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元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~

元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~

2022.06.06

『怪物機種4号機北斗の拳』の優れた兄。北斗シリーズ発展の礎となった『CR北斗の拳S(初代北斗)』のしくじり物語。

元・店長カタギリ 元・店長カタギリ   元店長カタギリのしくじり機種~歴代パチンコパチスロ事件簿~


皆様は原作漫画やアニメが好きだから打っている、あるいは打っていたパチンコ・パチスロは何機種ぐらいありますか? 

私、カタギリは新世紀エヴァンゲリオンを筆頭にルパン、ガンダム、エウレカ、まどマギ、化物語、最近の機種だと超電磁砲あたりですかね。原作への思い入れが強いほど、適度に楽しむべき遊技がつい過度に熱くなりがちです。そして原作への愛情は、それがパチンコ・パチスロ化された際の評価にも大きな影響を与えます。

今回ご紹介する『CR北斗の拳S』も原作漫画が好きで打っていた機種のひとつ。

伝承でも強敵でもデジハネでもない、初代のパチンコ北斗です。ケンシロウのメインの敵がハート様で、黒王号に乗ったラオウが無言で画面の奥から走ってきて、ユリアが画面右下をみつめながらお祈りする。ラーメンに例えるなら麺とチャーシューとスープをわざわざ別皿で提供して、一品ずつ食べさせるようなキャラクター切り取り系パチンコです。個人的な原作愛ゆえに打っていたものの、世間的には存在感の薄すぎた初代パチンコ北斗。今なお続編がリリースされ、原作ファンも多数存在する大人気シリーズの歴史の幕開けは非常に地味でした……。

 

★今回のしくじり機種:北斗シリーズの礎『CR北斗の拳S』

▲CR北斗の拳S / 2002年

ホール導入日は2002年の3月。1983年から1988年にかけて週刊少年ジャンプ誌上で連載された、世紀末を舞台にしたバトル漫画を初めてパチンコ化した作品ですね。大当り確率は1/318.5、出玉が15ラウンドの15個戻しなので約2,250発、確変突入&継続率は50%と当時の王道スペックです。

特筆すべき点の無い出玉性能ならば別の魅力があればオッケー。さて、その実情はいかに。

 

しくじりポイント1.大型版権の魅力を活かしきれない演出面。

前述の通り『CR北斗の拳S』は、週刊少年ジャンプの黄金期を支えた作品の中でも特に知名度の高い『北斗の拳』が初めてパチンコ化された機種。今やパチンコ・パチスロ史を語る上でも、避けて通れない超ビッグタイトルである北斗シリーズの初作品ですが、残念ながらパチンコファンの胸には響きませんでした。

私はその理由のひとつに「原作の魅力が伝えきれていない」点を挙げさせていただきます。

まず登場するキャラクターは3DやCGで描かれたものではなく、全て原作漫画から採用された画像のみ。それ自体は原作ファンにとっては嬉しいのですが、やはりパチンコ作品としては視覚的な迫力に欠け、キャラクターの魅力の伝わりにくい仕上がりとなります。さらにキャラクターもケンシロウこそ喋ってくれるものの、メインリーチにも登場するラオウや、カットインの存在するトキやジャギといった主要キャラは無言。そう、聴覚的にも物足りなさを感じさせられてしまうのです。

大型の役物や多彩なエフェクトによって視覚を、声優の起用や様々な効果音によって聴覚を、そして振動する筐体やハンドル、ボタンなどによる触覚。これらでユーザーに刺激を与える現在のパチンコと20年前の台を比較すべきではありませんが、それでも大型版権を使用した機種ならではの斬新な新機能が、それが無理でも視覚・聴覚の面での「こだわり」が必要だったのではないでしょうか。

現在の『北斗シリーズ』であればケンシロウが強敵と戦って勝てば大当りや確変、STに突入し、負ければ確変やSTが終了といったテンプレートが完成しています。そのためユーザーはケンシロウやラオウといった物語の主要キャラクターに肩入れして、彼らの活躍に大いに期待を寄せることができます。しかしながら残念なことに本機種では、ケンシロウやラオウはいずれもスーパーリーチで登場するだけの存在。ユーザーの想いにシンクロする絶対的なキャラクターでは無かったのです。

原作とパチンコ、どちらのファンからも支持を得るに至らなかった要因のひとつは「こだわり」不足であったことは間違いありません。

 

しくじりポイント2.何故そこで!? 興覚めコマーシャル。

大当り中は北斗の拳に登場するキャラクターがラウンド毎に紹介されていくのですが、11ラウンド目に突然『メーカーのロゴ』が全面に表示されてしまうのです。

現在でこそ遊技中の液晶画面で製造元のCMを目にするのは珍しくありませんが、ほとんど大当り終了後ですよね? 当時の機種としてはメーカー名が大当り中に登場するのも異例だった上に、しかもそれが大当りの最中に何の前触れも無く登場していたのです。

それこそ今だったら保留連確定ぐらいのタイミングで、ですよ?

私も当時、本機種で初めて大当りした際に非常に嫌な気持ちになりました。何故このタイミングで? 世界観ブチ壊しじゃないか? そもそも、これ必要? そういった疑問符が次々と頭に浮かびます。大当りを気持ちよく消化しているタイミングで、急に現実を突きつけてくるコレが私にはどうしても受け入れられなかったのです。続編において、ケンシロウとラオウのバトル中にメーカーのロゴを出さなくて本当に良かったですね。そんな嫌味を言いたくなる程、しくじり倒していた広告でしたね。

 

しくじりポイント3.ヒットの前例が無かったが故の圧倒的な注目度の低さ。

現在ではジャンプ作品も『北斗の拳』を筆頭にキャプテン翼、キン肉マン、聖闘士星矢、シティーハンター、キャッツアイ、花の慶次などがパチンコ化され、かつヒットした作品も数多く存在します。

しかしながら2002年当時、パチンコ・パチスロ化されたジャンプ黄金期の作品は前年に『ブラックエンジェルズ』がパチスロ化された程度で、ほぼ皆無といえる状況。つまり、ヒット作の前例が無かったのです。さらに言えばメーカーであるサミーに対しても、当時は完全にパチスロメーカーとしての評価のみ。同メーカーがリリースするパチンコへの評価は決して高いものではなかったのです。

作品は有名でも大ヒットの前例が無い少年誌漫画とのタイアップ機種を、これまたパチンコの大ヒットの前例が無いメーカーが出す。ま、それでは注目を集めるのは難しいですよね。

これまで紹介してきた『しくじり機種』は、前評判が高過ぎて期待に応えられなかったパターンが圧倒的多数でしたが、本機種の場合は期待されてしかるべき台がヒットの前例が無かったため「前評判が低く」、かつ「導入後も注目されなかった」不遇なしくじり方をしている珍しいタイプです。

北斗シリーズの、そしてメーカーの現状を知る多くの人々にとっては、大御所俳優の下積み時代のトークみたいに聞こえますかね。 

 

しくじり店長と初代CR北斗の拳

本機種の導入された2002年の上半期といえば4号機、その中でも爆裂AT機の全盛期。時に数万枚を吐き出すことさえあり得るスペックのマシンが、パチスロコーナーで狂い咲き乱れていた時代。わざわざノーマルスペックのパチンコを好き好んで打つ若者が果たしてどれだけいたのでしょうか?  ええ、いましたとも。若き日の私がその人です。

休日は爆裂AT機を朝イチから、仕事のある日は早番を終えた後、もしくは遅番の出勤前にパチンコやAタイプのパチスロで短時間勝負を。一丁前に自分のスタイルを確立した気分になって、貴重な時間とお金を漫然と浪費していたのです。

『CR北斗の拳S』を打っていたのは土日を除く、遅番出勤前の約1時間程度。職場に近い繁華街の地下に3台設置されていたものの、平日の昼下がりの客付きはナシ。ほぼ全台座り放題でした。等価交換店での5千円一本勝負。首尾よく確変を引けば最低でも4千発オーバー、休日のAT機勝負にも余裕が持てる。あえなく単発でもちょい浮き、少なくとも今日と明日の飯代には困らないだろう。

頼むぞ、ケンシロウ。私が普段はほとんど打っていなかったパチンコを打つ理由は、北斗の拳の漫画が好きだから。ただそれだけでした。 ほとんどの客が見向きもしない台を打っていた結果といえば、当然ながら大半が負け戦。ケンシロウは私ではなく、ホールにとっての救世主なのですから。さて、今晩は何を食べようか。いや、残った金で何が買えるかな……。これから仕事だというのに、紙幣が見当たらなくなった財布の中身の使い道ばかり考えていました。

沼の底に沈んでいた大量の泥を背負って歩くような重い気分で仕事場に辿り着くと私と同じように、あるいはそれ以上に暗い表情で遊技する人々が待っていました。まるで北斗の拳の世界みたいな世紀末感の漂う、禍々しい負の感情が渦巻く店内。私より不幸な人間もいるのだ、当時はそう思うことで不思議と穏やかな気持ちが取り戻せていたのです。

 

★まとめ ~CR北斗の拳Sにおける『挑戦』と『結果』~

本機の導入から約1年半後、空前絶後の設置台数を記録した『パチスロ北斗の拳』がリリースされました。この初代スロ北斗は以前に当連載でもご紹介した『キングキャメル』と同じくCタイプの機種。さらにパチンコの『CR北斗の拳S』がヒットしなかったこともあって、導入前の評価は決して高いものではありませんでした。それにも関わらず増台に次ぐ増台を繰り返して市場を席捲するまでに至ったのは何故でしょうか。

画面にケンシロウが登場して優勢ならチャンス、劣勢でも敵の攻撃を回避すればこれまたチャンス。倒れても仲間が登場すれば復活の大当り。キャラクターの登場を煽るシーンではケンシロウ出て来いと願い、敵が登場して必殺技を放ってきたら攻撃を避けろと祈り、あえなく倒れても立ち上がってくれと懇願する。誰もが活躍を願い、その挙動に一喜一憂する。パチスロのケンシロウはプレイヤーの大きな期待を背負うキャラクターへと進化していたからです。

ケンシロウだけではありません。多彩なセリフが用意された数々の登場人物は3DCGにより、躍動感が与えられ感情移入しやすいキャラクターとなっていました。初代パチンコ北斗における『しくじりポイント』を見事に改善し、進化させたことで原作の魅力をパチスロで再現することに成功したのです。

これぞまさに、しくじりあっての大成功。失敗を糧にして作品の魅力を引き出し、遊技機としての完成度を高めたことによって『北斗の拳』はパチスロのみならず、後にパチンコとしても大人気コンテンツとして確固たる地位を築きました。

初代パチンコから打ってきたファンとしても強く思います。北斗の拳が初代で終わらなくて本当に良かったと……。 漫画『北斗の拳』の最終話においてケンシロウは心の中で「オレの墓標に名はいらぬ‼」と叫びつつ荒野へと消えていきます。その思いは「俺の名は形としてではなく、人の心の中に残れば良い」という気持ちの表れなのでしょう。ケンシロウの願いの通り、漫画ファンだけでなく多くのパチンコ・パチスロファンの心にもしっかりとケンシロウの名は刻まれました。

原作ファンとして、もう一度だけ言います。北斗の拳が初代パチンコで終わらなくて本当に良かった……。

 

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この記事へのコメント(2 件)

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元・店長カタギリ
投稿日:2022/06/06
ダストさん

北斗の拳のパチンコだから、ただそれだけで打っていましたね(笑)。

結果的にケンシロウはホールだけでなく、メーカーにとっても救世主になりましたからね!

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ダスト
投稿日:2022/06/06
初代北斗の拳懐かしいです!

自分も原作の大ファンなのでもちろん打ちに行きましたが、あまりのシュールさに戸惑った記憶があります笑

その頃サミーはパチスロはいいけどパチンコは全然だったような…

サミーのパチンコで好きな台、UFOキャッチャーの現金機くらいでした。

元・店長カタギリ
代表作:しくじり店長

シルバ〇アファミリーみたいに小さなパチンコ店の責任者から一転、 雑巾がけがメインの業務となってしまった事務員へとグレードダウン。 そんな設定①のスランプグラフのような半生を、隔週水曜日に連載させて頂いております。 タイトルは「しくじり店長」。 パチ屋の店長が平社員へと降格していく逆サクセスストーリーを、 海物語シリーズの泡リーチを見つめるような気分でお読みください。

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