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パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

2019.12.24

時代は巡る~爆裂機の再来~

ラッシー ラッシー   パチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

店を出るや、刺すような陽光に射ぬかれた。思わず目を瞑ったが、立ち止まっている暇はない。容赦なく降り注ぐ光の中を進み、交叉点のハス向かいにあるコンビニを目指した。信号待ちの間、ふと駅の方向に目をやると、アスファルトの地面がユラユラと歪んで見えた。今年の夏も、また容赦がない。地球はどうしてしまったのだろう。しかしながら、地球温暖化を考えるほど心にゆとりはなかった。

信号が青になり横断歩道を渡ると、コンビニの前に老人が横たわっていた。この辺りでは珍しくない光景である。無論、息をしていない恐れもあるが、話しかけると「金を貸せ」と言い出すのがオチだ。今の俺には付き合っているヒマなどない。

朝食は摂っていないし、昼食もパス。フードコーナーには目もくれず、早足で成人誌コーナー横のATMへ向かった。まさかこんなに目に遭うとは。

俺は5号機をナメていたかもしれない――。
 

山が動いた。

ことの起こりは数日前。例のごとく虎さんから電話が入った。「打ちたい新台があるから付き合え」という、ありふれた内容である。その新台というのが「パチスロ戦国無双」だった。
 

▲5号機「パチスロ戦国無双」(山佐)


2007年の真夏に登場したボーナス+ART機。ART「戦国RUSH」へはボーナス後に突入し、終了条件は①ボーナス成立と②SIN入賞の2パターン。SINは赤頭or黒頭の2択になっており、液晶でナビが発生すれば目押しで入賞を回避できる。SINナビ非発生時やBG(後述)当選時がART終了のピンチ。ARTの純増は1.04枚/Gだ。

そして重要なのがキャラ選択。通常時からボーナス開始までに選択していたキャラにより、ARTの継続システムが大きく変化する。詳細は長くなるため割愛するが、真田幸村はバランスタイプ、服部半蔵は変則タイプ、前田慶次は荒波タイプといった具合。前田慶次は序盤の関門さえ潜り抜ければ、次回ボーナスまで継続する無限ARTに突入する。その高いギャンブル性ゆえ、ひと際人気を集めた。


それまで5号機のART機といえばダンス☆マン・マーベル・マジハロ・2027…。これをメーカーで見るとアリストクラートテクノロジーズ・タイヨーエレック・KPE・JPS。まさに黎明期と呼ぶに相応しい顔ぶれである。業界の流れはART機へと傾き始めているものの、大手老舗メーカーの機種が市場に投入されてこそ、いよいよ本格的にART機時代の到来と言えるのでは…。当時の俺はボンヤリとそう思っていた。

そんな2007年の夏、山佐から満を持して登場したのが「パチスロ戦国無双」だった。その業界内における前評判は高く、「いよいよ山佐が本気を出した」などと言われることもあった。

大手老舗メーカー、それもあの山佐が放つ5号機ART機なのだ。言わずもがな興味はある。俺は二つ返事で虎さんの誘いに乗った。
 

名曲誕生。

抽選場所の駐輪場は、拍子抜けするほど閑散としていた。新装2日目の戦国無双は8台で、抽選人数は9人。でもこの店のことだ、客の半分は沖スロコーナーへと流れるだろう。それだけ初日の状況が悪かったということか。

しかしながら、ART機と言っても5号機だ。4号機のAR機とはワケが違う。たとえ設定1だとしても、大ヤケドにはならないだろう。誰でも気軽に遊べる。それが5号機なのだ。


午前9時、開店――
抽選結果は人数より後ろの10番だったが、案の定、新台の戦国無双は半分ほど空いていた。この店は上げ狙いが有効だが、すでに前日凹み台は埋まっていたため虎さんの右隣へ着席。

虎さん「そんな適当に選んで大丈夫か?」
――「もう狙えそうな台もないですから」

虎さん「昨日打ったヤツから聞いたけど、結構エグいらしいぞ」
――「いやいや、言うて5号機ですよ」

虎さん「まあな。しっかし筐体カッケ~な!」
――「そうっすね! これまでにない感じ」

斬新な筐体デザインに感心しつつ、いざ実戦スタート。すると、わずか投資2Kで特殊リプレイから連続演出に発展。

虎さん「その特リプが同時当選のメインだろ?」
――「らしいですね。まだ期待度までは分かりませんが」

すると、液晶の真田幸村が武田信玄に勝利して早々にボーナス確定! そして液晶にはボーナスを判別する間もなく赤7が浮かび上がった。ちなみにボーナスはBIGとBGの2種類で、BAR揃いなら約63枚獲得のBGとなる。赤7を揃え、初めてのBIGがスタート!

「ティーーーン…ティロリロティロリロティロリロ…テレテッテテッレ~、テレテッテテッレ~」

――「ふおぉぉぉ~、何だこのBGM!!」
虎さん「めちゃくちゃカッケーな!!」

今なお語り継がれる名曲「真の武士」。この日は原作ゲームのBGMだと思っていたが、のちに山佐サウンドチームのオリジナル曲であると判明。さすがは「BGMの山佐」である。そして気持ちよくBIGを消化していると、液晶にデカい男が出現!

――「おおう! これが突忍ってヤツか!?」
虎さん「ああ、雑誌に載ってたな」

――「2択10枚役ってことっすね」
 


BIGとART継続システム
BIG後は必ずARTに突入。肝心なのはパンク役であるSIN成立時のナビ発生率で、それは以下の3要素によって大きく変動する。

①BIG成立時の状態(通常or高確)
②BIG中の無双ゲージ(6段階)
③設定(6段階)

詳細は長くなるため省くが、高確中に成立したBIGで、かつ消化中に無双ゲージを多く貯められればART中のSINナビ発生率が高くなる=ARTのロング継続に期待できる…というわけだ。BIG中はベル成立時の1/5と2択10枚役の正解で無双ゲージが1つ点灯。無双ゲージは0~5の6段階で、基本的には点灯数が多いほどSINナビ発生率が高くなる。さらにSINナビ発生率の振り分けには設定差もあり、高設定ほど優遇されている。

ちなみにSINナビ発生率の最上位である100%は、ボーナス成立でしかARTが終了しない=無限ARTということ。次点は93.8%で、これでも当然ロング継続を期待できる。SIN成立時にナビが非発生でも、2択に正解さえすれば自力で継続させられるからだ。


左リールに赤7を狙い、中・右リールを適当打ち。すると、突忍の攻撃を受け、膝から崩れ落ちる幸村…。

――「ぐあ…2択ハズした!」
虎さん「ったく、しょっぺーな~」

その後も2択不正解が続き、無双ゲージは2点灯でBIG終了。この日はまだ導入2日目。さらに初打ちのため詳しいことは分からなかったが、それでもこのARTは伸びないだろうと十分察せられる結果だった。
 

驕りが招いた悲劇。

そしていよいよARTがスタート。すると、開始からわずか2G目。レバーONで「デューン♪」と小さな効果音が鳴り、液晶には青っぽい大砲が出現。

――「…(ん? いきなりチャンスかな)」

まだ詳細な小役狙い手順すら判明していないが、とりあえず左リールにBARを狙ってみると…

次ゲームは通常時の通常画面に!!! 呆然とする俺。

虎さん「は? ARTは?」
――「さあ…」

虎さん「パンクしたの?」
――「…なんか青い大砲出てましたけど」

虎さん「それがSINナビだったんじゃね?」
――「は? んなバカな!」

虎さん「雑誌に載ってただろ」
――「…どうせ分かるだろと思って、打ち方読んでなかったっす」

虎さん「マジか! ちょ、小冊子持って来い!」
――「クゥ~、スグに持ってきます!」

カウンター横から小冊子を2冊ひったくり、席に戻って読んでみると…

――「完全に(パンク)やってますわ」
虎さん「いやこれ、初見はムリだろ…」

そう。戦国無双のART中のナビは、なかなかの初見殺しだった。いや、この機種に限った話ではない。当時は難解なパンク回避ナビが多かったため、ART機を打つ際の予習は必須だった。とはいえ私もパチスロライターの端くれ。たしかに「見りゃ分かるだろう」という驕りがあった。

初めてのARTは2Gで終了

――「ちょ、何このナビ…コワいよ」
虎さん「俺が先にART引かなくてよかった」

――「ぐぬぬ…まあ投資2Kですし」
虎さん「ゲージも2個だったしな」

もう2度と同じ轍は踏まない! 次のARTこそはキッチリ伸ばし、山佐が生み出したARTの性能を確かめてやるんだ――!!
 

新時代の痛み。

およそ3時間半後。

――「ちょっとATM行ってきます」
虎さん「お、おう…あんま無茶すんなよ」

――「はい…」

席を立った瞬間めまいがした。無理もない。まだ13時前だというのに、財布にあったはずの51000円が消えている。 あの「ART 2Gパンク事件」のあとは、980GハマってBGが当選。そしてあっけなく信長とのバトルに敗北し、再び通常時へ。
 

BGでのART抽選
BG当選時は状態を参照し無限ART抽選が行われる。BG消化中に発生する信長との一騎討ちに勝利すれば突入確定だ


そして現在はBG後760Gハマリという、目を覆いたくなるような惨状である。この日は初打ちゆえに狼狽したが、この程度のハマリは「パチスロ戦国無双」において珍しくなかった。ボーナス確率がなかなかに重いためである。
 

ボーナス確率
設定 BIG BG ボーナス合算
1 1/455.1 1/789.6 1/288.7
2 1/448.9 1/780.2 1/284.9
3 1/442.8 1/762.1 1/280.1
4 1/436.9 1/753.3 1/276.5
5 1/431.2 1/736.4 1/271.9
6 1/425.6 1/728.2 1/268.6


しかしボーナス確率が重いからこそ、無限ARTが活きてくる! ウン百ゲームに亘り継続することも当たり前なのだ!!

コンビニから戻り、キンキンに冷えたコーラを喉に流し込んだ。これを従来の5号機と一緒と考えてはならない。魔物なのだ! 4号機のAT機・ストック機同等の魔物ッ!!

すでに投資額の全額回収は難しい。しかしながら、これだけ簡単に大きくハマる台だ。無限ARTにさえブチ込んでしまえばコッチのもの。BIGから無限ARTにブチ込み、ウン百ハメて、無限ARTの最後はまたBIGでシメる。これで半分くらいは回収できるハズ! となれば選択キャラは無限ART特化型の慶次一択。ART序盤のSINを数回自力で回避すれば、無限ARTに昇格する。ここまで苦難の道を連れ添った幸村に別れを告げ、慶次へと切り替えた。

虎さん「ちょ…いくらおろして来た?」
――「5万しゅ!」

虎さん「いやいやいや、すでに5万使ってんだろ?」
――「そうしゅ」

虎さん「もう壊れかけじゃねーか! 見てらんねーよ」
――「だって…だって帰れねーじゃないっすか!!」

虎さん「な、なに熱くなってんだよ」
――「5号機にこれだけコケにされて、ART 2Gで帰れるわけないでしょ!」

虎さん「気持ちは分かるけどよ」
――「俺だってもう大人なんすよ! 捻じ伏せるっ! 金のチカラでっ!!」

虎さん「お、おう…」
――「出るまで打つ! 無限ARTにブチ込む!!」

虎さん「お、おう…そうだな」

それから30分ほど経過し、10Kを追加したところで特殊リプレイからBIGが当選! 前回のBGから1050G後のことだった。ちなみに1059Gハマると天井状態へ移行し、次回ボーナスまで高確が継続する。つまり天井直前でBIGを引いたことになるが、この日の俺はそんなことなど知る由もなかった。

虎さん「そろそろデカい一発が欲しいな」
――「フゥ…フゥ…ここでキメます!」
 

果てに見た景色。

かつてないほど真剣に2択当てに挑んだが、無双ゲージは中途半端な4個でフィニッシュ。そして慶次版のARTがスタート。ここで注目すべきは背景で、その種類が無限ART昇格までに回避すべきSIN回数を示唆している。このときの背景は「道」――。

虎さん「あっ…」
――「どうしたんすか?」

虎さん「いや、それ回避しなきゃいけないSINの規定回数が多いヤツじゃ…」
――「たしかに周りの台を見てるとそんな感じでしたね」

虎さん「俺、さっきそこから森に移行したし」
――「で、森から桜並木行って無限ARTでしたね」

虎さん「そうそう」
――「カンケーねえっすよ! もうヤルしかねーんだ!!」

虎さん「おう…」
――「何回だろうと回避して無限にブチ込むんだ!!」

すると、開始から2Gで液晶に大きな岩が出現! これがSIN成立の合図らしい。

――「オラッ!」

勘で赤7を狙った結果、無事にSIN入賞を回避。

虎さん「おお~、ヤルじゃん」
――「っしゃ来いオルァ!」

ほどなく2度目のSINが成立したが、これも赤7を狙って回避。すると、背景が森に変化した。いよいよ昇格への規定回数が近づいて来たらしい。

虎さん「おお、マジいけんじゃね?」
――「ったり前っすよ!」

そして数ゲーム回すと、今度は液晶に巨木が出現。これも同じくSIN成立の合図で、岩or巨木も残りSIN規定回数を示唆していると理解できた。あと1回でも回避すれば無限ARTに入る。そんな空気感である。

今は赤7を狙う流れだが、ここはあえての黒BAR狙い!

――「っしゃゴルァ!」
虎さん「ま、マジかー!! 3連続成功はスゲえ!」

アドリブが功を奏し3度目のSINも回避したが、桜並木には移行せず!! 内心「まだかよ! 3回も回避してんのに!!」とは思ったが、ここで冷静さを欠いてはいけない。パチスロという魔物は、心の揺らぎが大好物だ。悟られてはいけない。強気に、当てて当然みたいな顔で進むのみ!

そして数ゲームを消化すると、液晶に再び巨木が出現。4度目のSIN成立である。

虎さん「ひぃぃ、見てらんね~よ」
――「恐れなど要らぬ! さあ、逆転だっ!!」

赤、赤、黒と狙って、ここで再びの赤狙いっ! 左リールに赤7を狙い、残る中・右リールを適当打ち。すると液晶上の巨木が割れ、MAX BETを押すと…

「テレレ、テレレ、テレレレレレレ、テレレ、テレレ、テレレレレ♪」

名曲「虎」がスタート。液晶は桜並木に!!

虎さん「む、無限だーッ!!!」
――「またBGMがカッコいい~!!」

虎さん「いや~、4連回避はスゴかったな」
――「ふん、これが俺の実力で…」

「ティロリン♪」

2人「ん!?」

聞き覚えのある効果音が鳴ったと同時に、ピタリと名曲「虎」が止んだ。

虎さん「お、おま…それ…」
――「いや、そんなバカな…」

虎さん「思いっきり特リプ揃ってるじゃねーか」
――「そ…揃ってますね。右上がりに」

虎さん「ART中の特リプ、たぶんボーナス確定だぞ」
――「な…そ、そんな! ハマリだけが取り柄の台なのに」

虎さん「俺、ART400G以上回してるけど、まだ非当選の特リプ1回も出てないし」
――「う…うそん」

恐る恐るレバーを叩くと、即座にBG告知が発生! 呆然とする俺。虎さんは、もう目を合わせてはくれなかった。

無限ARTに昇格したのが34G目。特殊リプレイが揃ったのは41G目だから、無限ARTは実質7Gだったことになる。 そしてBG中の一騎討ちで信長に敗れ、あっさりと通常画面へ。

BG後の高確と思しき状況を抜けると、そっとクレジットを落とした。

――「…投了です」

虎さんは静かに頷く。

――「先に帰ります」
虎さん「(誘って)悪かったな」

――「いえ…」

流した枚数は300枚強。投資は61000円だから、55000円の大敗。いや、本当に怖いのは収支ではない。これがまだ14時頃という事実である。これはもう従来の5号機とはワケが違う!

5号機にも爆裂時代が到来した。痛切にそう思わされた一戦だった。

これで「パチスロ戦国無双」を嫌いになったかといえば、全くそんなことはなかった。以降、誌面企画でもプライベートでも「ここぞ」の局面で重宝することに。苦い思い出も数えきれないほどあるが、間違いなく5号機の歴史に大きな影響を与えた名機だと思う。
 

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ラッシー
代表作:パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本&DX」や「パチスロ極&Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。

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