上いるだろうか。

閉店までの残り時間を惜しむよう、ゆっくりとプレイを楽しんでいる人も多い。

データ表示器には軒並み派手な数字が並んでいる。それだけのイベントだったということだろう。特によく回っていたシマから設定配分の傾向を探った。

とはいえ、たった1度の下見でクセを読めるほど甘くないだろう。気休めと分かっていたが、それでも来るほかなかった。明日はこの日をも超える大きなイベント日。

そして、俺にとって極めて重要な一戦になる。

明日のイベントはART機がメインらしいが、導入直後の「新世紀エヴァンゲリオン~魂の軌跡~」にも高設定を使ってくるだろう。しばらく看板機種になるのだから、客が多い日にアピールしないわけがない。

自分の得意なART機とエヴァを中心に、過去数日分のデータをチェックした。手応えはまるでない。無駄に喉だけが渇く。イベント日から、さらに大きなイベント日へという状況だ。凹み台の上げを狙うべきか、それとも……。

「蛍の光」が流れ我に返った。自宅までは1時間強の道程だ。当然、明日の朝も早い。喉の渇きを癒す間もなく電車に飛び乗った。
 

開幕。

翌午前9時――
A先輩「さあ、ラッシーにとってはデビュー戦ということで、軽く意気込みを!」
――「あ、え~と…ずっと視聴者として観ていた番組なので…」

ホールの横にある大型の駐車場。その隅で、俺は硬くなっていた。そう、この日がリーグ戦番組のデビュー戦。長年出演を目指してきた番組の、大事な初回というわけである。

――「前シーズンも観てたんですが、Aさんがだいぶ大暴れしていたので」
A先輩「いや~、しちゃいましたね~。毎度のことですが」

――「その鼻っ柱をクシャッとするのが俺の仕事かと」
A先輩「言ってくれるね~! もちろん目指すは…?」

――「……優勝、ですね!」
A先輩「だよね! 頑張ってください」

下位番組でも準優勝という、言わば補欠・育成枠でギリギリ拾われた俺。そんな立場で「目指すは優勝」などと軽くは言いたくなかったが、こんな状況で謙虚さを出しても仕方がない。新人はビッグマウスくらいが丁度いい。

ここで少しばかりリーグ戦の番組ルールを説明しよう。
 

リーグ戦のルール
・勝敗は差枚数で決定
・1戦の最低ノルマは2,500G

出演者は合計6人で、3人ずつ2ブロックに分けられる。そして半年をかけ各ブロックで6戦を行い、各ブロックの1位同士が決勝に進出。決勝は一発勝負で、その勝者が当該シーズンの覇者となる。

また、各ブロックの3位は最下位決定戦へ。そこで負けると、下位番組「トーナメント戦」の優勝者と入れ替えになってしまう。原則的には1人の入れ替えだが、稀に出演者や番組の都合で2人を一気に入れ替えるケースもある。

情けない話だが、この時点の俺は優勝など考えてもいなかった。ライバルは我が攻略誌「H」が誇る人気ライター陣。誌面だけでなく、多数の番組で活躍するスターばかりである。

やっと目指してきた舞台に立てたのだ。1シーズンで消えるなど、絶対にあってはならない! まずは今シーズンを降格せずに生き抜くこと。それに全力を注ぐ―――!

A先輩「で、今回のNG機種だけど…」
――「あっ、そっかNGあるんだった」

各ブロックの6戦はホーム&アウェイ形式となっており、ホーム側はアウェイの出演者に対しNG機種を指定できる。文字通り「打ってはならない機種」を指定できるというわけだ。

ホームであろうと通い慣れたホールではないため実際には「アウェイ」だが、番組上のホーム&アウェイにはそういった意図があった。いかにアウェイ側の得意機種や旬な機種を封じるか。そこも戦略性が求められる。

A先輩「今回はワタクシがホームということで…」
――「お手柔らかにお願いしますよ」

A先輩「新台のエヴァをNGとさせて頂きます」
――「1番視聴者が観たいヤツ!」

狙いの1つであり、最も堅い勝負に持ち込めそうなエヴァが封じられた。とはいえ、この日のイベントはART機が主体なのだ。さらに実戦店からのメールには、全台高設定ジマや1/2高設定ジマもあるとの内容があった。勝機は十分すぎるほどある。

怖いのはA先輩だ。仮に俺が高設定を掴み、個人収支として勝ったとしても、差枚数でA先輩に負けてしまえば意味がナイ。ただ財布が潤うだけで、最も恐れるべき降格へと近づいてしまう。

A先輩とは何度も別番組で戦ってきた。A先輩の立ち回りには多少の粗さがあるものの、カメラが回っていれば必ず何かをやってみせる勝負強さを備えている。もはや偶然と言える次元ではない。A先輩には目に見えぬ「何か」が憑いている。

今日も必ず何かを巻き起こす。それに凡人である俺が対抗するには、しっかりと高設定をツモって出すほかない―――!!
 

スターの貫録。

ガチガチのままオープニングを撮り終え入場抽選へ。並びは100人程度で、俺が引いたのはおよそ80番。仮にNG機種にされずとも、エヴァは取れなかった番号だ。

対するA先輩はおよそ35番。新台のエヴァは難しいものの、ART機なら選びたい放題だ。A先輩は色んな番組でこのホールを訪れている。きっと明確な狙い台があるだろう。それを取られたら勝負アリだが………。


午前10時、開店――
ほとんど最後尾で入場すると、まだA先輩はエウレカのシマで台を選んでいた。どうやら狙い台は取れなかったらしい。最悪の事態は免れたようだ。

俺はエウレカ・エヴァといった看板機種のシマを通り抜け、パチスロフロアの奥へと進んだ。目指したのは「パチスロめぞん一刻~あなたに会えて、本当によかった~(めぞん2)」のシマである。

前日は平和・オリンピア系の機種が特に強かった。そして今日もART機がイベント対象。前日が高設定の不発であれば、そのまま据え置いてもおかしくない。

下見で目を付けていた中から1台を選んだ。前日はボーナス回数こそ多いものの、ARTがうまく絡まず出ていなかった。これならわざわざ設定を変える必要もないだろう。

打ち始めると、特に何もないまま5,000円が消えた。それでも焦りはない。めぞん2のシマ全体が、朝イチから活気づいていたためである。常連と思しき若いプレイヤーも多い。狙いは悪くないハズだ。

そして迎えた200G。やっと、この日初となるチャンスリプレイから赤BIGが当選! 投資は6,000円とやや多めだが、ART機なら許容範囲だ。そしてBIG開始時に難なくARTを射止め、そのARTが150G継続!

悪くない。なかなか好調な滑り出しだ。しかし、ここでスタッフからイヤな情報がもたらされる。

スタッフ「Aさん契機不明のART入って、1セット中に2回もハズレ出たって」
――「はぁ!?」

詳しく聞くと、ARTは単発だったらしい。契機不明なら前日から引き継いだ天井の可能性も考えられるが、エウレカの天井ARTは3or5セットだ。つまり天井ではナイ。ということは、通常時・低確の弱レア役から刺さったと考えるのが自然………。

 

低確中 弱レア役でのART当選率
設定 弱チェリー 弱スイカ
1 0.6% 0.4%
2 1.2% 0.8%
3 0.6% 0.4%
4 2.3% 1.6%
5 1.2% 0.8%
6 4.7% 3.1%


――「それって…設定4or6じゃん!?」
 

別格。

チートだろ! 開店から1時間も経たずに偶数設定高め挙動なんて!! しかもアノ人のことだ。夜まで打てば、必ず1度は大きな見せ場を作る。一撃性が高くないエウレカでも、2~3千枚の波は作るハズだ!

――「くぅ~、これだからAさんと戦うのはイヤなんだ」

弱音を吐きつつも手は止めない。俺の狙いだって外れちゃいないハズだ。これが本当に高設定なら、付いていくことくらいはできるだろう。すると……

――「あ、中段チェリー! ラッキー」

中段チェリーからBIGを射止めてARTへ。そのARTは50Gで終わったが、その後も追加投資ナシでボーナスが当たり続ける! それも中段チェリーからのBIG以外は、どれも確率に設定差があるボーナス、いわゆる「特定ボーナス」ばかりだ!

――「ヤバ! 特定ボーナス出現率が余裕で6超えてます!!」

得意気にカメラに語りかける俺。が、しかし……当たるのはなぜかREGばかり。序盤の2回を除けば5連続でREG。特定ボーナスではあるものの、執拗なREG攻めにより出玉は伸びない!

――「マジ何なの? 設定的な手応えはあるのに…」

ARTにも入るが純増は1枚/Gだ。減りはしないが増えもしない。そんなツマラない画が続く。そして遂に――

――「はい、400Gハマリでーす」

恐れていたハマリが到来。しかし、この程度では揺るがない。狙い台のうえ、周囲の台の挙動もいい。めぞん2が全台ジマ・1/2ジマの可能性も十分考えられる状況である。退く理由はない! 淡々とレバーを叩き続けていると、またもやスタッフから情報が。

スタッフ「Aさん、一撃で650枚くらい出てたわ」
――「ま…マジすか?」

俺がREG地獄に喘いでいる間、Aさんは順調に出玉を重ねていたらしい。さすがと言うほかない。前にも記した通り、対人戦の勝率は概ね50%だ。相手が凄腕のプロであれエンジョイ勢であれ、対人戦の勝率は概ね50%に落ち着く。

しかしA先輩に対する俺の勝率は20%にも満たない。立ち回りの条件は変わらないし、むしろ台選びの真剣さにかけては俺のほうが遥かに上。それでも勝てない。もはや理論では説明できないのである。

格が違う。

しかし俺も攻略誌「H」のライターだ。そんな非科学的な思考に捕らわれるわけにはいかない。これからも戦い続けて試行を重ねれば、いずれ50%程度に落ち着くハズ。今日こそが収束の一歩目なんだ!
 

爆弾。

耐えること600G。やっと当たったものの、出てきたのはやはりREG。どうにかARTに繋がったが、6連続でREGである。このままズルズルと沈んで行くのか。そんなイヤな未来図が脳裏に浮かんだ頃――

――「うおぉぉぉ! 初めて見た!」

液晶にトラ柄カードが出現し、1枚役同時当選で赤BIGが当選。待望のART中BIGだ! そのBIG開始時に「SUPER WIN」告知が発生し、+100G以上の上乗せが確定。大ハマリで失った出玉をだいぶ回収することに成功した。

その後、中ハマリはあるものの、またしても特定ボーナスが当たりまくる展開に! 自分より挙動のいい台が複数あるため、設定6ではナイと思われるが、まず設定4以上は間違いないハズだ! やはり「めぞん2」が全台or1/2ジマなのでは……!?

対するA先輩は、高設定を思わせる挙動がありつつも、ボーナスとARTが絡まず苦しんでいる様子。今のところは俺のほうが優勢だが、いつA先輩の台が火を噴くか分からない。ちょっとでもタイミングが噛み合えば、いつ伸びてもおかしくない状況だ。

いつ爆発するか分からない爆弾。それを抱えながらパチスロを打っているような気分だ。優勢でもまったく気が抜けない。これがリーグ戦の緊張感なのだろう。
 

スターの背中。

数時間後――
――「なんとでも言ってください。今日は勝ち逃げさせて頂きます」

実戦時間のリミットまでは2時間ほどあったが、ノルマゲーム数をとうに回しきった俺は実戦終了を選択。最終的な差枚数は……

約+110枚

吹けば飛ぶようなプラス収支。設定6ではナイが、諸々の数値から察するに設定4以上は間違いない。

設定4の出玉率は103%強(諸説アリ)なので、時間いっぱいまで打ち切っても構わない。しかし、絶対に落としたくないデビュー戦だ。あと少し回してしまえば、マイナス収支に転落する恐れがある。要するに安パイを切ったというわけだ。


一方のA先輩は「鬼浜爆走紅蓮隊~爆音烈士編~」にて絶賛追加投資中! エウレカでの投資が30K近くにまで膨れ上がり、逆転を賭け鬼浜へ移動したわけである。

しかしARTに入らない! 投資額は雪だるま式に増えていき、いよいよエウレカぶんも含め50,000円を突破。それでもA先輩は止まらない。

言うまでもなく、出演ギャラなどとっくに割れている。そして勝負もついている。俺も自慢できる結果ではないが、A先輩とは2,500枚以上の差。仮にA先輩がARTに入れ、実戦時間終了まで継続したとしても、ひっくり返すのは不可能だ。

それでもA先輩は手を止めない。俺は暇つぶしで打つわけにもいかないので、店内をあちこちと移動しながらA先輩の様子を観察した。

A先輩がARTを射止めたのは、実戦終了のリミットまで1時間半を切った頃。しかし、鬼浜のARTを伸ばすのはなかなか骨が折れる。何を隠そう、俺は鬼浜の機種担当ライターだ。あの台の難しさを誰よりも知っている。

鬼浜を打ち込んでいるA先輩も、それを重々分かっているハズだ。もう逆転の可能性などナイ。しかし、その目は少しも死んでいない。むしろレバーONに力強さすら感じるほどである!

下手すりゃ50Gほどで終わるARTだ。その間にボーナスを引き、ボーナス中に上乗せする必要がある。男気ボーナス(OB)をパンクさせないようにロング継続させ、その消化中に大きく上乗せするのが理想パターン。しかし、それが難しい。

ART開始からスグにOBを当てるA先輩。が、大きく伸びることなく終了。まあ、そうなるだろう。が、スグにまたOBを射止める。この粘りはさすがといったところ。しかし、これもそこそこの継続で終わってしまう。

上乗せゲーム数は具体的に表示されないため明確に分からないが、きっと大きくはないだろう。さすがのA先輩も、この展開では…。このARTを抜ければ実戦終了だろう。今のうちに帰り支度をしておこう。そう思ったのだが……

A先輩「っしゃ~、全国制覇! 出ました~」
――「………(は!?)」

俺が目を離した隙に再びOBを引き、そのOB中に「全国制覇」のステッカーが出現! OB中の1Gにおいて+51G以上を上乗せた際に発生する演出だ!

A先輩「いや~、嬉しい! いつぶりの全国制覇だろう」
――「………」

なるほど。A先輩は、とうに勝ち負けなど眼中になかった。この日の収支も捨てていた。それでも動画出演者として、画作りにこだわったのだろう。

画的には少々地味ながらも、鬼浜打ちにとっては目標の1つと言っていい「全国制覇」。それを出し、やっとA先輩の仕事が終わったのだ。

このARTも大きく伸びず、この日のA先輩は見事なまでの大敗だった。
 

出演者の責務。

A先輩「ということで、初戦は見事ラッシーの勝利!」
――「ありがとうございます」

A先輩「デビュー戦での初勝利、おめでとうございます」
――「はあ…ありがとうございます」

カメラの前に立ちながらも、俺は上の空だった。小さなプラス収支で勝ち逃げを決めた後輩。バトルの勝敗も収支も度外視し、出演者として最後まで画作りにこだわり続けたA先輩。

口には出さないものの、この不出来な後輩のケツを拭く意味でも画作りにこだわったのだろう。

カメラの前でパチスロを打つ。それがどれほど難しいことか。番組なのだから、収支やバトルの勝ち負けも重要だ。しかし、動画出演者にはそれ以上に大事なことがあるのでは?

初戦をモノにし、悪くないスタートを切った俺。それでも大きく負けたような気持ちで家路についた。

ちなみに粘り倒した「めぞん2」の設定が1だったと後日判明。改めて思い返すと擁護できないくらいダサいデビュー戦でしたね。
 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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