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ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
2019.07.29
この先のホールブランディングとは? 『ベラジオプラス』と『パチ7』の編集長対談。
パチ7をご覧のみなさま。チワッスあしのっす!
突然ですが、みなさまは「ベラジオ」というホールを御存知でしょうか。何を今さら、という声も沢山聞こえてきそうですし、逆に「知らん」という声もあるでしょう。関西とそれ以外で知名度に差があると思うので、それもまた致し方なし。 色々と事件もありましたので、それで知った、という人も多いのではないでしょうか。
一応説明しとくとベラジオさんは大阪に19店舗を展開するホールさんです。なのでその辺の地域にお住いの方々にとっては親戚のおっちゃんくらいに馴染み深いお店かもしれません。ちなみに兵庫に2店舗。東京とグアムにも1店舗あるそうですが、北海道・四国・九州には店舗の展開は無し。知名度の差はさもありなん。
そして、そのベラジオさんの公式サイトを『ベラジオプラス』と言います。これね、前から編集長が「面白いから見とけ」って言ってたサイトなんです。 で、皆さん。アクセスしたことありますか? 無い人は何も言わずに今ちょっと見てみてください。はいクリック・オン!
▲コーポレートサイト『ベラジオプラス』
コレです。読みました? どう思いました? 当ててみましょうか? 正解したら拍手してください。いきますよ? せーのッ! 「何のサイトやねん!」 ね。すごいですよね。
とりあえずコレを書いてる段階での最新エントリが「西九条エリアで話題沸騰の『飲める麺処』4選!」ですからね。他にも「正しい敬語講座」とか「関西スイーツ研究所」、果ては「エクセル武者」など、ツッコミどころが満載のコンテンツだらけでとてもホールの公式サイトとは思えませぬ。
筆者も編集長に教えられ、結構早い段階からこのサイトの存在は知っていましたが、最初見た時は変な声が出ましたもん。そして会社概要にアクセスしてそれがベラジオさんの公式サイトである事を再確認し、それでもやっぱ信じられず社長の声の所まで熟読して「マジで?」ってなりました。
「おい、あしの。ベラジオプラスの編集長特定したぞ! おら、行くぞ!」
というわけで今回は関西を中心に営業するホール「ベラジオ」さんの公式サイト「ベラジオプラス」について書きます。実際に企画記事を数多く手がけられている「Plus編集長」さんにお話を伺ってみました。ちなみに今回はパチ7の編集長とベラジオプラスの編集長の対談風形式。編集長同士で意見を交換して頂きながら、筆者がそれを生暖かく見守る謎の構図でお届けいたします。
すげえ! ふたりとも顔出せねぇ! よっしゃ。それでは行ってみましょう。ベラジオプラス。迫るぜその運営目的! レディー・ゴー!
学生時代に学費を貯めるためにホールでアルバイトを始めて以来、長年にわたってパチンコ・パチスロ業界に関わり続ける37歳の男性。「もっとクリエイティブな仕事がしたい」という想いから、いつしかベラジオプラスに携わるようになったそうな。
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★Plus編集長ってどんな人なの?
5月某日。神田某所。完全に写真に写る気の無いノーマスク状態のパチ7編集長、そして筆者の向かい側には、あの謎サイト──『ベラジオプラス』を切り盛りする中の人……Plus編集長の姿があった。
「はじめまして。パチ7編集長です」
「はじめまして。ベラジオプラス編集長です」
「お互い何の因果か編集長なんて看板背負ってますので、ざっくばらん系のノリでよろしくおねがいしますね」
「そうですね! 話せないこともありますが、ギリギリ攻めます」
「僕は止めませんからね(笑)」
「えぇと。んじゃ、まず最初にさっくばらんといきますと、実は先週からサイトの更新止まってまして……」
「はへ? あ、ほんとだ! なんで? どうして?」
「まぁ詳しくはここでは言えないんですが、社内で色々とありましてね……まぁ充電期間みたいなもんだと思って頂けると」
※現在は再始動されています。
「便利な言葉、充電期間…まぁいいや(笑) 実は僕、以前からベラジオプラスさんに注目、というかファンで。うちいく.TVのないおくんなんかもファン。企業のサイトなのに全然そんな感じがしなくて。何のサイトなんだこれ? オウンドメディアなんだろうけど、何目的なんだ? 一体どんな感じで作ってんのかなって」
「何のサイトなの?ってよく聞かれます(笑) そうですね。普通じゃないというか、『ナナメの切り口』みたいなのは意識してます。普通にお行儀よく企業のサイトを作っても、誰も読まないじゃないですか。どうせなら読んでもらえるようなサイトにしたいですし……」
「僕がいいなぁと思ったのは『初開催!イトウ☆NIGHT ~イトウの集う夜に化学反応は起こるのかい~』とか。これ最高ですよね。読む方も馬鹿らしくて面白いし、何となく会社の雰囲気も伝わる。んで、インナー向けの効果も期待できるって。社員さんもきっと嬉しいですよね、こういうの」
「『イトウ☆Night』は僕が書いたヤツですね。あれ裏話しちゃうと、実はイトウさんが一人来れなかったんで、次はちゃんと5人揃って再戦しようとしてたんですよ」
本文を読めば一目瞭然だけど『イトウ☆NIGHT』とはベラジオ社員400人の中に5人いるイトウさんを一同に集めて飲み会をしてみようという企画だ。繰り広げられるトークがイトウにまつわるあるあるネタだったり、仕込みレベルのものすごい美人が一人いたり、さらに開催場所まで「イトウ」というおでん屋さんだったり。実際の記事では本来5人くる予定だったイトウさんが1人欠席で、惜しくも4人での開催になっていたのだが……。
「5人揃ってもう一回──。タイトルも『イトウ☆NIGHTリベンジ』って決めてたんですけども、サイト休止中なので、結局まだ実現出来てないんですよね。あ、ちなみに『イトウ☆NIGHTリベンジ』ってハリウッドっぽくてかっこよくないですか──?」
「……ん? ハリウッド? 」
「ハリウッドの映画って後ろに何か付くじゃないですか。リターンズとかリローデットとか……。で、『イトウ☆NIGHTリベンジ』をやるぞーって言った時に『リベンジって何すか。いや次はタナカやりましょうよ』って言った人がいて……。いや、マジかよ。ほんと何一つわかってないね。いやいやまずリベンジをやって、そんで次に串カツ田中で『タナカ☆FES』でしょう、みたいな。絶対リベンジが先ですよね?」
「おう、すまん。どうでもいいわ(笑) でもまぁそのこだわりでプラスさんがどんな人か大体分かりましたよ」
「しかし、やっぱり記事を褒められると嬉しいですね……。実はちゃんと物書きをやり始めたのはベラジオプラスを立ち上げてからなんですよ……。撮影とかも独学で勉強して──。そしたらカメラにハマっちゃって、ついこの間はいよいよ自分用にレンズとか新調したり。めちゃくちゃ高くてちょっと引きましたもんレンズ。しかも買った瞬間、サイトの更新が暫くお休みになって──。嘘だろ……レンズ買ったのに、みたいな。あれはビックリしましたね」
「あぁ、写真上手ですよね──。ん? え、これ独学でやられたんですか?」
「はい。まあ、以前から仕事でカメラを使う事はあったんですけども、本格的にやり始めたのは最近ですね。サイト全体のデザインもそうですよ。独学です」
▲社内のイトウさんを集めた『イトウ☆NIGHT』
「(パチ7もちゃんと練習しよう……)サイト立ち上げの時で、なんか印象に残ってる事ってありますか? ベラジオという法人サイドの話は一旦置いといて、編集長的に。なんか大変だった事とか印象に残った事とか──」
「やっぱり外部のライターさんに纏わる話が印象に残ってます。特に栄華さんはホントに初期の段階からオファーしてて、すぐに返事をくださって。ものすごく助かってますし、有り難いです。……あと僕はパチンコ・パチスロ業界じゃない所で活躍されてるライターさんにもどんどん書いて頂きたくてオファーしてるんですけれど、これがなかなか──」
「栄華さんの『いい小窓選手権記事』を掲載したのは、狂ってんなぁって(笑) ああ! そうですよ。 patoさん! patoさんが書いてるんですよね! 最初見た時びっくりしました」
▲栄華さんの『いい小窓選手権』
★『patoさん』という衝撃。
patoさん。元々がパチンコ・パチスロ業界で活躍されてる方ではないので、もしかしたらあまり馴染みがないかもしれない。なのでざっくり説明しておくと、pato氏は超絶面白い記事を書くテキストサイト界の有名人だ。
「あ。patoさんお好きなんですか?」
「おう、好きなんてもんじゃねぇぞ(笑) 大好き。世代的にもテキストサイトの全盛期だったんですよ。だからめっちゃ読んでた。割と最近だとspotさんの青春18きっぷの記事とか……。あれを記事広告として成立させる企画力、編集側の尽力、クライアント側の寛容さ。そして根底にある悪ノリ感とか想像するだけで、なんか汁が出る」
「僕は編集長より年齢が下なんで、すこし世代が外れてるんですよ。だから結構後追いというか、ああ、こんな面白い人が居るんだ、みたいなのを後から知った感じです。で、どうせサイトやるならそういう方々に書いてもらいたくて、実際にライターさんたちに会えるオフ会とかミーティングとかに参加しまくって、そこで書いてほしい! って思った人にどんどん声を掛けてたんですよ。だけども実際に書いてくれてるのは今の所patoさんだけで──。やっぱり、みんなパチンコ業界っていうと、どうしても引くんですよね……」
「ウチもあります。そうなんですよ。やっぱみんな引いちゃう。でも競馬とかボートとか、公営の方だと全然やられたりするんですよね。仕方ないといえばそうなんですけど……。やっぱり引っかかりは覚えますよね。そんな嫌かなぁ……って」
「パチ7さんでも何かありました?」
「ここでは言えませんけど、色々あります(笑) なんかもう、最終的に悲しくなりましたもん」
「僕は逆ですね。見返してやろう! って。もう、その人と同じジャンルでもっと有名な人がパチンコの仕事してるの見かけたらスクショ撮ってますからね。いつか見せて『誰々さんはやってるじゃないですか!』って言えるように──」
「めんどくせぇやつ(笑) でもまぁ、既存のパチンコパチスロライターさん以外にも書いて頂く、という切り口は賛成です。ウチももはや伝説とも言える『つよパチ』という漫画がありましたし。なんかエンタメとしての新しい切り口って見せたいですよね」
▲patoさんの『パチスロ名機列伝』
「あと、お会いしたら是非訊いてみたいことがあって。ちょっといいですか? 『エクセル武者』って一体なんの為にやってるんですか? 読んだ感じかなり勉強になるコンテンツなんですけども──」
「エクセル武者ですか……。あれは社内に気持ち悪いくらいエクセルに詳しい人がいて、どうせだったらこの人のスキルを活かしたいなと思っていろいろ考えた結果こうなった感じです。ただエクセル講座やっても誰も見ないんで戦国設定にしました。そして最近はLINE@もやってて、そこにエクセルの質問を投げたら武者が答えてくれたり。なんなら作りかけの表投げても手が空いてたら速攻で作ってくれたりしますよ。ホントに変態レベルで詳しいんでめちゃくちゃ早くて笑えますよ」
▲エクセル武者シリーズ
「中で使われてる写真とかもすごくいい味出してて、こういうのも編集長が全部指示してるんですか?」
「そうです。やっぱりどうせやるなら楽しくやったほうがいいですし。悪ふざけみたいに思う人もいるくらいの方が読んでて面白いですし」
「なるほど……。どうせなら面白く。そこはホントその通りだと思います。ただ、問題なのはこれがベラジオさんの公式サイトだって事で……(笑) そうなると実は隠れた目的があるわけでしょ?」
「あ、それはあります。言ってもこれはベラジオのサイトなので、もちろん最終的にはそこに繋げなきゃいけない。『エクセル武者』も実は一見無関係なように見えるんですけど、さっき言ったLINE@の参加者が増えて行って……例えば1万人とかになれば出来ることはどんどん増えていくじゃないですか。エクセルの情報を欲しがるのは18歳以上の大人なんだから。それが1万人参加してるプラットフォームなんて、ホールとしてはありがたさしかないですもん」
「ほえぇ……。なるほど。そんな考えが……!」
「はい。実はあるんですよ。ただ実際問題として参加者が1万人になったらエクセル武者が過労で倒れちゃいますけども(笑)」
「さっき『ナナメの切り口』っておっしゃってましたけど、今のエクセル武者の話を聞いてなんとなくピンと来ました。『LINE@で人集めたい』ってストレートに企画やっても、どうしても商売っ気が出ちゃいますもんね。人を集めるのにエクセル講座をやって、そんでそのエクセル講座をやるのに戦国の設定を使って……。どんどんハスに切り込んでいって生臭さを消していく、みたいな感じですよね」
「はい。単純にLINE@で人を集めたいなと思っても難しいと思うんですけど、でもすこし考え方を変えて、ワークシートを投げたらスタイルを作ってくれるようなサービスとか……あとは気持ち悪いくらいエクセルすごい人が、実際にそれを身を削って提供してるんだぞ、というのがあるとなんだかんだ笑えますし。しかも武者なんで。冷静に考えたら武者である必要全然ないんですけど、そこはもうナナメに……」
「……すっげえナナメですね(笑)」
★すぐ地域密着って言っちゃうのって。
「では次にいよいよ核心部分ですね。結局ベラジオプラスって、何のために存在してるのか。具体的に何を目指しているのかって部分をお聞きしてもいいですか?」
「はい。よく訊かれるのですが、ベラジオプラスはもちろん『ベラジオの公式サイト』です。ただ、僕自身ディレクションの経験がない状態からのスタートだったので、目指す所が上手く伝わってないのはあるかもしれません」
「……目指す所。実はここがピンと来てないんですよね。コーポレートサイトっていうと、基本的にその目的は『自社の情報発信』じゃないですか。でもベラジオプラスはちょっと違う。体裁としては『何かの』コンテンツマーケティングのプラットフォームに見えるんですけども、その『何かの』がちょっと分からない。だから読んだ時に違和感があるんだと思いました」
「そうですね。おっしゃる通り単なるコーポレートサイトでは無いですね。何の為の、となるとやっぱりベラジオの為の、というのが答えになります」
「ベラジオの為。そりゃそうですよね。でも失礼を承知で言っちゃうと『グルメ情報を載せるのが、果たしてベラジオのマーケティングとどう絡むのだろう』ってのがどうしても気になるんすよ」
「そうですよね……。でもこれは結構単純な話で……『地域密着』って言葉があるじゃないですか。大体この業界みんな地域密着っていいますよね。店舗型の営業なので、当たり前ではありますよね。でもね『重い賞品をお車まで運びます!』とか『真心込めて接客します』とか良くあるじゃないですか。コレが地域密着だ! みたいな。じゃあ、接客してれば地域密着なのかな? というのがある時から気になり始めて──」
「地域密着。『とりあえず言っとけポジション』の言葉ですね」
「そうなんです。みんな言うじゃないですか。パチンコ・パチスロに限らず。いろんな商売ですごい使われてて。とりあえず地域密着って言っとけば何となく許されるし頑張ってる感じは出るんで分かるんですけども、それホントに地域密着なのかなって」
「まあ大体『接客』ですよね。とりあえず丁寧に接客しとけば地域密着みたいな」
「そうなんですよね。で、僕が出した答えとしては、最終的に『このお店があって良かった』って言われるのが本当の地域密着じゃないのかなあと……。お辞儀の角度をひたすら深くしていくよりは、そっちの方がスッと入ってくるんですよね。じゃあ『あって良かった』と言われるのにどうすれば良いかというと、やっぱり経済を回す事なんじゃないかなと僕は思います」
「経済。公式サイトで経済を回す……」
「例えばベラジオプラスのPVが100万とかになったら、近隣の店舗さんに記事広告(※広告費を貰って書くPR記事の事)の営業が出来るじゃないですか。それを○万円で受けるとして、そのお金、全部そのお店で使うんですよ。400人から社員が居る会社なんで、懇親会でも歓迎会でも壮行会でも送別会でも、そういう会は頻繁にあるわけですし……。そしたら店舗さんとしては実質無料で記事広告を出せるし、そこから常連になる社員もいるかもしれない。そういう積み重ねで、近隣の商店とベラジオの店舗の距離を近づけていって、経済を回していく。面白くないですか? エクセル武者のLINE@だって、地域の美味しいお店の情報を1万人相手に無料で発信できるなら、絶対意味があるじゃないですか」
「ああ、いいね。ストンと来る」
「この辺はあくまでベラジオプラスが企業の公式サイトで、それ単体での収益化を考えてないからこそ出来る事だと思います。で、そもそもなんでそこまで地域密着に拘ってるかというと──……パチンコ・パチスロってイメージが悪いじゃないですか。この状況には常々思う所があったんです。だから、どうせやるならとことんまで集客の匂いを消して、まずは大阪の、店舗周辺の地域から愛されるメディアにしようと。そのために地域の経済を回して、ベラジオがあって良かったと思ってもらおうと……そういう感じでやっています」
「いや分かります。僕もサイトにせよ店舗にせよ、ファンを作っていかなければ、絶対にしんどくなるって思っています。PVとかUUだけ見ていてもダメ」
★10年後20年後。
「今はやっぱり業界として厳しい状況ですし、それにさっきの、お仕事をお断りになるライターさんの話じゃないですけども、そもそもパチンコ・パチスロって下に見られがちなので、普通にやっててもこの先厳しいと思うんですよ。これはもうベラジオに限らずなんですが、今の30代の業界関係者に話をしてても、危機感があんまりない人が未だに居るのを感じます。このまま普通に言われたまんま仕事してて、10年後20年後に今と同じ給料貰えると思ってますか? 思ってるならちょっとヤバイですよ。って僕はちゃんと周りに言うようにしてます」
「規制の話もそうですし、完全分煙だってそうだし。今後は高射幸性機の撤去や消費増税も控えてる。今もうパチンコ・パチスロ業界って逆風が風速30メートルくらいで、ゴリッゴリ吹いてる状況ですからね……」
「まずはちゃんと危機感を持って、10年後20年後を見据えて種を撒かないといけない。この『ベラジオプラス』はまだ出来たばかりですけど、10年20年続けたら絶対変わってくると信じています。一緒に働く仲間を探すのも今はどんどん大変になってきてますけど、こういう公式サイトって新卒採用とかのリクルーティングとしては最適だと思いますし、ブランディングがしっかりしてれば相当な武器になるハズです。そして内容が面白くて、さらに地域からも愛されてれば、絶対意味があるじゃないですか。社内ではベラジオプラスをこういう形で運営してることを快く思ってない方も実際いたんですけども、そういう方々も最近はやっと応援してくれるようになって来ています。ちょっとずつ、浸透してきてて……これは嬉しいですよやっぱり」
「なるほど。そう聞くとたしかにベラジオプラスさんは、ベラジオの公式サイトだなぁ。でも、でもですよ。絶対にありますよね?『直接的な集客につながること書いて』って言われること。極端に言うと、示唆みたいなことしてくれって」
「超絶あります(笑) この前も『リニューアルオープンするからそれについて記事を書いてくれ』って」
「単なる告知記事ってことっすね」
「まぁそんなの面白くないし、その先に繋がらないじゃないですか。だから、その店舗の歴史をすべて書かせて欲しいって言ったんです。初代店長が誰で、ここで1回目のリニューアルをして、こんな事件があって、とか。歴代店長全員にインタビューして。で、今回のリニューアルはこういう想いでやります!ってなれば、気にしてくれる方も出てくると思うんですよ」
「それ、いいっす。すげー読みたい。やりましょうよ! それは自社メディアじゃないとなかなか出来ないし」
「ダメでした。いや、そんなに大袈裟じゃなくていいって。引いちゃうんですよ。そこまではやりきれないってことですね。まぁ仕方がない部分もありますが」」
「なるほど……。惜しい企画を亡くしましたね。で、全体としてどうです? そのベラジオプラスの運営理念というか。方針。上手くいってますか?」
「まあ紆余曲折ありながらも、今の所は順調に行ってると思います。色々難しい部分もあるんですけども、やんないとゼロなので。でも実はウチだけじゃないんですよね。そういう種蒔き的な行動って実は色んなホールさんがやってて──」
「ゆるきゃらとかもそうですよね。僕もいろんなホールさんの話は聞くんですけど、みんな危機感をもってそれぞれ動いてますね。当然っちゃ当然なんですけども」
「そう。やって当然なんですよ。今は黙っててもお客様が入ってきて商売ができる時代ではないので、ブランディングはどこもしっかり目指してると思います。ベラジオプラスがこういう形だというだけで、最終的な目標みたいなのは割と普通というか。当たり前の事なんですよ」
「凄い取り組みをしてる所とかもありますもんね。Twitterみて笑っちゃう事もありますもん。このアイデアは凄いなぁって。まあちょっと今回Plus編集長さんにお話を伺おうと思ったのは、その中でも独特というか、尖ってるなぁと思ったのがきっかけだったわけで」
「尖ってる……というのは褒め言葉ですね。目につかないより全然いい(笑) 僕自身、まだまだ経験が不足しててディレクションが上手くいっていない部分もあります。編集の方法なんかも自己流でやってるので色んな人に助けられています。作業量も膨大で手がまわらない部分もあるのですが、10年後、20年後に『あの時ちゃんとやっとけば良かった』と後悔するのは絶対に嫌なので。今後もしっかり運営して行こうと思っています」
「うん。分かりました。最初かなり謎のサイトだったんですけど、だいぶスッキリしました」
「こんな感じで大丈夫ですか?」
「はい。バッチ……あ、いや。最後に一点だけ。あの事件には触れないんですか? サイト上で」
「言われると思いました(笑) 頑張っている最中、とだけお伝えしておきます。僕個人としてはきちんと触れるべきだと思うので」
★あしのまとめ。
シャッ! 以上がPlus編集長とパチ7編集長の対談全容だ。筆者は横でメモを取りつつ聞いてたけども、内容を大まかに纏めるとこんな感じになる。
◆ベラジオプラスはあくまでベラジオの公式サイト。
◆一見するとホールと無関係なことも、実は目標につながっている。
◆最終的な目標は『地域の経済を回す』『リクルーティング』『働く仲間を豊かにする』の3本立て
◆究極的に、ベラジオがあって良かった! と思ってもらう事。
大体こんな感じだ。 本文でパチ7編集長が言ってる通り、ベラジオプラスを読んだ時に筆者が感じたのは「一体なんのサイトなんだろう」という、微妙に腑に落ちないような気持ちだった。大抵の人がそうだと思う。でもPlus編集長の話を聞くと、実は氏独特の「ナナメの切り口」でもって、あえてそうしてる部分も見えたり。 集客の臭いを徹底的に消して、単純に「面白いサイト」で人を集めるのってものすごく大変だと思うけど、そうして集まったファンはたぶんパチンコ・パチスロ業界の動向に左右されない、純粋な「ベラジオのファン」だと思う。
可能・不可能をさておいても、それが実現できればホントに、10年20年先には絶対何かが変わってると思う。凄い事だ。 ベラジオプラスはこの対談の直前から更新をお休みしていたけど、現在再開に向けて鋭意活動中との事。完全復活の際には、また我々を大いに笑わせてくれると思う。今後の快進撃に期待したい。
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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