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いま生き残って てか居残って

【ピノコのお題】豊丸の思い出 | コラム

いま生き残って てか居残って

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mareさん
めあです よろしくお願いします
投稿日:2026/09/25 23:28

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某機種に攻略法があると巨大ネット掲示板で見かけた2008年頃。調べてみると自転車で行ける距離に設置があり急いで身支度をする。

幼少期から『攻略』という言葉に強い憧れがある。
家にゲーム機は無かったものの、小学生の頃に両親に頼んで分厚い大技林(攻略版の広辞苑みたいな本)を買ってもらった。切手サイズのゲーム画面が時折混じる以外は文字情報だらけの紙上をどんなゲームか想像しながら読む時間は、遥か遠い誰かの攻略に触れるたび不思議な高揚感を与えてくれた。

自転車を置いて階段を駆け下り向かった初めての一発台コーナーの空気は重たく、薄く感じられた。付近で途方に暮れていると打ち手の一人と目が合う。より近寄りづらくなり、そのまま静かに帰宅した。

一発台コーナーの入国審査をどうにか通過したい。が、素直に「攻略法があると聞いて」では無理そうだ。別の理由を探せども見つからずに数カ月、パチンコで餃子の王将が一発台で出ると知る。ここしかない!と思った。

{Photo01}

「わたしは半年ほど餃子の王将でバイトをしたことがあります」という経験がここで生きてくるとは思わなかった。
待ちわびた導入日、いつでもバイト経験を申告できる準備をして抽選列に並ぶ。一発台コーナーにいた方もちらほら見かけたが特に誰からの審査もなかった。

無事抽選が通って座った新台開放までの間、小冊子と盤面を交互に眺めていた。1/27で大当たりと聞けば簡単そうだが、スタート穴までのルートは簡単ではなさそうだ。16時の解放時刻になって打ち込んだ最初の125玉は一度もスタートまで至らず気が遠くなりつつ投げ込んだ数千円目、洗い場や麺場の経験が生きたのか自分の台の餃子ランプが点灯していた。

一人前の餃子が載った硬貨サイズの丸皿ランプはどんなタイミングでも発光すれば当たりで、その大きさには似つかわしくない量の球が下皿に溢れてきた。点滅保留が待機している状態で大当たりが終わる。残保留での当たりが確定し4000発弱の大当たりがもう一度。
大当たりが始まった後はよくわからないまま右手をひねり続け、左手では途切れることなく溢れる銀玉を必死で均しつつコールボタンに何度も手を伸ばすことができた。下皿へ球が排出されきったのを確認するとすぐに流してもらい退店した。
その夜、早々に当たった自分の打ち方が図らずも攻略法に触れてしまっているのでは、とそわそわしながらネット掲示板を確認したが特に記載は無く安堵した。大量出玉をすぐに獲得できたうれしさより怖さが大幅に勝って、後ろを通ることは多々あれど、次に王将と向き合う機会は2の甘デジまで待つことになる。

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まだスロットを始めたばかりでパチンコに見向きもしなかった頃、台上の大当たり回数を表示するセグが三桁に到達しているパチンコを見かけ気になった。三桁も当たっているなら打ち手が負けているはずが無い。当然なかなか空き台にならないので翌日開店から向かってみた。

{Photo02}

バーストエンジェルはそれまで見たことのある台の盤面とは大きく異なっていて、遅れて隣に座った玄人感が強い方のストロークをこっそり盗み見つつ真似て打ち始める。

景品交換のギャップがきつめの店(と知るのもかなり後だったが)でストレスなく台は回ってくれた。貸出しボタンを数回押したころには閉店間際に大量の球を交換して帰る自分を想像できていた。
当時はヘソの妖精の他にも数多の妖精がいて、アタッカー(チューリップ)周り・スルー周り・おまけ入賞口付近の妖精が幅を利かせていた。その辺りの調整も含めて帳尻を合わせていたのだろうか、何度も朝から打ってみたが景品交換カウンターまで到達した記憶がない。

本機の出玉パートであるショットガンボーナスはタップダンスのリズムから始まり、遅れて少量ずつ払い出される銀球の音と軽快なスクラッチ音が絡まっていく。あわせて液晶ではキャラクター達がボーリングやUFOキャッチャーなどのアトラクションをクリアし続ける。継続率は93%で簡単には終わらないが、結構な確率で失敗が選ばれたのち復活演出を経由しバトルパートへ。ジョウがジャンゴに乗って敵と対峙する(もちろん復活せず簡単に終わり呆然とすることも多々あった)

手を止めることができるスロットとは違い、途切れることなく球が出続ける本機では新しい箱を持ってきてもらうタイミングが難しく、その頃にはすでに箱を交換したら終わるという宗教に入信していた。
今調べると1stチャッカー開放時には一定時間以内に玉を入れないとパンクすると書いてある…多分何度もパンクさせていた自信しかなく、勝った記憶があまりにもない理由の一端がいまさらつかめてしまった。

アトラクション中はアニメOP曲の『THE STRiPES/Loosey』・バトルパート中は『限界LOVERS/SHOW-YA』を往復しながら、転落後のビーチステージでED曲『under the sky/cloudica』が流れる一連の流れが好きで、家に帰っても同じ順番で聴いていた。

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{Photo03}

主人公が闊歩する砂漠ステージではほとんどの場合内部確変中で、内部通常に移行した後に大当たりを引けばST(TT)に移行するという仕様。
内部通常に移行する契機は、128回転ハマる・3%の通常を引く・15回リミット機なので15回連続で確変を引くの3つ。11%の出玉あり当たりのルートもある…と今でも説明するのは難儀で、打っていた頃はなおさらよくわかっていなかった。

{Photo04}

図にしてみた。わかりやすくなった感じもせず未だ説明が難しい。

とにかく128回転まで当たりをかわし通常状態を目指すというのが営業中の狙い方だったが、朝イチ台の潜伏確変ランプが消灯していれば内部通常が確定する仕様で、開店直後に着くよう家を出て台を確認しに行くことが多かった。マックスタイプの潜伏台も多い時期でそちらから巡回する人が多くランプマスターへ直接飛び込む人は少なかったと記憶している。

TTの初当たりが浅く取れるというだけではなく継続率は85%と高いうえ、TT後も55回転ほどはまれば内部通常へ移行し、次の当たりでまたTTへ…とチャンスが続くゲーム性も良かった。TT中には沢山当たれ!と願い、抜けてしまった後はまだ当たるな!と祈り、無事通常落ちしたなら、ここでハマるのが一番意味わからんから早く当たれ!と、ここまで手のひらを回転できる台は未だ他にない。

この台に紐づいた鮮明な思い出がいくつかある。
1.今は無き新橋の店に朝入場すると十数台全ての潜伏確変ランプが消えていた。身体が一つしかないことを悔やみつつ大急ぎで当てるとTT移行せず。何が起こっているのかわからず記憶をたどるとネット掲示板の記述が引っ掛かった。
潜伏確変であれば電源オン・オフで報知ランプは点灯するが、閉店後に店がそのまま台の電源を落とさなければランプ判別を回避できる(消灯したままになる)ーーそんな店ないだろwと見ながら笑っていたがまさか自分がその境遇におかれるとは思わなかった。
閉店から開店までの間、誰もいない店内を煌々と照らす緑色の顔の魔人たちのことを想像しながら帰宅した。

2.立川に住む友人とスロットを打ちに行って抽選であぶれ早々にやることがなくなった開店前、近隣の店へ朝ランプが消えているか確認しにいった事も思い出深い。
浅めに当たるランプマスターは負け辛く、楽しい時間しか来ない。ST抜け後も128回転までハマるようお互い祈ったりと楽しく打つことができた。
その後の立川では2人とも番号が悪ければランプマスターを見に行くという約束が、片方悪ければ二人でランプマスターへ、ついには朝は無条件でランプマスターから…という流れになるまで時間はかからなかった。年に一度会うくらいの頻度になったものの、当時の話になればいつもランプマスターの話が口をついて出る。

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この頃の豊丸の筐体は、小銭でハンドルを固定しようとすると内部に吸い込まれやすい機構になっていて隙間を覗き込んだときの景色はもはや賽銭箱だった。詰まりすぎて動かし辛くなったハンドルも多々出会ったが小銭を刺そうとした参拝者と疑われるのも癪なので、そういった台を選んでしまった時は打たずにそっと席を立っていた。

私のパチンコ情操教育には紛れもなく豊丸の機種が大きく関わってくれていて、今なお飽きずに楽しく打てているのは豊丸の台のおかげと言いきれる。

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近年の台についても書き留めておきたい。

●ダイナムとのごらくシリーズ
基本的にパチンコ・スロットに対しては明るい気持ちで向き合いたいが、P機・6号機に入れ替わった直後はどの店も同じような品揃えで、向こう数年はこの状況が続くという現実は暗い気持ちになったことを今でも覚えている。
そんな中、ダイナムのごらくシリーズは希望に見えた。特に豊丸はスペック違いのものだけではなくダイナムオリジナルという専用機も多くリリースしており、ダイナムを選んで打ちに行く動機になっていた。

{Photo05}

豊丸のごらく機のハンドルは、チタン製の健康グッズ等を製造・販売する『phiten』の特注ハンドル付きでリリースされた。右の手のひらだけ健康になったような実感は無いが、ファイテンのロゴが付いたハンドルは不思議な説得力があった。
また、1000玉打ち込みあたりの回転数を表記する機能付きのP満開まつりGOにも驚かされた。打ち込み玉数なので返しが考慮されない分思ったより少なめに数値が出る。次作ではすでにこの機能は無くなっていたが、PB機でやってのける意義は大きかったと思う。
(https://pachiseven.jp/columns/column_detail/20921)

全面液晶で出たeA夏色日記GOはハードはそのままで、中のソフトを入れ替える事で機種を交換できる仕様だった。次作のeAプラネットアポロを確認する前にダイナムが近所から撤退してしまい確認できていないが、新台入替費用という現実的かつ不可避の問題に真っ向から向き合っていた。

LT3.0+で出玉面の条件が緩和され、より荒々しい台が各メーカーからリリースされる中、豊丸の超甘LTシリーズは1/40〜1/50という破格の初当たり確率の中で積める限界に挑戦したスペックでリリースされた。
その少し前に遊タイムまでの距離を短くできる規制ができた時も、豊丸は率先して新しい風を市場に送り込んでくれたことを思い出す。
150回転で遊タイムが発動する『P華牌RRwith清水あいり 150de遊タイム』は演出のノリが猿渡翔さん過ぎてついていけるのか心配だったが、年配の常連紳士・淑女が最近撤去されるまで毎日打っており杞憂に終わって良かった。(https://pachiseven.jp/columns/column_detail/19501)

『 P【超甘LT】豊丸のとあるパチンコにしみけん参戦 感度UP1/39 』も『 P【超甘LT】華牌RR 1/49×99de遊タイム 』も面白いスペックで、しみけんに至ってはモード狙いを理由にして軽率にさわることができ、未だ打つ機会を作ることができている。

{Photo06}

一方で、前作に比べ通常時の演出を削いだことでSODや華牌が今まで持っていた大切な余地も大きく削がれ、かなりさっぱりした打感になっていたのが寂しかった。軽い大当たり確率でもタイパ優先な潮流と真逆を行ってほしかったのが正直な所である。

似た確率帯のちょいパチを思い出す。ちょいパチが難しかったのは打ち手が回すことができさえすれば安定して勝ててしまうため、ホールでは誰もが安定して夢なく負ける見た目になっていった所にある。手前の入り口とはいえ、当たればチャンスがもらえヒキ次第で夢が見られる超LTシリーズはちょいパチの目指すべき現実的な姿に近いのではないだろうかと思う。

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終わりに

豊丸は未来や先を生きているといった形容をされることが多かったが、改めて言葉を選ぶなら『先』というよりそのもっと先の、いうなれば『端』を見ている感じがした。
 
『端』は先に比べると具体的な視座が必要で、先を見るより難しく思う。端には輪郭があり、現実的/非現実的といった境目がある。
先バレ機能がホールを席巻する前に、イカれた先読みモードを搭載したりと明確に境目をオーバーランしているように感じる事もあったが、私がただそこまでの視野を持ち合わせていなかっただけかと思う。

まず初当たりを取るという遊技感に立ち返った作りの超甘LTや遊MOREシリーズ。パチンコ台の造形を変えず新しいエッセンスを加えた特注ハンドル。ただ置いておくだけで勝手に利益が取れるといった非現実的な魔法の箱をめざすのではなく、ある程度回せて打ち手の満足感も確保しつつ利益をとれることを目指したダイナムオリジナルシリーズ。豊丸の機種はバラエティコーナーに咲いていることが多かったが、ホールの彩りや品ぞろえの豊かさに大きく寄与していた。
いずれも現実的な、それでいて萎縮しているように感じることがなく常にチャレンジして見えた。

「こういう台があったらいいな」というより、設置された後に、「こういう台も作れるんだ、パチンコって面白いな」と思えることが多かった豊丸の機種たちには、『端』を感じつつ、さらにその先が広がっていくようなワクワク感があった。

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先に行く君を見送って


(タイトル・最終行は「HAPPY RETENTION/梅田サイファー」より引用)

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mareさんの

※本記事はユーザー投稿コンテンツです。

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このコラムへのコメント(1 件)

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ポリンキー
投稿日:2026/09/26
ファイテンで働いてたときに営業の人間に「パチンコ疲れるから台にアクアチタン加工とかどう?」って提案したら「バーカ」って一蹴されたんすよね…

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