パチ7落語会

いやいやどうも。

めっきり寒くなりましたね。

寒いときには熱燗の１つでも……

おや坊っちゃん？ 眠いのかい？

落語つまんないもんな。

じゃあおっちゃんが仮面ライダーやってやろうか？

いくぞ？

変――――――態っ！！！！！

（若干アレンジ。わかる人だけニヤニヤしてください）



さてつまらない前置きはここまでにして

この世はどんなに繕っても

うまくいかない事がほとんどです。

しかし、ひょんなことから好転する事もある。

そんなお話です。




ある晴れた日。

正装した親子が何やら話をしています。


（父）「いいか息子よ。今回の見合いがうまくいかなかったら、
もう一生結婚できねぇ。おめぇはとってもバカだからなぁ」


（息子）「いやぁそれほどでも」

（父）「ほめてないんだよっ！　
相変わらずバカだねぇ。親の顔が見てみたい。
・・・こっちをジロシロ見るんじゃないよ。
いいか？とにかく女子は
パチンコパチスロ好きだとわかった時点で
将来性がないって破談になるんだ。
だからぼろが出ないように
父ちゃんの言葉を全部覚えるんだぞ？
いいな？」


（息子）「わかったよ父ちゃん」


（父）「まずあいさつだ。」




「海のように青い空、雲ひとつない大空ですね。」



（父）「詩人に女子は弱いからな。どうだ？　覚えたか？」


（息子）　「わかったよ父ちゃん」


（父）「次に趣味を聞かれるだろうから。」




「料理を作るのが好きです。あとはクルージングです」



（父）「料理男子はモテるからな。速水もこみちとか。
さらにクルージングで家はセレブアピールで完璧だ。
どうだ？　しっかり覚えたか？

あとは好きなように語っていいぞ」



（息子）「バッチリだよ父ちゃん。任せといてよ」




数時間後、見合いが始まります。



（父）「お忙しい中ご足労頂きましてありがとうございます。いやぁこんなにお綺麗な方がお見合いしていただけるとは」



（女性の母）「なかなか良縁にめぐり合えないもので・・・」



（父）「ほら、ボーっとしてないでお前もあいさつしなさい」




（息子）「海物語のクジラッキーは大当たりですね」




女性も母親も何が起こったのかわからない顔をしている。



（父）「いやいやいや！海のように青い空だし！　クジラみたいな雲を見つけてラッキー！　クジラッキー！　みたいな！　ハハハハ」


（母親）「今日は雲ひとつありませんけど・・・・」



（父）「あれ？そうでしたっけ？　ハハハハハ！」


と同時に息子の腹を見えないように思いっきりつねる。

（息子）「痛い！」


（父）「（小声）覚えた通りにやれと言っただろう。次間違えたら最後だからな」



少し怪訝な顔をした女性と母親。



咳払いの後、母親が話しかける。


（母親）「ご趣味はなんですか？」



父は心の中でガッツポーズ。理想的な展開に思わずニヤニヤしてしまう。



（息子）「中段リリスを出すのが好きです。やっぱりクランキーです！」


そこからクランキーの話は止まらず、嬉々として話す息子。



父親は後悔した。好きなように話していいといったのは俺だった。

なんてバカな息子なんだ。

ほら、相手の女性も怒り心頭な顔してらっしゃる。





ずっと黙っていた女性が、重い口をついに開いた。





（女性）「はぁ？　中段だったらリリベでしょう？　クランキーよりもね！
サンダーの方が面白いんだから！　予告音でどこ狙おうかな？
そう考えるのが楽しいんじゃない！！」




ふっと向こうを見ると、頭を抱えた母親の姿が目に入った。

顔を見て思った。きっと自分も同じ顔をしているんだろう。



「クランキーだ！」


「サンダーだ！」


二人の言い合いはいつまでも止まりませんでした。





・・・・この１ヶ月後、二人はめでたく結婚しましたとさ。




おしまい。



追伸

改行がうまくいかない。
大変見づらいと思いますが。
ご了承ください。


　　　　

　　　　　

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