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決心のきっかけは理屈ではなくて
決心のきっかけは理屈ではなくて
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mareさん
めあです よろしくお願いします - 投稿日:2023/01/25 01:29
永井先生、そしてその弟の話をする。
ライブストリーミング配信の始祖と言える人たちで、ほぼ連日真っ昼間やド深夜といった捕捉しづらい時間帯に配信は開始された。
運良くリアタイで視聴できることもあれば聞き逃すことも多く、その際はリスナー有志による録音のアップロードを心待ちにしていた。
大勝ちした日は饒舌に、タコ負けした日には今にも泣き出しそうなトーンで始まる配信。ネット掲示板を使ったチャットはいつも賑やかで、私の慣れない一人暮らしの寂しさを埋めてくれていた。
日々の暮らしのトークを楽しく視聴する一方、スロットの話だけは全くついていけず話題に上がるたび歯痒い思いをしていた。
ゲームセンターですらおそるおそる入っては簡単に絡まれていた中高生の頃。パチンコ屋はゲームセンターより危ないだろうし、成人してからも縁がない場所と決めつけていた。
それでも楽しそうに日々の稼働内容をリスナーに報告する二人が眩しくみえて仕方がなく、「めんそーれ2 設置店」と検索するようになるまで時間はかからなかった。
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めんそーれ2
(2008年2月 導入)
ブラックアウト後、けたたましいサイレンとともに流星が流れるクラッシュ予告から突入する『ネオスーパーモード』突入を目指す本機。突入契機は黒バー揃いのめんそーれBIG(1/8192~1/1170)か白REG消化直後に特リプを引く(1/32~1/16)という2つのルートがあり、白REG成立まで微増するRTが続きます。調べたら思ったより難しくてちょっとびっくりしました。
ボーナスの初当たりは軽いためクラッシュ抜きでも箱に手が届いたような記憶があるような気がしています…
小ぶりなハイビスカスがキュピピ!と光る告知音が大好きで、着メロ文化が廃れるまでメール受信音に設定し続けてました。
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近所には設置がなかったため、今はなき渋谷のA店に足繁く通っていた私。
当初想像していたハードなトラブルに巻き込まれる事はなかったものの、店側の台上への札挿しには大いに騙された。
クラッシュなんて片手で足るほどしか引けなかったし、勝って帰った記憶など、それこそ指を一本折り曲げる自信がないくらいだ。
そういう設定をなんか偉そうな札に騙されながら喜々として打っていたのだろう、結果だけ見れば横浜で働いたバイト代を東急東横線に乗せて渋谷に運んでいるだけだった。
しかし初めてクラッシュを引けたときには、これからは同じタイミングで皆と一緒に喜ぶことができるかもと思えたし、財布の中身が蒸発して家まで数時間歩く道すがら、なにか誇らしさに近い気持ちに包まれていたのを覚えている。
勝ち負けや面白さより、彼らやリスナーが見ている景色を見てみたいという気持ちが遥かに強かった。何となくだが景色が見えたような気になっていた。
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他の台を触る事も覚え、ボーナス図柄をあまり時間をかけずに揃えられるようになった頃。彼らのもとにリスナーから2027の実機が送られた。
これまでも魅力を熱弁する永井先生の弟に触発されはするものの、特殊なゲーム性を持つらしい本機。調べてみてもいまいち仕組みが理解できず、どうやら適当に打つと損するらしい…という怖さが先行して手をこまねいていた。
配信で打ち方を予習できた夜明け頃、寝付けずそのままホールへ向かった。
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2027
2007年7月導入(めんそ2より前!)
純増1.7枚弱×20G1セットのART「BATTLE MODE(BM)」を継続率に従って連チャンさせていく台(ストックや継続率の昇格は無し)。
第一停止、中リールに赤7を押すようにすればパンクはしないので安心ですが、BM中にチェリー告知なしで中段に赤7が止まると、通常時に引けたら95パー継続の赤7揃い、スペシャルリプレイ(1/1638~1/819)がただのリプレイにバケる瞬間が拝めてしまいます。
スペシャルリプレイの確率に大きな設定差があるもののBM中に引けて嬉しいと思ったことは一度もありませんでした。
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まだ現存する神奈川県の店。
薄暗い店内の中、背合わせに二島、20台ほど並んでいただろうか。主張の少ない筐体の雰囲気も相まって他島より重い雰囲気だった記憶がある。通常時の演出は煽りが少なく、ソナー音と艦内の会話が時間を埋める。
突如潜水艦がこちらに突っ込んでくる予告、鳴海姉妹からのプレゼント予告、未来が見える予告…BM以上が確定する演出群は静かな通常時に突然割り込んでくる。
中リール中段にチャンスリプレイが止まり、70%継続以上のBMが確定するだけのことも多かったが、座りのいい形の赤7が中段に収まれば95%継続のBMへ。赤7を揃えればウィンドチャイムのような音が小さく鳴り、密かに祝福してくれた。
艦首アップの場面で発射口から泡が出たら継続確定、海上へ浮上して転落のピンチの場面でバトルモードのランプがレバーを叩くのと同時に点滅したら継続確定等、新しい情報を加えるたびに朝の抽選に並んで2027へ向かっては、その場面と遭遇することを期待した。
法則を覚え、継続率に踊らされながらARTを消化することを繰り返すうちに、スロットの楽しさの片鱗に初めて触れた気がした。あの頃の彼らやリスナーが見ている景色が、おぼろげなシルエットではなく実像をもって現れ始めた瞬間だったと今では思う。
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その後2027をより理解するため、仕組みの解説やストーリーの記載があるウェブサイトを読み漁った。一見、仄暗い未来しか見えなそうな、がんじがらめのルール。それを逆手に取ったシステムに痺れ、あるいはその厳しいルールがなければそもそも生まれ得なかったという事にも心が震えた。
あえて調べずに当時の熱感を思い出しながら書けたらと思う、訂正等あれば文末に書きたい。未来から来ましたが結構間違えてます●注 α
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ルール①リプレイ確率はボーナス成立後とボーナス終了後の有限Gのみ変動しても良い。●注 β
ルール②成立した小役は必ず取得する、ボーナス>払い出しが多い枚数の小役を優先して取得する。●注 γ
当時、リプレイタイム(RT)はあくまでボーナスとボーナスを繋ぐもので、ボーナス確率は重たいが長いRTを搭載しているものが多く、タイミングよく引ければかなりの爆発力を持っていた。
その後、特定の小役でパンクするRTを搭載しているものが発明される。
試験では成立した小役を優先して取り早々にパンクするので、獲得するはずの出玉を抑えることができた。そのため、よりスペックが尖った台の試験通過を可能にした。
2027の説明をする。
通常・高確という2つの状態で別れており、後者に滞在中にボーナスが成立した場合、ボーナスを揃える前に継続率から漏れるまで小役がナビされ続けメダルを増やせる。
ボーナスが内部成立中なのでリプレイ確率が上がった状態で消化できる+ボーナスを0028枚と少ない獲得枚数にすることで毎ゲームの純増を上げることに成功し、ARTだけでメダルが大きく増えるという、それまでの5号機になかった新しいゲーム性を提供した。
冗長になりがちなARTの消化をストーリー仕立てにした点も素晴らしく、幾度となく潜水艦が海面に現れゼロからを繰り返す中、10連させ一人目の髭海賊ドブロフスキーを超えることができれば壮大な曲を背景に、女海賊ケイと会敵する●注 δ
その後も高すぎず低すぎずな分岐点を目標に、ある程度の達成感を連続して獲得しながら消化することができた●注 ε
2027の場合、試験の際はベルナビよりボーナスを優先して揃えてしまうため規則の範囲内で収めやすく、より攻めたスペックが可能だった。
後に最高継続率98%を実現した2027X。ボーナスでメダルを減らす荒業で、とうとう2枚/Gの高純増を可能にしたシンゾウニンゲンと続いていく●注 ζ
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その後、当時の私では資金面・心の余裕がなく打てなかった台を触るようになったり、JPSの台だから!と言う理由でサッカー選手の尻を一日中眺めたり、珍古台や、みなし機ばかりの店に行っては当時の状況に思いを馳せたりしていたら年号も変わっていた。えげつない規制の中でもパチンコ・パチスロ双方から素敵な台が発明され続け、今に至る。
永井先生とその弟が存在しなければスロットを打つことは無かっただろうし、始まりがめんそーれ2と2027じゃ無ければここまで深くハマる事は無かったように思う。これまで出会った魅力的な台達を上げればキリがないが、人生を変えたという点ではこの2機種としたい。
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●脚注●
●注α.心が震える
2027の曲名だと思いこんでいたのですが藤商事の「アカギ 永続の闘牌」の曲でした…似たスペックの本機、こちらは継続確定時に流れる曲ですごく良いです、生命維持を脅かす量の血が抜かれるまで継続するART、終わる気配の無かった原作の雰囲気とも良くマッチしてました。
https://www.nicovideo.jp/watch/nm6031753
●注β.
すいません、いきなり全然違いました!
佐々木真さんのパチスロ攻略ライターの思考ルーチンにて5号機RTのわかりやすい説明がありましたので貼らせてください。当時の感覚を思い出すこともでき、とても興味深く読みました。
https://pachiseven.jp/articles/detail/9634
●注γ.
5号機の規定では、獲得役はリプレイ→ボーナス→小役の順でリール制御の優先順位を決めており、成立した役は必ずどんな状態でも獲得する
試験での優先順位はこうなっていたようです
参考:https://dic.nicovideo.jp/t/a/2027
●注δ.運命の瞳
さあ始まった!といった趣きがある楽曲、10連して継続率に期待できる状況でもあるので2027打つ人で嫌いな人がいなそうな曲です。歌付きの曲もありましたが50連以降と到達難易度が高く、思い入れを持つ程聴けたとは言い難いです…
https://www.youtube.com/watch?v=bLKFqHIZNwg
●注ε.
今となっては95%と言われても単発に怯えるようになってしまいましたが、当時は結構続いていた記憶がありますね…気の持ちようで何とかなるかもしれないので今後は強気で大工と幼女に向き合っていきます
●注ζ.シンゾウニンゲン
人生で出会った中で一番の不人気機種でしたが本当に好きでした、一昨年思い出を書きましたhttps://pachiseven.jp/columns/column_detail/18696
リール配列・筐体画像は5号機クロニクルさん(https://5goki.com/)からお借りしました。
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mareさんの
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このコラムへのコメント(6 件)
最高でしたね…たいして枚数出ない+負けてるのに多幸感に包まれてました
確かに!いかつい台が多いので尚更需要ありそうな気がしますね、あると助かりそうです貫通RT
コメントありがとうございます!確定系の演出群、それぞれ毛色が違ってよかったですよね
経験値が少ない頃でしたが、新しい何かに触れている感じが確かにありました
あの潜水艦の中を進んでいく演出が出ると、もう心臓バクバク。
あのストーリーが進んで行くのが斬新だったよね
コメントありがとうございます!いやー本当にびっくりしますよねwそして飽きずにスロット打ってることにも驚いております