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自ら志願して、業界で働いてみた。⑨
自ら志願して、業界で働いてみた。⑨
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久兵衛さん
店の看板機種を無視してバラエティコーナーで散財するのが好きな人。大型店より中小店。珍古台LOVE。 ついった⇒ QB0083 - 投稿日:2018/05/10 22:24
8日間の短期派遣社員として働いてから4日目の朝。
本日をもって、このパチンコ製造工場での仕事が終了する。普段通りに起きて普段通りに出社した。昨日騒ぎを起こしたオバちゃんは来ていない。自分のところの派遣も山田さんを除いた昨日の面子と一緒だ。
朝礼で課長から派遣とパートは14時で作業終了だと話があった。
この件に関しては昨晩遅くに営業から電話があって知ってはいたが、流石に工場の人間から直に言われると心に刺さる。実際に小声で不満を漏らすものも多く昼休みはその件の話を嫌でも耳にした。
そして14時を迎え退社するのだが、最後に高木さんに「お世話になりました」と挨拶をし工場を後にした。
結局この日もずっとネジ締めだけで終わった。
4日間の全てではないが、パチンコを製造するラインにおいての私の仕事はネジ締めだった。そりゃあ派遣の求人にも『誰でもできる簡単仕事♪』とあるのだから当然だ。
単純作業ではない仕事であればこの工場にパートなり社員なりになるしかない。理想論を語ったところでそれが通るほど優遇された社会ではないのも知っている。
数時間だけだけど、役モノの動作チェックという仕事らしい仕事をさせて頂いた事は素直に感謝しているが、アレも私の様子を見て察した高木さんの計らいなわけで単純作業を不服に感じていなければ延々とネジを締め続けていたのだろう。
「はぁぁぁ~」と大きな溜息を出して工場を去った。
ちなみに、作業服と安全靴は返却する事になっていて、作業員が各自洗濯&アイロンがけをして返却。費用等は派遣会社負担ではなくて各自が負担。
それらを一式、後日に派遣会社のあるオフィスまで持って行ってサインをもらう。
ここまでやって終了だ。
--数日後--
冬の寒さが落ち着いて春の陽気を感じる頃、別なパチンコ製造工場で同じく4日間働くこととなった。
規則の厳しい工場で遅刻や早退は厳禁で当日欠勤なんて許されたものじゃなく営業からも数日前から体調管理の徹底と作業着の確認の電話があった。更には「以前の工場とは雰囲気も違うので気を引き締めてください!」とまで言われたのだった。
始業30分前には着替えを済ませて現場待機がルールとしてあるとの事で初日は余裕を持って1時間前に家を出たが、渋滞があって始業20分前に到着。しかし、何処にも車を停められるスペースがなく営業に電話。
「スミマセン!今、到着したんですけど駐車出来るスペースが無くて困っているんです」
「トラックの邪魔にならないように、道路にハミ出ないように、門の端に停めてください!!」
駐車場は枠線で囲まれておらず、従業員が自分感覚で駐車していて車間はバラバラ。成人男性が車間を歩ける広さから、カニ歩きでもしなけりゃ歩けない程の広さもあった。
営業の指示通りに門の隅ギリギリに駐車して再び電話。5分後に営業がやってきて作業着と安全靴を受け取った。前の工場のように営業も帰るのかと思えば、そのまま工場内まで案内してくれて一緒に作業現場で待ってくれていた。
着替えを済ませてから周囲を見渡すと、兎に角日本人の少なさに驚いた。工場内のマナーも日本語の他に英語や中国語で書かれており飛んでくる会話もどこかの国の知らない言葉だった。
そして、現在大人気のアニメーションタイアップ機のポスターが壁に何枚も貼ってあり、求人にも増産につきスタッフ募集とあった事を思い出した。
始業時間までタイムカードの前で待機と営業から言われたのだが、好奇心が上回ってしまいトイレに行くフリをしながら作業現場の隅にあったダンボールの中をチラ見する。
うおっ……!
オイオイ、マジか……!!
そこには甲冑を装着し、熱唱しながら異形の敵と戦う少女の役モノがズラッと並んでいた。
-続く-
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久兵衛さんの
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