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オカイ☆サロン
2017.08.18
「ホール来店企画」は岡井におまかせ!!
ホールの来店企画、みなさんはどうお考えでしょうか。
これを読んでいる方の多くは打ち手、つまり客としてホールに行く立場の方でしょうからどう思おうとも自由なわけですが。私が今までみてきた中でも様々な考えがありました。
・ホールが力を入れる日がわかって良い
・大好きなあの人と会えるチャンスだ
というような好意的な意見があれば、
・無意味に混雑するだけで常連にデメリットしかない
・来店企画に回す予算を他に使って欲しい
といった否定的な意見もあります。
まぁ、それらの判断も含めて客は自由にホールを選べばいいんじゃないかなとは思いますが、ホール側としてはやはり集客したいからこうした企画を考えるわけですよね。
昔のようにホール広告がなんでもありだった時代は「激熱設定」「店長出血サービス」の謳い文句がそこらじゅうにあふれていました。当時は純真だった私も、朝イチからストックをとばされた『押忍番長』を回し、確定チェリーがスルーした時には店長を本当に出血させてやろうかと思ったりもしました。
そこからはいろいろあって、お上から「おまえらええ加減にせえよ」と広告規制が入り、できること、できないことが振り分けられた結果、現在のような来店企画が成立する流れになったわけですね(地域にもよります)。
そこで私は考えました、最も効果的な来店企画とはなんだろうと。
有名人や人気者はそれだけギャラが高くなるのも世の常、100万円使って芸能人を読んだけれど集まったファンは3人なんて状況は避けなければなりません、かといってギャラは安いけれど知名度や人気も無い人を呼ぶ意味はあるのでしょうか、岡井と一緒に考えてみましょう。
lesson1 現在のイベント来店者を考える
もっともオーソドックスかつ安定した集客が見込めそうな肩書、それが『ライター』でしょう。
著名なパチンコ・パチスロライターであればファン層と店の客層が一致しますし、業界情報や台の仕様についての知識もあるでしょう。さらに来店企画に慣れている方であればファン対応やパフォーマンス的なものにも期待できるうえに、近年主流の実戦企画であれば動画化されて店の宣伝になることも考えられますね。
ただ、ライターの方というのはパチンコ・パチスロをお仕事として打つ方がほとんどなので、出していれば「指定台」「仕込み」「やらせ」と言う人達は出てきますし、かといって出していなければ「楽しい店」「期待できる店」というイメージをつけづらいので、なかなか難しいところです。
具体的にライター活動をしていない人もライターと称されたりするのは、来店する人の肩書は重要でないからか、そのあたりの認識にこだわりがないからか曖昧にはなっていますね。
ひと口にタレントさんと言ってもピンキリではありますが、たとえ一時でもテレビによく出演していた人だと圧倒的な知名度から、本来の店の客層とは違う人達にもアピールが可能なため、新規客の開拓にも期待ができます。
また、必ずしもパチンコ知識が求められるわけではなく、ある意味では純粋なファンサービスとしてマイクパフォーマンスや握手会を楽しむことができます。
ただし一見で集まった人たちが今後もお客さんになってくれるかはなかなか難しいところでもあり、高額なギャラとの兼ね合いも考慮しなければなりません。
このあたりになってくると、もはやその肩書が職業なのかどうかがあやしい部分もありますが、知名度では一歩劣ってもなんらかの企画を打ちたいというホールへの受け皿として誕生しているのがこの層です。
やはり最近では動画サイトで活躍する方の知名度はあなどれません。それこそ動画コンテンツを得意とするユーチューバーさんは固定ファンも多く、良いイメージを与えるような動画もお手の物でしょう。
コスプレイヤーさんになると、ほとんどパチンコパチスロと関係ない方もいますが、要はコンパニオンとして招かれているわけなので、ただそこにいるだけで良いといいますか、ムサ苦しいホールに可愛らしい女のコがいれば良しとする考えもアリといえばアリでしょうか。
あとはなんだか肩書がよくわからないライターみたいな人も来店します、集客力さえあれば肩書なんてどうでもいいのです。ホール来店企画専門みたいな人も出てきましたしもうなんでもアリです。
これらの人々を良く思わない人もいます、パチンコ・パチスロへの知識も愛も無い人がただ騒いでいるだけという見方もたしかにありますが、個人的にはお祭りの賑やかしと同じ存在なのであまり目くじらをたてるべきでも無いかと思います。
ここで私は考えます、なんとかお金をかけずに、パチンコパチスロの知識や接客のイロハを知っている人材の来店はできないものかと。
ありました。
lesson2 来店者を自店でまかなってみる
これですよ。
店長はいつも出勤しているので当然企画としてのギャラは無し、手間もちょっと告知ポスターを作ったりする程度でほとんどかかりません。
「あら、店長が出勤されるのね素敵」
「店長ったら今夜は私と踊ってくださらないかしら」
「いいえ私とよ」
というようなマダムトークが繰り広げられるかどうかはわかりませんが、やって損をすることもほとんどありませんし、何か期待できる日だと一定の人数は集まりそうです。
ええっ、あのコーヒーレディが巡回するだって!?
といったように、日常さえも企画化してしまう発想です。
なんでもないようなことが幸せだったと思うわけです。
なんでもないコーヒーレディ巡回も二度とは戻れない夜かもしれませんからね。
「本日コーヒーレディ巡回！ これはアツそうだぜぇコーヒーだけにぃ！」
ただこの企画は告知が無い日はコーヒーレディがいないのかと思われてしまう可能性を秘めた諸刃の剣です。
もうありとあらゆるスタッフを利用してしまえばいいと考えれば可能性は無限大ですよ。
佐藤君の失態が白日の下にさらされる！
意味ありげに告知される文言が謎を呼び、メッセージの解読を試みる人々も踊らされるわけですよ。
「佐藤、つまり310番台が狙い目ということだったんだ！」
「いいや、遅刻をアナグラム化するとコクチ、告知機がアツいぞ！」
「待ってくれ！佐藤が遅刻、ノストラダムス、つまり人類は滅亡する！」
「なんだってー！」
みたいな会話が繰り広げられるわけです。
こんな調子で店長の悪ノリ企画を打ち出したところ、通常営業状態を誤解を招く表現で告知してはいけないと、お上にこっぴどく叱られました。考えれば当たり前ではあるのですが、活路を見出したと思った店長も泣きべそをかいて公園のブランコでうなだれます。
ああ、どうすりゃいいんだ、広告費の捻出も難しい現状。
かといって店員を告知に使うのはダメ。
無料で来店してくれて、面倒な問題を持ち込まない、そんなヤツはいないかなぁ……
――いるわけないよな、店長は自嘲気味に笑った。
「クゥン」
いつの間にか野良犬がやってきた、野良と言ってもこの公園を縄張りにしていて人に慣れている犬だ。
自分の気持ちがわかってくれるかと頭を撫でてみる。
「はぁ、オマエが大人気スターだったら連れて帰ったのにな」
通じるわけもない犬に対して言葉をかける、まったく俺は何をやって……
いや、待てよ。無料で来店してくれて面倒な要求もしない。
これだ！
lesson3 あたらしい風を吹き込む
小学校に犬が迷い込んでもみくちゃにされるという出来事は時折耳にしますが、なんと来店企画に野良犬が参戦しました。
通常営業ではありません、野良犬さんという社外タレントが来店するという大義名分を手にして店長もウキウキ。子供・動物・グルメはTV業界において鉄板とされるコンテンツですが、きっと来店イベントにおいても動物は一定のファンがいるに違いありません。
やったぜ、これから毎日動物を呼ぼうぜ。
そう思った店長でしたが、動物愛護団体から苦情が殺到しました、さらにツイッターとかで拡散されてFF外から失礼されまくったあげく２ちゃんねるとかでももうボッコボコにされて炎上し即日まとめサイトに掲載、夕方のニュースでも「あきれた動物虐待、パチンコ業界の闇」とか報じられ、したり顔のコメンテーターからけしからんと批判されてしまいました。
動物の人気は確かに間違いではありませんでしたが、パチンコホールとのマッチングは時代を先取りしすぎたようです。本当の犬の気持ちは誰にもわかりませんが、可哀想にみえるということが、何より世間体が大切だったのです。
店長は頭をかかえました。
いったいどうすれば、あれもだめこれもだめ、なにかしてやりたいけれどもできない。
そんな無いものねだりの子守歌が聞こえてきそうな頭の中、深夜のファミレスで遅い夕食をとることにしました。
注文品を作業的に口に運んでいると、店内に設置された大型テレビには元アイドルグループ出身の女性が主演の連続ドラマが映し出されていました。
元アイドルから華麗な転身なんていわれたな、登りつめるのは実力とはいえ、有名グループに所属していたっていうのは大きいよな、すくなくとも元〇〇ってのは注目度が違う、出だしのころはむしろその〇〇の部分こそが大切なんだよ。
ん？
元〇〇……今は違っても……
目の前の冷めかけた肉料理、そしてテレビ画面へと交互に視線を送る。
そうか、その手があった！
lesson4 肉汁を閉じ込めるように火加減に注意する
まさかの食品来店である。
ハンバーグといえば大人から子供まで幅広い層の支持を集める人気者。
彼が来店するとなれば、デミグラスソース片手に食いしん坊達が開店待ちの列をつくるに違いありません。
「今日はハンバーグさんの来店日だからアツアツだぜ」
「ああ、これはもう鉄板だな」
「そんなことはジュージュー承知よ」
そんな小粋な会話も聞こえてきそうです。
え？ そもそも生き物ですらないって？
失敬な人ですね、ハンバーグさんと言えば「元は牛」という食肉界のエースですよ、活動履歴を調べれば
“元『黒毛和牛48頭』のメンバー、米沢時代はセンターを務めた”
くらいの輝かしい実績が出てきますよ、
「わたし牛、きのう牧場、きょうは挽肉」
くらいのセンセーショナルなキャッチコピーで絶賛売出し中ですよ。
ハンバーグさんともなると立ち回りも特徴的に違いありません。
彼の動画企画『ハンバーグのテッパン!!』の収録が始まります、
彼の来店日ということで並びは400人、アツアツですよ。
そして抽選番号は貫禄の14番、
「ハンバーグだけにジューシィな番号だね」
のウィットにとんだイカしたコメントはもはや芸術の域、周辺のファンも思わずクラっとします。
入場が開始されるとメイン通路から人気台が埋まっていきます。
意外にもハンバーグさんはまだ間に合うにもかかわらず、人気台のシマを横切りバラエティコーナーへ。
なるほど、来店したお客さんや視聴者を考えて、あえてあまり稼働の無い珍台で実戦ということで……
あれ？ シマを通過してしまいましたね、いったい何処へ、あ、景品コーナーにいました。
冷蔵ケースの前で景品と並んだハンバーグさんはこう言った、
「えー、今日はですね、このニクマル食品さんの『プレミアムハンバーグ200g』 交換:100玉・20枚をめざして実戦します」
なんと早い入場の優位を放棄してまで、今日の目標と番組構成を考えていたのだ。
さらにこのホールの景品の充実ぶりをさりげなくアピールするニクい心配り、国産和牛ならではのきめのこまかい配慮だ。
そして実戦でもレアな演出やドラマチックな展開が目白押し、決めセリフの「アツアツジューシィ！」もとびだして来店企画は大成功!!
だと思うんですよ、ええ、是非ハンバーグさんの来店企画を実現しましょう。
……えっ？ ハンバーグさんにも原価はかかる？
そもそも根本的に動いたり喋ったりできないだろって？
それにマグロの解体ショーを実施するホールなんかもあるし、食品の来店はむしろ一般的で全く画期的でもなんでもないぞこの豚野郎？
わかりました。
そこまで言うならもう料金は一切発生しない、それどころか実体があるかどうかも不明なこの来店企画しかありませんね……
話題性はあるし、最近このジャンルは台とのタイアップも積極的で親和性も十分。
もちろん実体が無いから当然ギャラも発生しないし、オイシイ商売ですよ。終わった後はちょいと塩でも撒いとけばいいんでしょ、マッタク簡単ですよ。
lesson 5 きっと来る……
その後ホールでは原因不明の事故が多発……
一人、また一人と客足は遠のき、従業員からも退職者が続く……
突如倒れた店長は謎の高熱にうなされながら息をひきとった……
「来る……あいつが来る……」
そんな言葉を残して……
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- 岡井モノ：ライター兼パチ7編集部員(別館)
- 代表作：オカイ☆サロン
学生時代友人に連れられ、はじめて『ジャグラー』を打って負けたその日、悔しくてなぜか『サバンナパーク』のゲームを買った異端の猛禽。パチ７自由帳において「何か変なヤツがいるな」と思われていたが、何か変なヤツのまま編集部に捕獲されたトリックプレイヤー。日本全国を旅する渡り鳥としての経験を活かしたコラムを、旅情たっぷりに綴るかと思わせながら特にそういうコラムを書いたりはしない。今日も今日とて奇策縦横。
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逆にパチンコもできる動物園を作ればいいのではと考えられますね。
いや、厳しい愛護団体は動物園も否定するからダメでしょうか。
むしろ逆にパチンコを動物化しよう、ジャンバリパーク！CRのフレンズ！どこで壊れたのおおフレンズ！
うまさバクハツ！わんぱくでもいいたくましくバクハツ！挽肉が爆発四散！
思いついたことを自由に垂れ流すと万に一つくらい良いものが生まれます、その他の9999は産業廃棄物みたいなものです。
我々はチャレンジ精神を忘れません。
特別予算云々とかきわどい文句謳ってる店もありますね。
もし社長が実戦してボロ負けしてたらむしろ好感度上がります。
岡井先生の連載が読めるのはパチ7だけ！
ってことにしておいてください(笑)
怨霊さんも夏場はいいかもしれません、リングが朝イチ満台！
野良犬さん来店の日に行きたかったですが愛護団体相手じゃしょーがない(笑)