『番外編』～ラッシー的良パチスロ

ラッシーパチスロワイルドサイド-脇役という生き方-

今回は「番外編」と題し、1999年～2001年頃の「名機とまでは呼べないが好きだった機種」をまとめて紹介していきます。どれも面白い機種なので、本当は全て本編で書きたいけれど、語るに値するほどのエピソードがなかったりするのでね。2000年以前から打ってる方には当時を懐かしんで頂き、近年パチスロを始めた方には歴史の資料集のような感覚で楽しんで頂けたら幸いです。

シーマスターX：テトラリール

1999年に山佐から登場。演出用4thリール「テトラリール」搭載機第1弾にして、テトラシリーズ史上最高傑作との呼び声も高い。テトラリールは小役ナビやチャンス予告の役割を担う。もちろんテトラと出目の絡みによるボーナス察知は面白かったが、出目だけで見ても十分魅力的な機種だったと思う。

というのも、リール配列があまりに大胆で美しすぎるのだ。たとえば左リールには『オレンジ・赤7・オレンジ』や『オレンジ・青7・オレンジ』という箇所があり、中リールにも『リプレイ・赤7・リプレイ』や『オレンジ・赤7・オレンジ』という箇所がある。左リールのオレンジ・青7・オレンジは1確目で、オレンジ・赤7・オレンジはオレンジテンパイハズレでリーチ目に。当時の俺はパチスロを始めたばかりで、リーチ目なんて全く覚えられなかったけれど、それでもスグに気付けるほど派手なリーチ目が多かった。たしかオレンジとチェリーが同一フラグだから、左リールはどこを狙っても良かったような…(記憶が曖昧ですみません)。

まだ1人でホールに行くことに慣れておらず、よく友人と並び打ってましたね。ハズシも完璧にはできなかったので、収支は散々でしたが。そういえば…たまたま高設定らしきシーマスターXに座り、勝った金で母親にバッグをプレゼントしたことがあった。もちろん安物だけど、母親は俺からの初めてのプレゼントに感動していたなあ。パチスロで勝った金で贈ったということは、この先も黙っていよう。永遠に。

ワードオブライツ：B-CT機

1999年にミズホから登場。かの名機「アステカ」と同じB-CT機で、CT突入率もアステカ同様BIGの50％。演出やリール制御はアステカと異なるものの、基本的なゲーム性は一緒と思ってOK。アステカとの決定的な違いは、その技術介入性の高さ。たとえば通常時小役狙い。アステカは効果が薄いため全リール適当打ちで構わないが、ワードオブライツは適当打ちと小役狙いで1000円あたり約3Gもの差が生じる。原因は取りこぼしの恐れがある14枚役が頻繁に成立するため。とはいえフォローは簡単で、左リール枠上に「ブラビ(2段ブチ抜き絵柄)」を狙うだけでOK。ワードオブライツも俺に小役狙いの大切さを教えてくれた機種の1つだ。ちなみにリプレイハズシ効果も約＋45枚と絶大だった。

また、キャラクターバトルシステムという演出も大きな特徴の1つ。レバーONで予告音が鳴れば発生のチャンスで、第3停止後に魔法攻撃(効果音＋リールフラッシュ)が発生すればボーナス告知に期待。リール上の敵キャラ(小役絵柄と7絵柄)が全て消灯すればボーナス確定だ。ただしこの演出、小役の取りこぼしでも発生するんですよ。まだ初心者だったから、3枚役のヘーボン(他機種でいうスイカに相当)取りこぼしで発生しまくってね。悔しい思いをたくさんしましたよ。ついでに全く要らない知識になるけど、小役絵柄のキャラ名を書いておきましょう。

7枚役(ベル)…ヘターレ
3枚役(スイカ)…ヘーボン
リプレイ…テモヤン

このいかにも適当に付けられた感じが堪らない！今のパチスロはやたらと凝りすぎ。このくらい肩の力を抜いても、俺は全然構いませんがね。当時はまだヘタクソだったにもかかわらず、しつこいくらい友人と一緒にワードオブライツを打ってました。アステカよりBIG確率が高いため、手を出しやすかったのが理由かな。

【アステカとワードラ比較】
設定	アステカ	ワードオブライツ
1	1/315	1/282
2	1/273	1/264
3	1/244	1/248
4	1/221	1/227
5	1/202	1/207
6	1/180	1/159

ワードオブライツはアステカに比べBIGの獲得枚数が抑えられていたぶん、BIG確率が高かった。とにかくBIGの1/2さえクリアしてしまえば、200枚＋最大150G継続のCTですから!　まあ、設定6なんて1度も打ったことありませんが(たぶん)。

名機『アステカ』の陰に隠れはしたけれど、個人的にはアステカと双璧をなすB-CT機の名機。BIG中のBGMは、今でも鮮明に耳に残っております。「俺、アステカよりワード派だったんですよ」という人に会うと、同志に会ったような気分になります！

ターミネーター：実写シュワちゃん

2000年にIGTジャパンからリリースされたノーマルAタイプ。今ではハリウッド版権とのタイアップも珍しくないけど、当時はかなり大きな衝撃だった。各リールには2段ブチ抜きの実写シュワちゃん絵柄が鎮座。実写の絵柄ですよ！かっこよすぎる！

そして筐体上部にカラードットを搭載しており、小役ナビやボーナスの期待感を煽るチャンス予告が発生。また、BIG中はリール照明による小役ナビが発生し、それに従いながらハズシも完璧にこなせば400枚超の出玉を獲得できた。このリール照明がなかなか綺麗だったんですわ！ちなみにBIGを入賞させると「ユーアーウィナー(うろ覚え)」みたいな音声が流れるんだけど、その音声はシュワちゃん本人ではナイらしい。まあ、その一言をもらうだけでもドエラいギャラになるでしょうからね。当然、BIG中にはあの印象的なBGMが！これがまた当時にしては良いスピーカーを使ってるんですわ！

小役狙い時のリーチ目は、少し単調だった印象。小役ハズレ目が多かったかな。でも操作音が銃声だったりと凝った作りになっていて、映画好きの俺には堪らないマシンでした。

ロッキー：筐体とBGM

2000年に高砂電器が放ったノーマルAタイプ。もちろん、あの名作映画「ロッキー」とのタイアップ機だ。ぶっちゃけて言うと、名機でもなんでもありません。なんの変哲もないAタイプです。だけど筐体がスゴいんです！筐体の魅力だけで打たされたんです！

下パネルは黒地に白文字の「ROCKY」ロゴだけ。そしてリール窓周辺の中パネルも黒地で、右隅には縦に「ROCKY」の白文字。余計なものは一切ナシ。シンプルゆえのかっこよさだ！

リールには星条旗絵柄(0枚役)があり、一直線に揃えばボーナスチェック機能「ロッキーチャンス」が発生。リールバックライトがカラフルに踊り、R・O・C・K・Yの文字の形に光ればボーナス確定。リールバックライトの光の動きでアルファベットを表現しているんですよ！しかもそのフラッシュがまた綺麗なんですわ！まだカラーのリールバックライトが珍しい時代だったので、大いに感動したものです。

そして「ロッキー」もBGM抜きでは語れない。当時としては最先端のスピーカーを搭載しており、BIG中はあの「ロッキーのテーマ」が！そして3回目のJACゲームでは曲もクライマックスに。ロッキーがリング上からエイドリアンを探すシーンで流れる、あのBGMが流れるんですよ！ちなみにリプレイハズシは一切効果ナシ。もうBIG中は純粋に音楽を楽しむ時間なんですわ。ついでに通常時の小役狙いも効果ナシ。まだ技術介入機がもてはやされる時代にありながら、それを一切無視し、ロッキーの世界観だけを液晶も使わず表現した勇気あるマシンなのです！なお、「カモーン！」などの音声も発生しますが、もちろんスタローンご本人の声ではありません。

ロッキーを打っていた理由は、「筐体とBGMがカッコいいから」しか思い浮かばない。出玉率も約94％～約109％と低かったですからね。今あのロッキーがあったとしても、果たして打つかどうか…。

6号機時代に願うこと

つい先日、6号機の内規が公表されましたね。一部「規制緩和」と解釈できる内容もありましたが、それでもパチスロ機の開発は一層難しくなると思います。もちろんAT機が復活するのは嬉しいですが、そればかりになるのはいかがなものか。ゲーム性の多様性というか、打ち手の選択肢がたくさんあれば嬉しいな。4号機の魅力は決して出玉性能だけでなく、個性的なマシンがたくさんある多様性にもあったんじゃないかと。願わくば6号機もそうあってほしい。

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ラッシー: 代表作：パチスロワイルドサイド -脇役という生き方-

山形県出身。アルバイトでCSのパチンコ・パチスロ番組スタッフを経験し、その後、パチスロ攻略誌編集部へ。2年半ほど編集部員としての下積みを経て、23歳でライターに転身。現在は「パチスロ必勝本＆DX」や「パチスロ極＆Z」を中心に執筆。DVD・CS番組・無料動画などに出演しつつ、動画のディレクションや編集も担当。好きなパチスロはハナビシリーズ・ドンちゃんシリーズ、他多数。