マグのお宝さかし～養分の3日間～

オマージュ元
【ガチ勢たちの3日間】第1回：天草ヤスヲも絶賛！ 横須賀マリーン編【実戦人：たろぅ☆】
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◎企画主旨
優良店を見つける楽しさ、優秀データ台を掴む楽しさなどの『探すことを楽しむスタイル』を伝える。

◎企画概要
養分がとある地域で3日間連続実戦。楽しみながら情報収集し、立ち回る養分のレポートを通して『探すことを楽しむスタイル』をお届けする。

◎ルール
・3日間連続同一店舗で実戦
・優秀台を掴み、勝利することが前提。養分ゆえに状況次第では、打たないという選択肢もアリ。


養分の三日間。養分が三日間同じ地域で立ち回る企画。
なぜ、養分は負けるのか。なぜ、養分は勝てないのか。

今回は密着取材形式を取り、マグの3日間に迫る。
さて、実践様子をお届けする前に三日間立ち回る舞台の紹介をしましょう。

※ちなみにイラストは武尊さんに描いて頂いたものを許可を得て加工しています！
武尊さんありがとうございました！

★某日：初日

午前10時30分。
抽選時間はもちろん、開店時間は過ぎているというのにも関わらずマグの姿は見えない。

あの養分、スロットが下手な上にバックレか？と不安になった所でスマホに連絡が入った。
”後ろを見ろ”とだけ書いてあります。
指示通りに後ろを振り返ると、そこはホテルのレストラン。
道路側の席でコーヒーを飲みながらこちらに手を振る養分と目があいました。

「ごめんね、待たせちゃった？」

と言い、私の分のコーヒーを渡す養分代表マグ。

待たせちゃったじゃないですよ。
もう開店しているんですよ、何をしているんですか。

「武士は食わねど高楊枝と言うじゃない。食べなきゃ始まらないのよ。」

格好つけているつもりか分からないが、ことわざの使い方は丸っきり間違えていた。

いや、それどころじゃないですよ、早く行かないと！台が取られちゃいますよ。


「ッチッチッチ、甘いね、ワトソンくん。そんなんじゃこのホールで立ち回れないよ」

この会話のキャッチボールでわかったけど、この人もしかしたら面倒くさい人かもしれない。

それよりも、抽選を受けずに立ち回るってどういう…


「このホールではボクよりも格上の常連達の動きを見ることが大事なんです。
抽選で良い番号をツモっても外れの台に座る危険性がある。
それならば、ゆっくり入って常連達の傾向を探るというのが正解なんだよ。」

まさかこの養分、マジで勝ちに行ってるのか？
初めての土地で立ち回るプロみたいなことを言いやがった。

……というか、アナタ、荒川区のこのホールに一年以上通ってない？もう立派な常連では…？

「いっつもA-SLOT偽物語に座ってるから一年間常連の傾向が分かってないんだよね～
それじゃあ、行こっか。」

なんともまあ、不安な立ち上がりではあるが、養分がようやくホールに入った。午前11時過ぎのことである。
荒川区のこのホールのスロット台数は約150台。
抽選参加人数は65人ほど。台の三分の一が埋まっている状態だ。
閑古鳥が鳴いている訳でもなく、かといって満台で立ち回れないという状態でもない。
客が打っている台で傾向を見抜き、座る台を決める。
この養分が言っている通りのシナリオになりそうだった。

そして養分……というか私が思わず目に付いたのは聖闘士RUSH終了後の聖闘士星矢SPだった。


マグさん！この終了画面！456確定してますよ！

「うん、そうだね。」

と言うと、スーっと星夜SPの島を通り抜ける養分。
このホールでは星夜SPは3台設置してあり、残りの2台は空き台であった。
全台系の可能性もあるのに、座らずに通り過ぎてしまったのだ。

えっ、ちょっと、マグさんいいんですか、他二台はまだ空席ですよ！

「いや～ボク聖闘士星矢見たことないんですよね。」

は？

「いや、だから原作のアニメやゲームを見たこともやったこともない台に座るの嫌なんですよね。」

は？

「うーん、打てる台ないですね。徐々にスロットも埋まってきてるし、シンフォギアでも打ちますか。」

は？


そう言うと養分は地下のスロットコーナーから1Fのパチンココーナーに消えていった。
まさかの「知らない版権に座らない」タイプの養分であった。
このタイプの養分は期待値よりも知っている版権に座りたいというタイプ。
負けるべくして負け続けるタイプである。




「シンフォギアは楽しいなあ」

鼻歌を歌いながら上機嫌のマグさん。
やはりアニメ、シンフォギアが好きなのだろうか。

「え？シンフォギアはパチンコから知ってアニメを見始めたんだけど？」

は？

「歌もカッコいいし、音が脳みそ溶かす音してるじゃん？
あの音聞いてたら打ってみたくなっちゃってねえ」

は？

「で、パチンコで興味が出てアニメを見たっていう訳。
パチンコだと驚いてばっかりであんまり活躍しない風鳴弦十郎さんってめっちゃかっこいいのよ？
パチンコだと出てきても大して嬉しくないのに、アニメだとファンになっちゃってさ～」

その後、永遠にアニメシンフォギアを語りだすオタク。
私はこのあたりで呆れて耳栓をしていたのでほとんど聞いていないが、結局初当たりを引けずに肩を落としながら荒川区の銭湯巡りに出ていってしまった養分を見送ったのであった。

初日　－15K


★某日：二日目

その日のマグさんは良番を掴み、ディスクアップを打っていた。
投資5千円。リーチ目からのボーナスは同色BIGであった。

あの、こんなことを聞くのは失礼なんですが、ビタ押し出来るんですか…？

「練習中だよ！野暮ったいことを聞くんじゃないよ！」

と言いつつ中リールには青7が止まっていた。

……なんかすいません。

「違うんだよ、うん、まったく違う。甘いよワトソンくん。糖尿病患者の尿ぐらい甘いよ」

昨日のが気に入ったのだろうか。最悪な甘さの例えをかましながら養分は続ける。

「100%ビタ押しできるならディスクアップなんて打つ必要ないんだよ。」

どういうことでしょうか。100%ビタ押し成功出来るならそれだけ勝率が高くなるのでは？

「パチスロで一番大切なのは勝率じゃないんだよ、気持ちよさなんだよ。
この台での気持ちよさっていうのは”出来ないことが出来るようになった瞬間”なの。
ビタ成功率が5割なら6割に、6割なら7割に、7割なら8割に。
10割成功出来たらディスクアップは卒業なの。
設定1で103%って言われてるけど、数千Gぐらいじゃ収束しないし、打つ理由は機械割じゃないんだよ」

そういう養分の成功率は4割。ART開始G数は25Gほど。
DJ ZONE中の曲がお気に入りなのだろうか。リズムを取りながらレバーとボタンを叩いている。

少ないG数でのDJ ZONEはすぐに終わり通常時へ。
しかしすぐに……

「ｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞｯ!!!　すぐに同色が当たって面白いなあ。」

おしいですね。あともう少しビタ押し成功していたらHYPER BIGでしたよ。

「本来なら取れていたHYPERが取れないっていうのは悪いことばかりじゃないよ。
こうやって、ビタ押しの練習機会を貰えるしね」

先程の失敗で覚えたのだろうか。少し姿勢を引き気味にして真・技術介入に挑戦している。
工夫の効果もあり、先程よりもDJ ZONEの上乗せゲーム数は多かった。

そして、DJ TIMEにも当選。出てきたのはシンディだった。

「シンディ……待っていた……。
ボーナス分で取れた40Gとシンディの初期G数60G、合わせて100G。
なんだかすごい得した気分。これはHYPER BIG後だったら（シンディが）取れていなかったかもしれないし、この出会いは奇跡だよ…」

ご満悦のマグさんがそこにいた。なんだかちょっと腹が立つ。

で、でもその子ポニテとはいえドット絵じゃないでｓ……

「いやいや、何を言っているんですか。ドット絵でもかわいい。これが素晴らしいんですよ。
シンディちゃんかわいいなあ。」

といいつつ左右にゆらゆらしながらDTを消化するDT。
おそらくシンディのダンスのマネをしているのだろうか。
この時点で私は話を聞く気になれなかったので、初日同様耳栓をすることにした。


二日目　ディスクアップ ＋20k


★某日：最終日


おはようございます、今日は何を打たれるのですか。

「どうしよう、良い番号引いちゃった。」

良かったじゃないですか。これでより勝ちに近づけるのではないですか？

「違うんだよ、ボク偽物語Aが好きすぎて偽物語Aに座れる番号だとどうしてもそこに行ってしまうんだよ」

詳しく聞くと、RT連だけで1500枚でた経験を忘れられないという。
養分にありがちな一回の奇跡を何度も追い求めて沼にハマるパターンである。

「でも今日はせっかくの取材で立ち回りの良いところ見せないとな…」

大丈夫ですよ。この二日間でマグさんが立ち回れないのはよく分かったので。

「なんだか昨日から機嫌悪くない…？」

いえ、別に昨日と変わりありませんよ。何も変わってはいません。ほら、再整列の時間ですよ。

「……。」




その日のマグさんは偽物語Aに座っていた。
結局いつもの趣味養分打ちだった。

開店が黙々と打ち続け、12時。
ボーナス中の祝福絵は忍、余接、真宵の祝福絵が飛び出した。

「キタァ……ついに見れた……」

そう言うやいなやスマホで写真を撮りまくるマグさん。
スロッターが夢みる設定6確定画面。
これを目の前にして喜ばない者はいない。
ここからは休憩無しに閉店までぶん回しモードになるだろう。

「よし、ボーナスも消化したしお昼行こうか」

え？

「いや、お昼。お腹すいたでしょ？」

いや、そうじゃなくて、設定6ですよ。回さなくていいんですか？
偽物語Aの6なんてそうそうツモれるものじゃないですよ

「武士は食わねど高楊枝っていうでしょ？ささ、早く行きましょう。」

だから使い方間違えてるんだってば。

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日暮里駅から徒歩数分。
オニヤンマ日暮里店。
都内の立ち食いうどん屋の中ではトップクラスに人気のこの店舗。
今年の初めに日暮里にも出来ていたのだ。

「ま、なぜか日暮里のオニヤンマはお隣のマクドナルドに客が吸われてるような気もするんだけどね。
そのお陰であまり待たずに食べられるのは嬉しいんだけど。」

さっきの話の答え聞いてないですよ？なんで設定6ツモってお昼行くんですか？

「お腹すいたから、かな。」

偽物語Aの機械割はフル攻略時112.7%あるんですよ。回さないと損をしますよね？

「昨日もいったけど、期待値じゃないのよ。
確かに設定6は嬉しいけど、空腹になってまで打ち込むものじゃないよ。
そもそもボクは専業じゃなくて養分スロットサラリーマン。
1枚でも多く、じゃなくて貴重な休日を楽しく。をモットーにしてるからね。」

……。

「それとね、まだインタビューアーちゃんとお昼食べてないと思って
せっかくだからお昼ぐらいはと思って。あんまり時間ないからうどん屋なのは申し訳ないけど。」

……。
美味しいからいいですよ、早く食べて台に戻りましょう。

「うん。」



うどんを食べて数十分後マグさんは偽物語Aに戻っていた。
きっと今日の勝ちは固いでしょう。

この三日間密着していて思ったのは、この人は本当に楽しそうに打つということだ。
一つの台を打ち込む訳でもなく、パチンコを打ったり、自信の無いディスクアップを練習したり。
ちょっとした演出に一喜一憂したと思ったら、お腹が減ったからお昼に行ったり、気分転換に銭湯に行ったり。
1か0かではなく、一日の休日の中でバランスよくスロットと向き合う人であると感じました。
だからこそ、スロットの期待値を追うのではなく一日の期待値を追う立ち回りをするのでしょう。

変な人ではあるけど、多分悪い人じゃない。そう感じた三日間でした。


三日目　偽物語A設定6を掴み＋55k

◎TOTAL収支
プラス2820枚（パチンコの分もスロット換算にしている）

◎反省点
荒川区の銭湯、萩の湯に行けなかったこと

◎改善点
5.5号機AT機にも手を出してみたけどちょっと怖い（笑）

◎日暮里駅評価
居酒屋がちょっと少ないかな！
安いチェーン店は多いけど、日暮里にしかない！という訳でもないからそこが残念。
お昼ごはんは選択肢は増えているので立ち回る事ができます！

以上、養分の三日間でした。
次はどの養分の三日間が見ることができるでしょうか。今から楽しみです。






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ここまで読んでくださってありがとうございます。
今回は密着取材形式をとってみました。

で、今回出てきたインタビューアーですが、自分の望む性別、自分の望む容姿、自分の望むキャラクターボイスにしてもう一度読んでみてください。まったく印象が違って読むことが出来ます。密着取材からただのデートになります。名前の部分（マグ）の部分を自分の名前にすることで擬似デートも楽しめます！突然始まるパチスロギャルゲー！

一粒で二度美味しい！
いや、これはちょっと言いすぎか……。
とにかくありがとうございました！

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