打つ理由、離れる理由

パチンコ、パチスロの出玉ランキングを発表するホールが増えてきた。地元のホールでも月間ランキングを発表しているので紹介しよう。

これを見て、どんな感想を持っただろうか？

「万枚、出てるね」
「コンプリート近い台もあるね」
「沖ドキが人気なの？」

間違ってはいないが、大いに間違ってもいる。

『全部、スマスロじゃん』
『ノーマル機、どこ？』
『ハナハナ、枯れてるの？』

これが正解。

そう、ランキングに入ってるのはスマスロと沖ドキだけ。
ピエロも角刈りもハゲタカもハナハナも設置されているのにである。
確かにスマスロの出玉性能は異常だし、30パイも沖ドキの仕組まれた連チャン性には勝てるわけかない。
だとしても、一台ぐらい一矢報いるとか出来ないものかね？と。

そして、このランキングを見て「打ちに行きたい」と思えるだろうか？
ぶっちゃけ設定は酷い、ノーマル機は恐らく最低設定メインである。
仮にそこそこの設定を入れていたとしても、稼働しないから見つかるまで打ってはくれない。

角刈りは何度バケを消化しても花火は上がらず。
ハゲタカはBIG中にクローバー点灯で最低設定確定。

一度、ホール側に「ランキングがスマスロばかりでノーマル機が皆無。ノーマル機の扱い、プレイヤーを大事にしてほしい」「ノーマル機ランキングも発表してほしい」と意見したことかある。
結果は「その予定はない」であった。

面倒くさいからというより、設定を入れてない、稼働してないからランキング発表出来ないのではないか？と推測される。
ノーマル機の扱いが酷いのは、このホールに限ったことではないだろう。

しかしスマスロを日常的に打てる貴族がどれだけいるのだろうか？
スマスロの出玉のしわ寄せをノーマル機に全て押し付けるのはいかがなものか？

ボロ負けして疲弊した客の行き着く先はノーマル機か甘デジ、或いは低貸出。
そう、打ち手は何とか一度は当てて帰りたいと思うものである。

そりゃホールからすれば儲からないノーマル機より、コイン単価も利益も大きいスマスロに力を入れたいだろう。
しかしスマスロで一極集中の出玉より、広く浅く多くの人に勝ちを与えてほしいと思うのである。

スマスロで万枚を2台作るなら、2000枚のノーマル機を10台用意してくれたほうが絶対に客の支持は得られると思う。

遊技人口も減っていく中で業界は更に荒い機種を出そうとしている。
減った原因が出玉性能の低さだと勘違いしている限り、更なる衰退、そして崩壊する日は遠くないであろう。

客離れしたのは射幸性が高くなり、投資が上がり続けている。
一方で上がらない賃金の中で使える遊興費も減った。
僅かな小遣いで遊びに行き、一度も当たらず午前中で帰る、こんな人が増えたから。

かつては不況に強いパチンコ業界であったが、今は不況の波をモロに受けるパチンコ業界である。
プレイヤーの大半は庶民であり貧民である。
貴族相手の営業を続けてはならない。

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