『せっかくフリーズ引いたのに』第16話

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16話
◆青

　並びながら電光掲示板を確認する。

・突破人数→5
・1回目不正解者数（ゲーム終了者は除く）→17
・残り人数→31/100
・生き残り枠数→2/31

　そして、オレの前に並んでいるのが4人。いま解答中のやつ含めたら5人か。
　この中のどれくらいが1回目不正解者なのかわからないけど、仮に全員が2回権利を持っているとしたら……勘で答えたとしても約87%の確率で2人抜けてしまう。
『新ハナビ』とか4段階設定の機種ならもっとヤバい。

　むしろよくいままでこれだけの枠が残っていたな……。
　なにか運営側の仕掛けがあったんだろうか？

　そうこうするうち、1人が吊られ、2人目も吊られ……この光景にちょっと慣れてきた自分が嫌になる。

　残り3人となり、ラスタ帽を被ったアイツさえ失敗してくれれば解答のチャンスが得られる！
　そう思った時、ラスタ帽がポケットからなにかを取り出した。

「ヤーマン♪　ボクの秘密兵器使わせてもらっちゃうよ」

　手にはブルーマウンテンの缶コーヒー。

「これで覚醒するのサ！」

　いや、なにふざけてんだよ！　と思わずツッコミそうになったけど、ゴクゴクと飲み干したら……瞳孔がばっちり開きやがった。
　カフェインごときでそんな、と思う間もなく「フィーバー！」の電子音声。

　彼は「ワンラブ！　ラスタファライ♪」と笑顔で言いながらサラサラと消えて行った。

　生き残り枠数1/28。

　オレの前にはあと1人。いよいよ本気で追い詰められた……。

(続く)

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