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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2020.09.01

『最強のプレミア』捨てました~めぞん一刻2~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

店内を見渡すと、思わず笑みがこぼれた。ワックスの剥がれた板張りの床。狭い通路をノシノシとゆっくり歩くスキンヘッドの店員。まるで昭和のまま時が止まっているかのようだ。

でも、そんな風景こそ愛おしい。

仕事の都合で、都心や郊外の大型店で打つ機会が増えた。しかし、やはりこういったパチンコ屋然とした雰囲気が落ち着く。

数か月ぶりに訪れた「ヤ〇ザの店」は全く変わっていなかった。強いて変わった点を挙げるなら、機種のラインナップくらいだろう。

俺はカラのドル箱を手に持ち、軽い足取りで自分の席に戻った。難なく2箱目。出玉速度は速くないが、たしかな「上」の手応えである。どうやら設定の入れかたも変わっていないらしい。

下皿のメダルをドル箱に移しながら、台上に刺さった「黒い札」を眺めた。札の中央には金・銀・銅のメダルが描かれている。言わずもがな「ガセ」もあるが、他店に比べたらバカ正直すぎる。

少しだけ重みを増したドル箱を頭上に積み、中段に白7が揃っているリールと、その周りを囲う液晶画面を睨んだ。ここがまさに勝負所。腹に力を入れて姿勢を正し、そっとレバーを叩いた――。
 

名機との出会い。

この日、朝イチから狙ったのは「めぞん一刻~あなたに会えて、本当によかった~」。俗に言う「めぞん2」である。

▲5号機「めぞん一刻~あなたに会えて、本当によかった~」

2009年の夏にオリンピアからリリースされたボーナス+ART機。ボーナスは大別するとBIGとREGの2種類で、獲得枚数はBIGが約250枚、REGは約50枚。ART「ドラマチックタイム」はゲーム数管理で、振り分けは50G・100G・150G…1000Gの7段階。純増は1Gあたり0.9枚程度と低く、ARTとボーナスを重ねて出玉を増やしていくイメージだ。

既述の通りARTはゲーム数管理だが、次回ボーナスまで継続する無限ART「ドラマチックタイムSP」も存在。ドラマチックタイムSPはボーナス成立で終了のピンチとなるが、その際に80%で継続が選択される最強のプレミア状態「ウエディングモード」も搭載。出玉速度は控えめだが、十分すぎるほどの一撃性を有したマシンである

「めぞん2」と略される通り、この機種は「めぞんシリーズ」の2作目にあたる。しかし俺は初代(ノーマルタイプ)にも特別思い入れがなかったため、この「2」も導入当初は興味がなかった。が、とある番組をきっかけに、頻繁に打つようになったのである。

それは差枚数を争うトーナメント番組だった。俺は準決勝まで駒を進め、あと1勝すれば上位リーグにあたる別番組への出場資格を得られる位置にいた。が、肝心な準決勝の序盤で手詰まり。で、追い込まれた末に打ったのが「めぞん2」だった。

実戦番組での「初打ち」は、あまり良いとは言えない。もちろん真剣勝負ゆえ最大の目的は勝つことだが、とはいえ視聴者のためになるような知識を伝えるのも出演者の仕事。「初打ちなんで分かりません」は通用しない。たとえ導入日に収録しても、放送されるのは数週間あと。当然、視聴者からは「コイツなにも知らねーな」と思われてしまう。

もはや敗退は決まったようなもの。それでも「もう打たずに帰ります」は通用しない。「シマ全体が出てるから、初打ちになるけど打ってみます」。そんな苦しい言い訳をして座ってみると、コレが大当り。実際、全台シマだったか否かは分からないが、そこからARTとボーナスが途切れず数千枚を獲得。かくして俺は決勝へ進出し、めぞん2にドハマリすることとなった――。

 

凪。

久々に「ヤ〇ザの店」を訪れたのには、2つの理由があった。当然、めぞん2の設置店であること。そして「凪(なぎ)か否か」を確認したかったためだ。

ヤ〇ザの店の近くには大きな大学がある。連日イベントを開催していると、言わずもがな大学生が押し寄せた。「この店は喰える」とウワサが広まれば、常連すら入る隙がないほど大学生で溢れかえる。

店側の対策はシンプルだった。大学生が連日集まるようになると、急にド回収モードに入るのである。それが通称「凪(なぎ)」。凪の間は泣こうが喚こうが設定が入らない。イベントも全てガセばかりになり、集まりすぎた客を振るい落とすのである。

凪は短くて1ヵ月。長ければ数ヵ月にも及ぶ。

イベントが連続でガセると「凪に入った」と判断し、そこから最低1ヵ月は距離を置く。それがヤ〇ザの店との付き合いかただった。ヤ〇ザの店は間違いなく優良店だが、そうして出す時期と凪を繰り返していたのである。たまたま凪の時期に訪れた一見さんから見れば、ただのク○店になってしまうが…。
 

薄いところ。

めぞん2はボーナス開始時のレバーONが面白い。メインとなるART抽選契機はボーナス成立時だが、当否はボーナス入賞後の1G目で告知される。その告知方法「SPラウンド」がなかなか斬新。まずは各リールの上に「WIN」か「ざんねん」のアイコンが出現する。そしてレバーを叩くとショートフリーズが発生し、リール窓左右の液晶では「3・2・1…」とカウントダウンが発生。そしてカウントが「0」になると、どれか1つのリールだけが回転する。その回転したリールの上に「WIN」のアイコンがあればART確定となるわけだ。

SPラウンドの例
WIN-ざんねん-ざんねん
上記パターンなら左リールが回ればART確定

俺の台のアイコンは左から「ざんねん-ざんねん-WIN」。さて、なにが選ばれるか。祈るように液晶上部を見つめていると……

回ったのは左リール。 つまりARTは非当選。

BIG中に青7揃いを引いた場合もART確定となるが、1度も揃わぬままBIG終了となった。とはいえ、出玉はすでに1,000枚を超えている。加えて設定差があるチャンスリプレイ・共通オレンジ・特定ボーナスの出現率は、いずれも設定5を超えている。台上に刺さった札も設定4・5・6を示唆しているため、実際に設定4以上であると考えていい。

どうせまたスグに当たる。落ち込む必要はない。そう思ったのだが……


本日初の300Gハマリに到達。本来300Gなどハマリの内に入らないが、朝イチからハイペースに当たっていたため、まるで600G超の大ハマリでも喰らったような気分である。

それでも予想設定はブレない。たとえ今の出玉をノマれたとしても、閉店近くまで粘るだけ! そう決意し打っていると、ピヨピヨと「ヒヨコの煽り」が発生。天井到達前によく発生する演出だが……。

最大天井は1590Gで、そこまで到達すれば無限ARTが80%でループするウエディングモードに突入する。ちなみに天井ゲーム数は振り分けで、1590Gより浅い天井に到達した際は無限ART(ドラマチックタイムSP)に突入。

まだそこまで打ち込めていないため詳しく分からないが、小さなヒヨコならガセもあるハズ。そう思っていると、数ゲーム後にドデカヒヨコが出現! 天井ART発動直前で発生しやすい演出だ。しかし、ゲーム数が……

最大天井以外で選択されやすいゲーム数は510G(五代)と950G(響子)。登場人物の名前にかけてあるから分かりやすい。しかし、現在は340Gを過ぎたところだ。300G台にも振り分けはあるが、わずか0.05%。ほぼナイと言っていい――

台「バターーーン」
――「へ?」

液晶のシャッターが全閉! 呆然とする俺。恐る恐るレバーを叩くと……

台「ドラマチックタイムSP」

無限ARTがスタート! やはり300Gの天井が選択されていたのだ。ちなみに天井ゲーム数振り分けは0G・100G・200G…と100G区切りで、それが決められたのち、発動までの追加ゲーム数が加算される。今回のケースなら天井300Gが選択され、50Gが追加されたというわけだ。

――「なっ!? マジか!!!」

こんな早く無限ARTに突入するとは! しかし、よりにもよって高設定らしき台で早い天井を射止めるとは。どうせスグにボーナスが当たり、無限ARTは終わってしまうだろう。

否! 当てない!!

ボーナス出現率が下がろうと、実際の設定が下がるわけじゃない。ここからはボーナスを引かないよう、慎重にレバーを叩き続けるべきだ。

引くなよ、引くなよ、絶対引くなよ――

いやダメだ! そう願うとスグに引く流れじゃん!! ここは「無」になるしかねえ! ひたすら無心でレバーを叩き続け、1Gでも多く無限ARTを続けるんだ――!
 

異変。

我は無。我は無。我は無…。

レバーに力を入れてはならない。台にボーナス抽選を忘れさせるんだ。

既述の通り、純増は1Gあたり1枚にも満たない。メイン小役であるオレンジの払い出し枚数は6枚。たったの6枚である。つまり押し順に従いオレンジが揃っても、BETぶんの3枚を引けば3枚しか増加しない。要するに増加速度はメチャクチャ遅いのである。

とはいえメダルが増えることはたしかだ。簡単に終わらせるわけにはいかない。

我は無。我は無。我は……

――「ん? なんか指先の感覚が――」

気付くと右手がシビれていた。よりにもよって、なんで300G台から天井に到達したこんな時に。少しだけ自分に苛立ちを覚え、なおも無の状態で打ち続けると……

――「あれ? な、なんで!?」

右手に続き、左手もシビれているではないか!! パチスロを打ち続け10年ほど経ったが、こんな経験など過去に1度もナイ。それでも平常心を保ち、淡々と無の状態で打ち続けると……

――「ヤバい…なんだこれ」

激しい頭痛。そして軽い吐き気。気付けば左足もシビれている。

そのときだ。なんの脈絡もなく、急に祖父の顔が浮かんだのである! 最後は特別養護老人ホームで息を引き取ったじいちゃん。なぜじいちゃんが???

――「そんな…まさかコレが脳梗塞?」

じいちゃんは旅先で脳梗塞を発症。一命は取り留めたものの、後遺症で半身が麻痺し、特別養護老人ホームで生涯を終えることとなった。

脳梗塞の予兆は手足と舌に来るらしい。

――「………それじゃん」

このときの俺は27歳。普通の人なら脳梗塞など疑わないだろう。しかしウチは祖父が脳梗塞、母がくも膜下出血、俺自身もくも膜下出血のサラブレッド。脳外科医も黙る純血サラブレッドなのである!

震える頭を気力で抑えつつデータ表示器を見上げると、すでに1400Gを超えていた。もう少しで最大天井の1590Gだ。天井ART消化中の最大天井到達時も、ウエディングモード移行は有効とされている。

もしも脳梗塞なら一刻も早く医者に行かねば。めぞん一刻だけに…って言ってる場合か! しかし350Gから天井がスタートし、そのまま最大天井までハメてウエディングモードにブチ込むなんて経験は、きっとこの先もないだろう……。



捨てられない! これを捨てたらスロッターじゃねえ!!

遊技続行を決意。ホールで死ねるなら本望ってモンよ。道半ばで倒れたら、その程度の男だったと笑ってくれ。
 

決断。

まともに動かない両手で回し続け、遂に最大天井に到達! しかし、ボーナスが当たらないことにはウエディングモードの旨みがない。普通の無限ARTならボーナス当選で終了してしまうが、ウエディングモードなら80%で無限ARTが継続するのだ。

――「ぼ…ぼーなす…くれぇ…」

もはやパチスロを打つ亡者である。苦しい。両手はシビれを通り越し、カタカタと震えている。頭痛も激しさを増し、吐き気も強い。気を抜けば嘔吐してしまいそうだ。明らかにマズい雰囲気である。

ああ、俺死ぬんだ。めぞん2打ちながら…

そう思いはじめた1670G過ぎ、待望のボーナス告知が発生! はじめての無限ART→ウエディングモードというレアケース。どんな展開で再びウエディングモードの無限ARTに突入するのか――

が、ボーナス終了後はまさかの通常画面! 見慣れた通常画面である。吐きそうになるのをグッと堪え、上手く回らない脳内で状況を整理した。

条件は満たしたからウエディングモードには移行したハズだ。なのに、なぜ無限ARTに再突入しない。まさかさっきの無限ARTがウエディングモードの1発目とカウントされ、80%の継続抽選に漏れたのか――!?

いや、違う! 無限ARTには即発動と潜伏経由の2パターンがある。たしか85%ほどで即発動だが、残る15%は潜伏経由だ。ということは…

ここで強烈な吐き気を催し、堪らず左足を引き摺りトイレへ。実際はカラの嗚咽が出るだけだったが、さっきまでとは比べ物にならない体調の悪さである。

――「ヤバい。本格的にヤバい。これは死ぬヤツ」

きっと、もう少し回せば無限ARTが発動する。しかし――

結婚して2年で旦那と死別。しかも旦那がパチスロ打ってて死んだとなると、あまりにも家内が不憫すぎる。

――「……死ねない。まだ死ねねーよチクショウ」

再び左足を引き摺り席に戻った。震える手で精算ボタンを押し、ドル箱にメダルを移す。もちろん出玉を運ぶことはできないため、呼び出しボタンを押した。

液晶は通常画面だ。まさかウエディングモードが潜っているとは誰も思うまい。悔しいけれど、ウエディングモードならまた引ける。でも死んだら引けねーんだ。


そしてヤ〇ザの店からスグの病院へ直行。過去にくも膜下出血をやったことも話し、精密な検査を受けることに。そして2時間後――

医師「う~ん、極度の肩こりかな」
――「な!! ハァ~~~!?」

医師「ずっと緊張状態だったんでしょ? 」
――「たしかにそう言いましたが…」

医師「心配なら後日またMRIでも受けてください」
――「………はい」

どうやら無限ARTを継続させることに必死になりすぎて、極度の緊張状態が続き、体調が悪くなったらしい。体勢を変えなかったり、水分を摂らなかったのも悪かったそうな。

おいおい、ショボすぎて恥ずかしいとかの次元じゃねーぞ!

待てよ? ヤ〇ザの店を出てから2時間強だ。もしかしたら、まだ誰にも気付かれておらず空き台になっているかも――!?






――「………バッチリ3箱出てるぅぅぅ」

これが人生最大のカマ掘られ体験。今、改めて振り返ってもクソダサ体験ですね。皆さんも無理はせず、リラックスしてパチスロを楽しみましょう。あと体調が悪いなら打っちゃダメよ。まだガキだったんですよ、あの頃は。今なら言うまでもなく即帰宅しますから。

 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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