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青春時代に覚えた味は忘却できないのかもしれない
青春時代に覚えた味は忘却できないのかもしれない
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お椅っ子さん
- 投稿日:2023/01/06 10:10
私は人より5年成長が遅い。身体的な成長ではない。精神性の成長が、だ。それは青春時代と呼ばれる頃、ある1つの事柄にのめり込んでいた為に本来学ぶべきことである社会性に触れてこなかったのが原因だ。
その原因について書こうと思う。
私は常に怒っていた。学校、教師、親、軋んだ音をたてる自転車のチェーン、素因数分解、繰り返される答えのない自問自答。あらゆる物事に対してやり場のない怒りを溜め込んでいた。暗い青春時代。辟易とする自我。
いつも満たされず飢餓感に苦しんでいた。
何かを否定する事で辛うじて正気でいられた時期。
振り返ってみるとアイデンティティの形成に必要な心の動きだったのだろう。しかしろくでもない子供だったと思う。
受け入れる事、認める事、一切できなかったのだから。
そんなフラストレーションの塊が、ある出会いをしてしまう。
サンダーV
(なんてカッコいいんだ)
パチスロ台という未知の概念が激しく好奇心を掻き立てた。なぜサンダーVにそんな感情が芽生えたのかは恐らく当時の自分にも分析なんてできないだろう。
そもそもその感情を紐解くことは野暮なのかもしれない。
理屈じゃなく感性がそれを求めた。
私は執拗に左リールに赤7を狙い続けた。予告音が鳴れば右にはVを狙う。サンダーの音が小さすぎてスピーカーによく手をあてていた。空気振動を感じ取った時の高揚感。もしかしたらエアバイブを考えた人はサンダー打ちだったのかもしれない。
そして訪れる77Vのビッグ確定目。祝福のフラッシュ。
私の脳は覚えてしまった。変え難き甘さを持った脳汁の味を。刹那的な快楽を。
ある日、右枠下にVが潜った。重ためのパニック状態に陥ったのを覚えている。知らない出目。未経験の出来事。
(まさか、ひょっとして)
脳汁が手汗に変換されていく。ブモッと中リールの中段に停止するV
私のスロット感を決定づけたと言っても過言ではないだろう。「これだ!」とすら思った。何を求めているのかすらさっぱり分かっていなかった私は求めていた物がはっきりと分かってしまった。私はひたすらパチスロを打ち続けた。パチスロを打っている時だけは怒りを忘れて満たされていたのだから。
それ以降も様々な機種達と出会い、戯れ、また別れを経験していく。そしていつまで経っても枠下Vを探しているのだ。
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お椅っ子さんの
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このコラムへのコメント(6 件)
脳汁の出る風を期待しています。
テーブル制御に出会ったしまうのが良いのか悪いのかは分かりません。面白カッコいいのは保証します。
ラッキーエアーを考えた方もおそらくサンダー打ちです。おそらく。
↑
間違いない。