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パチンコパチスロと依存問題関連記事まとめ
2018.07.11
RSNスタッフにパチンコ依存症を聞く:重依存カタギリサイド
元・店長カタギリ パチンコパチスロと依存問題関連記事まとめ ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
皆さんも見覚えがありますよね、このポスターに。とはいえ、これを目にした後で実際に電話をかけてみたという方は非常に少ないはずです。パチンコ依存症かもしれないという自覚のある私でさえも、連絡する勇気はありません。自宅に黒服の男性達がやってきて、パチンコ店の無いどこか遠い島へと強制連行されるかもしれない。そんな得体の知れない恐怖心が先立ちます。
しかしながら今回、このポスターの連絡先であるリカバリーサポート・ネットワーク(以下、RSN)のスタッフさんが、我らがパチ7の座談会に講師として参加して頂けるとのこと。この団体の活動内容は? その目的は? そして電話をかけた人々に待ち受ける運命やいかに? 皆様も少なからず抱いているはずの様々な疑問を解消するために今回は私、カタギリが座談会へ突撃して参りました。
では早速、その模様をレポートさせて頂きます!
★そもそも、RSNってどんな団体?
今回の座談会に講師として参加して頂いたのが、こちらの平田さん。主に、RSNから発信する様々なコンテンツを執筆する業務を担当されているそうです。どことなくパチ屋の常連っぽい雰囲気を漂わせた風貌と、非常に落ち着いた語り口調が特徴の男性です。
さすがにRSNのスタッフさんだけあって、相手の心を穏やかにさせる喋り方を心がけていらっしゃるのだなという印象を受けました。
平田さんは非常にわかりやすく、丁寧に説明してくださいましたよ。RSNはパチンコ・パチスロの依存に関する問題を電話対応によって相談者と一緒に解決していこうという団体であること、所在地は沖縄にあること、そして平田さん自身も現役のパチスロユーザーであることを。ほら、やっぱり!
★パチンコ依存症の定義とは?
まずは会場で配付された依存症に関するアンケートでセルフチェック。私が当てはまったのは5個。つまり中度の依存状態なのでは? という恐るべき結果に動揺を隠しきれません。
しかしながら平田さんいわく、「病気」かどうかは医師のみが診断できるのであり、簡易的な自己診断でチェックすべき判断基準は、たったひとつ。
「生活に支障が出ているか否か」
これだけ。具体的に言うとパチンコが原因で家族と喧嘩ばかりしていたり、学校や会社に行かなくなったり、返済できないレベルまで借金が膨らんだりして人間関係に問題が生じた状態、それが「依存症」(より正確には「パチンコ・パチスロ遊技障害」あるいは「ギャンブル障害」)。
つまり、負けている額やホールに通う回数等、数値では判断できないものらしいのです。私の場合はギリギリセーフ、です。ええ、ギリギリですけど。
★ユーザーさんからの質疑応答
続いては、集まったユーザーさんからの質問に平田さんがお答えくださいました。司会・進行はお馴染みのハニートラップ・梅木さん。
(※主な質問を抜粋して記事にしています)
Q:電話相談の対応内容(具体的な活動内容)は?
昨年(平成29年)の相談件数は4,923件、今年の5月31日までに2,440件。今年は昨年を上回るペースで相談を受けているとのこと。新聞やニュースでの報道を見て、自身が依存症ではないかと心配して相談してくるケースが多いようですね。 また現在、RSNではホールから出向してきたスタッフさんによる相談対応も行っており、パチンコ店に関する苦情にも対応できているとのこと。店に対する苦情で、店舗の対応に納得がいかない場合は、警察や業界の苦情窓口などに連絡するようにアドバイスすることもあるそうです。
また、本人ではなく家族からの相談も多いとのこと。いずれの場合でも、電話の内容から何が問題なのか、じっくりと相談者の声に耳を傾けて相談者とともに問題を整理し、解決が必要な問題の優先順位をつけ、切迫した問題については、都道府県と政令市に設置されている精神保健福祉センター、あるいは地域の保健所(現在、厚生労働省の方針により依存症相談の窓口を設けている)、借金問題であれば弁護士や行政書士など、然るべき対応窓口を紹介するそうです。 そして私が衝撃を受けたのは「パチンコ依存症は病気ではない」という一言(ただし、医療の介入が必要なレベルの重度の「ギャンブル障害」は存在しているとのこと)。
実は私、「依存症」という位だから病気だと決めつけておりました。病気かどうかは医師以外には判断できず、そもそも電話相談機関のRSNでは治療できません。電話で困っている人の話を聞いて、問題を整理して、解決法を一緒に考えるのがRSNの活動内容ということになりますね。ちなみに電話の際に注意しているのは「まず相談相手に冷静になってもらうこと」だそうです。平田さんも、相談員に適任なのかも。
Q:電話対応の相談時間は?
RSNとしては「相手が納得するまで話をする」ために、平均時間は20~30分前後とのこと。電話対応担当者は勉強会の時点で4名。激怒している人の話でもしっかり聞くとのこと。私がやったら一週間以内に髪の毛が全て抜け落ちそうです。現在は電話対応の人員不足が問題のようです。パチ屋と一緒だなあ。
Q:どこからが依存症なのか?
先ほどの通り「生活に支障が出ているか否か」が判断基準で、それに当てはまる状態は「ギャンブル障害」に当たる可能性があるとのこと(「ギャンブル依存症」はそもそも、医療の診断名にはなく政策用語)。そして「依存症」のキーワードとなるのは「孤立」とのこと。誰にも相談できない、居場所がない、だからホールに行ってしまう。そんな人たちの最初のつながり先がRSNなのですね。
Q:依存症は「悪」なのか?
パチンコのイメージの悪さが「パチンコ依存」を悪いものと捉えられているのでは、と平田さん。ただ、パチンコで重度の問題を惹き起こしている人は他の精神疾患を抱えている可能性もあるので、会話の流れから判断して精神科や心療内科の医療の受診を勧めるケースもあるそうです。むしろ「適度な依存は、逆に良い」とおっしゃる平田さん。フワッとした名言っぽいなあ。
Q:依存症の治療方法は?
現時点ではまだ、「ギャンブル障害」のための薬事療法は存在しないが、他の精神疾患の診断を受けた際に処方される薬によって重複する精神障害の改善は期待されるとのこと。また、パチンコを一人ではやめられないと訴える人には『GA(ギャンブラーズ・アノニマス)』という自助グループを紹介して、同様にギャンブルがやめられない人達がお互いに励まし合う環境下で改善を目指してもらうそうです。ちなみに平田さんからパチンコ・パチスロを問題化させないアドバイスとして「収支をつける」というのがありました。どれぐらい負けているのかを把握する、収入のうち、趣味にどれぐらいお金を使えるのかを算出するためにも大事だそうですよ!
Q:家族へのサポート方法は?
ギャンブルの問題に関連して家族の立場の方からの相談もあるため、そういった場合にはギャンブル問題で悩む身内を抱えた家族の集まる組織である『ギャマノン』を紹介する場合もあるそうです。そうですよね、身内の方も親族には相談できなかったりするでしょうからね……。
Q:パチンコで○千万負けた等のマスメディアの煽りによって相談件数は増えるのか?
情報が世に出ると相談件数はやはり増える。が、誤った情報が公表されるのは良くないので、業界が正しい啓発活動を行うべき。正しい情報が流れることは良いことだと思う。全体的には、お客さんに接しているホールの動きが鈍いように感じる。また、メディアも然りホールも然り、お客さんの負けてしまうリスクに関する情報をもっと提供すべきである。平田さんからの厳しい発言には、私も思わず唸ってしまいました。確かに遊技台のマイナスイメージに繋がる情報や、ホールの稼働や利益に繋がらない話題はユーザーには提供しないですよね。この業界だけに限った問題ではないだろうけど、難しい話ですわ……。
Q:RSNが創設されたきっかけとなった出来事は?
昔、大分県のとあるホール企業(株式会社セントラルカンパニー)の経営者が、パチンコを打つために借金をする人いるという状況に心を痛めていました。駐車場に停めてある車には貸金のビラが貼られ、駐車場の車内に置き去りにされた子どもが死亡する事件が起こるようなことがあっていいわけがない、と悩んでいたそうです。そのオーナーさんは、業界の未来に危機感を抱いて、『ワンデーポート』というギャンブル障害に悩む人の集まる施設に相談。その繋がりから、後にRSNの代表となる精神科医師の西村直之氏に声がかかる。その後、活動を始めたRSNは九遊連青年部会から九遊連、そして全日遊連、さらには21世紀会からのサポート等も受けるようになったとのこと。つまり、ひとつのホールが声を上げたことが発端だったそうです。ちょっと意外でした。
Q:電話対応以外にインターネット(メール等)を活用した相談方法は無いのか?
人手不足・資金不足の理由によって現状は行っていないが、余裕があれば間口が広がるのでメールやチャットでの相談も受け付けられるようにしたいとのこと。人とお金の問題は、どこも共通の悩みですな。
Q:遊技機の射幸性(出率)を下げることが依存症の対策になるのか?
具体的な明言は避けられましたが、そもそもエビデンス(効果があることを示す証拠や検証結果・臨床結果)が集まっていないのに、こういった規制になるのは恣意的で場当たり的な印象を受けていらっしゃるそうです。
★まとめ
熱を帯びた質疑応答の連発で、あっと言う間の2時間でした。最後に講師と主催者から、それぞれ短い締めの言葉を。
平田さんからの「まとめ」
いわゆる「ギャンブル依存」の問題に関しては、まだまだ正しい情報が世の中に届いていない。それは業界の課題であり、政府の課題にもなっている。今後もユーザーのためになる対策をユーザーも巻き込んで一緒に作り上げていきたい。
編集長からの「まとめ」
依存症に関する知識(また、それを得る機会)が圧倒的に少ない。今回の座談会で得た知識だけでバッチリとは言えないが、興味を持つきっかけになってもらえればいい。パチンコに関わっている人間が知識を持ち、業界を好き勝手に変えられてしまう流れに対して「それはおかしいだろ!」と言えるようになるべき。そこはユーザーも然り。ユーザーが反論できるような形が出来れば良いなと思っている。我々が遊んでいる機械がいつのまにか勝手に変えられてしまうことが恐ろしい。ユーザーの集合体であるパチ7から、そういった流れを作っていけると良い。
「編集長は都知事に立候補するつもりですか?」と真顔で質問したくなるような熱血演説で幕を閉じた座談会でしたが、私にとっては実に色々と考えさせられる内容でした。
自身の店に足を運んでもらうために努力した集客手段の数々で、どれだけ依存症と呼ばれる人達を増やしてしまったのだろうと酷く落ち込むことも。その自責の念から罪を贖うかのように他店のサンドにジャブジャブと銭を投入した結果、気付けば自分もまたパチンコ・パチスロに依存したサイクルから抜け出せなくなった経験を持つ私。正直、座談会の会場に出向くことさえも緊張を伴っていたのです。
人前で、アナタは依存症だと断言されるのではないか。そんな屈辱には耐えられませんよ。だって、ギャンブル障害を持つ人はプライドだけは人一倍ですから。
ただ、今回ハッキリと「『パチンコ依存症』あるいは『ギャンブル依存症』という診断名は存在しない!」と断言されたことによって、これまでの自分の行動は依存症を言い訳にしてパチンコ店に逃げ場所を求めていただけだったよな、と認識することが出来ました。
これからは「依存症だから仕方ない」ではなく「病気じゃねぇよ、甘えんな!」という自らへの叱責に変えていくつもりです。 平田さんは、こうおっしゃいました。「パチンコ・パチスロも適度な遊技であれば、孤立を防げたり生きがいを見つけたりするという良い面もある」と。
適度な遊技、すなわち生活に支障が無い範囲での遊技。パチンコ・パチスロユーザーにとっては一番の難題のようにも思えますが、適度に遊ぶために何よりも大切なのは孤立から身を守ることです。お互いに声を掛け合える仲間が、会話を交わす友人が存在する場所。皆さんの傍には、そんな人がいらっしゃいますか? そういう場所がありますか? パチ7も、コミュニティサイトとしては決して小さな存在ではありません。貴方が一歩、その足を踏み出せば、パチンコと向き合う姿勢が変わって長年の悩みから解放されるかも知れませんよ!
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- 元・店長カタギリ
- 代表作:しくじり店長
シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。
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光や音は影響が大きいと思いますね。
実際に中毒性がありますからね(笑)。
とはいえ、昔の台でも「ピュイ」みたいな単調なリーチ音でも脳汁ドバーになっていたので、派手さ自体はあまり関係ないように感じますね。
むしろ最近の台だと音や光ばかり派手になって出玉が伴わないので、私は萎えますから(笑)。
よく音や演出を聞いたり見たりして「脳汁が~」とか私も含め遊技者がよく言ってますが、冷静に考えてみると、全く関係ない一般人がそんな言葉を聞いたら「麻薬かよ」と思われても仕方がない(笑)
今回の勉強会では自身にも身に覚えのある内容が多く、非常に考えさせられました。
パチ7に関わらせて頂くようになって、たくさんの人との出会いを経験させて頂いた自分だからこそ、より多くの人たちを孤立から救いたいなという思いも強く感じています。
平田さんがこういった会に参加して下さったのも、そんな思いがあったからだそうです。
見た目通り、やはりタダ者ではなかったですよ(笑)。
「大切なのは孤立から身を守ること」、本当に本当に大切なことだと思います。何かに依存して孤立してしまってる時ってどこかそれを気持ちよく思っちゃってる部分があるような気がしますので。(だから余計深みにハマっちゃう、みたいな)
カタギリさんが仰るようにパチセブンが孤立を避けるためのコミュニティサイトになるといいなぁ、ほかのSNSなんかで「今日パチンコで4万負けたw」とか書き込んだらこのご時世叩かれそうですし・・・
あと平田さんはお写真を見る限りファーストインプレッションで「パチ屋通ってそう」ってボクも思いました。ハイ。
梅木さんからは「バカッぽいw」と言われてましたが、とても良い感想だったと思いましたよ、私は。
人との繋がりを大切に考えているLunaさんらしい言葉だなと感心しましたからね、あの時。
この会に参加して、本当に良かったなーって思います♪
少しでもRSNが認知されて、優しい世の中になったらいいなーっと。
レポート、お疲れ様でした!