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若年性パチンコ研究脳
2021.11.26
研究#16-6:現在のパチンコへとてつもない影響を与えた”一種二種混合機『初代牙狼』”が登場! CR機の足跡を辿る連続企画~2008年編~
どうもこんにちは。5号機撤去目前ということで大好きなスーパーリノを積極的に打ってしまっているraraです。さすがは初当り1/600といいますか、息を吸って吐くように4桁ハマってしまいます。5号機が持つ長い歴史の中でもトップレベルに荒い台ですよね……。
ですが、僕が今月主に負けているのはパチンコのミドルだったりします。それもそのはず、今のパチンコは、1/319の大当りを引いたところで良い方の50%を引かなければ300発で終了だったりするのですから、実質的な初当たり確率はスーパーリノと対して変わらなかったりします。
データランプ上は1/319で当りを計上していますから、なかなか4桁はハマりませんけど、”まともな出玉を得られる大当り”間で4桁ハマるのは、スーパーリノと同じで日常茶飯事です。それでいて1,000円で回せる回数は、圧倒的にスーパーリノの方が多いですし、トマト1回よりもミドル機の状態1回の方が余裕で期待値は上ですから、荒さはもう断然パチンコの方が上です。こう考えると恐ろしいですね……。
さて、そんな荒さの頂点を極めつつある昨今のパチンコですが、そこに至るまでには長い紆余曲折がありました。ということで今回は「CR機の歴史を振り返る」の第5回です!
※過去回はコチラ。
前回取り上げた2007年では、確変機一辺倒だった時代にST機のレジェンドが登場。時を同じくして潜伏という概念がメジャーになり始め、徐々に出玉性能が過激化しつつありました。今回はその翌年、2008年がテーマです!
★2008年パチンコ界ピックアップ
◯旧基準CR機と4号機の撤去が完了し、新台の供給台数が低下。
◯甘デジ市場の熟成により、甘デジ専用機が多数登場。
◯潜伏が本格的に定着。付いてないほうがマイノリティになってしまう。
◯革命機『初代牙狼』登場。一種二種混合機の概念を覆した人気シリーズの第1作。
そんな2008年に販売されたパチンコ機は、現金機含めて228機種! (※rara調べ)
04基準機のリリースが2ヶ月間しかなかった2004年を除けば、初めて300機種を割り込む結果となりました。2007年に旧基準機が全撤去されたことで、特需も一旦落ち着いたというところでしょうか。
そしてコチラが2008年に登場したパチンコ機のデータベースです。例によって巨大データのためリンク先にて公開しています。見なくても記事を読むのに影響はありませんが、今も続く人気シリーズの初代が誕生していたり、この頃現役で打ってた人は記憶の扉が開くかもしれませんので是非。
ということでここからは細かい分析。まずは2008年にリリースされた機種の確率帯についてです。
★まさかの首位交代!? 2008年の確率帯事情
大当り確率 カテゴリ |
リリース機種数 |
ミニマム (1/1~1/59) |
1機種 |
甘 (1/60~1/139) |
83機種 |
ライトミドル (1/140~1/239) |
11機種 |
ミドル (1/240~1/339) |
72機種 |
ハイミドル (1/340~1/369) |
24機種 |
MAX (1/370~1/399) |
23機種 |
特殊 | 4機種 |
全体のリリース数が大きく減少するなか、唯一去年とほぼ同じ数字をキープしていた甘デジが遂に首位に! ニッチな新ジャンルとして2005年に生まれてから、たったの4年での首位浮上。『甘海』の大ヒットもあってか、ほとんどの台がメインのスペック+甘デジという出し方をするようになったうえ、甘デジ専用機の存在が珍しいものではなくなったことが影響しています。
一方、リリース数基準だと元気が無いのがMAXやハイミドルといった重い確率帯。前回の記事ではMAXの革命機を取り上げましたが、この時代はまだまだミドルの確変機がメインスペックとして扱われています。
▲確変ミドル機として大ヒットを飛ばした冬ソナ2。超良心的スペックだった前作から打って変わってまさかの潜伏搭載
続いてはジャンルに関するデータです。
★まだまだ続く確変機時代! のなか、一種二種混合機が遂に目覚める!
ジャンル |
リリース機種数 |
確変機 |
175機種 |
ST機 |
30機種 |
リミット機 |
6機種 |
一般電役 |
2機種 |
一種二種混合機 |
5機種 |
羽根物 |
3機種 |
普通機 |
2機種 |
一見して、相変わらずの確変機偏重。例年にも増して確変機が占める割合が増加しています。マイナージャンルの排出数は減り、転落機に至っては1台も出ていません。
ですが……この年2008年、変態スペックで名を馳せていたとある中小メーカーから、現代パチンコの礎とでも言うべき機種が登場します。まさに歴史の転換点となった一種二種混合機……そう、初代牙狼ことCR牙狼XXです。
04基準によって誕生したデジパチと役物抽選を混合させた一種二種混合機ですが、ここまでに生まれた一種二種混合機はあくまでも役物が主役という設計がされていました。特定の時短回数内に役物大当りを引けるかどうかというのが主なゲーム性です。
そんな中、初代牙狼が革命的だったのは時短を100回転に固定したことです。時短=次回大当りが確約と言ってしまっていい設計になっています。その代わり、時短中の役物大当りにも時短なしの振り分けを搭載しています。つまり……”Vに入るかどうか”よりも”時短が付くかどうか”が大事であり、確変機とほぼ変わらない打感になっているのが特徴です。
ゲーム性に合わせて役物も極めて簡略化されており、拾ったら即V穴に入賞するようになっています。そこにはVに入るかどうかというドキドキは存在しません。一種二種の本懐たる役物を、単なる大当り発動装置と割り切ってしまったのが牙狼の凄いところです。
『初代牙狼』が一種二種混合機である理由。
さて、役物を形骸化してまでわざわざ一種二種混合機にするメリットについて考えてみましょう。
まず1つめに、突入率と継続率をイコールにしなくてもよいことが挙げられます。一般的な確変機では、確変突入率と継続率は同じになりますから、高継続率機は自動的に高突入機にもなってしまいます。そうなると大当り1回の出玉を削ったり、出玉なし大当りの比率を上げざるを得ませんし、そこで調整しきれない出玉力を持たせたければ、潜伏を搭載する他ありません。
対して一種二種混合機の出玉増加を担っている時短は、状態によって突入率を変動させることが可能です。初代牙狼は、初当たりからの時短突入率を50%と抑えることで、出玉なし大当りを排除しながらも「時短継続率82%×大当り全て1890個払い出し」という、パチンコ史において他に類をみない圧倒的な出玉性能を実現しています。
もう1つのメリットが、圧倒的な出玉速度の実現です。確変機の宿命として、確変時の大当り確率は最大でも10倍までしか上げられないというルールがあります。1/399.9のMAX機であれば、どんなに上げても1/39.9が限界値となります。
対して役物の大当り確率には上限がありません。初代牙狼の役物確率でいうと1/5ぐらいでしょうか。役物開放までもテンポが良いため、ものの数十秒で次の大当りが出てきてしまいます。
潜伏を排除した上で高継続率、高出玉、高速消化というとてつもない性能を実現した牙狼は、空前の大ヒット機種へと成長。ひっそりとした初期導入から増産増産を繰り返し、中小メーカーであったサンセイを瞬く間に大手メーカーへと引き上げます。
後世に与えた影響も凄まじく、今やホールは役物が形骸化した一種二種混合機で溢れています。それらほぼ全てが牙狼の子孫と言っても過言ではありません。
……ですが、今の世に至るまでずっと一種二種混合機が覇権を握り続けたかというと、そんなことはありませんでした。初代牙狼の出玉性能が危険視されたことから、発売直後に一種二種混合機へ規制が掛かってしまいます。継続率が65%までになり、時短突入時の期待値も制限され、明確に確変機よりもマイルドな台しか作れないようになってしまいました。
”今後”牙狼と同じスペックは作れないという規制だったのがポイント。すでに発売済みの初代牙狼に関して撤去をする必要はありませんし、増産も可能です。他に選択肢が無いという環境が功を奏し、初代牙狼は唯一無二の存在としてホールに君臨。増産を繰り返し続けました。ですが、即座の規制により一種二種混合機というジャンルそのものが一般化することはありませんでした。一種二種混合機がその本領を発揮するまでにはまだ数年の時を要します。
現金機でも一種二種混合機ならいける?
ちなみに、一種二種混合機には確変を搭載できないため、規制により確変を搭載できない現金機でも全く同じスペックを作ることが出来ます。初代牙狼のシステムをもってすれば、確変機に極めて近いスペックを作り出すことも可能でした。
ただ、残念ながらこの時点で現金機のシェアは壊滅状態。市場が無いのに新機軸を打ち出しても意味がありません。この年に登場した現金機は、デジパチ、普通機、羽根物がそれぞれ僅かに1台ずつリリースされたのみ。現金機の終末が、いよいよ目の前まで迫ってきました。
さて、続いては出玉なし大当りが搭載されていた台についてです。
★ほぼすべての台に出玉なし大当りが搭載! ~牙狼登場時の時代背景~
出玉なし大当りの 有無 |
リリース機種数 |
出玉無し搭載 | 190機種 (うち出玉無し通常あり28機種) |
出玉無し非搭載 | 26機種 |
年々増加し続けていた出玉なし大当りの搭載機ですが、いよいよ8割以上の台に搭載される時代になってしまいました。”なし”と分類されている台のほとんどがST機や一種二種混合機、という出玉なし大当りと相性の悪いジャンルなので、確変機はほぼ全台出玉なし大当りがあると思っていいような状況です。
また、突通搭載機の割合も向上。大ヒットを飛ばした慶次や北斗の影響からか、バトルスペックの台が多くリリースされています。そして、バトルスペックに付き物な潜伏ですが……、
潜伏の有無 |
リリース機種数 |
あり | 112機種 |
なし | 95機種 |
なんと潜伏搭載機の方が多くなってしまいました。これまた”なし”にはST機や一種二種混合機が多く含まれているため、確変機における潜伏の搭載割合はかなりなものになっています。
これだけ多くなってくると、中には潜伏を本格的にゲーム性へと組み込んだ機種も登場。 天下一の変態メーカーことアビリットが排出した『CR必勝銀閣寺物語』がその代表例です。
▲見た目の胡散臭さが凄いが中身はもっと胡散臭い
大当りすると必ず10回リミットの確変に突入するものの、初当り後についてくる短い電サポで引き戻せなければ潜伏を回すことになります。
打ち始めたタイミングで何個リミットが残っているかで大きく性能が変わってしまう、今までのパチンコの概念を覆す台に仕上がっています。リミット残り2回とかを打つなら通常時のほうが遥かにマシですから、朝イチランプがついていて潜伏確定の台を打つことすら正解とは限らない、という恐ろしい設計になっています。
銀閣寺は極端な例ですが、潜伏搭載台のほとんどはパチンコでありながら演出としての”モード移行”で内部確変を煽ってきます。従来のパチンコから逸脱した複雑さを持つ台が増えきていた、という時代背景も初代牙狼への追い風になっていたのかもしれません。
さて、最後に突確や潜伏の存在が如実に影響する継続率のデータを見てみましょう。
★着々と進む高継続率化の波に牙狼が与えてしまった影響
確変継続率 |
リリース機種数 |
49%以下 |
21機種 |
50%~59% |
39機種 |
60%~69% |
95機種 |
70%~79% |
15機種 |
80%~89% |
15機種 |
90%以上 |
3機種 |
ということで、ボリュームゾーンは60%台。圧倒的に多いですね。突確や潜伏を搭載した台がほとんどになったのに60%台なんて、今の感覚ではありえないように感じてしまうかもしれませんが……。
それほどまでに、出玉なし以外の大当りで固定のフル出玉+次回大当りまでの確変というシステムは強いのです。潜伏を搭載しはじめる前のスペックは1/399で継続率50%台がほとんどだったことを考えると、1/319付近で60%台がゴロゴロしているこの時代は、これでも高継続率化が始まってきていたとも言えます。
ですが、そんな時代にフル出玉+当時としてはずば抜けた高継続率の初代牙狼が大人気になり、そのうえ同じスペックが出せなくなってしまいました。一種二種を使わずに牙狼に匹敵するスペックを作り出すには、潜伏の割合を高めて電チュー抽選にたどり着くまでのハードルを上げるほかありません。
ということで次回は大潜伏時代のはじまり、2009年のCR機についてです。ではまた次回!
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- rara
- 代表作:若年性パチンコ研究脳
北海道に蠢く24歳のスロパチ好き。珍古店を探して全国を駆け巡ったり、大きいホールに一台だけ置いてあるマイナー台を打って、悦に浸ったりするタイプの人。最近のマイブームはパチスロミルキィホームズ。
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