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若年性パチンコ研究脳
2022.03.18
研究#16-13:2015年のMAXタイプ『大当り確率1/319』規制! MAXタイプの駆け込み、長寿ミドルの誕生、奥村遊機の倒産……~CR機の足跡を辿る連続企画2015年編~
どうもこんにちは。話題のエヴァを今更初打ちしまして、ハンドルの快適さに驚きを隠せなかったraraです。900ハマって1度も当てられなかったのでめちゃくちゃ負けました。
▲左右両方から使える”奥に”捻るハンドル
数々の規制が行われてきたパチンコ業界ですが、そのほとんどが出玉性能におけるものであって、デバイス的な面での規制が追加されたことはほぼありません。前にも触れましたが、ハンドルそのものを震わせるバイブが遊技性を損なうという理由でハネられるようになったぐらいですかね。
ハンドルの形状に関してもこれといった規則はなく、かつてはバイク型ハンドル(銀座:CRけろけろけろっぴ)という謎のデバイスも存在していました。とんでもない版権にとんでもないデバイス。
▲どこにハンドルがあるか一見わからないバイク型
僕はバイク型を使ったことは無いのですが、今回のエヴァハンドルは奥にひねるという動作になりますから、原理的にはバイク型に近い気もします。写真を見ただけで引いていたのですが、もしかしたらバイク型も凄く快適だったのかもしれませんね……
さて、デバイスと違い、事あるごとに行われてきたスペックに対する規制ですが……04基準以降では最大級の規制が、今回取り上げる2015年に施行されました。ということで2015年のトピックスです。
★2015年のトピックス
★2013年パチンコ界ピックアップ
◯遂にMAX機が規制。10月までは販売可能。
◯こっそりと出玉なしの大当たりも規制
◯V-STが誕生から3年で最大勢力に
そんな2015年に発売されたパチンコの総台数は239機種。少しずつ減り始めています。そしてスペックのリンクはこちらです。(別リンクにて公開中)
2022年1月のCR機完全撤去まではちらほらと見かけた面子ですね。設置期限の大前提として設けられている”通過から3年+認定で3年の6年縛り”を、コロナの影響という偶然によって延命措置が取られた結果、7年近く設置されていた台達です。今だからこそ打ちたい台がいっぱいありますね……
さて、まずはMAX規制がどのようなものだったのかから見ていきましょう。
★MAX機が規制された2015年
最初のきっかけは、2014年の10月に行われた国会答弁だったと言われています。
当時の国会で議論の真っ只中にあったのがIR法。日本のカジノ建設における是非を語る中、”のめりこみ防止”というワードが流れ弾としてパチンコ業界に飛んできました。(国会答弁は全てインターネットに公開されている為、特定のワードで検索してみると色々と確認することが出来ます。)
その流れで問題視されたのが、純増3枚近いAT機やMAXのV-ST機が登場したことでピークを迎えていた射幸性でした。
パチンコの荒さはV-STにより歴代でも最強レベルの性能を実現していましたし、5号機に至っては設定不問で万枚の可能性があるような台が主流になっていました。歴代で最も設定不問度が高かった時期ではないでしょうか。カジノ云々が無くても問題視されるのは時間の問題だったように思います。
結果、行き過ぎた射幸性を抑制するというお題目の元、パチンコ・パチスロ双方の自主規制をすることになりました。 パチンコ側の規制として行われたものを要約しますと……
★2015年MAX機規制
◯大当り確率の下限を1/399から1/319へと変更
◯それに伴い、出玉性能の引き下げ
◯大当りを引いた場合には必ず出玉を得られるようにする
というものになります。1番上はそのままですね、2005年から長らく続いてきた下限が変更になりました。
また、それに伴い大当り1回の期待値も上限が変更されました。『大当り確率は1/319だけど突入率を30%にして爆発力は従来級!』みたいな屁理屈は最初から封じられているということですね。
そして地味に影響が大きいのが最後の項目。2009年に、出玉が無く確変にも突入しない大当り、俗に言う”突通”が初当りに限り規制されましたが、さらに踏み込み”大当りしたのに出玉がもらえない”という事象全てが封じられています。
かつての規制では電サポ中の突通までは封じられていなかったため、特図1(ヘソ)で出玉なし確変を引いてからの特図2(電チュー)で出玉なし通常……という最恐コンボが炸裂する可能性がありました。
規制後は大当りした場合必ず出玉を貰えるようにする必要がある為、特図2に突通を入れる場合は特図1は全て出玉ありの大当りにする必要があります。逆に特図1に突確を入れる場合は特図2が終わる時に出玉有り大当りが必須になります。
また、スルー時に出玉がもらえないST機においては通常時の出玉なし大当りは完全に廃止された形になります。 是非はともかくとして、射幸性は確実に抑えられた形ですね……
そして、この連載で取り上げてきた細かい規制との大きな違いとして、既に設置されている台の撤去まで含めた規制となります。1/319よりも重い台は、規制前のリリースであったとしても撤去対象となり、段階的な撤去が求められました。
初代牙狼きっかけで一種二種混合機が規制されたのに、初代牙狼は堂々と設置されていたり、”これからは出せませんよ”という規制ばかりだった中で過去に遡っての撤去ですから、その影響力はかつてないものとなります。
MAX機を販売出来るのは2015年の10月末まで。そしてMAX機を撤去しなければいけないのが2016年末まで。つまり、駆け込みでリリースさせたとしても1年とちょっとしか使えない機械ということになります。おそらく、販売可能な期間内での新台登場数を減らす意図もあっての時間設定だったのでしょう。
ですが……かつてパチスロの4号機が規制された時には、約半年しか置けない台が登場していたのです。そもそも新台の稼働が1年持つことなど稀な時代なのですから、1年で撤去することに何の問題がありましょうか! と、冷静に考えると問題だらけな気がしますが2015年に発売された機種の確率帯を見てみましょう。
★MAX機の駆け込み祭! 同時にご長寿ミドルも誕生!
大当り確率 カテゴリ |
リリース機種数 |
ミニマム (1/1~1/59) |
4機種 |
甘 (1/60~1/139) |
87機種 |
ライトミドル (1/140~1/239) |
41機種 |
ミドル (1/240~1/339) |
36機種 |
ハイミドル (1/340~1/369) |
2機種 |
MAX (1/370~1/399) |
50機種 |
特殊 |
7機種 |
総リリース数が減り、他の確率帯が軒並み落ち込む中で、MAX機が唯一数字を伸ばしています。駆け込みまくってますね……
その上登場したMAX機のほとんどがV-STやV-確変といった激荒スペックで、最後のお祭り感が強めの内容になっています。
大量に登場したMAX機の最後を飾ったのは、10月13日導入開始の『CR牙狼魔戒ノ花XX』です。
▲牙狼魔戒の筐体を見て地味に感じる時代になるとは思ってもいませんでした。
MAXV-ST機の火付け役である牙狼が最後の花道を飾ったというのは、有終の美と言えるのではないでしょうか。前作『金色になれ』の時点で極限だった出玉性能を僅かながらに引き上げているところに意地を感じます。
2016年末の撤去まで1年ちょっとしか動かせないにも関わらずとてつもない導入数でしたし、期待に答える稼働はあったと思います。
そして、この年に出た非MAX機は規制後も長く生存します。詳しくは次回になりますが、MAX機撤去から程なくして追い打ちの規制がかかってしまった為、その出玉性能が希少なものになってしまったのです。
駆け込みのMAX機が多数出る中に混じって4月に発売された『CRダンバイン319』や、規制直後の11月2日に発売された『CRクイーンズブレイド2レイナ』なんかは、つい先日まで動かしていたホールも多いんじゃないでしょうか。
▲末期は役物が落ちっぱなしでまともに演出を見られない状態が散見されました。でもフル稼働。
V-STを使ってさえいれば319であってもV-ST以前のMAX機とそう変わらない出玉性能を付けられますからね……この頃出たミドルを大量に抱えておいたホールは、この数年間かなり有利な営業が出来ていたのでは無いでしょうか。
ということで、続いてはV-STが一大勢力と化した2015年のジャンルについてです。
★V-ST全盛期の中炸裂した確変機
ジャンル |
リリース機種数 |
確変機 |
62機種 |
V-確変機 |
9機種 |
ST機 |
49機種 (通常あり6機種) |
V-ST機 |
79機種 |
転落機 |
2機種 |
V-転落機 |
6機種 |
リミット機 |
8機種 |
一種二種混合機 |
12機種 |
一般電役 |
4機種 |
羽根物 | 9機種 |
普通機 |
3機種 |
ウィッチブレイドでの初登場から4年。V-ST機が最大勢力になっています。特に顕著なのがMAX機で、半分以上がV-ST機! V-確変やV-転落も合わせると、実に7割が大当り中にVを狙わせる台となっています。
そんな時代に純粋な確変機でありながら話題になったのが『CRビッグドリーム~神撃~』です。 右打ち中の演出を極限まで排除した上、確変継続の75%全てが16R2400発という割り切ったスペックで(当時としては)並ぶもののない異次元の出玉速度を実現。出玉性能的にはV-ST系と比べてかなり劣る確変機でありながら、速さの一点突破で人気を博しました。
▲ビッグドリームに(当時としては)とか書く時代になるとも思っていませんでした。
時期的に駆け込み登場なうえ7セグノータイアップ機ということで設置は極小、そのうえ流行ったときには既に増産ができなくなっていたため、プレミア的な中古価格を叩き出しました。出玉速度が早い台に需要があることは分かっていたのですが、まさかメインストリームになるとはこの時は思っていませんでしたね……
また、ここ数年極めて影の薄い存在になっていた一般電役から『CRナナシーDX』がプチヒット。
▲初代の大当り曲をアレンジした「遊園地のテーマ」が超名曲
1/66スペックでも初当りで約870個が保証される、時代に逆行した安定感あるスペックで長期稼働を成し遂げました。
2連目のハードルが遠いV-ST機でも初当りの出玉量が少ない台ばかりになりつつありましたし、確変機でもビッグドリームなんかは、初当りの44%がナナシー1/66以下の出玉で終了してしまいますからね……
こりゃあ一般電役の時代が来るぞ! と僕は割と本気で思っていたのですが、確変や時短が搭載できない一般電役はスペックで差をつけにくいこともあってか、専ら豊丸専用ジャンルと化していきます。惜しい。
さて、MAX機が規制された事により、派手な出玉を演出する為に、より一層V-ST機偏重の流れが進むように思われます。というか実際ミドルV-ST機ばかりになるのですが...ある時を境に、V-ST機の需要が急落してしまいます。それについては以下次回ということで、最後に継続率など諸々のデータを見てみましょう。
★出玉なし大当りの衰退が本格化
出玉なし大当りの 有無 |
リリース機種数 |
出玉無し搭載 | 96機種 (うち出玉無し通常あり38機種) |
出玉無し非搭載 | 143機種 |
出玉なし大当りを搭載している台は大きく減少。10月から始まった規制のほかに、やはり確変イコール出玉ありという仕組みのV-ST機が覇権を握った影響が大きいです。
この年に出た「CR哲也2」や「CRペルソナ4」などが古典的なバトルタイプの最終形となっており、初回突確からの突通コンボを搭載。通常時に潜伏も付いており、小当りが潜伏フェイクの役割を担っている台としては最後の世代になっています。
▲残保留で突通を引くとサポ0回という悲しすぎる薄い所を引いたことがあります
この2台の甘デジはつい最近まで設置が残っていたのですが、ご存知の通り一部地域を除いてCR機は完全撤去。当たったのに出玉がもらえない可能性がある台は消滅してしまいました。
続いて潜伏のデータです。
潜伏の有無 |
リリース機種数 |
あり | 63機種 |
なし | 146機種 |
出玉なし大当りが減るのに引っ張られるように潜伏機も大幅に減少しています。 わざわざV入賞させてから潜伏ってのもどうしても違和感ありますからね。というか潜伏を使わなくても高い出玉性能を持たせられるのがV入賞システムのウリですから、それで潜伏させるなんて本末転倒です。
そんな風潮に抗っていたのが古豪・奥村遊機。「CR怪物くん」は、今のところ最初で最後のV-転落機に潜伏を設けた台です。
▲電サポ中の遅さも特徴。3万発出した時は相当時間が掛かりました。
V入賞後に潜伏する時点でどうかと思うのですが、必ず次の当たりがもらえる確変や、いつかは必ず終わりがあるSTと違い、いつ終わるか分からない転落機なのに潜伏というのがまた凄まじい。
そのうえ潜伏中であっても大当り確率は1/107という驚愕の重さ。転落確率は1/809ですから、潜伏中の300ハマりぐらい起こってもおかしくない設計です。しかも当たったところでヘソ抽選なので通常を引かされるかもしれない。
そんな "怪物"の名を冠すに相応しい潜伏機ですが......なんと、登場から2ヶ月後の2015年4月に奥村遊機が倒産してしまいます。 なんとも悲しい最後ですが、倒産したメーカーなのでMAX規制による撤去対象外というウルトラCが炸裂。
対象外になることが発表された時点で既に撤去済みのホールがほとんどだったのですが、極一部のホールでは唯一の合法MAX機として設置が残っていました。
それでは、最後に継続率に関するデータです。
確変継続率 |
リリース機種数 |
49%以下 |
17機種 |
50%~59% |
19機種 |
60%~69% |
30機種 |
70%~79% |
87機種 |
80%~89% |
39機種 |
90%以上 |
13機種 |
こうしてデータにまとめてみると、V-STばかりになった割には70%代が多い事に気付かされます。ST突入のハードルを超えた上で継続させるか、難易度の高い時短引き戻しを成功させてようやく2連ですから、とにかく単発終了率が高いんですよね……そのうえで初当りの出玉量は減っていますから、悪い方に偏るとどれだけ初当りの引きが良かろうと大変なことになってしまいます。
……といっても、今思えばこの時代はまだまだハードルは低かったのです。ST突入率50%、なのにST継続率65%という大単発時代の訪れが目の前に迫りつつありました。ということでまた次回お会いしましょう。
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- rara
- 代表作:若年性パチンコ研究脳
北海道に蠢く24歳のスロパチ好き。珍古店を探して全国を駆け巡ったり、大きいホールに一台だけ置いてあるマイナー台を打って、悦に浸ったりするタイプの人。最近のマイブームはパチスロミルキィホームズ。
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