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ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
2020.02.03
【特別対談#03】『小心者の策士てつが語る組織論と運』1GAMEてつと天草ヤスヲ。
非凡な才能を遺憾なく発揮してパチスロYoutuberの頂点へと登り詰めた1GAMEのてつ氏。天草ヤスヲ氏との対談の#02では、自身の著書が出版されたことによって『1GAMEのてつ』としての第一章は完結した、と語る姿が非常に印象的でした。
ならば、てつ氏は自身の第二章の幕を開ける舞台を何処に見定めているのでしょうか。誰もが気になる#03、さっそくお届けいたしますよ!
※てつ氏のTwitter:フォロワー数約12万人
※1GAMETVチャンネル:登録者数約52万人
※天草ヤスヲ氏のTwitter:フォロワー数約2.5万人
※パチ7での連載マンガ:ブッコミ回胴記
てつ氏、自身の引退を語る!?
「今、僕がいちばん考えていることは『どうやって早くタレント(としての自分)を引退するか』ですね。今すぐ抜けると数字が厳しくなるので2番手、3番手の数字を伸ばして、自分自身をオワコン化していかなくちゃいけない。急に電撃引退しちゃうと伝説になっちゃいますから」
「そうなると『アイツがいなくなったからダメになった』みたいに言われますよね」
「そうです。だから、段々とイヤなところを出して行ってね。最近、イヤミなことを動画に入れているのもそういう理由。段々と鼻につくようになってくると、ヨースケさんやガットさん、あおいちゃん達が相対的に良く見えてくるんです。そうすると『なんかコイツ、つまんねーな』とか『コイツの方が良いヤツだから、こっち見よう』となって、内部で数字の移動が起こるんです。全体の数値は変わっていない、むしろ伸びているのに僕の数字が減って、2番手・3番手の数字が上がっていく、それが理想です。
だから今、やらなきゃいけないのは僕の数字を徐々に下げつつ、他のメンバーの数字を少しずつ上げていくことですね。
で、僕が表舞台から消えていくタイミングで、もう一人後輩を入れていくという。既にスキーム(計画)は出来上がっているので、後はレールに乗せて自走させるだけです。で、僕はそこから次の新しいことを始めます。フットワークを軽くして僕自身がやりたいこと、1GAMEが実現させたこととはまた別のものを、別角度でプロデュースしていきたいですね。1GAME自体が大きく軌道変更することは、なかなか難しいですからね。それを求められていないし」
「そんな中で、何をしてみたいんですか?」
「僕は10代のお客さん、Youtubeの視聴者に向けたコンテンツを作って、そこからパチンコ業界へ興味を移行させていくようにしていきたいですね。(はにかみながら)この場で言うことじゃないかも知れないですけど、僕、子どもが好きなんですよ。ちょっと前に、子ども食堂って流行ったじゃないですか?」
「おお、お金の無い家庭の子どもたちが無料で食べられる、みたいな感じの?」
「日本であまり良い思いをしていない子どもたちに対して、もっと自分が楽しくて意味のあること、そういったことをするのが好きな人たちを集めてやりたい気持ちがありますね。ただそれを今やってしまうとイメージが崩れてしまうので、僕がそういったことを好き勝手にやっても崩れない状況を作った後の話なんですけど。あとはもう、ただの一般プレイヤーに戻りたいです(笑) 何にも縛られず、一人のプレイヤーとしてパチ屋に行きたいな、と」
「難しいですよね。子ども食堂って素晴らしい話だけど『偽善だろ』みたいな言われ方もしますからね。何でそんなことを言ってくるヤツがいるのかわかんないんだけど……」
「1GAMEを作った時もそうなんですけど、最初の原動力ってやっぱり『自分たちが楽しむこと』と『せっかくやるんだったら勝とうよ』なんです。だから自分が子ども向けに何かをやるとしても最初は楽しんでやりつつも、その幅を大きくしていきたいんです。今はなかなか難しいですけど、そのために影響力を強くしている段階ですね。一番大事なのって、やっぱり影響力ですから」
「そうですね。例えばそういう活動を行う時でも、スポンサーがついてくれるかどうかでやり方が全く変わってきますからね」
「本を出版したことで、一般企業からの講演会のお話を頂いたりもするんですよ。ちょうど今日(インタビュー当日の2019年11月11日)も、お昼過ぎからやっていたんですけど」
編集長
「へえ……! 何について話してくれって言われるんです?」
「大体がビジネス、後はチームについての話とかですね。2020年はもっと講演会が増えてくると思います。後はボートレースのお仕事も頂いていて、それに伴うトークライブも。ボートだと、ホールに行けない地域も回ることが出来て一石二鳥なんですよね」
「僕はボートはやらないですけど『おじ5(ういち氏や木村魚拓氏の出演するボートレースの番組)』は観られたんですよ。でも、コアなボートレースの番組は観ても全く面白くないんです」
「難しいですよ。パチスロ番組もそうですけど、面白愉快にやっている様を観るところから、自分もやってみよう! のフェイズに移行するというのがすごく大事。
専門的な話を好きなのは既存プレイヤーなんです。そういうのはもう、いいかなと(笑) 後は、違う業界にツバをつけ始めると、新たな客層の獲得にもつながりますから。テレビに出たり本を出したり雑誌にも出たり。どんどん自分の幅を広げていった挙句に『アイツが今度は子ども向けに何かを始めたらしいぞ』となった時に好意的な目で見られれば良いかなと。
結局、いま何をやりたいかって聞かれたら、バンドやりたい、子ども食堂やりたい、ボランティア活動もやりたい。でも、そうなると時間が無い。だから時間を作るために組織を自走できる状況にして、自分がいなくてもいい状態を作る。あと1年以上はかかるでしょうけど、今はそういう方向で動いています。いっぱいあるんですよ、やりたいことが」
「この業界って、ここ1年ぐらいで仕事が無いからという理由で辞めちゃった人も多かったじゃないですか。どう思います?」
「不思議な感じがしますね。お店が減ってきた中で仕事も減る、その中で消えていってしまう人もいる。そんな中でも仕事を断りまくっている自分たちがいるというのが。有難い話だし、生意気な話でもあるんですけど。 ……何だろうな、時代が変わったんだなぁ、という感じがします」
「言い方は悪いんですけど仕事が減った人は、減るような仕事をしていたんだろうな、と(笑)」
「結果を出せば、みんな黙るんですよね。結果を出した人は、みんな認めざるを得ない。文句を言いたいけど文句を言うだけ無駄だなという状態に僕はもっていきたいですね。そうやって結果を出した人の言葉には、説得力が出てくるんです。
そのために今、僕が自戒しているのは『嘘を言わない』ってことなんです。出てもいない店を出ていますね、なんてことは死んでも言えないし、面白くもない台を面白いですね、なんてことも絶対に言わない。そういうのも一応は信用に繋がっているのかなと思います。某メーカーの仕事で『このメーカーの台はつまんねえ』って言って、開発の人がブチ切れたこともありますから(笑)」
「難しいですよね。(キングコングの)西野さんも言ってましたけど『CMとして受けちゃうと美味しくないものでも美味しいといわなきゃいけなくなる』と。で、それが結局は嘘をついていることがバレちゃうから、クラウドファンディングとかには向かないよ、って」
「今の時代は皆がネットで目が肥えちゃっているから『いつも飲んでいます!』とか『これは美味しい!』みたいなのは頭からは信じないですよね(笑)
でも逆に言えば(アンジャッシュの)渡部さんとかは、いつもいろんなものを食べているから『ココは本当に美味い』って言うと皆がマジか! という反応になる。
ただ単純にCMをする時代から、信用のある人の発する言葉によって、コンテンツの価値が高まる時代に移行しているので良いですよね。
メーカーもショールームで(ライター・演者に)『素晴らしい台ですね!』と言わせることに意味が無いぞと、そろそろ気づき始めていますね(笑) それを見て面白そうと思うヤツは一人もいないぞ、と」
てつ氏、パチ7と家族を語る。
「僕はパチ7にディスクアップ大会みたいなものこそ、今後メディアがメーカーとやっていくべき仕事なんじゃないか、という話をしているんです。せっかく多くのユーザーが参加してくれているんだから、皆でこの期間にこの台を打とう! みたいな企画が良いじゃないですか。
今時、有名な人が面白いか面白くないかわからない台を打って『面白いです!』と言うのがPRだと思っているのであれば、それはちょっと時代遅れかなと思っているんで。それが出来れば一番面白いんじゃないかなって」
「それにしても、僕らもパチ7さんも大きくなりましたよね。最初はわけのわかんない人たちがわけのわかんない人たちを取材していたんですから(笑)」
※お暇な方は見ても頂いてもいいですが、文体とか古くて恥ずかしい……。
「変わった人ですからね、編集長が(笑) 僕が出会った人達の中でも有数の変わり者ですよ」
「今じゃ解析を調べようとしたら、すごい上の方に表示されますからね。しかも、すごく見易いし」
編集長
「てつさんが褒めてたよ、って担当者に言ったら『ここ10年ぐらいで一番嬉しいです』だって(笑)」
一同「(爆笑)」
「ちゃんとUI(ユーザーインターフェイスの略。ユーザーが目にしたり触れたりする部分)がしっかりしているから使いやすいですね」
編集長
「出会うユーザー全てにそのように伝えて下さい(笑) 話は変わるんですけど、てつさんってどこまで先を見ているんだろうなって気になりますね……」
「本にも書きましたけど自分の人生がどうなりたいかと言うと、僕は家族と平和に暮らしたいだけなんです。本当、それだけ」
編集長
「戸惑ったりしません? 奥さんとか。生活も激変しましたよね?」
「変化しましたね。戸惑ってはいないですけど(笑)」
編集長
「奥さん、動画は観られてる?」
「あ、全く観ていないです。興味も無いって言ってます(笑) ただ僕が1GAMEの活動を始めた頃、お金にならない生放送に出演するために、片道何時間もかけて家を空けた時は、子どもが生まれたばかりだったこともあって『は!?』ってなっていた空気もありました。
でもその時に『ゴメン、今はこういう状態だけど最終的には自分にとって良いことになるはずだから理解して下さい』って伝えていたこともあって、今では『やっていて良かったね』って言われることもありますね。今でも全国を飛び回って家を空けることが多いですけど、しっかりやってくれていますし」
編集長
「大事だよね、家族って……」
「僕は結婚していなくて、子供もいないからわからない感覚なんですよね。でも、家族を持っている人の子供への愛情って尋常じゃないですよね。奥さんとは人それぞれですけど(笑)」
編集長
「ウチは大丈夫ですからね、最近は(笑)」
「ウチはカミさんが強いんです。良い意味で尻に敷かれています。僕は働きまくってくれば良いだけですから(笑)」
2人の将来……ヤッさんは丸くなり、てつ氏は城を買う!?
編集長
「てつさんの今後についてはお聞きしましたけど、ヤッさんの今後はどうですか? コレ、一応対談なんで」
「え~っと……。 でも、あんまり言えないことが多いですねえ」
一同「(爆笑)」
「あまり表に出さない方が良いんですよ、今の自分の仕事は(笑)」
「ザックリ言うと、今やっていることの延長線上にあるようなことをやっていきたい感じですか? 最終的には経営すれば良いんじゃないですかね、パチ屋を」
「いや、無理っすね(苦笑)! 怖くて出来ないっすよ、自分で数字を扱うのは。あとは自分、そんなに良いヤツじゃないんで(笑) 単純に昔、自分にアレコレ言ってきた先輩方に悔しい思いをさせたいな、というのもあります。あ、あとホールの店長さんとの対談は今後、やっていきたいですね」
編集長
「それはやりましょう、ええ。次に、お互いに対する印象を伺いましょう」
「ヤッさんってスゲー真っ直ぐなんですよね、何でも。最初に百鬼に協力してくれた時にも、何かビビッと来たらバーッと行く、みたいな感じがあって。だから僕は『アツ草さん』って呼んでいるんですけど(笑) だから、ちゃんと考えているんだけど衝動的な部分もあるから面白い。スゲーって時にはゴーンって行くけど反目に回るとおっかねえな、という(笑)」
一同「(爆笑)」
「おっかないなと思うところもあるけど、自分が良いと思うものに対して良い、悪いと思うものに対しては悪いをハッキリ言う人なので、たぶん馬鹿正直な人なのかな、と……」
「どうなんすかね……。感情的になった時は止まらなくなることはありますね。でも言いっ放しじゃダメなんで。言っちゃったことは上手くやっていかなきゃいけない。時間もかかるんですけど最終的には皆が納得してくれるんで良いかな、と思っています。あと、ガンガン言わないと自分は楽な方向に行っちゃうんで。そうすると多分(自分が)つまんなくなっちゃうんだろうな、と思います」
「ヤッさんが家庭を持って『丸草ヤスヲ』になるのが楽しみです(笑) いや~、もういいよ、平和に行こうよ、って(笑) そういうヤッさんも見たいですね」
編集長
「どの店も頑張ってて『ちゅんげ~よ!』って(笑)』
「家庭を持つと(この仕事が)出来なくなるな、と思います。あと、会社にしてしまうと難しいな、とか。責任が全然違うなと感じますから。今は一人でやっているから『今月は収入ゼロでもいいや』とか思ったり出来ますけど、家庭があったり会社を立ち上げていたら無理じゃないですか」
「フリーの人と、背負う物がある人のパワーって、どっちが良いとかじゃなくて『違う』んですよね、面白いことに。独身の人は無茶を出来る反面、無責任と紙一重。家庭や会社を背負っている人は、尻に火がついているから頑張れる反面、拘束力があって無理できない。どっちが強いかって言われたら、どっちも違った強さがあるんですよ。ヤッさんからは『どうにでもなれ!』っていう、独身者の派手さのあるパワーを感じるんですよ」
「どこかしら無責任なんですよ、自分も(笑)」
「それは僕達には出来ないので、たまに理解できない行動もあります。でも、そういった人がもしも結婚して、こちら側の方向にシフトしたら面白そうですね。家庭を持って丸くなってしまうのか、それでもゴリゴリに自分のスタイルを貫き通すのか。特に後者の場合は両立できるパターンとそうでないパターンがあって、両立できない不幸なパターンもたくさん見てきたので(笑)」
「僕もそういうのを見てきたので、怖さを感じますね」
「ですよね(笑) 表現者であればあるほど離婚率も高くなりますし(苦笑)」
編集長
「(結婚すると)やっぱり、圧倒的に家庭に時間を取られますからね……」
「僕の家庭は両親が飲食業をやっていて、ほぼ家にいなかったんですよ。それが当たり前の環境だったので、家に親がいる環境というのが幸せなことなのかどうかがわからないんです」
編集長
「確かにそれはあるかも。今、自分の息子を見ていると『コイツ、超イージーモードだな……』って思いますもん」
「わかります。僕の子供なんて『ロンドンに城が買いたい』って言い出して(笑) そもそもロンドンで城なんて普通に売ってねーだろって。イメージだけで言ってるんですよ」
一同「(爆笑)」
「この子たちは大人になったらどうなるんだろうって、たまに不安になるんですよ。これでいいのか!? って」
「でも今は昔みたいな育て方をしたら、曲がった子になっちゃいますよ。環境が違い過ぎているから」
「どうなんでしょうね……。ウチの子は『戸建て買おうよ』とか言いますもん(笑) オマエ、その言葉をどこで覚えたんだよって(苦笑)」
▲丸草ヤスヲと城を買わされるかも知れないパパ
ヤッさんから見た、てつ氏のイメージ
「僕は文章を書ける人って物事をしっかりと考えられる人だと思っているので、『頭が良いな』というのが、てつさんに対するイメージですね。あと、僕は動画にそこまでパワーを割くことが出来なかったんですけど、てつさんは文章から動画へとガラッとモデルチェンジした。そのあたりも上手だし、やっぱり賢いなと」
「文章の時は狂犬のイメージだったんです。そこから動画をやるにあたってコメディアンにジョブチェンジしたのは、やっぱり動画の世界で狂犬は受けないな、と理解したからなんです。
動画に求められるのは、コメディ。ライトなユーザーを集めるには、イケメンかコメディなんですよ。で、自分はイケメンじゃない。だったらコメディだな、と(笑) そこは迷わずに(笑)」
「でもイケメンってだけでは限界がありますけどね」
「イケメンで言うと(一撃編集部の)ティナ君とか人気ですもんね。彼は知識も伴っていているから、説明も上手い」
「彼に関しては、天は二物を与えていると思います(笑)」
「ズルいなあ(笑)」
叩かれてもノーダメージ。てつ氏、鋼のメンタルの根源を語る
編集長
「てつさんはさ、今までに心が折れたり、辞めたいと思ったことってあります?」
「辞めたいのは常になんですけど(笑) もう辞めたいじゃなくて『ヤメたほうが良いな』なんです。なので『ああ、辛いな、辞めたいな……』というのは一度も無いですね」
編集長
「そうだよね、それだけキャラを使いこなせていれば、そうなるか。やっぱりね、変人なんだよ。だって、さっき休憩中に『てつというキャラクターだから叩かれても平気』みたいな話をしていたんだけど、そんなに切り分けて考えられないでしょ、普通は」
「うん……。無理ですね……」
編集長
「それが出来るのは、やっぱりどこかおかしいんだよ。才能かもしれない」
「例えば、残虐非道な悪人のキャラクターを描いている漫画家さんが、読者から『コイツのこと、大嫌い!』って言われても『だよねぇ~(笑)』って言いますよね。僕は、その漫画家さんの立場なんです」
「単純に(キャラとしての)てつが文句を言われているだけだからって言いますけど、女性の演者さんとか、どんなに綺麗な人でもツイッターのリプライで『ブス』って来ると、耐えられないぐらい精神が揺らぐじゃないですか。普通は」
編集長
「そもそも漫画のキャラクターだから平気って言うけど、それ、あくまでも漫画だから。アナタみたいに生身の人間じゃないからね?」
「自分とキャラクターの切り離しが出来るところが自分の利点なのかな、と。ホントにコイツはゲス野郎だなと言われても『わかる~(笑)』って思いますよ」
一同「(爆笑)』
編集長
「ええっ、マジで??」
「ちょっと待ってください、サイコパスじゃないですよね(笑)!?」
「そもそも、そろそろ(視聴者を)ムカつかせなきゃいけない時期というのもあったりするんですよ。動画の中で良い人キャラが加熱し過ぎちゃうと、現場に影響が出てくるんです。
普通に食事に行っただけでもファンの人が集まってきて『おお、てつだ!! ウェ~イ!!』みたいなことになっちゃう。良い人だと思われちゃうと、何をしてもいい人だと勘違いされて人が集まってきちゃうんですよ。だけど、コイツ何かおっかねぇ奴だなと思わせておくと、やっぱり人が寄って来なくなるんです。そのためにあえて嫌味なことを言ったり、ツイッターでも荒い口調にしてみたりしますね。
そうやってSNSでも動画でも、好感度の上げ下げをコントロールしています」
編集長
「どこで気が付くんですか、好感度の上下に関しては」
「Twitterや動画のコメントの質ですね。ちょっと好意的な意見が多過ぎるなとか、全肯定している人がいてヤバいな、とか。あと、エゴサーチしても褒められている時は良くない時です。エゴサーチって、基本的に悪口がいっぱい出てくる時がベストなんです」
「そんなこと言う人、いないですもんね……」
「表に出ている部分って、言い方は悪いけど全て『計算』なんです。よく言えば『覚悟している』ってことなんです」
「叩かれるのが前提で出てきているんだから別に何とも思わない、と」
「要は叩かれるのも最初からわかっているし、腹をくくっているってことです」
「いや、それでもやっぱり普通の人は叩かれたら傷付きますよ……」
「でも僕は逆に無防備なところは本当に無防備で。僕は今までガチで喧嘩したことって2回しか無くて、そのうちの1回の理由が『僕の仮面の内側に入って来られたから』なんですよ。
その話の発端になったのが難病の子供に関することで、自分の書いている記事に中傷のコメントがブワーッと入ったんです。自分だけじゃなくて、その子に対して。その時はブチッと切れちゃって、記事も消しました。その時に変なお客さんや敵が多い時に自分の本心を出すことはヤメようと決めたんです。当時は読者さんも増えて、難病に関する事実を多くの人に知ってもらいたいという気持ちで出したんだけど、自分に反目を向ける人にとってはそれが格好の的になったんです。
何も悪くない人たちが批判の対象になる。僕を褒める人たちが批判されるのと同じ状況なんです。これって僕が一番腹立たしいことなので、そのタイミングで『もう一切、自分の本心を出すのはヤメよう』と思いましたね。そうなると僕はもう、感情だけで喧嘩しちゃいますから」
編集長
「なるほどなぁ……」
「だから僕も、一回は痛い思いをしているんです」
『小心者の策士』が語る組織論。
編集長
「てつさんって結局、負けず嫌いなんですよね。僕も若い頃はかなり負けず嫌いだったんですけど、それも年齢を重ねるとだんだんと目減りするじゃないですか」
「僕は目減りせずに負けず嫌いです。同じ土俵に立っちゃったら負けず嫌いですね。土俵が違うと『ああ、凄いな……』ってなるんですけど、動画とかブログの同じ土俵の上にいる人には絶対に負けたくないってなっちゃいます」
「僕は漫画一本でやっていた時に絶対に勝てない人達を見過ぎちゃって、『ああ、悔しいけど俺が人生を100回やり直しても勝てないな』と思っちゃったんです。そこで負けを認めちゃっているんで、僕は漫画家じゃないですよ、と言えるようになっちゃったんです」
「俺はそれでも勝てる、って思っちゃうんですよ」
編集長
「勝てると思えるんだ……。スゲェなあ……」
「算段がつくまではわからないです。ずーっとカリカリカリカリと絵図を描いて、バーッと描いて、ああなって、こうなって。設計図が完成して『勝てる!』ってなったら走りますね。自分の中でスキームを作って解を出す。解が出たら、それに向かってガッと行く。
僕は小心者なんで、道筋が見えていないと怖いんです。初めの百鬼の時なんて震えていましたからね、僕。ブログでは『俺らは出来て当然なんだ!』なんてポーズは取っていましたけど次こそヤバいかも、次はダメかもという気持ちは常にありました。ビッグマウスのボクサーと同じですよ。次こそ負けるかも、という小心が良い方向に作用しているとは思いますね、無茶はしないので」
「勘違いしちゃう人もいるじゃないですか、もう練習しなくても勝てるわ、とか思っちゃう人が」
「勘違いは出来ないですよ、怖いから……」
「そこが凄いですよ」
編集長
「そういう面を見せないんですよね、人気が出る人って。しかし、実際にカリカリ絵図を描いているところを見てみたいなぁ」
「手書きで描いているんですよ、全部。ここに自分たちがいて、影響範囲がこれぐらいで、この人たちとはココで商圏がかぶっているから、そこに対してはこういうアクションを起こして、こういう要素が入ってきて、みたいな」
編集長
「例えば、その中に『スロパチ(ステーション)をいじる』というのも入っていたんですか?」
「入っていますね。スロパチユーザーの何割ぐらいを敵に回しておけば、みたいな計算もしていました。そこを敵に回すイコール、こっちの味方を強固にすることに繋がるんですよ」
「以前にTwitterで数字を上げていたじゃないですか。各媒体がこれぐらいの数字を持っている、みたいな。あれって僕、すごく大事なことだと思っていて。でも、やる人ってほとんどいないですよね? 自分たちの作品と数字しか見ない人ばかりで」
「あれは裏の目的がちゃんとあって、あれもひとつのプロモーションだったんです。僕達がこれだけ数字を取っているという『自慢プロモーション』なんです」
編集長
「あれはもう、バッチリ決まっていますよ」
「そう。他(の媒体)が焦る、見ている人には『え、そんな伸び率なの!?』と可視化される。あ、これを連載形式でやっていくと他媒体との差別化に繋がって、『うわ、何かコイツら凄いんじゃない!?』というのが伝わるよね、ということで全部データを出してもらって僕が出していたんです。自分たちの伸び率を誇示するという意味でやっていた、ひとつの戦略だったんですよ」
編集長
「ビジョンを明確に見せられるから、てつさんには人がついてくるんだろうなあ……」
「僕が心がけているのは『(スタッフを)安心させること』なんです。あとは『しんどくても楽しい』と『コイツについていけば間違いない』と思わせるぐらいの自信家でなければいけないし、でも僕はこんなに弱気ですよということも、ちゃんと皆の前で白状している。
弱気だからこそ、こんなに絵図を描いているんだという姿も、ちゃんとメンバーには見せているんです。で、『なるほど!』となっているからこそ、たぶん信用してくれていると思うんです。コイツの言った通りにしておけば間違いないなという風になっていると、皆が反れたことをしないというか。僕は筋とか仁義とかが大好きなんで(笑) 急に人を裏切ったりは絶対にしない、パフォーマンス以外での身内に対する嘘はつかない、感情的に物事は決めない、というのはメンバーの皆が知っていることなんで。
あとは、自分の個人的な欲で何かをする人ではないというのが知られているし、メンバーにもお金の面では優遇しているので他に行く気も無くなるというか」
編集長
「外には語らず、内にはキッチリ話す、と」
「あ、内側に対してはすごくしっかり話していますね」
編集長
「一番に挙げたのが『安心』というのが生々しい」
「この会社にいても俺は大丈夫なんだ、自分の仕事を信用してくれるし、上司も任せてくれるし、筋が通っていればやりたいことも出来るし、というのが大丈夫だな、という安心に繋がるんです。これが無いと人は不安になるんです。だから今は組織的な意味で震度5の地震が来ても、誰も驚かない。『あ、別に大丈夫でしょ。てつが何とかするし』という流れになるから(笑) だから安心がまずは何より大事で、次が説得力かな」
編集長
「今後、人は増やしていく?」
「徐々に増やそうとは思いますけど増やすにはコストがかかるし、今のメンバーが(指導に)つかなければならなくなるので、ギリギリのスケジュールの中で作っている現状ではなかなか急激には増やせないですね。経験者であれば欲しいですけど、そういう人でもテイストが合わなかったりして難しいですね」
結局のところ、最後はやっぱり『運』!?
「僕はたまに言うんですけど、今のパチタレの人たちに本当に興味が無いんですよ。自分たちが立ち上げの時にはもの凄く勉強したんですけど、今はもう『解』が出来てしまったんで、もう観る必要が無いんです。で、僕がいま何を見ているかというと、あっちゃん(中田敦彦さん)やカジサックさんの動画なんです。全く別ジャンルの動画を観て取り込む方がデカいです。もうパチ演者を見ても、これ以上は伸びるものが何も無いんで」
編集長
「その研究方法を知りたいなあ……」
「ウチのジャギなんて仕事をしながらも家に帰ってからも、ずっとコントやアニメの動画を観ているんです。つまり、常にインプットを行っているんです。ジャギに限らず、ウチは本当に凄いメンバーが集まっている。強いメンバーが。だから運が良かったです、本当に」
編集長
「それを運と言えちゃうのも、また凄い」
「本当にバンドと同じなんですよ。ルナシーとかもそうですけど、あれも元々はメンバーが全員、町田の近くに住んでいたからですよ。これがもし東京と新潟とかに住んでいたら絶対に会わないじゃないですか。だから、運もすごい大事なんです。だから僕のブログやSNSを通じて集まったメンツの中に強豪が揃っていた、みたいな」
編集長
「本人しか運とは言えないですよね。俺らから見たら、それは運じゃないですもん。掴み取ったもの」
「それを本人が運と言っているほうがイイんですよ」
編集長
「ちなみに今のメンバーにも、今後は抜けて新しいことをやるという話はしているんですか?」
「ずっと言ってます。りんのすけがマネージメントというかスケジュール調整を行っているんですけど、僕が『来月、少し仕事が減らないかな……』って言ったら、『イヤ~、ちょっと無理っすねぇ~! 断れないのが一杯あるんすよ~!』って感じですから(笑)」
編集長
「じゃあ、ちゃんと理解はしてくれているんだ」
「カメラの無い仕事はなるべく減らして欲しいとは言っていますけど、『てつさん、ボートの仕事がいっぱい入っています!』って(笑) まあ、前に進む仕事だから良いんですけどね」
てつ氏が自身の運の強さについて語ったところで、予定時間が終了。
てつ氏に関しては機種に関して流暢に語る動画の中とは全く違った、自身の素の部分を頭の中で組み立てながら懸命に話す姿が強く印象に残りました。対するヤッさんからも、てつ氏へのリスペクトに対して熱量を高めた感情をストレートにぶつける、実に天草ヤスヲらしい言葉の数々が飛び出す対談となりました。
てつ氏は、この先は1GAMEとは離れた形での活動を名言。天草ヤスヲ氏は自身の将来をあえて明かすことは無かったものの、引き続きホール支援を通じてユーザー拡大の道を拓き続けてくれることでしょう。
間違い無く言えることは、ただひとつ。パチンコ・パチスロ業界における2人の活躍は、この先もファンの注目を集め続けるに違いない、ということですね。
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