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パチンカーズ・インタビュー
パチンカーズ・インタビュー
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YSDさん
- 投稿日:2019/12/06 19:35
こんばんは、YSDと申します。
決勝進出の報せは僕にとって吉報でしたが、同時に凶報でもありました。
恐らくこの文章を読んでいる方々は九割九分、なんならついでに九厘パチンコ経験者であると思うので一つお聞きしたいのですが、皆さまは何故、パチンコを打っているのでしょうか。
「パチンコ自体が好きだから」、「楽しいから」、「ヒリつけるから」……等々、様々な答えがあるでしょうが、僕は「一人になれるから」と言う答えを呈示したいと思います。
僕は世の中の喧騒を、銀玉が弾けたりメダルが払い出されたり、頭の中に直接響く当選音だったりでかき消してやりたいからパチンコを打っているフシがあります。
そこにあるのは台との会話のみ、僕以外の人が介在する余地は無いのです。
つまりパチンコをやる理由が決勝記事のテーマである“インタビュー”にそぐわない訳です、なので考えあぐねた結果ブッチしてしまおうかと思いましたが、やけっぱちでインタビューをお願いしてみると、二人の方が快くインタビューに応じてくださいました。
と言うわけで(自分一人の問題で)紆余曲折ありましたがインタビューをさせて頂きました。それではどうぞ。
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まず一人目の方はMさん。SNSで知り合った方で、なんと2001年からパチンコ関連の個人サイトを持っていらっしゃったとか。
私の様な20代前半の若輩が話し掛けて良いか甚だ疑問でしたが、ご本人が朗らかな方でしたのでさほど緊張する事も無くインタビューできました。
■パチンコを始めたきっかけ
━今日はよろしくお願いします。
「よろしくお願いします」
━まず、パチンコを始められたのはいつ頃でしょうか。
「今から20年前、1999年にたまたま連れて行ってもらってたまたま座った台で当たってから全てが始まりました」
━20年前ですか、ちなみに始めて打った台は覚えていらっしゃるでしょうか。
「一応覚えてるんだよね、98年に出た西陣のパチンピックって台、単発引いて3000円が6000円になりましたーって感じで━━」
「最初の頃は3000円しか使わなかったんだけど、まあ、日を追うごとに使う金額が増えて……みたいな(笑)」
━凄い記憶力ですね、当時好きだった台はありますか。
「99年ならウエスタンヒーロー、パーラーデルダス、ラブラブカップルです」
━デ、デルダス?凄い名前ですね、時代を感じます。99年以前からパチンコに接触はありましたか。
「子供の頃父親に何度か連れていって貰った事があります、何か飛行機っぽい羽根物を隣で普通に打ってました!あれ、なんていう台だったんだろ?」
━今では考えられませんが、当時はまだおおらかな時代でしたもんね。
■インターネットとの出会い
━Mさんと言えば昔から個人でホームページを開設していらっしゃると小耳に挟んだのですが、きっかけは何だったのでしょうか。
「当時パチンコ・パチスロ専用のチャットがあって、そこで仲良くなった人がHPを持っててその影響で始めました」
━なるほど、人との交流が原点でしたか。
「最初は作り方がわからなくて、チャット仲間のHP内で日記を書いてました!それから自分のHPを作って、2006年からブログに移りました」
「チャットで仲良くなった人とメッセンジャーで話したりオフ会に行ったり遠征したりしてました、昔はオフ会に行くって言ったら『それ大丈夫なの……?ヤバくない?』って心配されたな~」
━今でこそ簡単にオフ会が企画されたりしていますが、もっと前のインターネットがあまり開けていなかった頃はそう言う事もままあったと思います。
■パチンコ引退、現在に至るまで
━Mさんは一時期パチンコを辞めている時期があったとか。
「面白いと思える台がなくなっちゃって、2008年頃から遠のいた感じかな、もう行かない!っていうより『たまーーーに行くけど……』って感じかなあ。完全復活したのはパチンコ用のSNSアカウントを作ってからかな、つい一昨年の話」
━個人ホームページを開設されていたMさんが今現在SNSを主として活動されているのには何か理由があるのでしょうか。
「SNSで『好きなパチンコとスロットの機種9台集めてみる』というタグが流れてきたのでやってみようと画像を切り貼りしてたら楽しくなって『そうだ、別にパチ垢作って思い出の台とかやろっと』って始めました」
━それが今現在SNSで行っていらっしゃる懐かしの台紹介の原型になった訳ですね、Mさんは最近の台も楽しそうに打っていらっしゃいますよね。
「なんかね、昔ばっかり懐かしむのも限度がありまして『今の台も探せば面白い台あるんじゃね?何も知らずに今の台を叩く人は嫌だな……』と思って、若い人にも見て欲しかったからね」
━SNSは若い方もいらっしゃいますからね、始められたのはそう言う理由もありましたか。
「そうでーす!若い人が昔の台見て『あの台の初代ってこれだったのか』『この台知らないけど面白そう』みたいな反応されると嬉しい!」
━僕もMさんの台紹介でビッグガチンコ7の面白さ、そして初代がある事を知りました。
■最近の台について、今後パチンコに望むこと
「そうそう、ビッグガチンコ7を色々なブロガーさんが記事にしてくれたのは嬉しかったなあ~」
「だから、若い人が「コレ面白い」みたいな台をなるべく……なるべく打ってみたりはする(笑)」
「ダンバインとシンフォギアは『あーこれは面白いわ』って納得した!知らない頃は『あー、またロボットアニメのタイアップかよ』とか『また露出の高い女の子がキャッキャウフフする台でしょ』って感じだったから」
━昔の台の演出も好きだったけど今の台の演出にも良さはあると言う訳ですね。
「ただね、今のは演出メッチャ長い上に役物が派手にガチャガチャする割には外れるっていうね……もちろん面白いのもあるけどね~」
「まあ、それは今に始まったことじゃないんだけどね~、2001年出た平家物語だって当時の当たらないスーパーリーチに辟易したファンからアンケート集めた機種だったわけだしねえ」
━やっぱり昔より煽りは多くなってますよねぇ、仕方ないかもしれませんが。未だにシンプルな海が人気な理由でもあるかもしれません。
「そそそ、そのおかげなのか、昔あんまり好きじゃない海が好きな機種になってしまった(笑)、昔は好きな台たくさんあったから『なんで海がこんな幅利かせてんの?!もっと色んな台置いてよ!』って思ってた」
━(笑)、やっぱり昔から海は人気なんですね、僕も海のシンプルで分かりやすい演出が好きです。
━最後に、今後パチンコに求める事、こうなったらいいなあと言う事はありますか。
「なんか難しい質問だな」
「━━タイアップも長年の名機がいっぱいあるけど……自分としてはパチンコならではのオリジナル台を出してほしいなあ~って思います、パチンコ知ってる人だけがニヤッとできそうな、いい意味で笑えてバカバカしい台を出して欲しいかな!ウイルスブレイカーみたいな台とか好きなんだけど」
━版権モノではなくパチンコオリジナルで楽しめる台は確かに最近減ってきた様な気がします、今回はインタビューを受けていただき、ありがとうございました!
「はーい!おつかれ~」
パチンコを懐古するだけではなく、今は今として楽しむ。
僕もパチンコを打ち続けていく上で、年月を経ても昔を懐かしんで今を全て否定する事をしないように、と考えているのですが、Mさんをインタビューして「この先こう言う風にパチンコを楽しめたら良いな」と思いました。
Mさんありがとうございました!
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続いて二人目の方、この人は気兼ねする事の無い仲なのでインタビューをお願いしてみると二つ返事で承諾してくれました、ありがとうございます。
と言うわけで待ち合わせ場所の公園に行くと……。
━あっ、おーい!
「よう」
居ました、爆発頭、ボンバーヘッドが特徴のBさんです。
━それじゃ、今日は頼むね。
「おう」
━ここじゃなんだからファストフード店でも行こうか、奢るよ。
「それなんだけどさ……」
「━━やっぱ僕って、パチンカーな訳じゃんか」
━ハイ。
「とりあえず打ちに行こうよ、僕の打ち方みせてやるから、あ、みせるってのは魅了の方な」
━いやまあ構わないけど。
そこから徒歩で数十分ほど歩き、ホールへ。Bさんは普段この店で打っているとか。
「それじゃ早速打とうか、軍資金は……1パチの甘だから3000円もありゃ十分か」
━足りんの?
「100%STの潜伏無い奴だったら大丈夫だって、おっ、この甘海なんか良いじゃんか」
━そりゃまたなんで。
「履歴を見てみろよ、2連3連が多めで爆連してないだろ、こう言うのはあんまりハマらないし、当たったら連チャンしやすい」
「……気がする」
━オカルトじゃないか。
「まあ見てろって、このワンプッシュで決めて見せるからさ」
そうして打ち始めたBさんですが、貸し出した200球が呑まれ、ズルズルと1000円目の貸玉ボタンを押します。
そして残り数十球の所でリーチ時に一発告知。画面を覆う煌びやかな役物、煽り立てるような音がシマを駆け抜けました。
「な?」
━ワンプッシュって言ってなかった?
「1000円で当たれば上等だよ」
「2連すれば入れた分返ってくるからちょっと待っててな」
ST4回転目、6×7のダブルラインで魚群が流れ、7で停止。Bさんはニヤリとしています。
━やるねえ。
「ま、こんなもんだよ!パチンコは!」
その後ST、時短ともスルーして2連で終わりました。
━プラマイゼロだね、じゃあメシでも食べに……。
Bさんは神妙な面持ちです。
「━━パチンコってさ、押し引きなんだよ」
「流れを見て“ここまで浮いたら帰る”、もしくは“ここまで負けたら帰る”って言うのができないとズルズル勝ち分を減らしたり入れる金額が増えていったりで勝つ事はできないワケ」
━確かにそうだね、じゃあ今が丁度良いんじゃない?プラマイゼロって中々出来ないよ。
「僕は押しだと思う」
━えっ。
「僕はここから勝てると思う」
━単純に打ち続けたいだけじゃ。
「うん」
そう言いながら持ち玉ボタンを押し、打ち続けるBさん、僕は見ている事しか出来ません。
1、2度持ち玉ボタンを押した後、Bさんはキョロキョロと辺りを見渡しはじめました。
「揺れてんな」
━地震?
「イヤ、この揺れ方は後ろのシマで台を叩いてる奴がいる時のだ」
「ちょっと見てくる」
Bさんは上皿に球を残し、席を立ち後ろのシマを見に行きました。
「婆さんだよ、婆さんが海のボタン強打しまくってるよ」
━あー、それちょっとイヤだねぇ……。
「━━アレ、やってみるか」
Bさんは腕を組み、仁王立ちで強打老人を数秒見つめると自分が打っていた台に戻りました。
━今何かしたの?
「『この後大ハマりで出玉が全部呑まれますように』って祈った」
「━━“人を呪わば穴二つ”なんて言うけど、もしそれが本当だったら今頃パチ屋なんて穴ぼこだらけだよな」
━……うん。(この人パチンコの打ち過ぎでちょっとヤバくなっているのでは)
━あっ、そうだ。インタビューしても良いかな。
「おう」
━まず、パチンコを始めたのはいつ頃?
「18になってから、最初に打ったのは沖海2の甘デジ」
「どっちのサンドに入れるのかも分からなくて、間違えて右側に入れちゃったんだよ、隣に人が居なくて良かった」
━その時は勝った?
「いや、当たった後全部呑まれたから負けたんだよ、ビギナーズラックなんてのは信じられないね」
「あそこで辞められてればもう少し人生に華が……なんて事も思うけど、まあ今は今で楽しいし、今更言ってもしょうがないか」
━ちょっと後悔してるんだ。
「つってもその時間を転用できるような趣味なんて無いしなぁ、多分パチンコやってなかったら何もせず家でボーッとパソコンしてたんじゃないかな」
「SNSでパチンコ用アカウントを作って交流して実際オフ会なんかもしたし、悪い事ばかりじゃなかったよ」
━パチンコを打ってる理由は?
「熱だよ、熱が欲しい」
「一人で打ってると適度にスリルがあって、勝ったら気持ちいいし負けたら悔しい」
「生きてる感じがするんだよ、ジャンキーだってのは分かってるけど、ジャンキージャグラーだよ、フフ……」
自嘲気味に笑うBさんに何も言えずにいると、Bさんは爆発した頭を揺らして立ち上がりました。
「しまった、残り1000円しか無い!」
━いつの間に。
「ちょっと違う台打ちに行くぞ」
━何を打つの?
「とりあえず100%STのなんかを……ベルばら甘があった」
「回らない、次だ」
Bさんは足掻くように200円ずつ台を変えていき、最後は元居た甘海に戻って海の藻屑となりました。
━残念だったね。
「プラマイゼロで辞めていれば……プラマイゼロの所で辞めていれば……」
「いっつもそうなんだよなぁ、小勝ちで帰ってりゃあ……」
━まあまた次があるよ。
「次こそは小勝ちで止めるよ俺、多分」
「今日はもう帰ろう」
━それじゃあ今日はお疲れ。
「おう、最後に握手でもしておくか」
━なんだよそれ、まあいいけどさ。
こうして、僕は固い握手をしてインタビューを終えました。
……ハイ、と言うわけで二人目はBことBOKUでした。
自分がホールで行っている事を書いてみたのですが、客観視してみると恐ろしい養分っぷりだったので、今度から気を付けようと思います。
重ねて、インタビューに快く応じて下さったMさんに感謝して記事を終了させていただきたいと思います。それでは。
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YSDさんの
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このコラムへのコメント(2 件)
2000年のちょい前に、私もサイト管理人からライターになったので、ニヤニヤ読んじゃいました(*⌒▽⌒*)