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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
2015.11.13
あのときオレはクズだった 第41回 ~第2部ガイド~
田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
ベトナムで見た光景が、クズの変化を加速させる……
たまたま購入した本をきっかけにボランティア、NPO法人というものに興味を持ったはいいけれど、じゃあ、いったいいつ始めるのか。なにをやるのか。そういった具体的な考えのないままなんとなく、文字通り日々を消化するだけの毎日を送っていた2010年の秋。いつものように塾長おじさんと飲んでいるときに、こんな話になった。
今度、田中達がいく旅にオレも誘ってよ。家族との旅行はリゾートがメインになっちゃうけど、オレもたまには東南アジアに旅行したいんだよね。
こと旅ということに関しては異常にフットワークが軽いのがバカの特徴である。すぐさま格安で行ける旅先を見つけ、気がつけば、ほのかに甘い香りの漂うベトナム航空機に乗り込み、機上の人となっていた。そう、今回の目的地はベトナムのホーチミン。塾長おじさんに自分、そして家電量販店で時計を売るイサオさんとの、すっとこ珍道中がスタートしたわけである。
ベトナムに対する知識といえば、ベトナム戦争があったこと。バイクがすごい勢いで道を走っていること。パクチーがなんにでも入れられるということくらい。10000円が200万ドンというとんでもない単位の現地通貨に変わることに驚き、食事にいくたびに唯一覚えてきたベトナム語、マイサイパクチー・ナカップ(パクチーを入れないでください)を連呼したけどまったく通じないので結局イタリアンばかり食べ、ディスコでタムちゃんという女の子に恋をするという、きわめて健全な旅を送っていたわけだが、べろべろに酔っ払ったホテルへの帰り道。イサオさんが物乞いをする子どもにお金をあげようと財布を出したところ、財布ごと盗まれてしまった。
財布を盗まれたのは、ある意味で自業自得。そもそもお金なんて子どもにあげるべきではないと自分は思っていたので、イサオさんに対する同情というものはなかったんだけど、財布を盗んで走り去っていく6歳くらいの男の子と、4歳くらいの女の子。その顔を見て驚いた。
夜の10時に盗みを、罪を犯して逃げる子どもの顔。そこには悲壮感や人生に対するあきらめといったものが滲んでいるのだろうと、勝手にそうイメージしていたわけだが、その二人の子ども達の顔は、輝きに満ちていた。罪を犯した意識なんてみじんもない、一点の曇りもない笑顔。それを見て、驚いたと同時にこうも思った。
もったいないな……。
財布を盗むという行為を悪いことだと思っていれば、絶対にあんな笑顔はできない。つまり、子どもには悪いことをしている認識がないのである。あのキラキラした笑顔を犯罪ではなく、もっと前向きなことで見せられるようになればいいのにな。そんな話を翌日、またしてもイタリア料理屋で飲んでいる際に塾長おじさんに話したら、おじさんはこう言った。
田中、もうガイドやめちゃえよ。お前はもっと、自分のやりたいことをやりゃいいんじゃないか?
本心を言うと、なかなか決断できない自分は誰かに背中を押してもらいたかったんだと思う。そのときは、そうですかねえと答えをはぐらかしたが、この言葉に背中を押されて、この瞬間に自分はガイドを辞める決心をした。自分がライターになれたのも、良い思いができたのも、きっかけはすべて塾長おじさん。そのおじさんにそう言われて、心のつっかえが、ふっと取れたような気がした。
こういうものは、頭でぐずぐず考えているだけではいつまでたっても進まない。とにかく勢いのあるうちに踏み出してしまわないとなにも変わらないというわけで、日本に帰って緑茶ハイを流し込み、一緒に飲んでいた酒井さん(ルーキー酒井)に告げた。明日、ガイドを辞めてきます、と。
その日のうちに母親と塾長おじさんにも電話で告げて、そして、翌日には編集部でガイドを辞めますと、そう告げていた。
前回は、ある意味で慰留してくださった編集長も、今回は「そうか、わかった」とすぐに受け入れてくれた。恐らく……これは自分の想像だが、前回は自分の顔に迷いが出ていたんだと思う。だけども今回は自分の中で一点の曇りもない決断だった。だから、編集長はなにもいわずにただ受け入れてくれたのだと、自分はそう思っている。
そんなわけで、まだ体からベトナムの匂いが消えきらないうちに物事はとんとん拍子で進み、10月いっぱいをもってガイドの仕事に区切りをつけることになった。そして、ベトナムの一件以来、頭に残っていたあの子達の笑顔。これに対する自分自身の答えを出すために、自分のNPO活動の対象は、「子ども」にしようと決めた。そんなわけで、子どもを対象としたあらゆる活動を調べていくうちに、ひとつの団体にたどり着いた。
ドイツのオーバーハウゼン市にある、世界平和村。アンゴラなど内戦が行われている地域で傷ついた子ども達を無償で受入れ、町ぐるみで手術や移送、リハビリの面倒を見ているこの施設。町の一般市民も自分の空き時間に自分ができることを行うという、町ぐるみでのボランティア活動に興味をもった。そして、この世界平和村は年に2回、2年間の住み込みボランティアを世界中から募集していることがわかった。
次回の募集開始は2011年の2月。そして、ボランティアの期間は2011年の8月から2年間と、そう外部の紹介サイトに書いてある。よし、これに応募しよう。そのためには、応募要項に必須とある英語を話せるようにならないといけない。というわけで、外国に語学留学に行こうと調べたら、格安英語の留学先にフィリピンとフィジーの二つが出てきた。おお、ここでフィリピンとつながるのかよ。
こういった巡りあわせは、いわば運命。というわけで、2011年の1月から20週間のフィリピン英語留学を決め、その後に2年間、ドイツで住み込みのボランティアを行うという筋書きをたてたわけだが……まあ、これまでを振り返ってもわかるように、いくら入念に筋書きをたてても、なかなかその通りになんて進まないもの。この先、自分がどのような道を経て、そしてフィリピンに住みながらNPO活動をするようになったのか。最終回はそこまで迫っているが、もう少しだけ、どうかお付き合いいただきたい。
あのとき打っていた 「タムタムA」 |
【メーカー】山佐 【販売年月日】1997年7月 【タイプ】Aタイプ
いまでもたまに、思い出す。ベトナムの田舎にあるディスコ。そこで満面の笑顔を放っていたタムちゃんのことを。あのとき、もう少し英語を話すことができたら、もっと仲良くなれたかもしれない。そんな後悔とともに、タムちゃんの顔とは似ても似つかない、面長の自分の顔に似た、山佐の4号機『タムタムA』を思い出すのであった。タムタムの5号機、出ないかなあ。出ないだろうなあ。
クズの成績表:★★★★☆(そこは間違えんなや…。) |
確かにスラムとかに行くと、教育の大切さってものを考えさせられますよね。悪いことを悪いって思っていないという恐ろしい状況。田中氏が驚きを覚えたのも理解できる。
そして塾長さんの素敵な一言。ライターになるきっかけをくれたのも塾長であれば、最後に背中を押したのも塾長さん。運命、というか流れを感じざるを得ないし、お二人の縁と関係性を羨ましくも思います。
企画主旨とはズレちゃいますが、もう、クズ要素なんてなくてもいい。本当にそう思う。クズがクズなりに真っ当な道を歩んでいく姿、素晴らしいじゃないですか。
でもな、世界平和村じゃなくて、国際平和村なんだ。そこだけは間違えんなや…。
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- 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
- 代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。
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