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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
2014.11.14
あのときオレはクズだった 第16回
田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
隣り合わせたあの子との出会いは偶然か、それとも必然か……
魔法のカードを再び手に入れたことによって資金繰りの目処がつき、よほど負けがこまない限りはしばらくパチスロを打ち続けられる状況になった当時20歳の田中青年。借金だとか利息だとか、そんなことはどうだってよかった。パチスロを打てるということが人生のすべてだった自分にとって、今日のタネ銭があるという以外に重要なことなど何ひとつなかった。単身上京してきて友達がひとりもいない状況にあっても、パチスロさえ打っていれば寂しいなどと思うこともなかったのだけど、ドン2で少しばかり勝って自宅でひとり祝杯をあげていたとある晩に、一本の電話が入った。
電話の相手は高校時代の同級生、池田だった。彼とは一度も同じクラスになったことはなかったのだけど、ともに落ちこぼれ組ということで意気投合し、いろいろ悪さをしてきた仲だった。高校を卒業してからは疎遠になっていたのだが、そうか。池田はたしか埼玉にある音楽短大に通っているんだっけ。スロプロ気取りのニートと学習意欲のない卒業間近の短大生に、平日も休日もありゃしない。さっそく翌日、池田の住む埼玉まで出向き、一緒に飲むという約束をして電話を切った。
翌日。亀有から常磐線直通の千代田線で西日暮里まで行き、山手線に乗り換えて池袋へ。そこからさらに東武東上線に乗り換えて30分。都合1時間以上の時間を要して上福岡という駅までやってきた。都心から離れている割に賑やかな駅前で池田と合流して、そのままパチンコ屋へ直行……と思ったのだけど、待てよ。こんな機会もないし、せっかくだから自分も大学に行ってみたいということで、池田が通っている大学に行き、適当な教室に入って授業を受けてみることにした。
明らかに知らない部外者が授業の途中で勝手に入ってきたということで小さな教室は一瞬ざわついたが、そんなことはどうだっていい。遅刻した転校生のような顔をしながら適当に空いている席に座ってしばらく先生の話を聞いていたのだけど、音楽の専門的な授業らしく、なにを言っているのかさっぱりわからない。というわけで隣に座っている女の子に教科書を見せてもらいながら、いろいろと解説もしてもらい、人生初の大学の授業は無事に終了した。そして、ありがとうと隣の女の子に挨拶をして外に出ようと思ったのだが、その女の子の顔をあらためて見てびっくりした。めちゃめちゃタイプだった。
埼玉の田舎にある、できて間もない音楽短大ということで、生徒数は少ない。少ないだけにほとんどの生徒が顔見知りで、池田とその女の子も、会えば会話をする間柄だった。授業を終えて中庭で談笑する間、池田にそっと耳打ちをする。
「あの子、今日の晩メシに誘ってくれ。頼む!!」
彼女は体質的にお酒がまったく飲めなかったのだけど、その日の晩は一緒にメシを食うことになった(ちなみに晩メシにはこなかったが、中庭で談笑した池田の友達の中には、のちのパチスロライター、よーへいもいた。世間は狭い)。
晩メシを食いながらよくよく話してみると、その女の子は高校時代にクランキーコンドルのリーチ目シールを机に貼り付けていたほどのパチスロ好きということが判明。さらに、ダメなバンドマンにいいように遊ばれたり、しょうもない美大生と付き合ったりと、不幸な学生生活しか送っていなかった。
自分が人よりも残念な顔をしていると自覚している自分は、好きになった女の子に対してマメさをアピールするしか手段がない。その日から自分は池田の家に転がり込み、毎日のように彼女と連絡をとった。そうするうちに週に2回は一緒にアラベスクを打ちに行くようになり、週に3回はふたりで晩メシを食うようになった。そして、とうとう付き合うことになったのである。それは、彼女が大学を卒業する直前のことだった。
「わたし、東京で就職するから都内に引っ越そうと思っているんだけど、どうしたらいいかなあ」
とある晩に、彼女がそう聞いてきた。あれ? この流れはもしかして……。
「お給料ももらえるようになるし、いまよりも少し大きな部屋にしようかなと思っているんだよね」
へぇ~。あまり反応せず、ここはあえて多くを語らないようにする。
「ねえ、それだったらいっそ、一緒に住んだほうがいいと思うんだけど、どうかな?」
いや、いいよ。オレ、お金ないし。ひとりでお金ないのは別にオレが我慢すればいいけど、一緒に住むと迷惑かけちゃうから。こうやって一歩引いてやると……。
「お金はわたしがどうにかするから。家賃も払わなくていいから、それならいいでしょ?」
まあ、そういう流れになりますよね。
別に自分は彼女を騙そうとしていたわけではない。しかし結果的に、生活費のかからない状況、あり金をすべてパチスロに注ぎ込める環境ができあがった。そして、この引っ越しを契機に、パチスロ必勝ガイドという存在が一気に身近なものになっていくのだった。
あのとき打っていた「アラベスクR」 |
【メーカー】山佐 【販売年月日】2000年3月 【タイプ】A400 【特徴】毎ゲーム作動するテトラリールがゲーム性を演出
【田中氏のコメント】
2000年の3月に導入された山佐の4号機『アラベスクR』。3本のメインリール、その右に4本目のテトラリールを配置し、テトラとの組み合わせによる豊富な出目演出を実現させたマシン。彼女がアラベスクが大好きだということで、当時は自分も好きなフリをして毎日のように打っていた。ただ、はっきり言って個人的にはシーマスターを含むこの手のテトラ系機種は、あまり好きじゃなかった。人間、時には無理をしてでも人に合わせなきゃいけないときがあるんだよ。
クズの成績表:★☆☆☆☆(求めてないよ) |
あれ?なにこのリア充っぽい感じ。あのー、それ、求めてないんですけど!?むしろ当連載でリア充はご法度ですよ!?
隣に座った娘が好みだった?メシ食いに行った?一緒にスロット打った?付き合うようになっただ?
百歩譲ってそういった事実があったことはいいよ。認めるよ。ただ、その言い方だ。
なんかサラッと書きやがって、モテる側みたいな書き方しやがって!
なーにが「まぁそういう流れになりますよね」だ!
前回ちょっとクズっぷりを褒めたらすぐこれだもんなぁ。
反省してください、反省!
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- 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
- 代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。
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