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- 1GAME代表『てつ』さんってホントはどんな人? ココでしか読めない秘密の少年時代に迫る!
インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
2017.02.06
1GAME代表『てつ』さんってホントはどんな人? ココでしか読めない秘密の少年時代に迫る!
やあやあ。チワッスあしのっす!
各方面の著名人や有名人、あるいは一般人にインタビューしてその人生設定を推測するこの企画。 9人目の被験者はこの方! じゃん! 「てつさん」だ!
パチ7とも縁が深い人なので事前情報は要らないかもしれんが一応カマしとくと、「百鬼夜行」などを企画運営する「1GAME」の代表を務める方ですね。 「1GAME」って何? という方はここをチェック 。ここのジョーカーメイクのオッサンがてつさんだ! ちなみにインタビュー当日は素顔だったよ!(あたりまえ) じゃあ早速いこう! ヒア・ウィー・万枚!
★謎メンバーと子供時代など
1月の中旬。場所は東京・秋葉原だ。 裏路地の居酒屋にはオッサンが四名──。
パチ7編集長。うちいくTVのないおさん。そして俺と、その目の前に座る面長の男性。1GAME代表、てつさんその人である。
「どうも、はじめまして。あしのです」
「はじめまして。今日はよろしくお願いします」
「いえ、こちらこそ──。わざわざ来て頂いてすいません」
かしこまって挨拶する俺の横で、編集長がゲラゲラと笑った。
「僕とないおさんはこっちで座ってガンツの動画観てるから。うるさかったらごめんね。ウヒャヒャ!」
「早速酔っ払ってますね……」
「失敬な。酔っ払ってないよォ。ウヒャフヒヒ。ああ、あしの君、僕はてつさんには童貞投げの話を詳しく聞いたほうがいいと思うねェ!」
「童貞投げ? なんスカそれ。……まあいいや。早速いきましょう。てつさん、生まれはどちらですか?」
「東京のはずれのほうですね」
「ずっとそちらに?」
「ううん。何度か引っ越してますよ」
「ご兄弟は?」
「弟が一人。ひとつ違いです」
「仲は良かったですか?」
「悪かったですね。僕ね口調が荒いというか──口人格が強いんで。弟とはすんごい喧嘩してましたね」
「ふむ──」
「一回、弟に寝込みを襲われた事がありますよ。ボコボコにされましたね。流石に抵抗できませんでした」
「オチオチ寝てられませんね」
「ホントに死にかけましたからね」
「いいですね。開始1分で死ぬとか殺すとかいう単語が出てきました! イメージ通りです」
「どんなイメージですか……! とりあえず、その時は母ちゃんに助けられて。──そう。うちは母ちゃんが一番強いんですよ」
「なるほど……。今は弟さんはどっかでヒットマンやったりしてるんですか?」
「美容師ですね」
「ワオ。ハサミ持たせたくねぇ……! 今はどうです? 襲われたり」
「いやぁ、今はもう仲良しですよ」
「良かった──! ええと……じゃあ、てつさんは、子供の頃はどんな子でしたか?」
「うーん。友達が居ませんでした」
「ありゃ。なんでまた……」
「ウヒャフヒヒ。そりゃあ、童貞くさいからですかねぇ、てつさん」
「シッ! 編集長。メッ! 変なチャチャいれないで! そっちでガンツ観てて下さいッ!」
「うーん。何でだろうなぁ。合わなかったんですよね周りと」
「合わない……。個性的な感じだった感じですか?」
「そう。良く言えば個性的。ああ……僕、小学校中学校とド底辺学校だったんですよ」
「ド底辺……! 荒れてるって意味でですか?」
「荒れてましたね……」
「周りは荒れてるけど、それに合わせない、みたいな」
「いや、荒れてはいたんですよ僕も。なんだろうなぁ……。例えばみんなサッカーやるじゃないですか。で、僕も一応やるんですよ」
「そこはやるんですね」
「うん。やります。やりはするんですけども、そんなに本気ではやんない……みたいな」
「ポーズ? ですかね。合わせてるフリ、みたいな」
「ああ、そんな感じかもしれません。トッポいフリはしてるけど、格好が違う感じかなぁ。周りもそれを察知するから、なんか友達が居ないみたいになって」
「トッポいって単語聞いたの10年ぶりくらいです!」
「みんなね……こうやって刺繍とか入れたりしてるんです。普通のヤンキーみたいな。僕も学校ではそれに合わせるけど、ホントはそういうのがあんまり好きくなくて、私服は割りとチャラけてたり」
「ふむ……」
「あとは……みんながヒットチャートの曲とか聴いてる時に一人だけメタラーだったり」
「おお……。何聴いてました?」
「エックス・ジャパンかなぁ」
「でた。今もメタラーなんですか?」
「はい。今も大好きですよ。メシュガーとか」
「北欧! いいですねぇ。俺もソイルワークとかインフレイムスとかその辺が好物です」
「あ。インフレイムス。何か赤くてフニャフニャってしたジャケットのアルバム持ってました」
「ああ……コロニーかなそれ──名盤ですねぇ……」
弟さんとの血で血を洗う争い。 ド底辺学校での一人メタル祭り──。 少年時代のてつさんについて、ここからどう料理しようか顎に手をあててしばし考える俺。 だが、実はこの時ひとつの事件が起きようとしていた。
──まず状況を説明しよう。
我々は居酒屋の一室にて、六人がけの席に通されていた。 向かい合うようにして俺とてつさんが一番左奥。一席空けて、右に編集長とないおさんが向かう。 一席空けた理由はギリギリで理性の残る編集長による「インタビューの邪魔にならないように」という判断があったからだ。 この時俺が飲んでいたのはビール。ないおさんはハイボール。てつさんはノンアルコールのトニックウォーター。 そして、編集長が「緑茶ハイ」だ。
緑茶ハイ──!
そう。悪魔の飲み物である。 師匠・佐々木真さんの代名詞である魔性の燃料。 今回もこの薄緑色の毒液が直接的原因となって、運命の歯車が狂いはじめていた。 要するに、だ。
「ウヒャフヒヒ。ねーねーてつさん。てつさん。メタルはもういいですから子供の話しましょう。子供の話! CR赤ちゃん!」
編集長がぶっ壊れて普通にインタビューに参加しだしたのである。 ここから話の舵は俺の手を離れ、しばし編集長の物となった。 以下、インタビューウィズスロッター初。あしのはたんなる書記!
「てつさんのお子さん……今おいくつでしたっけ……! 僕の子は◯歳だけど」
「上の子は◯歳ですよ。ライダーにハマってます」
「ライダーッ! アヒャヒャヒャ! ライダーはお金かかるでしょう!」
「そうですねぇ。あれはバンダイが上手いのかなぁ……。凄いですよ。変身グッズとかすっごい欲しがります。今期のライダーの『エグゼイド』のやつとか全部買ってます。なんか拡張アイテム見たいなやつが毎週でるんですけども──」
「ヒエーッ! 毎週ッ!?」
「そう。そうなんですよ。新シーズンが始まったらまた新しいライダーが出るし──集金システムが完成されてます」
「ウワーッ。僕んち絶対見せないようにしよう」
「と、思うじゃないですか? 僕もそう思っていた時期がありました──。まずね、男の子は戦隊モノに行くんですよ。うん。戦隊はまだいい──。戦隊はいいんです。デラックスはヤバイけど戦隊はオーケー。でも、そっから同じ時間にやってるライダー行ったら終わりです」
「ゴクリ……。僕んちはトーマスで止めよう」
「トーマスはいいですね! それが正解です。戦隊行ったらまず気性が荒くなりますし、止めてください」
「うわぁ絶対覚えておこう。フヒヒ。トーマスで止める。トーマス300円くらいだし。トーマスで止めよう」
「でも僕も『トーマスで止める』って言ってましたよ。止められませんでしたね……。戦隊から……ライダーへ……」
「あとアンパンマンどうですか。アンパンマン。あいつ愛と勇気だけが友達ですからね。学生時代のてつさんと一緒! ウヒャフヒヒ」
「アンパンマンもいいですね。それとトミカ」
「トミカ!」
「暫く一人で遊んでくれるし──あとは」
俺はここでビールを机に起き、ペンを走らせる手を止めた。 そして一言、ハラを決めて呟く。
「よし。今日はもう思いっきり飲むかコレ──」
「お。緑茶ハイいくの? 美味しいよフヒヒヒ」
「いや、ビールで。てか最初ッから思ってる事が一つあるんですけど言っていいですか?」
「なに?」
「これ、4人でワイワイやってるのに写真使えるの俺だけじゃないですか」
「まあね! あしの君以外はメイクとマスクと顔出しNGだからね。フヒヒ。代わりにあしの君いっぱい撮ってあげるよ。パシャパシャフヒヒ」
1GAME代表、てつさんのインタビューはこうして始まった──。
4の3で顔出しNG
★初パチ
10分後。 ひとしきり子供の話をし終えた後で、話の舵が俺のもとに戻ってきた。 編集長は再びないおさんと向かいあって何やらPCで動画を見ながらゲラゲラ笑っている。 自由な大人を尻目に、てつさんと向かいあった俺は、ゴホン、と一度咳をした。
「よし。気を取り直して……。ええと、何聞こうかな。もうグッチャグチャなってるけど、うーん。てつさん、初めてホール行ったのいつですか?」
「いつだっけ……。◯◯の時かなぁ」
「早ッ! 最速だこれ。いいんですか書いて。編集長!」
「ウヒャヒャフヒ。ん? いいんじゃない? 最悪伏せ字で」
「オッケー! あ、すいませーーん。ビール追加お願いしますー! てつさん、その時何を打ったんですか?」
「何も打ってないんですよねぇ」
「お。それはどういう……」
「当時ねぇ、スト2が流行ってたんですけども、遊ぶお金がなくて。で、ある時編み出したんですけども、パチ屋に一瞬入って、玉をね、こうやって……拾うんです」
「うっわ。今までで一番ゲスいエピソードきました! 編集長!」
「大丈夫大丈夫。最悪伏せ字で」
「オーケー! 交換出来ましたかそれ」
「それが出来たんですよ。当時ね、100円から交換できたんですけど、50玉くらい拾うと、100円と、それからジョアが貰えたんです」
「ジョアっ!」
「そうです。そのジョアを飲みながら、習字の帰りにスト2やって帰るのが日課みたいになってましたね……!」
「そういう話大好き。いやー。いいですねぇ……。幼少期の球拾いエピソードは山ほどありますけども、交換までした話は初めて聞きました」
「ちなみにちゃんと打ったって意味でのパチンコデビューは◯◯の頃かなぁ」
「どっちにしろクソ早ぇッ! 編集長」
「伏せ字でフヒヒ」
「オーケー! 最初打った時のエピソードはどんな感じです?」
「なんか、センパイから『パチンコって稼げるぞ』って聞いてて」
「そのセンパイも◯学生っすよね。荒れてんなぁ……」
「稼げるとか稼げないは別にどうでも良かったんですけども、周りがそのセンパイに影響されてパチンコ行きはじめて。そいつらにナメられたくないんで行った感じですね」
「あら、周りに合わせてる。そこはやっぱり合わせるんですね」 「そうなんですよ。合わせたくないんですけど、ナメられるのはもっとイヤなんで、渋々行った感じですね」
「でもバレませんかそれ。思いっきり子供ですよねまだ」
「父ちゃんのアロハと整髪料で大人に変装して行きましたね。俺は大人だ! って自分に言い聞かせて。なけなしの軍資金を千円握りしめて──。そうだ。しかも千円札使えるの知らなかったからコンビニで100円玉に両替して行きましたからね」
「──準備万端!」
「でも心臓はバクバクしてましたね。とりあえず肩で風切って、格好だけオラついた感じで……こうやって店内を見て。で、全く分からないけど何となくトランプ知ってるからイケるかもと思ってSANKYOの『CRフィーバークィーン』座りました」
「絵だけですけどねトランプ。でも何となく気持ちはわかります。てか一人で行ったんですね」
「そうです。ある日突然行きましたね。だから内心ビビってるんですけど、ビビって人目についたらバレると思って堂々と打って──」
「勝ちました?」
「それがねぇ……500円超えたあたりで『これはゲーセンとは違うぞ』みたいな気分になって、もう帰りたくなっちゃって──」
「◯学生には1000円はデカいですもんね……。ホロ苦いデビューでいいと思います」
「でもそこから、最後の100円玉で当たったんですよ」
「え。まじですか」
「そう。キングが上段に揃いました。で、これ話1ミリも盛らないんですけど、揃った瞬間に玉が切れたんですよ。というかラストの玉の保留で当たった感じです」
「……うわ」
「当たった後、チャッカーに玉を入れるって概念がないから、普通に見てて。で見てるウチに周りがそわそわしてるのが分かって」
「まあ子供って分かりますからね周りも。その状況は……うん。俺が隣にいてもすげーそわそわすると思います」
「で、僕テンパって。下を見たら3玉落ちてて。それを拾って打ち出して……」
「入りました?」
「チャッカーには入んなかったんです。ああ終わったと思って──。でも、フィーバークイーンって、真ん中の所に玉を貯留するんですよね。で、そこに1発ガツーンと引っかかったんです。(※フィーバークイーンは当時の規制を回避する為、チャッカーのVが独立して貯蓄形式になっていた。要するにチャッカーに入らなくてもV貯留があればパンクしない)」
「ワオ。ホントにラストギリギリって感じだったんですね……」
「そうです。それで一箱出て。5000円くらいになって──」
「交換は──そうか、経験済みですもんね」
「そうです。で、僕何を思ったかその5000円でまた打って」
「打ったんですか!」
「はい。しかもまた全部100円玉に両替して──」
「学習してない!」
「それで500円でまた当たって、保留連しましたね」
「マジか……」
「1万5000円か6000円かなぁ……勝ちましたね」
「幸せなデビュー戦ですねぇ……」
「最初のラストの100円ですね。あの100円というか、最後の保留で当たったからこそ、いま僕はここに居ると思っています」
「運命の一発ですね……いい話だ……。そこからやっぱりパチにハマりました?」
「ハマったっていうかねぇ……。例えば、センパイとかとつるんでると、釘とかなんかそういうキーワードが入って来るんですよね……」
「そのセンパイも◯学生ですよね……」
「ええ。やっぱり荒れてたんで……そういうね……周りもパチをやってるのが当たり前みたいな空気だったんです。で、僕はまだ金銭感覚がまともだったんで、そういう話を聞きながら『なんか勝ち方があるんじゃないか』みたいな気になってきて。そういうのを考えてる時に来たのが『エキサイト』(※藤商事)のモーニングだったんですよ」
「うぉぉ……アレパチだ」
「あれ確か朝イチ1/4で天国だったんですよね。だからとりあえず毎日行って小遣いを稼いでから学校に行くみたいな」
「いいなぁ。楽しそうだなぁ……」
「楽しかったですよ。なんかもうあまりにも通いすぎてて後半慣れちゃって、酷い時は早朝釣りに行ってから竿持ってパチ屋行って、そこから学校行ってましたからね」
「密度の濃い一日ですねそれ!」
「まあ、あんまり良くないですけどね……!」
「店員さんからは何も言われなかったんですか?」
「一回だけ言われましたね。いきなり背後から棒でゴーンッてやられて」
「棒ッ?」
「そうです。いきなり。オメェ◯坊だろって言われて。で、僕その時理論武装してたんで」
「理論武装……!」
「そう。もう干支とか覚えてましたからね。いや18ッスって。干支は◯ッスって」
「小賢しい! それで回避したわけですね」
「いや、回避できませんでした。そんなレベルじゃなかった。棒でゴーンッて。それで出禁になりましたね。人生初出禁でした」
「なるほど……」
「でもそのあと出禁解除なりましたよ」
「なにゆえ!」
「なんか僕にゴーンッしたの結構偉い人だったみたいで。その人がある時ゲーセンでUFOキャッチャーやってたんですよね。僕そのゲーセンいて。見てたら全然取れないんです。めっちゃ下手だった」
「ほう……」
「んで僕、タバコ咥えてこうやって、ポケットに手突っ込んだまま肩とかアゴとかクイクイさせて『あー、出禁した奴だー』みたいな感じで近づいて」
「ウケる! なんだそれ!」
「『ちょ、貸してみ?』って、代わりにプレイして一発で景品をとってあげたんですよね。オグリキャップのぬいぐるみだったんですけども。そしたらその人が『お前良い奴じゃーん』って。出禁解除になりました」
「──なんだそのエピソードッ!」
ビールを煽ってメモを確認する。 結構な勢いで飲んでるので早速アルコールが回っていた。 聞き漏らしが無いかチェックしつつ、折角なので話を広げる事にした。
「編集長。編集長。ちょっといいすか」
「なんだよ!」
「なんでちょっとキレてるんですか……スト2ですけど、何使ってました?」
「僕ねぇ、ゲーム何でも上手いからねぇフヒヒ……みんな使ってたなぁ」
「メインは?」
「メイン。誰だろう。ケンかな」
「ないおさんはスト2やってました?」
「僕もやってましたよ」
「使用キャラは……?」
「ケンです。かぶっちゃった。ウフフ」
「ないおさんちょっとだけ俺らより若いですよね。スーファミ版?」
「ですね。ファイナルファイトとかもやってましたよ」
「懐かしい。ハガー。コーディ……。あ、コーディそういえばスト4にも出てましたね……。てつさん、新しい奴やりました?」
「スト5ですか? やってないんですよ。家でアケコン触ってると子供が泣いて起きるんで」
「ああ……ホントに普通にパパやってるんですねぇ……。スト2は誰使ってました?」
「ガイルです」
「でた。ガイル。そして俺もガイルです。かぶっちゃった。エヘヘ」
酒が進む無駄話の最後を、ないおさんがこうシメた。
「ガイル使ってる奴だいたい性格悪いですよね」
★初スロとバンド
「さて。じゃあいよいよスロの話しますか。初めてスロ打ったのはいつですか?」
「◯3の中盤でしたね。結構すぐでしたよ。学校のパチ仲間から『どうやらスロが美味しいらしいぞ』って話を聞いて。僕はパチのモーニングしか知らなかったんですけど、どうやらスロのモーニングは初めから当たってるらしい、みたいな。フラグの概念とか知らないし、イメージ的にスロの方がお金かかると思ってたんですけど、最初から当たってるなら美味しいなと」
「当時はまだ3号機?」
「いや、4号機です。最初に打ったのが『ビガー』(※パル工業)のバリバリの裏モンでした」
「編集長、裏って単語いつも書いてますっけ?」
「ん。大丈夫よ」
「オーケー。初っ端から裏モン打ってたと……メモメモ……」
「はい。で、やっぱ噂通り1回転で当たって──。で350枚くらいかな。すぐ交換しようとしたら11時まで交換できません! ってめっちゃ怒られて。で、しょうがなくそれで打ったら裏なんで連チャンモード入ってていっぱい出て……。ああ、これはスロの方がパチより出玉が早いなぁと思って」
「そりゃあ裏ですからね」
「そう。チェリーバージョンでした。最初良くわからなくてしばらく『スロはチェリーが連チャンしないと当たらないもんだ』って思ってました」
「ホッコリしますねそのエピソード」
「そこから『ニューパルサー』覚えて……。モーニング巡りするようになって……。そんな感じですかね」
「なるほど……てか、これまだ◯学校の話ですよね。早いなぁ……。生き急いでますね」
「ですねぇ。……その頃は学校の仲間はみんな『ファインプレー』打ってたんですけども、やっぱ基本ドツキで。僕はスロで設定判別覚えて──リプレイハズシ覚えて、正攻法での勝ち方を学んで──。そりゃあパチンコ台をドーンってしてる人たちとはズレていって……」
「価値観が」
「そう。価値観が。僕はそういうの嫌いだから、やっぱり正攻法で攻めようと」
──個性的。 てつさんは自らの少年時代をそう評したが、仲間との立ち回りの差にもそんな彼のパーソナリティがしっかりと現れていると思う。 この時は俺も酔っ払っていたのであまり深く考えなかったが、今これを書きながら改めて考えるに、もしかしたら『個性的』だったのはてつさんじゃなくて周りだったのではなかろうか。
ド底辺……。右向け右。皆で渡る赤信号。悪しき全体主義に染まらぬよう、自我を保って自分で線引きしたルールを守り抜いた結果、彼には友と呼べる少年が居なかったのではなかろうか。
「それから高校は一番行きたかった所に受かって、いきなり真面目になりました。ド底辺を抜けて──」
てつさんはそう言って笑った。
「高校は何をやってました?」
「バンドですね。エックスのコピーやってました」
「おお。やりたい事がやれるようになった感じですか」
「ですね。中学の頃はバンドなんかやろうもんならチャラいって浮いてたんですけども、高校でそういう文化から自由になって」
「開放されたんですねぇ……。バンドのパートは何でした?」
「ギターですね」
「なるほど。バンド名は?」
「……えーと……いや、この話はヤメましょう」
「ん? なんでまた。バンド名……」
「いやー……要りますかその情報……あ、凄い言いたくない……」
「え。それ大事。とても大事! 超聞きたい」
「えー……」
「聞きたい聞きたい。聞きたいですよね編集長!」
「ぜひ聞きたいねぇ。フヒヒ。何だったのてつさん」
じゃあ、と言ってから、てつさんが覚悟を決めたように呟いた。
「イチゴポッキー」
一同爆笑。
「ウハハ! イチゴポッキー! つい最近まで刺繍入りの学ランで首クイクイさせてたのにイチゴポッキー!」
「アヒャヒャフヒヒ。可愛いなぁ! 童貞っぽい!」
「バンド名じゃなくて、YOSHIKIとかHIDEとかそれぞれの名前あるじゃないですか? そういうのはどうでした?」
「普通にてつでしたよ」
「ブハッ! イチゴポッキーのTETSUだったんですね……」
「やめろあしの君ッ……アヒャヒャフヒヒヒ……黒歴史……黒歴史ですねぇ……」
「くッ……これ別に僕が決めたわけじゃなくて、リーダーが決めたんですからね……」
「ああ、お腹痛い……。ふう。ええと……リーダーどんな人だったんですか?」
「ちょっと天然でした」
「天膳!?」
「天然です!」
「ウハハ! 編集長、そういうのいいから……! てつさん、なんかイチゴポッキーのエピソードを下さい」
「元々学園祭で組んだバンドなんで何もないんですよね……。ホントに……。ん。いや、あった。あるわエピソード。地獄がありました。……あれどこだったかなぁ……とにかくライブハウスでライブやる段階になったんですけど、直前に演奏した対バンにゴリゴリのが居たんですよね。僕らはもう普通の学祭バンドだからノーメイクで。名前もイチゴポッキーだし。だけど直前の奴らはもうゴリゴリにエックスなんですよ。もう超上手くて。その後に僕らが出る事になって」
「痛い。それはとても痛い!」 「ね。痛かったです。曲も被ってたし」
「何でした?」
「サイレント・ジェラシー」
「名曲ですね」
「そう。言っても僕は結構ノープレッシャーでやってたんで大丈夫だったんですけど、ボーカルが前のバンドのイントロ聴いたあたりから震え出して」
「イチゴポッキーのボーカルが……」
「で、曲が終る前に逃げましたね」
「逃亡!」
「そうです。あいつどこいった! って。結局、ボーカル抜きでやりましたね……」
「エックスのインスト……!」
「地獄でした……」
こうして。ド底辺から抜け出したてつさんはその後、プログラミングを学んでパチスロの開発に携わり、やがて別の業界に転職する事になる。 後の1GAMEでの活躍は、みなさんご存知の通りだ。
★1GAMEについてと質問ラッシュ
「いやぁ……てか。てつさん」
「はい。なんでしょう」
「色々聞かせて頂きましたが、学生時代の話が濃すぎます」
「え。そうですかね?」
「俺の計算ではすでに規定の文字数を遥かにオーバーしてるんで、そろそろ一気に飛んで大事な事聴いていいですか?」
「大事な事……」
「1GAMEの事です。そもそも1GAMEってどんな団体なんでしょう」
「そうですね……AKKYが元々始めたんですけども、最初は『何かをやりたいけど、何をやっていいか分からない団体』でしたね。それで百鬼の後から僕が代表になって……。だったら折角だから『僕がやりたい事をやらせて?』ってなって。今は『遊技人口回復』を目標にしてユーザーとパチスロをつなげる為の活動をみんなでやってます」
「遊技人口の回復──」
「僕らが10代とか20代の頃ってパチンコやパチスロが楽しかったじゃないですか。今はどうです?」
「パワーダウンしてますね」
「そうなんですよ。結局、それってイメージ戦略だと思うんですよね。今はホントにネガティブな情報ばっかりで、この状況で誰が新しくスロを打つかって話なんですよ。じゃあ、今の時代に合わせたイメージ戦略をしっかりやってって──。ほら、最初の仮面ライダーの話。あれだっておもちゃメーカーが上手い事持ってって、まだ出てきてないライダーをイメージさせて売上につなげたり……ブームになったり。やり方一つで、何か変わると思うんですよね。メーカーがそれをやらないなら、ユーザーのほうで主体的に盛り上げて、楽しくやっていこうと。すごく端的に言えばそういう活動をやってます」
「ふむ……」
「僕ね、パチスロが好きなんですよ。パチスロに関わる人はみんなそうだと思います。好きな台を打ちたい。その為に遊技人口が今より必要だというのが僕の考えです」
「今よりアツかった頃の業界──」
文芸復興。ルネサンスだ。 現状のスロがつまらない。アツくない。文句を言うのは簡単だが、戻す為にユーザー目線で出来る事は何かを考えてポジティブな行動に移すのは大変だ。 少なくとも、てつさんはそれをやろうとしている。
「パチスロ業界の為とか、そういう事をいうつもりは無いんです。それは偽善だと思います。結局は──」
「はい……」
「自分の為なんですよ。自分が、面白い台を打ちたいから。それに尽きます」
「だから、自分の好きなことやるための活動、なんですね」
「そういう事になります」
「アツい人ですねてつさん……。今まで全然関わって来なかったけども、僕も百鬼にこっそり行きますね今度──。あとは……なにかCMありますか? インタビュー料出せないんで、せめてそっちで──」
「そっちの方がありがたいですよむしろ。そうですね……。ええと、『1GAMEがとうとう実戦動画を始めました。良かったらチャンネル登録してください。登録はこちらから』みたいな感じでお願いします!」
「了解です! 滞りなく……。みんな観てね! ありがとうございます! じゃあ最後に、恒例の質問ラッシュいいですか?」
「ラッシュ。なんかそういうのあるんですね」
「ええ。あるんです……。では、巨乳と貧乳どっちが好きですか」
「巨乳ですね。母性を感じます」
「ありがとうございます。では……奥様に一言どうぞ」
「難しい……。えーと……。たまには朝から晩までパチスロ打ちたいなぁ……?」
「許しが出たら何を打ちます?」
「6が打てるならアナゴですね」
「最高。じゃあ、お子さんとのエピソードなんか軽く」
「僕、子供にてつって呼ばれてます」
「うは。可愛い。最後に、ファンのみなさんに何かどうぞ」
「『パチスロは適度に楽しむ遊びです!』」
「オーケー! ありがとうございました!」
以上! 今回はホントに酔っ払ってた上にガヤが激しかったんで話が飛び飛びになってしまった。
あと、学生中期から社会人になるまでの話をごっそり切ってるけど、明らかに書いちゃダメなエピソードが満載で切ったほうが無難と判断しました。
とりあえずてつさん、お会いする前まではすげー怖そうな感じだったんですけども、実際に対面してみると実に物腰柔らかな大人だった。 あと声がすげーいい。ICレコーダーで聴いてると物凄く良い気分になった。なんだろう。パチスロ界随一のモテボイスだと思う。
というわけで設定推測!
一発目から裏モン打ったり、玉を拾って交換したりと無茶苦茶な部分があるけども、その後リプレイハズシや設定推測でガチガチに立ち回って今に至る事を考えると、彼の人生観は普通に素直なグラフのAタイプだと思う。ニューパルかな。多分ニューパルだこれ。色々言えない話も聴いたけども、なんだろうなぁ。やっぱ裏かな。うーん。裏かなァ……。裏に設定とか関係あんのかね……。うーむむ。
よっしゃ決めた。 というわけでてつさんの人生設定は「不明」。
なぜなら裏モンのニューパルだから。 多分状態式だと思う。 とりあえずイチゴポッキー食べながら打ったら謎連したりする仕様!
以上、ご協力してくださったてつさん、ありがとうございました!
次週はパチ7より地上波デビュー(?)を果たしたあのキャラを生み出した漫画家「まろっこ」さんにインタビューをズドン! よろしく哀愁! シーユー・ネクスト・万枚! チャオ!
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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