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しくじり店長・第4話
しくじり店長・第4話
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元・店長カタギリさん
シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。 - 投稿日:2015/09/26 06:59
パンチパーマの店長を筆頭に役職者がもれなく悪人フェイス。
肉食系というよりも指名手配系、
店員というよりも組員と呼びたくなるような上司たちの下で、
私のパチンコ店員人生はスタートしました。
今回のグランドオープンで採用された新人社員は合計で23名。
無口なプロボクサー崩れのHくん、
カラテの有段者で強ザコみたいな顔をしたMくん、
何かの病気でタマをひとつ摘出しているというオネェ口調のYくん、
とある組織に追われて沖縄から逃げてきたというKさん夫妻など、
中古の甘デジを集めたバラエティーコーナーみたいな人々が、
私の初めての仕事仲間となったのです。
そして私は入社と同時に実家を離れて、
店から歩いて10分ほどの場所にあるパチ屋の寮で暮らすことにしました。
ワンルームマンションの右隣の部屋にはリーゼントヘアーのトキタ班長、
そして入社時の自己紹介で「ゴト師が来たらブッ飛ばしますわ」と、
やっぱり強ザコっぽいセリフを吐いた空手家Mくんの部屋が左という、
まるでライオンの檻の中にウサギ小屋を作っちゃいました、
みたいな嫌な空間でした。
カタギリ君は、
帰宅後も猛獣たちの機嫌を損ねないようにそこで静かに暮らしていました…。
そんな空き巣のような寮生活が始まりましたが、
グランドオープンまでのメイン業務はひたすら力仕事。
大型車に大量に積み込まれたパチンコ台を落とさないよう慎重に降ろして、
右腕と左腕にそれぞれ1台ずつ持って店内へ運ぶという作業の繰り返し。
今とは違ってパチンコ台も軽量だったとはいえ、
そんな単純かつ地味な作業の繰り返しは地味に疲れます。
しかもちょっと手を休めただけでたちまちニッタさんが飛んできて、
「ゴルァ、カタギリ!!
オメーは老人なのか?
今日は敬老の日か?
オメーは年金で生活しているのか??
オメーがジジィだとしても仕事は待ってくれねぇんだからな??」
とわけのわからないことを叫びながら、
私のふくらはぎを目掛けてローキックを連発してくるので、
1ミリも休むヒマもありません。
それに加えて私は1年間の引きこもり生活の直後だったので、
腕力・スタミナともに「そうりょ・レベル1」みたいなモンです、
台運びとローキックのダメージですぐに息が切れて、
フラフラになって帰宅するという情けない毎日が続きました。
寮の部屋ではスケベマンガにもテレビゲームにさえも手を付けずに、
ただひたすら眠るだけ。
夢の中に逃げ込まなければまた挫折しそうになりました…。
とはいえ、
力仕事の日々が終われば残すはホール内での研修のみ。
玉運びやマイクパフォーマンスなどの仕事を覚えていくうちに、
少しずつヤル気も回復。
バカってやっぱり単純ですね!!
そして迎えたグランドオープン前日。
まだキズひとつ付いていない新台がシマにズラリと並び、
スタッフ全員で1台1台の最終チェックを終えて、
ヒロタ店長がドスの効いた声で、
「明日がいよいよ開店じゃ。
お前らの気合いの見せどころじゃ、のう!!」
と喝を入れるとようやくヤル気スイッチオン。
つい先日までの弱気な自分はどこへやら、
「目指すはゴト師、全滅!!」
と変なスイッチも一緒に入ってしまいました。
そして待ちに待ったグランドオープン初日。
私の明るい希望を打ち砕くかのような光景に、
私は店の裏口の駐車場で立ち尽くしてしまったのです。
フロントガラスが派手に叩き割られて、
ボンネットがボコボコになった変わり果てた姿の1台の高級国産車。
それはヒロタ店長の愛車だったのです…。
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元・店長カタギリさんの
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このコラムへのコメント(16 件)
何キロぐらいだったのかなぁ…
とにかく今の台とは比較できない軽さでしたね、
一度に2台持てましたからね。
ちなみにストリートファイターネタは、
次回の冒頭で使う予定だったんですけどwww
ボーナスステージネタw
そして店長の愛車にいったい何が・・・ストリートファイターじゃないんだから・・・(´;ω;`)
そう!
犯人はまさかの私で店長のクラウン、廃車!!
…だったら私いまごろこの世にいませんよw
あと黒い眼帯の店員もいませんから、さすがにw
この時期は本当に良い勉強をさせてもらったな、
と強く思いますね。
何を書こうか迷い過ぎますからw
まさか素手で車ボコボコにするとは!
次回!
カタギリ対愚地独歩!
私の画力は小2レベルなので、パチセブン投稿者の皆様のお力添えが必要ですねw
20年以上前の液晶機は、なんとか片手でイケましたね。
牙狼金色は両手で持っても気絶しそうになるレベルの重量ですよねw
この当時はとにかくいろいろな出来事が多すぎて、
どのエピソードを書こうか非常に迷いますね。
とにかく店員もお客さんも濃い人が多くて多くてw
番長の試打漫画、面白かったですよ!
目の付け所が違い過ぎて、私の目からもウロコ大量落下中です。
ありがとうございます!
20年以上前の記憶を必死で思い出しながら書いているので、
書いている最中に脳が酸欠状態になりますわw